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災害対策基本法 第76条の6(災害時における車両の移動等)

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  1. 第七十六条の四第二項に規定する道路管理者等(以下この条において「道路管理者等」という。)は、その管理する道路の存する都道府県又はこれに隣接し若しくは近接する都道府県の地域に係る災害が発生した場合において、道路における車両の通行が停止し、又は著しく停滞し、車両その他の物件が緊急通行車両の通行の妨害となることにより災害応急対策の実施に著しい支障が生じるおそれがあり、かつ、緊急通行車両の通行を確保するため緊急の必要があると認めるときは、政令で定めるところにより、その管理する道路についてその区間を指定して、当該車両その他の物件の占有者、所有者又は管理者(第三項第三号において「車両等の占有者等」という。)に対し、当該車両その他の物件を付近の道路外の場所へ移動することその他当該指定をした道路の区間における緊急通行車両の通行を確保するため必要な措置をとることを命ずることができる。
  2. 2.道路管理者等は、前項の規定による指定をしたときは、直ちに、当該指定をした道路の区間(以下この項において「指定道路区間」という。)内に在る者に対し、当該指定道路区間を周知させる措置をとらなければならない。
  3. 3.次に掲げる場合においては、道路管理者等は、自ら第一項の規定による措置をとることができる。この場合において、道路管理者等は、当該措置をとるためやむを得ない限度において、当該措置に係る車両その他の物件を破損することができる。
  4. 一第一項の規定による措置をとることを命ぜられた者が、当該措置をとらない場合
  5. 二道路管理者等が、第一項の規定による命令の相手方が現場にいないために同項の規定による措置をとることを命ずることができない場合
  6. 三道路管理者等が、道路の状況その他の事情により車両等の占有者等に第一項の規定による措置をとらせることができないと認めて同項の規定による命令をしないこととした場合
  7. 4.道路管理者等は、第一項又は前項の規定による措置をとるためやむを得ない必要があるときは、その必要な限度において、他人の土地を一時使用し、又は竹木その他の障害物を処分することができる。
  8. 5.独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構(以下「機構」という。)は、会社管理高速道路の道路管理者に代わつて、第一項から前項までの規定による権限を行うものとする。
  9. 6.機構は、前項の規定により会社管理高速道路の道路管理者に代わつてその権限を行つた場合においては、遅滞なく、その旨を会社に通知しなければならない。
  10. 7.機構は、第五項の規定により会社管理高速道路の道路管理者に代わつて行う権限に係る事務の一部を会社に委託しようとするときは、その委託する事務の円滑かつ効率的な実施を確保するため、あらかじめ、会社と協議し、当該委託する事務の内容及びこれに要する費用の負担の方法を定めておかなければならない。
  11. 8.地方道路公社は、公社管理道路の道路管理者に代わつて、第一項から第四項までの規定による権限を行うものとする。
  12. 9.第五項の規定により機構が会社管理高速道路の道路管理者に代わつて行う権限は、道路整備特別措置法第二十五条第一項の規定により公告する料金の徴収期間の満了の日までに限り行うことができるものとする。前項の規定により地方道路公社が公社管理道路の道路管理者に代わつて行う権限についても、同様とする。

この条文の基本情報

災害時における車両の移動等とは何ですか?

定義災害時における車両の移動等とは、災害対策基本法第76条の6に定められた規定で、「第七十六条の四第二項に規定する道路管理者等(以下この条において「道路管理者等」という。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 災害対策基本法第76条の6(災害時における車両の移動等)は、日本の災害対策基本法に含まれる条文です。
  2. 災害対策基本法第76条の6の条文原文は「第七十六条の四第二項に規定する道路管理者等(以下この条において「道路管理者等」という。」で始まります。
  3. 災害対策基本法第76条の6は第四節に置かれています。
  4. 災害対策基本法の公布日は昭和36年11月15日です。
  5. 災害対策基本法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月22日時点では廃止情報はありません。
  6. 災害対策基本法第76条の6の前の条は災害対策基本法第76条の5です。
  7. 災害対策基本法第76条の6の次の条は災害対策基本法第76条の7です。
  8. 災害対策基本法第76条の6には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式災害対策基本法(昭和三十六年法律第二百二十三号)第76条の6
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/336AC0000000223
  • 本サイト収録災害対策基本法(昭和三十六年法律第二百二十三号)第76条の6(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月22日)https://lawplayer.com/jp/article/336AC0000000223/76_6

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点災害対策基本法76条の6は、災害時に道路管理者等が区間を指定して車両の移動を命じ、従わない場合などは自ら移動し、やむを得ない限度で破損もできると定める。

Q · 大雪で立ち往生した車を、役所が勝手に動かしたり壊したりしていいの?

要件を満たせば適法。ただし損失は補償の対象になる

災害対策基本法76条の6により、道路管理者等は災害時に区間を指定して車両の移動を命じることができます。命令に従わない場合、運転者が現場にいない場合、命令させること自体が困難な場合には、管理者が自ら車を移動でき、やむを得ない限度で破損することも認められています。この措置は適法なため国家賠償ではなく、同法82条の損失補償の対象となります。

解説

大雪で立ち往生した車を残して避難したとする。数時間後に戻ると、愛車は路肩の外に押し出され、バンパーが割れている。違法でも事故でもない。災害対策基本法76条の6は、道路管理者等(国土交通省の国道事務所、都道府県や市町村の道路担当部局、高速道路では日本高速道路保有・債務返済機構など)に、緊急車両の通り道をあけるための強い権限を与えている。区間を指定して運転者に移動を命じられるし、運転者が従わない場合、現場にいない場合、命令を待つ余裕がない場合には、管理者が自分で車を動かせる。その際、やむを得ない範囲なら車を壊すことも認められている。ここで知っておくべき点が二つある。一つは、壊された車は泣き寝入りではなく、同法82条による損失補償(適法な公的措置で生じた損失を公費で埋め合わせる仕組み)の対象になること。もう一つは、キーを車内に残して避難したかどうかで、破損の程度が大きく変わることだ。

法的な位置づけ

災害対策基本法76条の6は、災害発生時に道路管理者等が緊急通行車両の通行を確保するため、道路の区間を指定し、車両その他の物件の占有者等に移動等の措置を命じる権限、および一定の場合に自ら移動し、やむを得ない限度で物件を破損し、他人の土地を一時使用する権限を定めた規定である。

手順

  1. 1.区間指定と移動命令を確認する 拡声器、道路情報板、ラジオなどで区間指定と移動命令が出ていないか確認する。命令が出たら、可能な範囲で自分で車を付近の道路外の場所へ移動する
  2. 2.自力で動かせない場合は現場職員に伝える 雪で動けない、燃料切れなどで自力移動できない場合は、その理由を現場の職員に伝え、キーの所在を知らせて管理者による移動に協力する
  3. 3.車を離れる前にキーと連絡先を残す 避難で車を離れるときは、キーを車内に残し、氏名と携帯番号を書いた紙をダッシュボードに置く。窓を割るなどの破損を伴わずに移動してもらえる可能性が高まる
  4. 4.損傷を発見したら修理前に記録し補償を照会する 戻って損傷を見つけたら、修理前に日時入りで写真を撮り、移動先の位置と措置をとった機関を特定する。そのうえで当該機関に災害対策基本法82条の損失補償手続を照会し、車両保険とも比較する

よくある質問 AI による整理

Q1災害対策基本法76条の6とは何ですか?

災害時に道路管理者等が緊急車両の通路を確保するため、区間を指定して車両の移動を命じ、一定の場合は自ら移動・破損できると定めた規定です。

Q2立ち往生した車を置いて避難してもいいですか?

命の危険があれば避難が優先です。ただし運転者不在の車は管理者が自ら移動できるため、キーを車内に残し連絡先を明示しておくと破損を避けやすくなります。

Q3道路管理者とは誰のことですか?

国道なら国土交通省の国道事務所、都道府県道・市町村道ならその自治体の道路担当部局です。会社管理高速道路は日本高速道路保有・債務返済機構が権限を行います。

Q4車両移動の区間指定はどうやって知らされますか?

本条2項により、道路管理者等は区間指定後ただちに区間内にいる人へ周知措置をとる義務があります。拡声器、道路情報板、ラジオなどで伝えられます。

Q5どんな災害のときに車を強制移動されますか?

災害で車両の通行が停止・著しく停滞し、緊急通行車両の通行を確保する緊急の必要がある場合です。大雪による大規模な立ち往生が典型例です。

Q6車を動かすために窓を割られることはありますか?

あります。本条3項は、措置のためやむを得ない限度で車両等を破損することを認めています。キーがない車は窓を割って移動される可能性があります。

Q7自分の土地に他人の車を置かれても断れますか?

本条4項により、道路管理者等はやむを得ない必要があるとき、他人の土地を一時使用できます。拒否は難しい一方、生じた損失は補償の対象となります。

Q8高速道路で車を動かす権限は誰にありますか?

会社管理高速道路では日本高速道路保有・債務返済機構が道路管理者に代わって権限を行い、事務の一部は高速道路会社に委託されることがあります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1車をどかされて傷が付きました。修理代は自腹ですか?

自腹とは限りません。本条3項後段の破損や4項の土地使用などで通常生ずべき損失は、災害対策基本法82条により国または地方公共団体が補償する仕組みです。実務のポイント:補償の窓口は警察ではなく措置をとった道路管理者側です。問い合わせ先を間違えると何週間も空回りするので、現場で作業した機関名を最初に特定することが近道になります

Q2命令に従わなかったら罰金になるんですか?

命令は本条1項に基づくもので、従わない場合は管理者が自ら移動・破損できる3項の段階へ進みます。罰則の有無や内容は同法の罰則規定を確認する必要があります(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:実務上は罰則よりも、従わなかった結果として車が強制的に動かされ損傷することの方が現実的な不利益です。自分で動かせば、損傷も補償手続の手間も最小限で済みます

間違えやすい点 AI による整理

  • 「勝手に車を壊されたのだから、管理者の不法行為として損害賠償を請求する」と考えがちだが、本条の要件を満たす措置は適法である。争う土俵は国家賠償ではなく、災害対策基本法82条の損失補償になる。土俵を間違えると請求の組み立てから崩れる
  • 警察が交通規制をする話だと思っている人が多いが、本条の主役は道路管理者である。警察官による措置は76条の3という別ルート。道路を管理する役所が自ら車を動かせる点こそが、平成26年(2014年)の改正で加えられた新しい仕組みである
  • 車を動かされること自体は知っていても、命令を受けた運転者には移動する義務があり、従わなければ破損を伴う強制移動に進むという段階構造の深刻さは知られていない。協力して自分で動かすか、壊されるかの分岐は、命令を受けた最初の数分で決まる
比較の観点この条文ほかの条文
措置の主体76条の6:道路管理者等(国・自治体の道路部局、機構、地方道路公社)76条の3:警察官(一定の場合は自衛官・消防吏員)
76条:都道府県公安委員会
措置の内容区間指定、移動命令、自力移動、やむを得ない限度での破損、土地の一時使用現場での車両移動の命令、自ら移動・破損
緊急通行車両以外の車両の通行禁止・制限
対象となる道路自らが管理する道路の指定区間通行禁止区域等の現場
区域または道路の区間を指定

他国ではどう定めているか 2 か国

台湾
災害防救法 第31条

台湾では災害発生時に地方政府が道路区間を指定して車両の通行を制限し、災害現場の障害物を除去できる。日本のように道路管理者に特化した段階的な移動・破損権限の構造とは異なる

韓国
재난 및 안전관리 기본법 제45조

韓国では応急措置のため他人の土地・物件を一時使用し、障害物を除去できる応急負担の規定がある。損失補償の仕組みも別途置かれている

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 豪雪の峠道で前の大型トラックが動かなくなり、後ろに300台が詰まった。救急車が通れない。道路管理者は区間を指定し、拡声器で「車を路外へ移動せよ」と命じる。あなたの車も対象である
  • もし、車を置いて近くの避難所へ逃げている間に、重機で車を動かされて傷が付いたら、誰に請求できる? 加害者探しは不要である。措置をとった道路管理者の側(国または地方公共団体)に損失補償を求める筋道がある
  • あなたは運送会社の配車担当である。大雪警報の夜、自社トラックが高速道路上で動けなくなった。運転手は寒さで車を離れたがっている。あと1時間で区間指定が出る見込み。キーを車内に置くか、連絡先を残すか、今決めないと車両損傷の度合いが変わる
  • 道路脇の空き地を持つ地主のもとに、作業員が来て「車を一時的に置かせてもらう」と言う。土地の一時使用は4項で認められた措置で、断れる場面ではない。ただしその損失も補償の対象になる
  • 命令を受けたのに「自分の車は自分で守る」と運転席に座ったまま動かない。そのまま管理者による移動が進む。

取るべき行動

被害を受けた側:1. 移動された車の位置と損傷を、修理前に日時入りで撮影する2. 現場で措置をとった機関(国道事務所、県・市の道路担当、高速道路会社など)を確認し、作業記録の有無を問い合わせる3. 災害対策基本法82条に基づく損失補償の申出手続を当該機関に照会する4. 車両保険の担当者にも並行して連絡し、どちらで処理するかを比較する

訴えられた側:1. 区間指定と移動命令を受けたら、可能な限り自分で車を路外へ移動する。命令に従わない場合、管理者による破損を伴う移動へ進む2. 自力で動かせないなら、その理由を現場の職員に伝え、キーを渡すか所在を伝える3. 避難で車を離れるときはキーを残し、連絡先を明示する4. 業務車両なら、事業者として運転手への退避手順を事前に定めておく

時効(請求できる期限):本条に特定の期限規定はない。損失補償請求権は公法上の金銭債権として、国に対しては会計法30条、地方公共団体に対しては地方自治法236条により原則5年で時効にかかると解される(最新の改正状況をご確認ください)。ただし証拠は時間とともに失われるため、損傷の記録は発見当日に確保すべきである

改正沿革 AI による整理

  • 平成26年(2014年) 平成26年2月の大雪による大規模な車両滞留を受けた改正で、道路管理者による車両移動等の措置を定める本条が新設された。以後の改正の有無と内容は人的検証が必要

改正の年表

  1. 1.平成26年(2014年) 新設:平成26年2月の大雪による大規模な車両滞留を受けた改正で、道路管理者等による区間指定、移動命令、自力移動、破損、土地の一時使用を定める本条が新設された

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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