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災害対策基本法 第90条の4(台帳情報の利用及び提供)

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  1. 市町村長は、次の各号のいずれかに該当すると認めるときは、前条第一項の規定により作成した被災者台帳に記載し、又は記録された情報(以下この条から第九十条の六までにおいて「台帳情報」という。)を、その保有に当たつて特定された利用の目的以外の目的のために自ら利用し、又は提供することができる。
  2. 一本人(台帳情報によつて識別される特定の個人をいう。以下この号において同じ。)の同意があるとき、又は本人に提供するとき。
  3. 二市町村が被災者に対する援護の実施に必要な限度で台帳情報を内部で利用するとき。
  4. 三他の地方公共団体に台帳情報を提供する場合において、台帳情報の提供を受ける者が、被災者に対する援護の実施に必要な限度で提供に係る台帳情報を利用するとき。
  5. 四災害に起因して市町村の区域内の生活環境が安定しないことから被災者の生命又は身体を害するおそれがあり、かつ、当該市町村の市町村長が、被災者の生命又は身体を保護するために特に必要があると認め、当該市町村の区域内で被災者援護協力業務を実施し、又は実施しようとする登録被災者援護協力団体の求めに応じて台帳情報を提供する場合において、当該登録被災者援護協力団体が、被災者援護協力業務に必要な限度で提供に係る台帳情報を利用するとき。
  6. 2.前項(第一号、第三号又は第四号に係る部分に限る。)の規定による台帳情報の提供に関し必要な事項は、内閣府令で定める。

この条文の基本情報

台帳情報の利用及び提供とは何ですか?

定義台帳情報の利用及び提供とは、災害対策基本法第90条の4に定められた規定で、「市町村長は、次の各号のいずれかに該当すると認めるときは、前条第一項の規定により作成した被災者台帳に記載し、又は記録された情報(以下この条から第九十条の六までにお…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 災害対策基本法第90条の4(台帳情報の利用及び提供)は、日本の災害対策基本法に含まれる条文です。
  2. 災害対策基本法第90条の4の条文原文は「市町村長は、次の各号のいずれかに該当すると認めるときは、前条第一項の規定により作成した被災者台帳に記載し、又は記録された情報(以下この条から第九十条の六までにお…」で始まります。
  3. 災害対策基本法第90条の4は第七章に置かれています。
  4. 災害対策基本法の公布日は昭和36年11月15日です。
  5. 災害対策基本法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月22日時点では廃止情報はありません。
  6. 災害対策基本法第90条の4の前の条は災害対策基本法第90条の3です。
  7. 災害対策基本法第90条の4の次の条は災害対策基本法第90条の5です。
  8. 災害対策基本法第90条の4には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式災害対策基本法(昭和三十六年法律第二百二十三号)第90条の4
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/336AC0000000223
  • 本サイト収録災害対策基本法(昭和三十六年法律第二百二十三号)第90条の4(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月22日)https://lawplayer.com/jp/article/336AC0000000223/90_4

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点災害対策基本法90条の4は、市町村長が被災者台帳の情報を、本人同意・庁内利用・他自治体提供・登録支援団体への提供の4場合に限り目的外で利用・提供できると定める。

Q · 罹災証明で役所に出した個人情報は、NPOなどの支援団体に渡ることがあるの?

条件を満たせば、本人の同意なしで登録団体へ渡ることがある

災害対策基本法90条の4により、市町村長は被災者台帳の情報を四つの場合に限って目的外で利用・提供できます。本人の同意がある場合や本人への提供のほか、生活環境が不安定で被災者の生命・身体を害するおそれがあり、市町村長が特に必要と認めた場合には、登録被災者援護協力団体の求めに応じて同意なしで提供できます。受け取った団体は、被災者援護協力業務に必要な限度でしか利用できません。

解説

大地震のあと、市役所の窓口で罹災証明書を申請する。そのとき書いた氏名、住所、家の被害の程度、家族の介護の要否は、市町村長が被災者台帳を作っていれば、その台帳に入る。ここで大事なのは、その情報がどこまで届くかである。原則として、台帳情報は特定された利用目的の中でしか使えない。ただし本条は、四つの場合に限って目的外の利用や提供を認めている。一つ目はあなたの同意がある場合、またはあなた本人に提供する場合。二つ目は市役所の中で援護に必要な範囲で使う場合。三つ目は避難先などほかの自治体に渡す場合。四つ目は、生活環境が不安定で命や体に危険があり、市町村長が特に必要と認めたときに、登録された支援団体の求めに応じて渡す場合である。四つ目は本人の同意がなくても動く。つまり、避難所にいないあなたの居場所を支援団体が知って訪ねてくるのは、情報漏れとは限らない。法が用意した救命の通路である可能性がある。逆に、どの通路にも当たらない提供は違法となりうる。この線を知っていれば、誰に何を聞けばよいかが分かる

法的な位置づけ

災害対策基本法第90条の4は、市町村長が作成した被災者台帳の記載情報(台帳情報)について、保有時に特定された利用目的以外での利用・提供を例外的に許容する規定である。許容事由は、本人同意または本人への提供、援護に必要な限度での内部利用、他の地方公共団体への提供、生命・身体保護のため特に必要な場合の登録被災者援護協力団体への提供の四類型に限られる。

よくある質問 AI による整理

Q1被災者台帳とは何ですか?

市町村長が被災者の援護を総合的・効率的に行うため、被害状況や援護の実施状況などをまとめて記録する台帳です。作成は任意で、根拠は災害対策基本法90条の3です。

Q2被災者台帳の情報は本人の同意なしで提供できる?

できる場合があります。庁内利用、他自治体への提供、そして生命・身体保護のため特に必要な場合の登録被災者援護協力団体への提供は、本人の同意を要件としていません。

Q3登録被災者援護協力団体とは?

被災者援護協力業務を行う団体として登録を受けた団体です。90条の4第1項4号の提供先はこの登録団体に限られ、未登録の団体には同号による提供はできません。

Q4自分の被災者台帳の情報を見ることはできる?

本条1項1号は本人への提供を認めています。まず市町村に台帳が作成されているかを確認し、個人情報保護法に基づく開示請求も併せて検討できます。

Q5避難先の自治体に被災情報は引き継がれる?

元の市町村が台帳を作成していれば、援護に必要な限度で他の地方公共団体に提供できます(1項3号)。ただし自動ではないため、避難先の窓口で照会を依頼するのが確実です。

Q6支援団体が台帳情報を寄付集めに使うのは違法?

4号で提供を受けた団体は、被災者援護協力業務に必要な限度でしか利用できません。活動報告や寄付募集への転用はこの限度を超える利用と評価されうるものです。

Q7被災者台帳の情報提供の手続はどこに定められている?

1項1号・3号・4号による提供に関し必要な事項は内閣府令で定めるとされています(本条2項)。具体的な手続は最新の内閣府令をご確認ください。

Q8災害時の個人情報提供は個人情報保護法違反にならない?

本条は災害対策基本法上の提供根拠として機能し、要件を満たす提供は法令に基づく提供として整理されます。要件を欠く提供は違法となりえます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1NPO の人がうちの住所を知ってたんですけど、これって個人情報漏れじゃないんですか?

必ずしも漏えいではありません。災害対策基本法90条の4第1項4号は、命や体に危険があり、市長が特に必要と認めた場合に、登録を受けた支援団体へ同意なしで台帳情報を提供することを認めています。実務のポイント:まず確認すべきは、その団体が登録団体かどうかです。市の担当課に団体名を伝えれば、正規の提供かどうかを判断する手がかりが得られます

Q2別の市に避難したら、また被害状況を全部説明し直さなきゃいけないんですか?

元の市が被災者台帳を作っていれば、避難先の自治体へ台帳情報を提供できます(90条の4第1項3号)。そのため、説明や書類を一からそろえ直す負担が減る可能性があります。実務のポイント:自治体どうしが自動的に連絡し合うとは限りません。避難先の窓口で「元の市の被災者台帳を照会してほしい」と具体的に頼むと、手続きが格段に早く進むことがあります

間違えやすい点 AI による整理

  • 「役所に出した個人情報は、絶対に外へ出ない」と思っている人は多い。しかし本条1項4号は、一定の条件を満たせば、本人の同意がなくても登録支援団体への提供を認めている。守られていないのではなく、命を優先する設計になっている
  • 個人情報の保護は知っていても、その裏返しの深刻さは見落とされやすい。過去の災害では、個人情報保護への過剰な配慮から名簿の共有が遅れ、支援が届かなかったと指摘されてきた。情報を出さないことも、被災者の命を危険にさらしうる
  • 「台帳には何でも載っている、どの団体にも渡る」という疑問の立て方そのものがずれている。被災者台帳の作成は市町村の義務ではなく任意である(90条の3)。さらに、4号の提供先は登録を受けた団体に限られ、利用も業務に必要な限度に絞られる。まず問うべきは「自分の市は台帳を作っているか」「相手は登録団体か」の二点である
比較の観点この条文ほかの条文
対象となる情報90条の4:被災者台帳の情報(発災後の被害状況・援護状況)49条の11:避難行動要支援者名簿の情報(発災前から作成)
個人情報保護法69条:行政機関等の保有個人情報一般
作成・保有の位置づけ台帳の作成は市町村の任意(90条の3)名簿の作成は市町村の義務とされる(49条の10、現行効力を要確認)
利用目的を特定して保有(同法61条)
同意なし外部提供の要件生命・身体へのおそれ+市町村長の特段の必要性認定+登録団体の求め災害発生時等に生命・身体保護のため特に必要がある場合の避難支援等関係者等への提供
法令に基づく場合のほか、相当の理由がある場合などの一般的例外

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
個人資料保護法第16条

台湾では公務機関の目的外利用の例外として、本人同意や生命・身体等の危険回避などを一般法で列挙する。日本のように災害専用の台帳と登録団体への提供を個別法で定める構造とは異なる

韓国
개인정보 보호법 제18조

韓国も一般法で目的外利用・提供を制限し、生命・身体の緊急の危険などを例外とする。災害時の提供は一般法の例外として処理される傾向にある

ドイツ
DSGVO Art. 6 Abs. 1 lit. d

ドイツでは EU 一般データ保護規則の「生命に関わる利益」の保護が処理の適法根拠となり、加盟国法で具体化される

アメリカ
5 U.S.C. § 552a(b)(8)

米国の連邦プライバシー法は、個人の健康・安全に影響する切迫した状況での開示を例外として認める。州・地方政府には州法が適用される

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 豪雨で一階が浸水し、あなたは隣の市の親戚宅へ身を寄せた。避難先の役所で支援を申し込むと、元の市から台帳情報が届いていて、被害状況の説明をもう一度最初からせずに済んだ。他の自治体への提供(1項3号)が使われた結果である
  • 在宅避難を続けていた一人暮らしの高齢の母の家に、見知らぬ NPO のスタッフが訪ねてきた。「なぜ住所を知っているのか」と怒る前に確かめてほしい。その団体が登録被災者援護協力団体で、市長が生命・身体の保護に特に必要と認めて提供した情報(1項4号)かもしれない
  • もし、罹災証明の申請書の「関係機関への情報提供に同意する」欄にチェックを入れなかったら、どうなる? 同意による提供(1項1号)の通路は閉じる。そのため、社会福祉協議会やボランティアによる個別の支援が届くのが遅れることがある
  • あなたは被災地で活動する支援団体の職員である。市から受け取った台帳情報の一覧を、寄付を集めるための活動報告に転用しようとしている。「被災者援護協力業務に必要な限度」を超えた利用であり、団体の登録と信頼を同時に失う一手になる
  • 市役所の防災担当として、発災から三日目。孤立した在宅避難者の安否確認を支援団体に頼みたい。本人の同意を一人ずつ取る時間はない。4号の要件(生活環境の不安定、生命・身体へのおそれ、市長の特段の必要性の判断、団体からの求め)を満たしているか、決裁文書に残してから渡す

取るべき行動

被害を受けた側:1. まず市役所に、被災者台帳を作っているか、自分の情報が載っているかを確認する。本人への提供(1項1号)として内容を確かめられる2. 支援を受けたいなら、罹災証明の申請時などに情報提供に同意する3. 心当たりのない団体から連絡があったら、団体名を聞き、登録被災者援護協力団体かどうかを市に問い合わせる4. 不要な連絡なら、市と団体に利用停止を求める。納得できない提供があった場合は、個人情報の保護に関する法律にもとづく開示・訂正・利用停止の請求を検討する

訴えられた側:市町村職員の場合は、提供のたびに1項1号から4号のどれにあたるかを決裁記録に残す。4号では、生命・身体へのおそれと市長の特段の必要性の判断を文書にする。支援団体の場合は、受け取った情報を被災者援護協力業務に必要な限度でしか使わない。活動終了後は廃棄の記録を残し、広報や寄付集めに転用しない。内閣府令で定める手続(2項)を事前に確認しておく

時効(請求できる期限):本条に特定の時効はない。違法な提供による損害賠償は、国家賠償法4条により民法が準用され、損害と加害者を知った時から3年(民法724条)となる(最新の改正状況をご確認ください)。個人情報の保護に関する法律にもとづく利用停止請求は、保有個人情報の開示を受けた日から90日以内(同法99条2項)

学説

立法趣旨に基づく一般的理解:本条は、被災者台帳の情報について目的外利用・提供の根拠を個別法で明示したものであり、要件を満たす提供は個人情報保護法上の「法令に基づく」提供として整理される。要件を欠く提供は違法となりうる

改正沿革 AI による整理

  • 平成25年(2013年)改正(要確認) 東日本大震災の教訓をふまえ、被災者台帳の制度とともに台帳情報の利用・提供規定を新設したとみられる
  • 令和7年(2025年)改正(要確認) 被災者援護協力団体の登録制度の創設にあわせ、登録団体への提供(1項4号)を追加したとみられる。人的検証が必要

改正の年表

  1. 1.平成25年(2013年) 新設:東日本大震災の教訓をふまえた災害対策基本法改正で、被災者台帳の制度(90条の3)とともに台帳情報の利用・提供規定として新設

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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