災害対策基本法 第76条の5
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国家公安委員会は、災害応急対策が的確かつ円滑に行われるようにするため特に必要があると認めるときは、政令で定めるところにより、関係都道府県公安委員会に対し、通行禁止等に関する事項について指示することができる。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 災害対策基本法第76条の5は、日本の災害対策基本法に含まれる条文です。
- 災害対策基本法第76条の5の条文原文は「国家公安委員会は、災害応急対策が的確かつ円滑に行われるようにするため特に必要があると認めるときは、政令で定めるところにより、関係都道府県公安委員会に対し、通行禁…」で始まります。
- 災害対策基本法第76条の5は第四節に置かれています。
- 災害対策基本法の公布日は昭和36年11月15日です。
- 災害対策基本法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年11月1日時点では廃止情報はありません。
- 災害対策基本法第76条の5の前の条は災害対策基本法第76条の4です。
- 災害対策基本法第76条の5の次の条は災害対策基本法第76条の6です。
- 災害対策基本法第76条の5には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
災害対策基本法(昭和三十六年法律第二百二十三号)第76条の5 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/336AC0000000223 - 本サイト収録
災害対策基本法(昭和三十六年法律第二百二十三号)第76条の5(LawPlayer 収録、取得日 令和8年11月1日)https://lawplayer.com/jp/article/336AC0000000223/76_5
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点災害対策基本法76条の5は、国家公安委員会が特に必要と認めるとき、政令に基づき関係都道府県公安委員会へ通行禁止等について指示できると定める。
Q · 大地震のとき、県をまたいで通行止めがそろうのは国が決めているから?
国家公安委員会が各県に指示できるが、実際に規制するのは県の公安委員会
災害対策基本法76条により、災害時の通行禁止等を行うのは都道府県公安委員会です。そのうえで同法76条の5は、災害応急対策を的確かつ円滑に行うため特に必要があると認めるとき、国家公安委員会が政令に従い、関係する都道府県公安委員会に通行禁止等について指示できると定めています。国が直接通行止めをかけるのではなく、県ごとの判断を指示によってそろえる仕組みです。
解説
大地震の直後、高速道路の入口に「緊急車両以外通行止め」の看板が立つ。その看板を立てる権限を持つのは国ではなく、各都道府県の公安委員会である(災害対策基本法76条)。ただ、被災地へ向かう幹線道路は県境をいくつもまたぐ。A 県は通行止めにしたのに隣の B 県は通している、という状態になれば、救急車も給水車も県境で詰まる。本条はこの隙間を埋める仕組みである。国家公安委員会は「特に必要がある」と認めたとき、政令の定めに従い、関係する都道府県公安委員会に通行禁止等について指示できる。警察組織は都道府県ごとに分かれているが、大災害のときだけは国が号令をかけて足並みをそろえられる。本条が直接縛るのは公安委員会で、あなたではない。それでも、県境を越えて通行止めが一斉に広がった場合、その背景に国の指示があるかもしれない。そう分かっていれば、規制が隣の県で終わるはずだと楽観して車を出すことはなくなる。
法的な位置づけ
災害対策基本法第76条の5は、国家公安委員会による通行禁止等に関する指示を定める規定である。災害応急対策の的確かつ円滑な実施のため特に必要があると認めるとき、国家公安委員会は政令の定めに従い、関係都道府県公安委員会に対し通行禁止等に関する事項を指示できる。都道府県単位の交通規制を広域的に調整するための上位調整権限として機能する。
よくある質問 AI による整理
Q1緊急交通路とは何ですか?
大規模災害時に、救助・救急・消火や緊急物資の輸送を優先させるため、一般車両の通行を禁止または制限した道路区間のことです。災害対策基本法76条に基づき都道府県公安委員会が指定します。
Q2緊急通行車両の確認はどこで受けられますか?
都道府県公安委員会(窓口は各都道府県警察の警察本部や警察署など)で確認を受け、標章と証明書の交付を受けます。事前届出の制度もあるため、災害前に手続を済ませておくのが現実的です。
Q3災害時の通行止めはいつまで続きますか?
法律に一律の期間はありません。道路の被害状況や緊急輸送の必要性に応じて都道府県公安委員会が判断し、段階的に緩和・解除されます。最新情報は各県警の交通規制情報で確認します。
Q4運転中に通行禁止区域になったらどうすればいいですか?
速やかに車両を区域外や道路外へ移動させるなど、緊急通行の妨げにならないよう措置する義務があります(災害対策基本法76条の2等)。警察官の指示があればそれに従います。
Q5物流トラックは災害時の通行禁止区域を走れますか?
原則として走れません。緊急通行車両や規制除外車両として確認を受けた車両に限られます。取引先の依頼があっても、確認を受けていなければ一般車両と同じ扱いになります。
Q6国家公安委員会とはどんな機関ですか?
警察庁を管理する内閣府の外局で、委員長は国務大臣です。都道府県警察を直接指揮する組織ではなく、警察行政の大枠を担います。本条はその例外的な指示権の一つです。
Q7災害時の交通規制情報はどこで確認できますか?
警察庁と各都道府県警察のウェブサイト、日本道路交通情報センターなどで確認できます。県をまたぐ移動では、出発地だけでなく経由する県と目的地の規制も確認することが重要です。
Q8災害時の通行禁止を無視して走ったら違法ですか?
違法です。災害対策基本法に基づく通行禁止等に違反すると罰則の対象となりうるうえ、緊急車両の通行を妨げれば救助の遅れに直結します。警察官の措置で車両を移動されることもあります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1災害のときの通行止めって、結局だれが決めてるんですか?
通行禁止等を実際に行うのは都道府県公安委員会です(災害対策基本法76条)。国家公安委員会は、特に必要があると認めたときに、政令に基づいて関係都道府県公安委員会へ指示できるだけです(本条)。実務のポイント:現場で検問を担当しているのは各県警の警察官ですが、規制の範囲がいつもより広い場合、背景に県をまたぐ調整があるかもしれません。現場の警察官に交渉しても規制は動かないので、迂回を考えるほうが早いのです
Q2国が県警に指示できるって、地方自治的に問題ないんですか?
警察は都道府県単位の組織が原則で、国家公安委員会が都道府県公安委員会に命令する場面は限られています。本条は「災害応急対策が的確かつ円滑に行われるため特に必要」な場合に絞り、内容も政令で枠をはめたうえで指示権を認めています。実務のポイント:試験では、警察法上の通常の関係と、災害時の特別な指示権の違いを問う切り口になりえます。「特に必要があると認めるとき」という限定文言を落とさずに覚えておくことです
間違えやすい点 AI による整理
- 「災害時の通行止めは国が一括で決めている」と考えられがちだが、条文上の出発点は逆である。通行禁止等を行う主体はあくまで都道府県公安委員会(76条)で、国家公安委員会は直接規制をかけるのではなく「指示」を出す立場にとどまる。看板の向こうにいる決定者は県の公安委員会である
- 県境の通行止めは不便な二重規制だと見えるかもしれない。しかし法律が守ろうとしているのは一般車両の便利さではなく、緊急車両が止まらずに走り抜けられる一本の回廊である。不便さは制度の失敗ではなく、狙いどおりの結果である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 主体 | 76条の5:国家公安委員会 | 76条:都道府県公安委員会 76条の3:警察官等 |
| 行為の性質 | 関係都道府県公安委員会に対する「指示」(直接の規制ではない) | 区域・道路区間を指定した通行の禁止・制限 現場での車両移動等の措置 |
| 発動要件 | 災害応急対策の的確かつ円滑な実施のため特に必要があると認めるとき+政令の定め | 緊急通行車両以外の通行を禁止・制限する必要があるとき 通行禁止区域等で緊急通行の妨げとなる車両があるとき |
| 一般市民への影響 | 間接的(規制範囲が県境を越えてそろう) | 直接的(看板・検問で通行できなくなる) 直接的(自分の車が移動される可能性) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では各級政府の災害応変センターが、道路区間を指定して車両通行を制限・禁止できる。日本のように国の公安組織が地方の公安組織へ指示する二層構造ではなく、応変センター体制のなかで措置が行われる点が異なる
韓国も災害時の応急措置を統一法で定めるが、警察組織が国家警察中心であるため、日本のような都道府県警察間の調整規定とは前提が異なる
ドイツでは災害対策と警察が州の権限に属し、連邦が州警察に指示する一般的な仕組みは限定的である。分権を前提に非常時の調整をどう図るかという点で日本と問題意識が共通する
米国では交通規制は州・地方の権限で、連邦は支援と調整にとどまるのが原則。連邦が州の交通規制を直接指示する日本型の規定は一般的ではない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 首都直下地震の翌朝、あなたは埼玉から都内の実家へ車で向かおうとする。ところが関越道も東北道も県境の手前から一般車両通行止めになっていた。東京都だけでなく周辺県まで規制がそろっていた理由の一つが、国家公安委員会による広域調整である
- 物流会社の配車担当であるあなたに、被災地の取引先から「明日までに飲料水を」と連絡が来た。通行禁止区域を走れる車両は限られる。規制のエリアは県単位で決まると思い込んでいたあなたは、ルートを組み直すことになる。残りは24時間しかない
- 災害対策基本法 第76条都道府県公安委員会の通行禁止等
- 災害対策基本法 第76条の2通行禁止区域内の運転者の義務(現行効力を要確認)
- 災害対策基本法 第76条の3警察官等による車両移動等の措置(現行効力を要確認)
- 災害対策基本法 第76条の6道路管理者による車両移動等(現行効力を要確認)
- 警察法 第5条国家公安委員会の任務と所掌事務の基盤
- 警察法 第71条緊急事態の布告時における警察統制の特則
- 道路交通法 第4条平時における公安委員会の交通規制権限
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