災害対策基本法 第76条の2
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- 道路の区間に係る通行禁止等が行われたときは、当該道路の区間に在る通行禁止等の対象とされる車両の運転者は、速やかに、当該車両を当該道路の区間以外の場所へ移動しなければならない。この場合において、当該車両を速やかに当該道路の区間以外の場所へ移動することが困難なときは、当該車両をできる限り道路の左側端に沿つて駐車する等緊急通行車両の通行の妨害とならない方法により駐車しなければならない。
- 2.区域に係る通行禁止等が行われたときは、当該区域に在る通行禁止等の対象とされる車両の運転者は、速やかに、当該車両を道路外の場所へ移動しなければならない。この場合において、当該車両を速やかに道路外の場所へ移動することが困難なときは、当該車両をできる限り道路の左側端に沿つて駐車する等緊急通行車両の通行の妨害とならない方法により駐車しなければならない。
- 3.前二項の規定による駐車については、道路交通法第三章第九節及び第七十五条の八の規定は、適用しない。
- 4.第一項及び第二項の規定にかかわらず、通行禁止区域等に在る車両の運転者は、警察官の指示を受けたときは、その指示に従つて車両を移動し、又は駐車しなければならない。
- 5.第一項、第二項又は前項の規定による車両の移動又は駐車については、前条第一項の規定による車両の通行の禁止及び制限は、適用しない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 災害対策基本法第76条の2は、日本の災害対策基本法に含まれる条文です。
- 災害対策基本法第76条の2の条文原文は「道路の区間に係る通行禁止等が行われたときは、当該道路の区間に在る通行禁止等の対象とされる車両の運転者は、速やかに、当該車両を当該道路の区間以外の場所へ移動しなけ…」で始まります。
- 災害対策基本法第76条の2は第四節に置かれています。
- 災害対策基本法の公布日は昭和36年11月15日です。
- 災害対策基本法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月22日時点では廃止情報はありません。
- 災害対策基本法第76条の2の前の条は災害対策基本法第76条です。
- 災害対策基本法第76条の2の次の条は災害対策基本法第76条の3です。
- 災害対策基本法第76条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
災害対策基本法(昭和三十六年法律第二百二十三号)第76条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/336AC0000000223 - 本サイト収録
災害対策基本法(昭和三十六年法律第二百二十三号)第76条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月22日)https://lawplayer.com/jp/article/336AC0000000223/76_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点災害対策基本法76条の2は、通行禁止等が行われた区間・区域の運転者に、車両を速やかに区間外や道路外へ移動させる義務を課す。困難なら左端に駐車する。
Q · 地震で交通規制が出たとき、車はどうすればいいの?
区間外・道路外へ移動、無理なら左端に寄せて駐車する
災害対策基本法76条の2により、区間の通行禁止等なら車を区間外へ、区域の通行禁止等なら道路外へ速やかに移動させる義務があります。困難なときは道路の左側端に沿って駐車するなど、緊急通行車両の妨げにならない方法で停めます。この駐車には道路交通法の駐停車規定と75条の8は適用されません(3項)。警察官の指示があれば、指示が最優先です(4項)。
解説
大地震の直後、国道で最初に試されるのは救急車ではない。そこに停まっているあなたの車である。都道府県公安委員会が災害対策基本法76条で道路の区間や区域に「通行禁止等」(災害時に緊急車両以外の通行を止めたり制限したりする交通規制)をかけた瞬間、本条によって運転者に義務が生まれる。区間指定なら、車をその区間の外へ出す。区域指定なら、車を道路の外へ出す。どちらも「速やかに」である。すぐに動かせないなら、道路の左端に寄せるなどして、緊急車両の邪魔にならないように停める。ここで多くの人が知らないのは、この緊急駐車には道路交通法の駐停車ルールが適用されないという点だ(3項)。高速道路の路肩に停めても駐車違反にはならない。ただし警察官の指示が出れば、それが何より優先する(4項)。指示に従わなかったり、車を置いたまま現場を離れたりすれば、警察官が車を強制的に動かし、やむを得ないときは壊すこともできる(同法76条の3)。「とりあえず車内で様子を見る」という判断が、救命ルートを塞ぐ一台になりうる。
法的な位置づけ
災害対策基本法76条の2は、都道府県公安委員会が同法76条に基づき通行禁止等を行った場合における車両運転者の義務を定める規定である。区間規制では区間外への移動、区域規制では道路外への移動を原則とし、困難な場合は緊急通行車両の通行を妨げない方法での駐車を求める。当該駐車には道路交通法の駐停車規定の適用が除外され、警察官の指示が優先する。
手順
- 1.ハザードを点けて減速し、規制情報を確認 大きな揺れを感じたら急ブレーキを避けて減速し、ハザードを点灯する。ラジオや道路情報板で、通行禁止等が区間規制か区域規制かを確認する
- 2.区間外または道路外へ移動 区間規制なら区間の外へ、区域規制なら駐車場や空き地など道路外へ速やかに移動させる。この移動には76条1項の通行禁止は適用されない(5項)
- 3.移動が困難なら左端に駐車 渋滞や倒壊物で移動できない場合、道路の左側端に沿って駐車するなど、緊急通行車両の通行を妨げない方法で停める
- 4.キーを残し、車検証と貴重品を持って離れる 車を離れる場合はキーを車内に残し、ドアをロックしない。車検証と貴重品を持ち出し、警察官の指示があれば最優先で従う(4項)
よくある質問 AI による整理
Q1緊急交通路とは何ですか?
大規模災害時に、公安委員会が災害対策基本法76条に基づき緊急通行車両以外の通行を禁止・制限した道路のことです。一般車は本条により移動や退避の義務を負います。
Q2災害時に車を置いて避難してもいいですか?
規制区域では道路外へ移動させるのが原則です。困難なら左端に寄せて駐車できます。離れる際はキーを残しドアをロックしないよう警察が呼びかけています。
Q3地震のとき高速道路の路肩に停めたら違反?
通行禁止等が行われた場合の本条による駐車には、道路交通法75条の8の高速道路駐停車禁止が適用されません(76条の2第3項)。違反にはなりません。
Q4災害時の交通規制はいつまで続きますか?
本条自体に期間の定めはありません。通行禁止等は公安委員会が必要な範囲で行い、解除の時期は被害状況により異なります。警察の発表を確認してください。
Q5災害時に警察に車を移動されたらどこにある?
76条の3に基づく移動であれば警察に記録があるため、最寄りの警察署に問い合わせます。車検証を持ち出しておくと照会がスムーズです。
Q6区域規制と区間規制の違いは?
区間規制は特定の道路区間が対象で、車を区間の外へ出します。区域規制は一定の地域が対象で、車を道路の外へ出す必要があります(1項・2項)。
Q7災害時に車を壊されたら補償される?
強制移動に伴う損失は同法82条の損失補償の対象となり得ますが、個別判断です。警察・自治体への確認と、車両保険の約款確認をあわせて行いましょう。
Q8警察官の指示と法律の義務、どちらに従う?
警察官の指示が優先します。76条の2第4項は、1項・2項にかかわらず、指示を受けた運転者は指示に従って移動・駐車しなければならないと定めています。
この条文についての質問 AI による整理
Q1地震で高速の上で止まっちゃったら、路肩に置いて歩いて逃げていいの?
通行禁止等がかけられた区間なら、まずは区間の外への移動を目指す。それが難しければ左端に寄せて停めてよい(災害対策基本法76条の2第1項)。この駐車には道路交通法75条の8の駐停車禁止が適用されない(同条3項)。実務のポイント:高速道路の本線を歩くのは危険なので、非常口の位置と警察官や道路会社の誘導を確認してから動く
Q2キーを車に置いていったら、盗まれたりしない?
本条はキーの扱いまでは定めていない。ただ、警察は移動の妨げにならないよう、キーを車内に残してドアをロックしないよう呼びかけている。キーがないと76条の3による強制移動が破損を伴いやすくなるからだ。実務のポイント:車検証と貴重品は必ず持ち出す。車検証があれば、後で警察に移動先を問い合わせるときに話が早い
Q3規制されてる区域の中を走って外に出たら、それ自体が違反にならない?
ならない。区間の外や道路の外へ出るための移動、警察官の指示に従った移動には、76条1項の通行禁止や制限は適用されない(76条の2第5項)。実務のポイント:この除外が及ぶのは「外に出るため」と「指示に従うため」の移動だけだ。規制の中を目的地へ向かって走り続ければ、通行禁止違反になりうる
間違えやすい点 AI による整理
- 「車から離れず中で待つのが一番安全で、迷惑もかけない」と思われがちだが、法律が求めているのはその逆で、区間の外や道路の外へ車を出すことである。動かせないときに初めて左端駐車が許される。そのうえで警察官の指示が出れば、指示が最優先になる(4項)
- 非常時の路肩駐車が違反にならないことは知っていても、その先のリスクまでは知られていない。適用が外れるのは道路交通法の駐停車規定だけで、76条の3による強制移動や、やむを得ない破損の可能性は残る。違反切符を切られなくても、車が傷ついて戻ってくることはある
- 運転者から見れば「渋滞の中の自分の一台くらい」である。だが法律から見れば、その一台一台が積み重なって緊急車両の到着を遅らせる。こうした災害時交通規制の強化は、阪神・淡路大震災で一般車があふれ、緊急車両が動けなくなった経験を背景にしている。個人の小さな判断を、法律は救命の全体像の中で見ている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 76条の2:運転者自身の移動・駐車義務 | 76条:公安委員会による通行禁止等の発動 76条の3:警察官等による措置命令・強制移動 |
| 行為の主体 | 規制区間・区域にある車両の運転者 | 都道府県公安委員会 警察官(不在時は自衛官・消防吏員等) |
| 運転者への効果 | 移動義務、困難時は左端駐車、道交法駐停車規定の適用除外 | 緊急通行車両以外の通行の禁止・制限 命令に従わない・不在の場合、車両の移動やむを得ない破損 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では災害時に警戒区域を定め、車両の通行制限・禁止や退去を命じる枠組み。運転者の自主的な移動義務と駐停車規定の適用除外を明文化した日本の本条ほどの細分化はない
韓国は危険区域の設定と出入制限・退去命令を中心とし、道路通行の禁止は道路交通法で別途規律する
ドイツは平時から緊急車両への進路確保とRettungsgasse(救急通路)形成を義務づける。災害時の区域規制は州の災害防護法に委ねられる
米国は州ごとに緊急車両への道譲り義務を定める。災害時の道路閉鎖は州・自治体の緊急事態権限に基づく
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 首都高を走っているときに震度6強の揺れが来て、ラジオが「緊急交通路に指定」と告げたら、どうする? 出口までの渋滞で動けないなら、左側に寄せて停めればよい。この駐車には本条3項で道路交通法の高速道路駐停車禁止(75条の8)が適用されないので、違反切符を恐れて無理に前へ進む必要はない
- あなたは家族を探すため、規制区域の幹線道路に車を置いたまま歩いて避難所へ向かった。翌日戻ると車がなく、見つかった車のドアには傷があった。警察官が76条の3に基づいて移動させ、その際にやむを得ず壊したのだ。強制的に撤去される側に立つのは、悪質なドライバーではなく、焦っていた普通の人である
- 物資を満載した配送トラックが、区域規制の中で立ち往生した。積み荷が何であっても、運転者の義務は一般の乗用車と変わらない。
- 沿岸部で津波警報が出ていて、到達予想まであと20分。車で逃げ切れるか、車を道路外に置いて高台へ走るか。規制区域では道路外へ出すのが原則で、それが無理なら左端に寄せる。警察はキーを付けたままドアをロックせずに離れるよう呼びかけている。迷っている数十秒が、自分と後続の救急車の両方の時間を削る
取るべき行動
被害を受けた側:1. 戻ったら車がなかった場合は、最寄りの警察署に移動先を問い合わせる。76条の3による移動であれば記録が残っている2. 破損があれば写真で状態を記録し、移動したときの状況の説明を求める3. 同法82条の損失補償の対象になるか、警察や自治体に確認する(対象になるかは事案ごとに判断される。最新の改正状況をご確認ください) 4. 自分の車両保険の約款で、補償の範囲もあわせて確認する
訴えられた側:1. 警察官から指示を受けた時刻・場所・内容をメモしておく2. 移動が難しかった理由(倒壊物、渋滞、負傷者の救護など)を、写真や同乗者の証言で残す。本条は移動が「困難なとき」の左端駐車を認めている3. 駐車違反として処理されそうなときは、本条3項で道路交通法の駐停車規定が適用されないことを指摘する4. 刑事責任を問われそうなら、早めに弁護士へ相談する
時効(請求できる期限):本条に特定の時効はない。義務が生じるのは通行禁止等が行われた時点で、期限は「速やかに」とされ、具体的な分数の定めはない。強制移動による損失の補償請求についても、本条に特定の期間の定めはない。一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)を目安にして、早めに動くこと(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成7年(1995年)改正(要検証) 阪神・淡路大震災で一般車が道路にあふれ、緊急車両が動けなくなったことを受けて、災害時交通規制の実効性を高める規定が整備されたとされる。本条が新設か改正か、その後の改正の有無は人的検証が必要
改正の年表
- 1.平成7年(1995年) 新設:阪神・淡路大震災で一般車両が道路にあふれ緊急車両の通行が妨げられた経験を受け、災害時交通規制の実効性を高める改正の一環として運転者の義務規定が整備された(改正法番号・その後の改正は要検証)
- 災害対策基本法 第76条通行禁止等の発動根拠、本条義務の前提
- 災害対策基本法 第76条の3警察官等の措置命令と強制移動・破損
- 災害対策基本法 第76条の6道路管理者による車両移動(現行効力を要確認)
- 災害対策基本法 第82条強制移動等に伴う損失補償(現行効力を要確認)
- 道路交通法 第75条の8高速道路等の駐停車禁止、本条3項で除外
- 道路交通法 第44条駐停車禁止場所、本条3項で適用除外
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