災害対策基本法 第86条の4(埋葬及び火葬の特例)
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- 著しく異常かつ激甚な非常災害であつて、当該災害により埋葬又は火葬を円滑に行うことが困難となつたため、公衆衛生上の危害の発生を防止するため緊急の必要があると認められるものが発生した場合には、当該災害を政令で指定するものとする。
- 2.厚生労働大臣は、前項の規定による指定があつたときは、政令で定めるところにより、厚生労働大臣の定める期間に限り、墓地、埋葬等に関する法律(昭和二十三年法律第四十八号)第五条及び第十四条に規定する手続の特例を定めることができる。
この条文の基本情報
埋葬及び火葬の特例とは何ですか?
定義埋葬及び火葬の特例とは、災害対策基本法第86条の4に定められた規定で、「著しく異常かつ激甚な非常災害であつて、当該災害により埋葬又は火葬を円滑に行うことが困難となつたため、公衆衛生上の危害の発生を防止するため緊急の必要があると認めら…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 災害対策基本法第86条の4(埋葬及び火葬の特例)は、日本の災害対策基本法に含まれる条文です。
- 災害対策基本法第86条の4の条文原文は「著しく異常かつ激甚な非常災害であつて、当該災害により埋葬又は火葬を円滑に行うことが困難となつたため、公衆衛生上の危害の発生を防止するため緊急の必要があると認めら…」で始まります。
- 災害対策基本法第86条の4は第四節に置かれています。
- 災害対策基本法の公布日は昭和36年11月15日です。
- 災害対策基本法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月22日時点では廃止情報はありません。
- 災害対策基本法第86条の4の前の条は災害対策基本法第86条の3です。
- 災害対策基本法第86条の4の次の条は災害対策基本法第86条の5です。
- 災害対策基本法第86条の4には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
災害対策基本法(昭和三十六年法律第二百二十三号)第86条の4 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/336AC0000000223 - 本サイト収録
災害対策基本法(昭和三十六年法律第二百二十三号)第86条の4(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月22日)https://lawplayer.com/jp/article/336AC0000000223/86_4
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点災害対策基本法86条の4は、著しく異常かつ激甚な非常災害を政令で指定した場合、厚生労働大臣が期間を限り墓埋法5条・14条の埋葬・火葬手続の特例を定められると規定する。
Q · 大災害で役所が機能しないとき、火葬許可証がなくても火葬してもらえるの?
政令指定と大臣の特例があれば手続が緩和される
災害対策基本法86条の4により、著しく異常かつ激甚な非常災害が政令で指定されると、厚生労働大臣は期間を限って、墓埋法5条(埋葬・火葬の許可)と14条(管理者の許可証確認)の手続に特例を設けられます。ただし自動では発動しません。指定と特例がなければ平時の許可が引き続き必要です。また、死後24時間の待機を定める墓埋法3条は、条文上特例の対象に含まれていません。
解説
遺体は、許可証がなければ火葬炉にも墓にも入れない。墓地、埋葬等に関する法律(墓埋法)5条は埋葬・火葬に市町村長の許可を求め、14条は墓地と火葬場の管理者に、許可証を受け取るまで埋葬・火葬をしてはならないと定めている。平時なら、死亡届を出せばその日のうちに終わる手続である。だが市役所が津波で流され、火葬場が停電し、安置所に何百体もの遺体が並んだとき、この手続そのものが弔いを止める壁になる。本条はその時のための非常口である。著しく異常かつ激甚な非常災害が政令で指定されると、厚生労働大臣は期間を区切って、5条と14条の手続に特例を設けられる。押さえるべき点は三つ。自動では発動しないこと。期間が限られていること。そして特例の対象は条文上5条と14条の手続だけで、死後24時間は埋葬・火葬できないという3条のルールは含まれていないこと。遺族として「許可証がないから何もできない」と立ち尽くす前に、特例が出ているかを自治体に確認する。それが最初の一手になる。
法的な位置づけ
災害対策基本法86条の4は、埋葬及び火葬の特例を定める規定である。著しく異常かつ激甚な非常災害により埋葬・火葬の円滑な実施が困難となり、公衆衛生上の危害防止のため緊急の必要がある場合に当該災害を政令で指定し、厚生労働大臣が期間を限って墓地、埋葬等に関する法律5条及び14条の手続の特例を定めることを可能とする。
よくある質問 AI による整理
Q1埋葬及び火葬の特例とは?
大災害で埋葬・火葬が滞り公衆衛生上の緊急の必要があるとき、政令指定を条件に厚生労働大臣が期間限定で許可手続の特例を定める制度です(災害対策基本法86条の4)。
Q2火葬許可証とは何ですか?
市町村長が死亡届の受理などを経て交付する火葬の許可証です。墓埋法5条で許可が必要とされ、14条で火葬場は許可証を受け取るまで火葬できません。
Q3火葬許可証をなくしたらどうすればいい?
許可を出した市町村の担当窓口に事情を伝え、再交付の可否と必要書類を確認します。原本がないと火葬場は原則受け付けられないため、早めの相談が必要です。
Q4死後24時間以内に火葬できる?
原則できません。墓埋法3条が死後24時間経過前の埋葬・火葬を禁じています。感染症などの例外はありますが、本条の特例対象は5条・14条で3条は含まれていません。
Q5許可なしで埋葬するのは違法?
原則違法です。墓埋法5条の許可を欠く埋葬・火葬は同法の罰則対象になりえます。災害時でも、政令指定と厚生労働大臣の特例がなければ扱いは変わりません。
Q6災害時の火葬特例はいつから適用される?
自動適用ではありません。まず当該災害が政令で指定され、そのうえで厚生労働大臣が特例と適用期間を定めた時点から、その期間内に限って効力を持ちます。
Q7身元不明の遺体は誰が火葬する?
埋葬・火葬を行う者がいない場合や判明しない場合は、死亡地の市町村長が行うと墓埋法9条が定めています。災害時も身元確認の記録は後の照会に備えて重要です。
Q8仮埋葬とは何ですか?
火葬が追いつかない大災害時に、遺体を一時的に土中に埋葬しておく措置です。のちに掘り起こして火葬する場合は改葬となり、別途手続や費用の問題が生じます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1被災地から離れた火葬場で焼いてもらうことってできるんですか?
できる。墓埋法5条の火葬許可は死亡届を受理した市町村長などが出すが、火葬する場所は他の市町村でもかまわない。大災害時は都道府県の広域火葬の枠組みで受け入れ先が調整される。実務のポイント:火葬場は許可証の原本がなければ受け付けられない(同法14条)。避難の混乱で許可証をなくす遺族が実際にいる。受け取ったら、まず写真を撮っておくことだ
Q2仮に土葬した家族の遺体、あとで火葬し直すのにまた手続がいるの?
いる。埋葬した遺体を別の場所へ移したり火葬し直したりするのは「改葬」で、墓埋法5条により改葬許可が必要になる。本条の特例は大臣が定める期間に限られるため、改葬の時点では通常手続に戻っている可能性が高い。実務のポイント:東日本大震災では、仮埋葬された遺体の掘り起こしと火葬を自治体が主導した例が多い。費用や段取りを遺族が一人で抱える前に、自治体の方針を確認すること
間違えやすい点 AI による整理
- 「大災害なのだから、許可がなくても埋葬して構わないだろう」と思われがちだが、特例は政令による災害指定と厚生労働大臣の定めがそろって初めて動く。指定がなければ墓埋法5条の許可は引き続き必要で、無許可の埋葬・火葬は同法21条の罰則対象になりうる(最新の改正状況をご確認ください)
- 東日本大震災で仮埋葬が行われたことは知られている。だが、その多くが一時的な措置で、のちに遺体を掘り起こして火葬し直す改葬が行われたことは、意外なほど知られていない。手続の特例は、遺族の負担の終わりではなく、別の負担の始まりになることがある
- 「特例はいつまで続くのか」と問う人がいるが、順序が逆である。期間は最初から厚生労働大臣が区切る。期間が過ぎれば平時の手続が自動的に戻る。だから「特例があるうちにやること」と「通常手続に戻ってからやること」を最初に仕分けておく必要がある
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律対象 | 86条の4:埋葬・火葬の許可手続(墓埋法5条・14条)の特例 | 86条の5:災害廃棄物の処理に関する特例(現行規定要確認) 105条:災害緊急事態の布告(政府全体の非常措置) |
| 発動の仕組み | 政令による災害指定 → 厚生労働大臣が特例と期間を定める | 災害の指定を前提に所管大臣が特例措置を講じる型 内閣総理大臣が閣議にかけて布告 |
| 時間的限定 | 厚生労働大臣の定める期間に限る | 特例の定めに従う 布告で区域・期間を定める |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では災害対応の枠組みと葬事の手続が別法で規律される。災害時の遺体処理は災害防救の体制の中で地方政府が調整する
韓国も災害対応の基本法と葬事法が分かれており、災害時の葬事手続の扱いは両法の組み合わせで理解する必要がある
ドイツでは埋葬・火葬は州の立法権限に属し、連邦一律の災害特例条文という形はとらない
米国では埋葬許可は州法事項であり、大規模災害時の遺体対応は州・地方の計画に連邦の支援が加わる構造
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 大地震から3日後、親の遺体は体育館の安置所にある。市役所の本庁舎は使えず、窓口では「許可証の発行の目処が立たない」と言われた。それでもこの手続は飛ばせないのか? 答えは、本条の政令指定と厚生労働大臣の特例が出ているかどうかで変わる
- あなたは被災地の町役場で戸籍・埋火葬を担当している。電算システムは止まり、死亡届の受理記録は紙しかない。許可証なしで火葬場に遺体を送れば、火葬場の管理者が墓埋法14条違反になる。特例の告示が出るまで、どこまで動いてよいかの線引きは担当者の肩にかかっている
- 隣の県の火葬場なら空きがあると聞いた。ただし受け入れ枠は明日の朝までで、許可証の原本がなければ受け付けてもらえない
- 沿岸部の火葬場がすべて止まり、県は仮埋葬(土葬)を決めた。数か月後、遺族のもとに「掘り起こして火葬し直す」という連絡が届く。特例は手続を軽くするが、二度目の別れまでは消してくれない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 遺体の安置場所と、警察の検視・身元確認の状況を確認する2. 死亡届が出せるか、出せない場合は代わりの窓口(避難先の自治体など)があるかを問い合わせる3. 本条の政令指定と厚生労働大臣の特例が出ているか、出ている場合は何が省略されて何が残るかを確認し、掲示や配布文書を写真で残す4. 仮埋葬を選ぶ場合は、改葬の予定と費用負担を事前に確認しておく
訴えられた側:自治体職員、火葬場や墓地の管理者として、無許可での受け入れを問われそうな場合:1. 特例の政令・告示の日付と対象期間を確認し、記録に残す2. 特例の範囲外(期間外の受け入れ、3条の24時間ルールなど)にあたる処理は行わない3. 受け入れた遺体ごとに身元・受付日時・根拠を台帳化し、後の改葬や照会に備える4. 判断に迷うときは都道府県と厚生労働省に照会し、照会と回答の記録を残す
時効(請求できる期限):本条自体に時効はない。特例は厚生労働大臣が定める期間に限って効力を持ち、期間外は墓埋法の通常手続に戻る。死亡届は死亡の事実を知った日から7日以内(戸籍法86条)。埋葬・火葬は原則として死亡後24時間を経過した後でなければ行えない(墓埋法3条、感染症等の例外あり)。(最新の改正状況をご確認ください)
- 災害対策基本法 第2条「災害」の定義、指定対象の前提
- 災害対策基本法 第86条の5廃棄物処理の特例、同型の災害時特例(現行効力を要確認)
- 災害対策基本法 第105条災害緊急事態の布告、別系統の非常措置
- 墓地、埋葬等に関する法律 第5条埋葬・火葬・改葬の許可、特例の対象手続
- 墓地、埋葬等に関する法律 第14条管理者の許可証確認義務、特例の対象手続
- 戸籍法 第86条死亡届、埋火葬許可発行の前提手続
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