医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 第9条の4(調剤された薬剤に関する情報提供及び指導等)
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- 薬局開設者は、医師又は歯科医師から交付された処方箋により調剤された薬剤の適正な使用のため、当該薬剤を販売し、又は授与する場合には、厚生労働省令で定めるところにより、その薬局において薬剤の販売又は授与に従事する薬剤師に、対面等により、厚生労働省令で定める事項を記載した書面(当該事項が電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下第三十六条の十一までにおいて同じ。)に記録されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を厚生労働省令で定める方法により表示したものを含む。)を用いて必要な情報を提供させ、及び必要な薬学的知見に基づく指導を行わせなければならない。
- 2.薬局開設者は、前項の規定による情報の提供及び指導を行わせるに当たつては、当該薬剤師に、あらかじめ、当該薬剤を使用しようとする者の年齢、他の薬剤又は医薬品の使用の状況その他の厚生労働省令で定める事項を確認させなければならない。
- 3.薬局開設者は、第一項に規定する場合において、同項の規定による情報の提供又は指導ができないとき、その他同項に規定する薬剤の適正な使用を確保することができないと認められるときは、当該薬剤を販売し、又は授与してはならない。
- 4.薬局開設者は、医師又は歯科医師から交付された処方箋により調剤された薬剤の適正な使用のため、当該薬剤を購入し、若しくは譲り受けようとする者又は当該薬局開設者から当該薬剤を購入し、若しくは譲り受けた者から相談があつた場合には、厚生労働省令で定めるところにより、その薬局において薬剤の販売又は授与に従事する薬剤師に、必要な情報を提供させ、又は必要な薬学的知見に基づく指導を行わせなければならない。
- 5.第一項又は前項に定める場合のほか、薬局開設者は、医師又は歯科医師から交付された処方箋により調剤された薬剤の適正な使用のため必要がある場合として厚生労働省令で定める場合には、厚生労働省令で定めるところにより、その薬局において薬剤の販売又は授与に従事する薬剤師に、その調剤した薬剤を購入し、又は譲り受けた者の当該薬剤の使用の状況を継続的かつ的確に把握させるとともに、その調剤した薬剤を購入し、又は譲り受けた者に対して必要な情報を提供させ、又は必要な薬学的知見に基づく指導を行わせなければならない。
- 6.薬局開設者は、その薬局において薬剤の販売又は授与に従事する薬剤師に第一項又は前二項に規定する情報の提供及び指導を行わせたときは、厚生労働省令で定めるところにより、当該薬剤師にその内容を記録させなければならない。
この条文の基本情報
調剤された薬剤に関する情報提供及び指導等とは何ですか?
定義調剤された薬剤に関する情報提供及び指導等とは、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第9条の4に定められた規定で、「薬局開設者は、医師又は歯科医師から交付された処方箋により調剤された薬剤の適正な使用のため、当該薬剤を販売し、又は授与する場合には、厚生労働省令で定めるところによ…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第9条の4(調剤された薬剤に関する情報提供及び指導等)は、日本の医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律に含まれる条文です。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第9条の4の条文原文は「薬局開設者は、医師又は歯科医師から交付された処方箋により調剤された薬剤の適正な使用のため、当該薬剤を販売し、又は授与する場合には、厚生労働省令で定めるところによ…」で始まります。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第9条の4は第三章 薬局に置かれています。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律の公布日は昭和35年8月10日です。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第9条の4の前の条は医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第9条の3です。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第9条の4の次の条は医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第9条の5です。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第9条の4には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和三十五年法律第百四十五号)第9条の4 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000145 - 本サイト収録
医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和三十五年法律第百四十五号)第9条の4(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/335AC0000000145/9_4
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点薬機法9条の4は、薬局開設者に対し、処方薬を渡す際に薬剤師による事前確認・書面での情報提供・薬学的指導・記録を行わせる義務を課し、適正使用を確保できない場合は販売を禁じる。
Q · 薬局で「説明はいいです」と言えば、服薬指導を省略してもらえますか?
省略はできません。確認と説明は薬局の法的義務です
薬機法9条の4第1項・第2項は、処方薬を渡す際に年齢や併用薬などを薬剤師に事前確認させ、書面を用いて情報提供と指導を行わせることを薬局開設者に義務づけています。患者の申し出で免除できるという明文規定はありません。さらに第3項は、情報提供や指導ができず適正な使用を確保できないと認められるときは、その薬を販売・授与してはならないと定めています。前回と同じ薬なら確認を簡潔にすることは可能です。
解説
薬局のカウンターで薬剤師が聞く「他に飲んでいるお薬はありますか」は、世間話でも営業トークでもない。薬機法9条の4が薬局開設者(薬局の許可を受けて経営する者)に課した法的義務の一部である。処方箋の薬を渡す前に、薬剤師は年齢や併用薬などを確認し(2項)、書面を使って情報を提供し、薬学的知見に基づく指導を行わなければならない(1項)。見落とされがちなのが3項だ。情報提供や指導ができず、薬を適正に使えるか確保できないと認められるときは、薬局はその薬を販売してはならない。つまり説明は「おまけ」ではなく、薬を渡すための前提条件である。さらに5項は、必要な場合には渡した後も服用状況を継続して把握し、指導することを求めている。薬局からかかってくる「その後いかがですか」の電話は、ここに根拠がある。この構造を知っていれば、あなたは薬局で遠慮なく質問し、説明の内容を記録に残してもらう理由を手にできる。
法的な位置づけ
薬機法9条の4は、処方箋により調剤された薬剤の適正使用を確保するための薬局開設者の義務を定める規定である。販売・授与時の事前確認、書面を用いた情報提供と薬学的指導、購入前後の相談対応、必要な場合の服用期間中の継続的な使用状況の把握と指導、およびこれらの記録を、薬局の薬剤師に行わせることを求め、適正使用を確保できない場合の販売・授与を禁止する。
手順
- 1.お薬手帳と質問を用意して薬局へ 処方箋と一緒にお薬手帳を提出し、他院の薬・サプリメント・前回からの体調変化を先に伝える。第2項の事前確認が短時間で正確に済む
- 2.会計前に説明を受け、疑問を確認する 薬を受け取る前に、飲み方・副作用・飲み合わせについて書面を見ながら説明を受け、分からない点はその場で質問する
- 3.帰宅後の異変は薬局に電話で相談 副作用らしい症状や飲みにくさがあれば、次の受診を待たずに薬を受け取った薬局へ連絡する。第4項により薬局は相談に応じる義務がある
- 4.相談内容を記録に残してもらう 相談した事実と伝えた症状を薬歴に記録してもらい、自分でも日時・内容をメモする。処方医への情報提供や、後日の副作用被害救済請求の資料になる
よくある質問 AI による整理
Q1服薬指導とは何ですか?
薬剤師が処方薬を渡す際、飲み方・副作用・飲み合わせなどを説明し指導することです。薬機法9条の4により薬局開設者の法的義務とされています。
Q2服薬指導は断れる?
患者の申し出で免除できる明文規定はありません。前回と変化がなければ確認を簡潔にすることはできますが、ゼロにはできません。
Q3服薬指導なしで薬を渡すのは違法?
情報提供や指導ができず適正使用を確保できないと認められる場合、薬を販売・授与すること自体が9条の4第3項で禁止されています。
Q4オンライン服薬指導は法律上認められている?
第1項の「対面等」に含まれる方法として認められています。通信手段や実施要件は省令・通知で定められ、見直しが続いています。
Q5薬局の服薬フォローアップとは?
薬を渡した後も、必要な場合に服用状況を継続的に把握し指導する義務です(9条の4第5項)。薬局からの体調確認の電話はこれに基づきます。
Q6薬を受け取った後に薬局へ相談できる?
できます。第4項は、すでに薬を受け取った人からの相談にも薬剤師に情報提供・指導をさせることを薬局開設者に義務づけています。
Q7服薬指導の内容は記録される?
はい。第6項により、情報提供と指導の内容は薬剤師に記録させることが義務づけられています。いわゆる薬歴がその記録にあたります。
Q8服薬指導の義務に違反するとどうなる?
保健所の立入検査などで指摘され、改善命令や業務停止、許可取消しといった行政処分の対象になりえます(薬機法72条の4、75条等)。
この条文についての質問 AI による整理
Q1急いでるのに毎回同じこと聞かれるんですけど、断れないんですか?
9条の4第1項と第2項は、情報提供と事前確認を薬剤師に行わせることを薬局開設者に義務づけています。患者の申し出で免除できるという明文規定はありません。前回と同じ薬であれば確認を簡潔にすることはできますが、ゼロにはできません。実務のポイント:薬剤師が本当に知りたいのは「前回からの変化」です。最初にお薬手帳を渡し、「他の病院の薬も体調も変わりありません」と先に伝えれば、確認は最短で終わります
Q2薬局から「その後いかがですか」って電話が来ました。営業ですか?
営業ではありません。9条の4第5項は、必要な場合に服用状況を継続して把握し、指導することを薬局開設者に義務づけています(令和元年改正で新設、2020年9月施行)。実務のポイント:電話で伝えた副作用や飲みにくさは、薬剤師から処方医へ文書で情報提供されることがあります。次の受診を待たずに処方の見直しが進む近道になるので、遠慮せず具体的に伝えるとよいです
Q3服薬指導って無料のサービスですよね?
実は無料ではありません。9条の4に基づく服薬指導は、調剤報酬の「服薬管理指導料」として点数が算定され、あなたの窓口負担にも含まれています。実務のポイント:すでに代金を払っているサービスなのだから、質問しないのは損です。さらに条件を満たせばお薬手帳の持参で点数が低くなり、支払いが数十円安くなることがあります(最新の改正状況をご確認ください)
間違えやすい点 AI による整理
- 服薬指導は薬局の親切なサービスだと思われがちだが、実際は薬局開設者が薬剤師に行わせなければならない法的義務である。3項により、適正な使用を確保できないと認められる場合には、薬を売ること自体が禁止される
- 「薬を受け取った後に質問したら迷惑かな」という遠慮は、前提が逆になっている。4項は、薬を購入しようとする人だけでなく、すでに受け取った人からの相談にも応じ、必要な情報を提供させることを薬局開設者に義務づけている。帰宅後の電話は正当な権利行使である
- あなたにとってはカウンターでの数十秒の雑談でも、法律から見ればそれは6項で記録が義務づけられた業務の一部である。何を確認し、何を伝えたかは薬局に残る。健康被害が起きたとき、その記録が「説明があった」ことの証拠にも「確認が抜けていた」ことの証拠にもなる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象となる薬 | 9条の4:処方箋により調剤された薬剤 | 36条の4:要指導医薬品 36条の10:一般用医薬品 |
| 義務を負う者 | 薬局開設者(薬剤師に行わせる) | 薬局開設者・店舗販売業者(薬剤師に行わせる) 薬局開設者・店舗販売業者等(薬剤師・登録販売者に行わせる) |
| 情報提供ができない場合 | 適正使用を確保できなければ販売・授与禁止(3項) | 情報提供等ができない場合は販売禁止 区分に応じた情報提供義務(第三類は努力義務) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾でも藥師の業務に調剤と藥事照護が含まれ、交付時の説明が求められる。日本のように販売禁止まで明文化した構造かは要確認
韓国は薬剤師個人に복약지도(服薬指導)義務を課す構造で、日本の薬局開設者に行わせる構造とは義務主体が異なる
ドイツは薬局運営規則で情報提供と相談(Beratung)を義務づけ、品質管理体制の一部として位置づける
米国は連邦法でメディケイド患者への counseling の申し出を求め、具体的要件は各州の薬事法に委ねられる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 昼休みに急いで薬局に駆け込み、「説明はいいです」と言ったのに、薬剤師は手短に確認をやめなかった。なぜか。患者の申し出で説明義務を免除できるという明文規定はない。省略すれば、義務違反を問われうるのは薬局側だからだ
- あなたは薬局の開設者である。夕方の混雑時間に新人薬剤師が併用薬の確認を飛ばし、飲み合わせに問題のある薬がそのまま渡ってしまった。2項は、薬剤師に確認を「させる」責任を開設者に負わせている。保健所の立入検査で薬歴に確認の記録がなければ、指導や改善命令の対象になりうる
- 高齢の母の薬を代わりに受け取りに行ったら、他の病院でもらっている薬を聞かれて答えられなかった。お薬手帳が一冊あれば、その場の空白は埋まった
- 内服の抗がん剤を飲み始めて三日目、手足のしびれが出た。次の受診は二週間後である。受診日まで我慢する必要はない。4項により、薬を受け取った薬局は相談に応じ、情報を提供する義務を負う。今日、その薬局に電話していい
- オンライン診療を受け、薬は自宅に配送された。画面越しの服薬指導でも、1項の「対面等」に含まれる方法として実施されている。ただし通信手段や実施要件は省令と通知で細かく決められ、近年も見直しが続いている(最新の改正状況をご確認ください)
取るべき行動
被害を受けた側:1. 説明がなかった、飲み合わせの確認がなかったと感じたら、まず受け取った薬局に経緯を問い合わせ、確認内容の記録を尋ねる2. 健康被害が出たら受診し、薬の袋、説明書面、お薬手帳をすべて保管する3. 薬局の対応に問題があると考える場合は、管轄の保健所(薬務担当)に相談できる4. 適正に使用したのに医薬品の副作用で健康被害が生じた場合は、PMDA の医薬品副作用被害救済制度の対象となりうる
訴えられた側:1. 事前確認、書面による情報提供、指導、記録の手順を業務手順書にまとめ、混雑時でも省略されない運用にする2. 6項の記録が義務を果たした証拠になる。確認事項と指導内容を薬歴に具体的に残す3. 患者が説明を拒んだ場合も、その事実と最低限伝えた内容を記録する4. 保健所から指摘を受けたら、改善策を文書で示し早期に是正する。放置すると改善命令や業務停止などの行政処分(役所が薬局に直接下す命令)に進みうる
時効(請求できる期限):本条自体に特定の時効はない。健康被害の損害賠償を不法行為として請求する場合、損害及び加害者を知った時から5年(人の生命・身体の侵害、民法724条の2)、不法行為の時から20年(民法724条)。債務不履行として構成する場合は、権利を行使できることを知った時から5年、権利を行使できる時から20年(民法166条、167条)。医薬品副作用被害救済の請求期限は給付の種類ごとに定められている(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 令和元年(2019年)改正 服用期間中の継続的な使用状況の把握と指導(いわゆるフォローアップ)を義務づける規定を追加し、情報提供の方法を「対面等」と改めるなど、薬局の役割を調剤後まで広げる改正が行われた。条番号の変遷と各項の施行日には人的検証が必要
改正の年表
- 1.令和元年(2019年) 改正:服用期間中の継続的な使用状況の把握と指導(フォローアップ)を義務づける規定を追加し、情報提供の方法を「対面等」とする改正。フォローアップ規定は2020年9月施行。条番号の変遷と各項の施行日は要人的検証
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 第9条薬局開設者の遵守事項
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 第36条の4要指導医薬品販売時の情報提供義務
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 第36条の10一般用医薬品販売時の情報提供義務
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 第72条の4違反時の改善命令(現行効力を要確認)
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 第75条許可取消し・業務停止処分
- 薬剤師法 第25条の2薬剤師個人の情報提供・指導義務
- 薬剤師法 第24条処方箋の疑義照会義務
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