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災害対策基本法 第86条の5(廃棄物処理の特例)

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  1. 著しく異常かつ激甚な非常災害であつて、当該災害による生活環境の悪化を防止することが特に必要と認められるものが発生した場合には、当該災害を政令で指定するものとする。
  2. 2.環境大臣は、前項の規定による指定があつたときは、その指定を受けた災害により生じた廃棄物(廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和四十五年法律第百三十七号。以下この条において「廃棄物処理法」という。)第二条第一項に規定する廃棄物をいう。以下この条において同じ。)(以下この条において「指定災害廃棄物」という。)の円滑かつ迅速な処理を図るため、廃棄物処理法第五条の二第一項に規定する基本方針にのつとり、指定災害廃棄物の処理に関する基本的な指針(以下この条において「処理指針」という。)を定め、これを公表するものとする。
  3. 3.処理指針には、次に掲げる事項を定めるものとする。
  4. 一指定災害廃棄物の処理の基本的な方向
  5. 二指定災害廃棄物の処理についての国、地方公共団体、事業者その他の関係者の適切な役割分担及び相互の連携協力の確保に関する事項
  6. 三前二号に掲げるもののほか、指定災害廃棄物の円滑かつ迅速な処理の確保に関し必要な事項
  7. 4.環境大臣は、第一項の規定による指定があつたときは、期間を限り、廃棄物の処理を迅速に行わなければならない地域を廃棄物処理特例地域として指定することができる。
  8. 5.環境大臣は、前項の規定により廃棄物処理特例地域を指定したときは、廃棄物処理特例地域において適用する廃棄物の収集、運搬及び処分(再生を含む。以下この条において同じ。)に関する基準並びに廃棄物の収集、運搬又は処分を市町村以外の者に委託する場合の基準を定めるものとする。この場合において、これらの基準(以下この条において「廃棄物処理特例基準」という。)は、廃棄物処理法第六条の二第二項及び第四項、第十二条第一項並びに第十二条の二第一項に規定する基準とみなす。
  9. 6.廃棄物処理特例地域において地方公共団体の委託を受けて廃棄物の収集、運搬又は処分を業として行う者は、廃棄物処理法第七条第一項若しくは第六項、第十四条第一項若しくは第六項又は第十四条の四第一項若しくは第六項の規定にかかわらず、これらの規定による許可を受けないで、当該委託に係る廃棄物の収集、運搬又は処分を業として行うことができる。
  10. 7.前項の場合において、地方公共団体の長は、同項の規定により廃棄物の収集、運搬又は処分を業として行う者により廃棄物処理特例基準に適合しない廃棄物の収集、運搬又は処分が行われたときは、その者に対し、期限を定めて、当該廃棄物の収集、運搬又は処分の方法の変更その他必要な措置を講ずべきことを指示することができる。
  11. 8.環境大臣は、第四項の規定により廃棄物処理特例地域を指定し、又は第五項の規定により廃棄物処理特例基準を定めたときは、その旨を公示しなければならない。
  12. 9.環境大臣は、廃棄物処理特例地域内の市町村の長から要請があり、かつ、次に掲げる事項を勘案して指定災害廃棄物を円滑かつ迅速に処理するため必要があると認めるときは、その事務の遂行に支障のない範囲内で、処理指針に基づき、当該市町村に代わつて自ら当該市町村の指定災害廃棄物の収集、運搬及び処分を行うことができる。
  13. 一当該市町村における指定災害廃棄物の処理の実施体制
  14. 二当該指定災害廃棄物の処理に関する専門的な知識及び技術の必要性
  15. 三当該指定災害廃棄物の広域的な処理の重要性
  16. 10.第六項及び第七項の規定は、前項の規定により指定災害廃棄物の収集、運搬又は処分を行う環境大臣が当該収集、運搬又は処分を他の者に委託する場合について準用する。この場合において、第六項中「若しくは第六項、第十四条第一項若しくは第六項又は第十四条の四第一項若しくは」とあるのは、「又は」と読み替えるものとする。
  17. 11.第九項の規定により指定災害廃棄物の収集、運搬又は処分を行つた環境大臣については、廃棄物処理法第十九条の四第一項の規定は、適用しない。
  18. 12.第九項の規定により環境大臣が行う指定災害廃棄物の収集、運搬及び処分に要する費用は、国の負担とする。この場合において、同項の市町村は、当該費用の額から、自ら当該指定災害廃棄物の収集、運搬及び処分を行うこととした場合に国が当該市町村に交付すべき補助金の額に相当する額を控除した額を負担する。
  19. 13.国は、前項後段の規定により市町村が負担する費用について、必要な財政上の措置を講ずるよう努めるものとする。

この条文の基本情報

廃棄物処理の特例とは何ですか?

定義廃棄物処理の特例とは、災害対策基本法第86条の5に定められた規定で、「著しく異常かつ激甚な非常災害であつて、当該災害による生活環境の悪化を防止することが特に必要と認められるものが発生した場合には、当該災害を政令で指定するものとする…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 災害対策基本法第86条の5(廃棄物処理の特例)は、日本の災害対策基本法に含まれる条文です。
  2. 災害対策基本法第86条の5の条文原文は「著しく異常かつ激甚な非常災害であつて、当該災害による生活環境の悪化を防止することが特に必要と認められるものが発生した場合には、当該災害を政令で指定するものとする…」で始まります。
  3. 災害対策基本法第86条の5は第四節に置かれています。
  4. 災害対策基本法の公布日は昭和36年11月15日です。
  5. 災害対策基本法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月22日時点では廃止情報はありません。
  6. 災害対策基本法第86条の5の前の条は災害対策基本法第86条の4です。
  7. 災害対策基本法第86条の5の次の条は災害対策基本法第86条の6です。
  8. 災害対策基本法第86条の5には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式災害対策基本法(昭和三十六年法律第二百二十三号)第86条の5
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/336AC0000000223
  • 本サイト収録災害対策基本法(昭和三十六年法律第二百二十三号)第86条の5(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月22日)https://lawplayer.com/jp/article/336AC0000000223/86_5

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点災害対策基本法86条の5は、政令指定の非常災害で環境大臣が廃棄物処理特例地域を指定し、自治体の委託を受けた業者が許可なく瓦礫を処理できると定める。

Q · 大災害のとき、許可を持っていない業者が瓦礫を運んでも違法にならないの?

特例地域内で自治体の委託を受けていれば、許可なしで運べる

災害対策基本法86条の5第6項により、環境大臣が指定した廃棄物処理特例地域で地方公共団体の委託を受けた者は、廃棄物処理法7条・14条・14条の4の許可なしで、委託された廃棄物の収集・運搬・処分を業として行えます。委託がない場合や、指定期間外・地域外では特例は及ばず、平時どおり許可が必要です。特例基準に違反すると、地方公共団体の長から是正を指示されることがあります(同条7項)。

解説

大地震や大水害のあと、町に積み上がる瓦礫の山を見て「自治体は何をしているのか」と苛立つ人は多い。だが実際の詰まりは人手より法律にある。平時の廃棄物処理法では、他人のごみを業として集めたり運んだりするには市町村長などの許可が要る。許可を持つ業者は限られ、大災害ではまったく足りない。本条はこの詰まりを解くための非常用の仕組みである。政令で災害が指定されると、環境大臣は「廃棄物処理特例地域」を期間を限って指定できる。その地域では、自治体から委託を受けた解体業者や運送業者が、許可なしで瓦礫を収集・運搬・処分できるようになる。被災した市町村の処理能力が尽きれば、市町村が要請し、環境大臣が必要と認めた場合に、国が市町村に代わって処理する道もある。知っておくべき点は、この特例が「自治体の委託」と「特例地域」の二つがそろったときだけ働くということだ。被災地で「無料で瓦礫を引き取ります」と声をかけてくるトラックは、この二つを満たしているとは限らない。

法的な位置づけ

災害対策基本法第86条の5は、政令で指定された非常災害により生じた指定災害廃棄物について、環境大臣による処理指針の策定、廃棄物処理特例地域の指定と特例基準の設定、同地域で地方公共団体の委託を受けた者に対する廃棄物処理業許可の免除、及び市町村の要請に基づく環境大臣の代行処理とその費用負担を定める規定である。

よくある質問 AI による整理

Q1廃棄物処理特例地域とは何ですか?

政令指定の非常災害が起きたとき、環境大臣が期間を限って指定する地域です。廃棄物を迅速に処理するため、許可制の特例や特例基準が適用されます(災対法86条の5第4項)。

Q2災害がれき 収集運搬 許可 いらない?

特例地域内で地方公共団体の委託を受けた場合に限り、廃棄物処理法の許可は不要です。委託がなければ平時どおり許可が必要で、無許可営業は処罰対象です。

Q3指定災害廃棄物とは?

政令で指定された非常災害によって生じた廃棄物処理法上の廃棄物をいいます。環境大臣はその円滑かつ迅速な処理のため処理指針を定め、公表します(同条2項)。

Q4環境大臣の代行処理はいつ行われる?

特例地域内の市町村長の要請があり、処理体制・専門技術の必要性・広域処理の重要性を勘案して必要と認めるときに、環境大臣が市町村に代わって処理できます(同条9項)。

Q5代行処理の費用は誰が払う?

費用は国の負担ですが、市町村は自ら処理した場合に受けられた国の補助金相当額を控除した残額を負担します(同条12項)。国は財政措置に努めるとされます。

Q6特例基準に違反したらどうなる?

地方公共団体の長は、特例基準に適合しない処理をした受託者に対し、期限を定めて方法の変更その他必要な措置を指示できます(同条7項)。

Q7産業廃棄物の許可も免除される?

自治体の委託による場合、一般廃棄物(7条)だけでなく産業廃棄物(14条)、特別管理産業廃棄物(14条の4)の業許可も、委託の範囲で免除されます(同条6項)。

Q8特例地域の指定はどこで確認できる?

環境大臣は特例地域の指定と特例基準を公示しなければならないため(同条8項)、官報や環境省の公表情報で地域と期間を確認できます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1被災地で瓦礫を運ぶボランティアって、許可いらないんですか?

本条6項が許可を免除するのは、特例地域で自治体の委託を受けて「業として」行う者です。報酬を得ず近所の片付けを手伝うだけのボランティアは、そもそも許可制の想定する「業」とは性格が違います。ただし、謝礼を受け取って継続的に運び始めると、評価が変わりうる。実務のポイント:社会福祉協議会の災害ボランティアセンター経由で動けば、運搬先や分別は自治体の仮置場ルールにつながっているため、後で問題になりにくい

Q2国が代わりに処理してくれたら、町はお金を払わなくていいんですか?

完全に無料にはなりません。本条12項により費用はまず国の負担ですが、市町村は、自ら処理した場合に国から受けるはずだった補助金に相当する額を差し引いた残りを負担します。13項は、国がこの負担に財政上の措置を講ずるよう努めると定めるにとどまります。実務のポイント:代行の本当の価値は費用より、専門技術と広域処理の調整を国に任せられる点にある。職員が足りない小さな町ほど、この点を重視して要請を検討する価値がある

間違えやすい点 AI による整理

  • 「災害時なら誰が瓦礫を運んでもいい」と思われがちだが、本条が許可を免除するのは、特例地域の中で地方公共団体の委託を受けて業として行う者に限られる。委託のない有償回収は平時と同じく許可が要り、無許可営業には廃棄物処理法上の重い罰則(5年以下の拘禁刑もしくは1,000万円以下の罰金、またはその併科)がある(最新の改正状況をご確認ください)
  • 国の代行処理を「国が全部払ってくれる制度」と理解するのは浅い。費用はまず国の負担とされるが、市町村は、自ら処理した場合に国から受け取れたはずの補助金に相当する額を差し引いた残りを負担する。代行で市町村の財布が空になるわけではないが、無料にもならない。国はこの負担について財政上の措置を講ずるよう努めるとされるにとどまる
  • 住民から見れば、瓦礫が片付かないのは役所の怠慢に見える。法律から見れば、ボトルネックは許可を持つ業者の数と、誰が処理責任を負うかという仕組みにある。この見方のずれに気付かないまま苦情を役場に浴びせても、処理は一日も早まらない。早めるには、特例地域の指定や国への代行要請という制度の引き金を引かせることだ

他国ではどう定めているか 2 か国

台湾
災害防救法・廃棄物清理法

台湾では災害時の廃棄物清理は災害応変措置の一部として扱われ、日本のような「特例地域の指定+委託業者の許可免除」という独立の条文構造は見当たらない(要検証)

アメリカ
Stafford Act §407(42 U.S.C. §5173)

米国では連邦政府(FEMA)が州・地方政府の瓦礫撤去を財政支援・直接実施できる。許可免除ではなく連邦補助の枠組みが中心

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • あなたは地方の解体業者で、一般廃棄物の収集運搬業の許可を持っていない。豪雨の翌週、町役場から「倒壊家屋の瓦礫を仮置場まで運んでほしい」と頼まれた。引き受けて大丈夫か。特例地域の指定があり、町と委託契約を結んでいれば、無許可でも合法に運べる。口頭の依頼だけで動けば、平時のルールがそのまま適用される危険が残る
  • 被災した自宅の前に、軽トラックの男が来て「瓦礫を格安で持っていく」と言う。もしその瓦礫が山林に捨てられていたら、どうなる? 本条の特例は自治体の委託を受けた業者だけに及ぶ。委託のない業者による回収と処分は無許可営業や不法投棄の問題になり、捨てられた瓦礫があなたの家のものと特定されれば、事情を聞かれる立場になりうる
  • 人口一万人の町で、仮置場は満杯、職員は避難所運営で手一杯。あと数週間で梅雨が来て、腐敗した畳や家電から悪臭と害虫が出る。町長が国に代行処理を要請するかどうか、その判断が残された時間で決まる

取るべき行動

被害を受けた側:1. 自宅の瓦礫は、自治体が案内する分別ルールと仮置場の情報に従って出す。無料や格安をうたう回収業者には、自治体の委託先かどうかを確認する2. 委託先が分からない業者に渡す場合は、業者名、車両ナンバー、会話内容を記録する3. 処理が進まない地域なら、住民の声として市町村に、県や国の支援、代行要請の検討を求める

訴えられた側:1. 許可なしで受託する場合は、特例地域の公示の範囲と期間、自治体との委託契約書を必ず手元に置く2. 公示された特例基準に従って分別、運搬、処分を行い、作業記録と写真を残す3. 自治体の長から方法変更などの指示を受けたら、期限内に是正し、是正の記録を提出する4. 指示に納得できない場合は、処分性の有無を含めて早めに弁護士に相談する

時効(請求できる期限):本条自体に特定の時効はない。特例地域の指定は期間を限って行われるため、公示された指定期間が過ぎれば無許可での受託はできない。自治体の長による指示を処分として争う場合、審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は処分を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)。ただし、この指示に処分性があるかは実務上、解釈が分かれうる

改正沿革 AI による整理

  • 平成27年(2015年) 東日本大震災の経験を踏まえた廃棄物処理法及び災害対策基本法の一部改正で、災害廃棄物処理の特例と環境大臣による代行処理が設けられたとされる。条番号のその後の移動や改正の有無は人的検証が必要

改正の年表

  1. 1.平成27年(2015年) 新設:廃棄物の処理及び清掃に関する法律及び災害対策基本法の一部を改正する法律により、指定災害廃棄物の処理指針、廃棄物処理特例地域、環境大臣による代行処理の規定が設けられた。その後の条番号移動・改正の有無は要人的検証

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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