医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 第9条の3(調剤された薬剤の販売に従事する者)
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薬局開設者は、厚生労働省令で定めるところにより、医師又は歯科医師から交付された処方箋により調剤された薬剤につき、薬剤師に販売させ、又は授与させなければならない。
この条文の基本情報
調剤された薬剤の販売に従事する者とは何ですか?
定義調剤された薬剤の販売に従事する者とは、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第9条の3に定められた規定で、「薬局開設者は、厚生労働省令で定めるところにより、医師又は歯科医師から交付された処方箋により調剤された薬剤につき、薬剤師に販売させ、又は授与させなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第9条の3(調剤された薬剤の販売に従事する者)は、日本の医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律に含まれる条文です。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第9条の3の条文原文は「薬局開設者は、厚生労働省令で定めるところにより、医師又は歯科医師から交付された処方箋により調剤された薬剤につき、薬剤師に販売させ、又は授与させなければならない。」で始まります。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第9条の3は第三章 薬局に置かれています。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律の公布日は昭和35年8月10日です。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第9条の3の前の条は医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第9条の2です。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第9条の3の次の条は医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第9条の4です。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第9条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和三十五年法律第百四十五号)第9条の3 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000145 - 本サイト収録
医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和三十五年法律第百四十五号)第9条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/335AC0000000145/9_3
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点薬機法第9条の3は、処方箋により調剤された薬剤を薬剤師に販売・授与させる義務を薬局開設者に課す。事務員だけで交付する運用は開設者の体制責任となる。
Q · 薬局で処方薬を渡すのは、薬剤師じゃなくてもいいの?
だめです。処方薬の販売・授与は薬剤師に限られます
薬機法第9条の3により、薬局開設者は、処方箋により調剤された薬剤を薬剤師に販売・授与させなければなりません。調剤が済んだ薬でも、患者に渡す場面は薬剤師の担当です。2019年の厚生労働省通知(0402通知)で、薬剤師の指示・監督下のピッキング等は非薬剤師にも認められましたが、患者への交付と説明は対象外です。違反時に問われるのは事務員個人ではなく、体制を整えなかった薬局開設者です。
解説
処方箋の薬を窓口で受け取るとき、袋を差し出しているのが誰か確かめたことはあるだろうか。白衣を着ていても、薬剤師とは限らない。本条は薬局開設者(薬局の経営主体)に対し、医師・歯科医師の処方箋で調剤された薬剤は薬剤師に販売・授与させよと命じている。ポイントは、義務を負うのが窓口の事務員ではなく経営側だという点だ。事務員が善意で薬を手渡しても、法的に問われるのは「薬剤師に渡させる体制」を作らなかった開設者である。平成31年(2019年)の厚生労働省通知(いわゆる0402通知)で、薬剤師の目が届く範囲でのピッキングなどは薬剤師以外の職員にも任せられるようになった。それでも、患者に薬を渡し、飲み方を説明する最後の場面は薬剤師にしか認められていない。この線引きを知っていれば、窓口で「薬剤師さんから説明を受けたい」と堂々と言える。薬局の側から見れば、人手不足の夜間や昼休みに事務員だけで回す運営は、そのまま業務停止処分などの行政処分(役所が薬局に直接下す具体的な決定)を招く火種になる
法的な位置づけ
薬機法第9条の3は、処方箋により調剤された薬剤の販売・授与の担い手を定める規定であり、薬局開設者に対し、医師又は歯科医師の処方箋に基づき調剤された薬剤を、厚生労働省令の定めるところにより薬剤師に販売させ又は授与させる義務を課す。調剤行為とは別に、交付行為そのものを薬剤師の業務として位置づける点に特徴がある。
手順
- 1.時間帯別の薬剤師配置を洗い出す 開店から閉店まで、昼休み・夜間・土日を含む全時間帯の薬剤師在籍状況を一覧化し、薬剤師不在の時間帯が生じていないか確認する
- 2.非薬剤師の業務範囲を手順書に明記 0402通知の範囲で非薬剤師に任せる補助業務(ピッキング等)と、薬剤師に限る業務(最終確認・交付・説明)を区分した手順書を作成する
- 3.職員研修と記録の整備 事務員を含む全職員に交付ルールを研修し、受講記録を残す。交付担当者を記録する仕組み(薬歴への交付者記載など)も整える
- 4.薬剤師不在時の交付停止ルールを運用 薬剤師が不在になる時間帯は処方薬を交付しない旨を掲示し、患者へ事前案内する。取り置き薬を事務員が渡す運用は禁止する
よくある質問 AI による整理
Q1薬機法9条の3とは何ですか?
処方箋で調剤された薬剤の販売・授与を薬剤師に行わせるよう、薬局開設者に義務づける規定です。調剤とは別に「渡す行為」の担い手を定めています。
Q2薬局の事務員が処方薬を渡すのは違法?
薬剤師の関与なく事務員だけで交付すれば、本条に反する運用となります。責任を問われるのは主に薬局開設者で、行政処分の対象になりえます。
Q30402通知で事務員ができることは何?
薬剤師の指示・監督下での医薬品のピッキング、一包化薬剤の数量確認などの補助業務です。最終確認と患者への交付・説明は薬剤師の業務のままです。
Q4薬剤師不在の薬局は営業できる?
処方薬の交付はできません。一般用医薬品の販売でも区分により有資格者が必要で、薬剤師不在時間帯の処方薬交付は本条違反の典型例です。
Q5薬機法9条の3違反の処分は?
都道府県知事等による改善命令、業務停止、許可取消しなどの行政処分の対象になりえます(薬機法72条・75条等)。個別の判断は事案次第です。
Q6処方薬の受け取りで薬剤師かどうか確認する方法は?
名札や胸章の「薬剤師」表示を確認するのが簡単です。薬局には薬剤師の氏名等の掲示義務もあるため、店内掲示でも確かめられます。
Q7ドラッグストアのレジで処方薬を受け取っても大丈夫?
会計はレジ係でも構いませんが、処方薬を渡して説明する行為は薬剤師が行う必要があります。説明がなければ薬剤師を呼んでもらいましょう。
Q8調剤と販売・授与の違いは?
調剤は処方箋に基づき薬を用意する行為(薬剤師法19条)、販売・授与は患者に薬を渡す行為です。本条は後者も薬剤師に限定しています。
この条文についての質問 AI による整理
Q1家族の薬を代わりに取りに行くのって、違法じゃないですか?
違法ではない。本条が求めるのは渡す側が薬剤師であることで、受け取る側は本人に限られない。ただし薬剤師は、飲み方や副作用を本人に伝える必要がある。実務のポイント:代理人が受け取るときは、本人の体調変化や他院の処方を薬剤師がほぼ確認できない。お薬手帳を持参し、本人の最近の様子を一言伝えるだけで、薬剤師が重複投薬に気付く確率は大きく上がる
Q2薬剤師がいない時間でも、調剤済みの薬なら渡してもらえますか?
原則として渡せない。調剤が済んでいても、販売・授与を薬剤師にさせる義務は本条により薬局開設者が負っているからだ。実務のポイント:「取り置きしてあるから事務で渡します」という運用は現場で起きがちだが、立入検査で最も指摘されやすい類型の一つである。患者側は、薬剤師がいる時間を事前に電話で確認するのが確実だ
Q3ネットで服薬指導を受けて宅配で届いた薬、配達の人は薬剤師じゃないけど大丈夫?
問題ない。オンライン服薬指導を含め、説明と販売は薬剤師が行い、配送業者は運ぶだけという整理になっている(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:届いた薬に疑問があれば、配送業者ではなく発送元の薬局に電話し、薬剤師を指名して質問できる。オンラインで受けた指導の内容は薬局側に記録が残っているはずだ
間違えやすい点 AI による整理
- 「薬剤師が調剤したのだから、渡すのは誰でもいい」と考えがちだが、本条は調剤とは別に「販売・授与」の担い手を薬剤師に限定している。作る工程と渡す工程は法律上別物として扱われる
- 違反したら事務員個人が罰せられると心配する人がいるが、問いの立て方がずれている。本条の名宛人は薬局開設者であり、問われるのは「誰が渡したか」より「薬剤師に渡させる体制を作っていたか」である。事務員一人を叱って終わる話ではなく、経営の体制責任の問題だ
- 0402通知を「薬剤師以外でも調剤できるようになった」と受け止める人が多いが、その深刻さを読み違えている。通知が認めたのは薬剤師の指示・監督のもとでの補助行為であり、最終確認と患者への交付は依然として薬剤師の責任である。通知を拡大解釈した運用は、発覚すれば通知に従っていたという言い訳が通用しない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する行為 | 薬機法9条の3:調剤済み薬剤の販売・授与 | 薬機法49条:処方箋医薬品の販売 薬剤師法19条:調剤 |
| 義務の名宛人 | 薬局開設者 | 薬局開設者・医薬品販売業者 薬剤師以外の者(調剤の禁止) |
| 違反時の主な帰結 | 改善命令・業務停止等の行政処分の対象 | 行政処分・罰則の対象 無資格調剤として罰則の対象 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾でも調剤及び交付は薬師の業務とされ、医薬分業の枠組みの中で薬師の関与が求められる
ドイツでは薬局内の医薬品交付は薬剤師を中心とする pharmazeutisches Personal が担い、非薬学職員の業務は限定される
フランスは医薬品の調剤・販売を薬剤師の独占業務(monopole pharmaceutique)として定める
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 夕方の薬局で、薬剤師が昼休みから戻らないうちに、事務員が「いつもの薬ですよね」と処方薬の袋を渡してきた。前回と同じ薬だから問題ないと感じるかもしれないが、薬剤師が関与しない授与は本条違反の構造そのものである
- あなたが薬局の管理者で、本部から「薬剤師1人で回せ、会計と受け渡しは事務に任せろ」と指示されたら、どうなる? 監査で発覚すれば処分を受けるのは開設者だが、管理薬剤師としてのあなたの責任も同時に問われうる
- 来週、保健所の立入検査が入ると通知が来た。残り7日で、受け渡し業務の担当者記録と、非薬剤師職員の業務範囲を定めた手順書を整えなければならない。口頭の運用ルールだけでは説明できない
- 高齢の母の薬を代わりに取りに行った。家族が受け取ること自体は問題ない。だが薬剤師の説明を省いて袋だけ渡されたなら、飲み合わせの注意は誰も聞いていないことになる
- オンライン服薬指導を受け、薬が宅配で届いた。配達員は薬剤師ではない。それでも適法なのは、薬剤師が説明し販売を行ったうえで、運ぶ工程だけを配送業者が担っているからだ
取るべき行動
被害を受けた側:1. 事務員から説明なしに処方薬を渡されたら、その場で薬剤師による説明を求める2. 誤薬や説明不足で健康被害が出た場合は、薬袋・お薬手帳・レシートを保管し、受け取った日時と相手の名札を記録する3. 薬局が対応しなければ、地域の保健所(薬事担当)に相談する4. 損害が出ていれば、薬局開設者に対し民法709条・715条に基づく賠償請求を検討する
訴えられた側:1. 保健所から指摘を受けたら、まず時間帯ごとの薬剤師配置と受け渡しの実態を正直に洗い出す2. 0402通知に沿った非薬剤師業務の手順書と研修記録を整備し、改善計画を文書で示す3. 事務員への口頭注意で済ませず、薬剤師不在時は交付しない運用を仕組みにする4. 業務改善命令や業務停止処分の可能性がある場合は、早い段階で薬事に詳しい弁護士に相談する
時効(請求できる期限):本条自体に特定の時効はない。行政処分には時効の定めがなく、過去の運用も立入検査で問題にされうる。健康被害の損害賠償は、損害及び加害者を知った時から5年(人の生命・身体の侵害、民法724条の2)、行為時から20年(民法724条)
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