受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月22日読了 6 分6 分6 分

災害対策基本法 第90条の6(秘密保持義務)

クイックジャンプ

第九十条の四第一項第四号の規定により台帳情報の提供を受けた登録被災者援護協力団体の役員若しくは職員又はこれらの職にあつた者は、正当な理由がなく、同号の規定により提供を受けた台帳情報に関する秘密を漏らしてはならない。

この条文の基本情報

秘密保持義務とは何ですか?

定義秘密保持義務とは、災害対策基本法第90条の6に定められた規定で、「第九十条の四第一項第四号の規定により台帳情報の提供を受けた登録被災者援護協力団体の役員若しくは職員又はこれらの職にあつた者は、正当な理由がなく、同号の規定により…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 災害対策基本法第90条の6(秘密保持義務)は、日本の災害対策基本法に含まれる条文です。
  2. 災害対策基本法第90条の6の条文原文は「第九十条の四第一項第四号の規定により台帳情報の提供を受けた登録被災者援護協力団体の役員若しくは職員又はこれらの職にあつた者は、正当な理由がなく、同号の規定により…」で始まります。
  3. 災害対策基本法第90条の6は第七章に置かれています。
  4. 災害対策基本法の公布日は昭和36年11月15日です。
  5. 災害対策基本法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月22日時点では廃止情報はありません。
  6. 災害対策基本法第90条の6の前の条は災害対策基本法第90条の5です。
  7. 災害対策基本法第90条の6の次の条は災害対策基本法第91条です。
  8. 災害対策基本法第90条の6には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式災害対策基本法(昭和三十六年法律第二百二十三号)第90条の6
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/336AC0000000223
  • 本サイト収録災害対策基本法(昭和三十六年法律第二百二十三号)第90条の6(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月22日)https://lawplayer.com/jp/article/336AC0000000223/90_6

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点災害対策基本法第90条の6は、台帳情報の提供を受けた登録被災者援護協力団体の役職員と元役職員に、正当な理由なく秘密を漏らすことを禁じる。退職後も期限はない。

Q · 支援団体を辞めた後なら、被災者台帳で知った情報を話してもいいの?

ダメです。元役職員にも期限なく守秘義務があります

災害対策基本法第90条の6は、市町村から第90条の4第1項第4号に基づき台帳情報の提供を受けた登録被災者援護協力団体の役員・職員だけでなく、「これらの職にあつた者」にも守秘義務を課しています。義務の期間は定められておらず、団体を辞めた後も正当な理由なく秘密を漏らすことは許されません。生命・身体の危険を避けるためなど、正当な理由が説明できる場面に限って例外の余地があります。

解説

被災した家の住所、家族構成、障害や持病の有無、どの支援をまだ受けていないか。市町村が作る被災者台帳(被災者一人ひとりの被害状況と支援の実施状況をまとめた記録)には、詐欺業者が一番欲しがる情報が並んでいる。近年の改正で、国に登録した NPO などの支援団体(登録被災者援護協力団体)も、一定の場合に市町村からこの台帳情報を受け取れるようになった。本条は、情報を受け取る側に鍵をかける規定である。対象は団体の役員と職員だけでなく、「これらの職にあつた者」も含む。団体を辞めた後も、何年たっても、正当な理由なく漏らすことは許されない。あなたが支援団体のスタッフなら、善意で LINE に名簿を貼る行為が違反につながりうる。あなたが被災者なら、自分の情報を受け取った団体に守秘義務があることを根拠に、誰が見られるのか、どう扱うのかの説明を求めることができる。

法的な位置づけ

災害対策基本法第90条の6は、市町村から第90条の4第1項第4号に基づき被災者台帳情報の提供を受けた登録被災者援護協力団体について、その役員・職員および過去にこれらの職にあった者に対し、正当な理由なく当該台帳情報に関する秘密を漏らすことを禁止する守秘義務規定である。

手順

  1. 1.台帳情報を受け取る前に誓約書と共有ルールを整える 市町村との提供手続の段階で、台帳情報に触れる役員・職員全員から守秘の誓約書を取り、誰が・どの範囲まで閲覧できるかを文書で定める。漏えい後に作ったルールは責任追及の場面で盾にならない
  2. 2.閲覧権限を役職員に限定する 台帳情報をもとにした訪問先リストは、グループ LINE や共有ドライブにそのまま置かない。閲覧できるアカウントを役職員に絞り、ボランティアには作業に必要な最小限の情報だけを渡す
  3. 3.漏えいが疑われたら報告と削除依頼を即日行う 誰に何をどの範囲で伝えたかを確定し、団体の責任者と市町村に報告する。拡散した情報の削除を依頼し、要配慮個人情報が含まれる場合は個人情報保護委員会への報告と本人通知の要否を確認する
  4. 4.退職時にデータの返却・消去を確認する 役職員が団体を離れる際、手元の端末やクラウドに台帳情報が残っていないかを確認し、消去の記録を残す。退職後も本条の守秘義務が続くことを書面で改めて伝える

よくある質問 AI による整理

Q1被災者台帳とは何ですか?

市町村が被災者一人ひとりの被害状況や支援の実施状況をまとめた記録です。災害対策基本法第90条の3が作成の根拠となっています。

Q2登録被災者援護協力団体とは?

被災者支援に協力する団体として登録を受けた NPO などの団体です。一定の場合に市町村から台帳情報の提供を受けられ、本条の守秘義務を負います。

Q3被災者台帳の守秘義務はいつまで続く?

期限はありません。本条は「これらの職にあつた者」も対象としており、団体を退職した後も何年たっても秘密を漏らすことは禁じられます。

Q4守秘義務の「正当な理由」とは?

本人の同意がある場合や、生命・身体の危険を避けるために必要な場合などが考えられます。支援目的と無関係な場面での開示はまず説明できません。

Q5台帳情報は団体内でどこまで共有できる?

本条が予定する受け手は登録団体の役員・職員です。役職員でない協力者や他団体への共有は、正当な理由を説明できなければ漏示と評価されえます。

Q6被災者台帳の情報漏えいに気付いたらどうする?

日時・相手・内容を記録し、スクショを保存したうえで、市町村の台帳担当窓口と団体に事実確認を求めます。被害があれば弁護士や法テラスに相談します。

Q7自分の情報がどの団体に渡ったか確認できる?

市町村の被災者台帳の担当窓口に、自分の情報をどの団体に提供したか確認を求めることができます。団体にも受領経緯の説明を求められます。

Q8被災者台帳の守秘義務と個人情報保護法の関係は?

本条は台帳情報に特化した守秘義務で、民間団体には個人情報の保護に関する法律の規律も重ねて及びます。両方を満たす運用が必要です。

この条文についての質問 AI による整理

Q1ボランティアで手伝ってるだけの私にも、この守秘義務ってかかるんですか?

本条が対象としているのは登録団体の「役員若しくは職員」とその経験者で、雇用関係のない一般ボランティアが文言上含まれるかははっきりせず、解釈の余地がある。ただ、団体自体は個人情報の保護に関する法律の規律を受け、内部ルールで守秘を求めるのが通例である。実務のポイント:実務では、台帳情報に触れるボランティアから誓約書を取り、触れられる範囲を最小限に絞る。そもそも触れさせない仕組みが一番の防御である

Q2被災した人の家族から「父の様子を教えて」と聞かれたら、答えちゃダメなんですか?

家族だからといって当然に「正当な理由」になるわけではない。本人の同意を確かめるか、本人から直接連絡してもらうのが筋である。台帳情報を提供する場面についても、90条の4が要件を定めている(要件は最新の条文をご確認ください)。実務のポイント:DV や虐待から逃れて避難している被災者にとっては、家族を名乗る相手こそ一番警戒すべき相手である。善意で答えた結果、加害者に居場所を教えてしまった例は、災害以外の分野でも繰り返し起きている

Q3もし漏らしちゃったら、刑事罰を受けるんですか?

本条違反に対する罰則の有無と内容は、改正で整えられた部分があるため、最新の条文で確認してほしい。ただ、罰則がなくても、民法709条によるプライバシー侵害の損害賠償や、個人情報の保護に関する法律上の責任は別に生じうる。実務のポイント:病歴や障害は要配慮個人情報にあたり、漏えいすれば団体は個人情報保護委員会への報告と本人への通知(同法26条)が必要になりうる。団体にとっては刑罰よりもこの報告義務のほうが重くのしかかる

間違えやすい点 AI による整理

  • 「もう辞めた団体のことだから話しても構わない」は誤りである。本条は現職の役職員だけでなく「これらの職にあつた者」も対象とし、義務の期間を区切っていない。退職は口を軽くしてよい理由にならない
  • 「どこまでなら話してよいか」と線引きを考える前に、前提を見直す必要がある。台帳情報は被災者支援という目的のために提供されたものである。目的と関係のない場面で話題にする時点で、本条の「正当な理由」はほぼ説明できない。団体には個人情報の保護に関する法律の規律も重なる
  • あなたから見れば「同じ現場で支援する仲間に伝えただけ」でも、法律から見れば登録団体の外に情報を出したことになる。役職員ではない協力者や他団体への共有は、正当な理由を説明できなければ漏示と評価されうる。善意の連携が違反に変わる、この落差に気付いている人は少ない
  • 刑事罰があるかどうかだけで重さを測るのは危うい。漏えいが明らかになれば、被災者から民法709条に基づきプライバシー侵害の損害賠償を請求されうるうえ、団体が今後市町村から情報を受け取れなくなる事態も考えられる(罰則や登録への影響の具体的な内容は最新の条文をご確認ください)
比較の観点この条文ほかの条文
守られる情報災対法90条の6:被災者台帳の台帳情報に関する秘密災対法49条の13:避難行動要支援者名簿の名簿情報に関する秘密
個人情報保護法27条:個人データ全般の第三者提供
義務を負う者台帳情報の提供を受けた登録被災者援護協力団体の役職員とその経験者名簿情報の提供を受けた避難支援等関係者などとその経験者
個人情報取扱事業者(組織単位)
場面発災後の被災者支援(生活再建・物資・訪問)平時から発災時の避難支援
災害に限らない事業活動全般

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
個人資料保護法・災害防救法

台湾では被災者情報を受け取る民間団体に特化した守秘条文ではなく、個人資料保護法の一般規律で対応する構造。日本の本条は台帳情報に絞った個別の守秘義務を置く点が異なる

韓国
개인정보 보호법 제59조

韓国は個人情報を取り扱う者・取り扱っていた者の漏えいを一般法で禁止しており、退職者を含む点で本条と発想が近い

ドイツ
DSGVO Art. 5 Abs. 1 lit. f

ドイツでは EU 一般データ保護規則の機密性原則が民間団体にも直接適用される。災害分野に限定した個別守秘条文とは規律の仕方が異なる

アメリカ
Privacy Act of 1974(5 U.S.C. § 552a)

米国の連邦プライバシー法は連邦機関の記録を対象とし、民間支援団体への提供後の守秘は契約や州法に委ねられる部分が大きい

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 支援団体を辞めて半年後、知り合いの業者から「被災地の高齢者世帯リスト、まだ持ってない?」と聞かれたら、どうなる? 退職していても本条の義務は残っている。手元にデータが残っていること自体が危うく、断ったうえで消去するのが唯一の正解である
  • あなたは炊き出しと戸別訪問の調整役。台帳情報をもとに作った訪問先リストを、手伝いに来た学生ボランティアのグループ LINE にそのまま貼った。善意であっても、共有先は団体の役職員ではない。その共有に「正当な理由」があったと説明できるかが問われる
  • 仮設住宅の集会所に、支援物資の受取者名簿が貼り出されていた。名前の横には「要介護」「透析」の文字。それに気付いた住民の一人があなたである
  • 被災から3日。無料でブルーシートを張り替えると名乗る業者が、なぜか高齢の一人暮らし世帯ばかり訪ねてくる。情報がどこから漏れたのか、スマホの履歴や記録が上書きされる前に、市町村と支援団体へ提供記録の確認を求める必要がある
  • 支援団体のスタッフが地元の飲み会で、あなたの家の被害状況と家族の病名を話していたと人づてに聞いた。小さな町では噂が一晩で回る。黙って耐えるか、根拠を示して団体に説明を求めるか、選べるのはあなたである

取るべき行動

被害を受けた側:1. 漏えいを疑ったら、誰が誰に何を話したのか、日時と状況をメモし、LINE や SNS のスクショを保存する2. 市町村の被災者台帳の担当窓口に、自分の情報をどの団体に提供したかの確認を求める3. 団体に書面で事実確認と再発防止策を求める4. 詐欺被害や精神的苦痛が生じていれば、民法709条・710条に基づく損害賠償を検討する。被災地の無料法律相談や法テラスを使う

訴えられた側:1. まず事実を確定する。誰に、何を、どの範囲で伝えたか2. 本人の同意や、生命・身体の危険を避けるためといった正当な理由があったかを整理する(判断が分かれる場面は弁護士に相談) 3. 隠さず団体の責任者と市町村に報告し、拡散した情報の削除を早急に依頼する4. 団体としては、個人情報の保護に関する法律26条に基づく漏えい等の報告と本人への通知が必要かを確認する

時効(請求できる期限):本条の守秘義務そのものに期限はなく、役職員の地位を離れた後も続く。被災者が漏えいについて損害賠償を請求できるのは、損害と加害者を知った時から3年、行為の時から20年(民法724条)。罰則の有無と公訴時効については最新の改正状況をご確認ください

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

災害対策基本法の全文を見る所属する編章節を開く:第七章

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›