医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 第77条の5(試験研究等の中止の届出)
クイックジャンプ
第七十七条の二第一項から第三項までの規定による指定を受けた者は、当該指定に係る希少疾病用医薬品、希少疾病用医療機器若しくは希少疾病用再生医療等製品、先駆的医薬品、先駆的医療機器若しくは先駆的再生医療等製品又は特定用途医薬品、特定用途医療機器若しくは特定用途再生医療等製品の試験研究又は製造若しくは輸入を中止しようとするときは、あらかじめ、その旨を厚生労働大臣に届け出なければならない。
この条文の基本情報
試験研究等の中止の届出とは何ですか?
定義試験研究等の中止の届出とは、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第77条の5に定められた規定で、「第七十七条の二第一項から第三項までの規定による指定を受けた者は、当該指定に係る希少疾病用医薬品、希少疾病用医療機器若しくは希少疾病用再生医療等製品、先駆的医薬品…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第77条の5(試験研究等の中止の届出)は、日本の医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律に含まれる条文です。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第77条の5の条文原文は「第七十七条の二第一項から第三項までの規定による指定を受けた者は、当該指定に係る希少疾病用医薬品、希少疾病用医療機器若しくは希少疾病用再生医療等製品、先駆的医薬品…」で始まります。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第77条の5は第十六章に置かれています。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律の公布日は昭和35年8月10日です。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第77条の5の前の条は医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第77条の4です。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第77条の5の次の条は医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第77条の6です。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第77条の5には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和三十五年法律第百四十五号)第77条の5 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000145 - 本サイト収録
医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和三十五年法律第百四十五号)第77条の5(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/335AC0000000145/77_5
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点薬機法77条の5は、オーファン等の指定を受けた者が試験研究や製造・輸入を中止する前に、厚生労働大臣へ届け出る義務を定める。発売後の製造中止も対象となる。
Q · オーファンドラッグの指定を受けた会社が、開発や製造を黙ってやめてもいいの?
だめです。中止する前に厚生労働大臣への届出が必要です
医薬品医療機器等法77条の5により、希少疾病用・先駆的・特定用途の指定を受けた者は、指定品目の試験研究、製造又は輸入を中止しようとするとき、あらかじめ厚生労働大臣に届け出なければなりません。承認取得後の製造中止も対象です。ただし本条は届出を求めるだけで、製造の継続を命じる規定ではありません。届出があると、厚生労働大臣は77条の6に基づき指定を取り消すことができます。
解説
希少疾病用医薬品(患者数が少ない病気の薬、いわゆるオーファンドラッグ)の指定は、製薬会社にとって特典の多い制度である。優先審査、研究開発の助成、税の優遇が受けられる。ただし、この指定にはあまり知られていない義務が一つ付いている。開発や製造をやめるときは、やめる前に厚生労働大臣へ届け出なければならない。対象は希少疾病用に限らず、先駆的(画期的な新薬を早く世に出すための指定)と特定用途(小児用など、需要が満たされていない用途向けの指定)の品目にも及び、医療機器と再生医療等製品も含む。ここで押さえておきたいのは、条文が「試験研究」だけでなく「製造若しくは輸入」の中止も対象にしていることだ。承認を取って発売した後でも、製造をやめれば届出が要る。そして届出があると、指定は取り消される仕組みになっている(77条の6)。患者側から見ると、この届出は、治療の選択肢が消えることを国が最初に把握する場面にあたる。
法的な位置づけ
医薬品医療機器等法第77条の5は、同法77条の2第1項から第3項までの指定(希少疾病用・先駆的・特定用途)を受けた者に課される中止届出義務を定める規定である。指定品目の試験研究、製造又は輸入を中止しようとする場合、事前に厚生労働大臣へ届け出ることを要し、この届出は指定取消し(77条の6)の事由となる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.指定の名義人と対象品目を確認 中止を検討する品目が77条の2第1項から第3項のどの指定(希少疾病用・先駆的・特定用途)を受けているか、指定の名義人が誰かを指定通知書で確認する
- 2.中止範囲を特定する 試験研究・製造・輸入のどれを中止するのか、一時休止か正式中止かを社内で確定する。実態として止まっている「一時休止」も届出の要否を検討する
- 3.社外公表前に厚生労働大臣へ届出 社外発表や取引先・医療機関への通知より前に、施行規則の定める様式で厚生労働大臣へ中止の届出を行う。提出先・様式は最新の通知で確認する
- 4.供給継続策と患者連絡計画を添えて説明 在庫見込み、代替治療の情報、他社承継の検討状況、医療機関・患者への連絡計画をまとめ、当局への説明に備える
- 5.指定取消し後の税務・助成の扱いを確認 77条の6による指定取消しを見込み、試験研究費税額控除や助成金の扱いを経理部門と確認する
よくある質問 AI による整理
Q1オーファンドラッグの中止届出とは?
希少疾病用等の指定を受けた品目の試験研究や製造・輸入をやめる前に、厚生労働大臣へその旨を届け出る手続です。薬機法77条の5が根拠です。
Q2中止届出はいつまでに出す必要がありますか?
条文は「あらかじめ」と定めるのみで日数の指定はありません。少なくとも実際に中止する前、実務上は社外公表や取引先通知の前に済ませるのが安全です。
Q3希少疾病用医療機器も届出の対象ですか?
対象です。本条は医薬品だけでなく、指定を受けた医療機器と再生医療等製品の試験研究・製造・輸入の中止にも届出を求めています。
Q4特定用途医薬品の開発をやめるときも届出は必要?
必要です。令和元年改正で法定化された特定用途と先駆的の指定品目も、77条の2の指定を受けていれば本条の届出対象に含まれます。
Q5中止届出をしないと違法ですか?
届出義務違反となります。条文上の義務であり、実態として中止しているのに届け出ないと、当局の信頼を失い指定取消しや次回申請への影響が考えられます。
Q6輸入をやめるだけでも届出が要る?
要ります。本条は製造だけでなく「輸入」の中止も明記しており、海外製造品を日本へ輸入する形で供給している場合も対象です。
Q7届出をすると指定はどうなりますか?
厚生労働大臣は77条の6に基づき指定を取り消すことができます。優先審査や助成・税制上の優遇といった指定に伴う支援も見直しの対象になります。
Q8外資系製薬会社の日本撤退でも届出は日本法人の義務?
指定を受けた者が日本法人であれば、本社の経営判断による撤退でも届出義務は日本法人に残ります。指定の名義人を確認することが出発点です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1薬が販売中止になりそうなとき、国は会社に作り続けろと命令できないんですか?
本条(77条の5)が定めているのは中止前の届出であり、国が製造の継続を命じる根拠にはならない。届出を受けると指定はむしろ取り消される(77条の6)。実務のポイント:実際には、届出の段階で国が企業に事情を聞き、他社への承継や輸入による代わりの確保を調整するケースがある。そのため、患者側が声を上げるのは発表の後ではなく、届出の前後が効果的だ。(供給不安への対応は近年の改正で強化が進んでいるため、最新の改正状況をご確認ください)
Q2治験の途中で開発をやめるだけでも届出が要るんですか?
要る。本条は「試験研究」の中止も対象にしており、承認を取る前の段階でも、指定を受けている品目であれば届け出る義務がある(77条の5)。実務のポイント:資金難のスタートアップは、正式な中止を決めないまま「一時休止」にしておくことがある。しかし実態として止まっているのに届け出ずにいると、77条の6による指定の取消しを受ける可能性がある。ずるずる引き延ばすより、自分から届け出たほうが当局との関係は保ちやすい
間違えやすい点 AI による整理
- 「承認を取って発売したら、指定の話はもう終わり」と考える薬事担当者は多い。しかし条文は「製造若しくは輸入」の中止も届出の対象にしている。発売から何年たっていても、製造や輸入をやめる時点で本条の届出義務がもう一度生じる
- 「国に届け出れば、国がなんとか供給を続けさせてくれる」と期待する患者は少なくない。しかし本条は届出を義務付けているだけで、企業に製造を続けるよう命じる力はない。届出は撤退を止める仕組みではなく、国が早く事態を知るための仕組みである。患者側が代わりの手段を探す動きは、届出とは別に進める必要がある
- 企業の側から見れば、指定は申請して取った権利なので、やめるのも自由だと思える。ところが法律の側から見れば、指定は優先審査や税の優遇という公的な支援と引き換えに与えられたものである。そのため「撤退する前に報告する」ことまで含めて一つの約束と考えられている。この見方の違いに気づかないまま撤退の発表を先に出すと、規制当局との関係を損ない、社内の次の開発案件にまで悪影響が及ぶ
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の内容 | 77条の5:指定品目の試験研究・製造・輸入の中止前届出 | 77条の2:希少疾病用・先駆的・特定用途の指定 77条の6:指定の取消し |
| 主体 | 指定を受けた者(届出義務者) | 指定を申請する者/指定する厚生労働大臣 取り消す厚生労働大臣 |
| タイミング | 中止しようとするとき、あらかじめ | 開発段階での指定申請時 届出があったとき等の取消事由発生後 |
| 企業への効果 | 撤退は禁止されず、事前報告義務のみ | 優先審査・助成・税制優遇の入口 指定に伴う支援の喪失 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾は公告された必要藥品の許可証保有者に、製造・輸入の継続が困難になる場合の事前通報を求める。対象が指定制度ではなく必要薬品である点が日本と異なる
EU 指令は販売承認保有者に販売中止の事前通知を求め、ドイツは国内法で実施する。オーファン指定自体は EU 規則141/2000が別に定める
米国は生命維持に関わる医薬品等の製造中止について FDA への事前通知を義務付ける。オーファン指定と連動する日本とは対象の切り方が異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 患者数数百人の難病に使う唯一の薬を扱うメーカーが、海外本社の判断で日本での製造をやめる方針を固めた。日本法人の薬事担当者であるあなたに残された仕事は、中止の「前」に厚生労働大臣へ届け出ること。本社が発表してから動いたのでは、届出のタイミングとしては遅い
- 患者会の事務局をしているあなたのもとに、会員から「治験が突然終わったらしい」と連絡が来た。この場合、開発企業は指定を受けている以上、中止前に国へ届け出ているはずである。まず確認すべきは、厚生労働省と医薬品医療機器総合機構(PMDA)がこの事実をいつ把握したかだ
- 先駆的医薬品の指定を受けたスタートアップが、資金ショートで臨床試験を止めなければならなくなったら、どうなる? 届出をすると指定は消え、優先審査の枠も手放すことになる。一方で、届け出ずに黙って止めていることが後から判明すると、行政からの信頼を失い、次の指定申請のときに響く
取るべき行動
被害を受けた側:1. 主治医から、供給終了の予定時期と代わりの治療法の有無を書面やメールで聞き取っておく2. 患者会として、厚生労働省の担当課に本条の届出があったかどうかと、今後の供給への対応を問い合わせる3. 企業のお客様窓口にも、在庫がどれだけあるか、別の会社への承継を検討しているかを文書で照会する4. 患者会・学会・地元選出の議員へ情報を共有し、代わりの供給先探しを後押ししてもらう
訴えられた側:1. 開発や製造をやめると社内で決めた段階で、社外に発表したり取引先に通知したりする前に届出の準備を始める2. 届出と一緒に、在庫の見込み、代わりの治療法、医療機関と患者への連絡計画をまとめて出す3. 指定取消し(77条の6)の後、税務や助成金の扱いがどうなるかを経理部門と確認する4. 他社への承継ができないかも検討し、当局に説明できるよう記録を残しておく
時効(請求できる期限):本条の届出は「中止しようとするとき」に「あらかじめ」行うもので、具体的な日数の定めはない。遅くとも実際に中止する前に行う必要がある。特定の時効はないが、一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される
改正沿革 AI による整理
- 平成5年(1993年)薬事法改正 希少疾病用医薬品等の指定制度が導入され、それに伴い試験研究等の中止届出の規定が設けられたとされる。当時の条番号と文言は人による検証が必要
- 平成25年(2013年)改正 法律の名称が現在の医薬品医療機器等法に変更され、再生医療等製品が対象に加わった。本条の文言がどう変わったかは要確認
- 令和元年(2019年)改正 先駆的医薬品等と特定用途医薬品等の指定制度が法定化され、本条の届出対象がこれらの品目にも広がった
改正の年表
- 1.平成5年(1993年) 新設:薬事法改正により希少疾病用医薬品等の指定制度が創設され、指定品目の中止届出の規定も設けられたとされる(当時の条番号・文言は要確認)
- 2.平成25年(2013年) 改正:法律名が医薬品医療機器等法に改められ、再生医療等製品が新たな類型として加わった(2014年施行)
- 3.令和元年(2019年) 改正:先駆的医薬品等と特定用途医薬品等の指定制度が法定化され、本条の届出対象がこれらの品目にも拡大した
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。