要点国税通則法 132 条は、犯則事件の調査のため裁判官の許可状により臨検・捜索・差押えができると定める。任意の税務調査と異なり拒否できず、接続先のクラウド上の電磁的記録も対象となる。
Q · 朝、税務署の職員が書面を持って来たら、それはマルサの査察ですか?断れますか?
許可状があれば強制調査で拒めない。まず許可状を確認する
国税通則法 132 条の犯則調査は、裁判官があらかじめ発する許可状に基づく強制処分です。通常の税務調査(質問検査権、74 条の 2 以下)は任意手続ですが、132 条は拒んでも臨検・捜索・差押えが執行されます。2 項では、あなたのパソコンから電気通信回線で接続したクラウドサーバ上の会計データまで複写・差押えの対象になります。玄関先でまず確認すべきは、任意調査の担当者か、許可状を持つ査察官かの一点です。
ある朝、複数の職員が身分証と一枚の書面を手に、会社や自宅の玄関に立つ。それは税務署の定例の税務調査ではないかもしれない。国税局査察部、通称マルサによる犯則調査であり、その法的根拠が国税通則法132条だ。通常の税務調査(質問検査権、国税通則法74条の2以下)は任意の手続だが、132条の調査は裁判官があらかじめ発する許可状に基づく強制処分である。あなたが拒んでも、臨検も捜索も差押えも執行される。しかも2項では、あなたのパソコンから電気通信回線でつながった接続先のサーバ、つまりクラウド上の会計データまで複写して差し押さえられる。ここで集められた証拠は、後の刑事告発の弾丸になる。だから知っておくべきは、玄関に立つその人が任意調査の担当者なのか、許可状を持つ査察官なのか、その一点を最初に見極めることだ。
国税通則法 132 条は、国税に関する犯則事件の強制調査を定める規定である。当該職員は、裁判官があらかじめ発する許可状により、臨検、身体・物件・住居その他の場所の捜索、証拠物等の差押え、記録命令付差押えを行うことができる。任意調査たる質問検査権とは異なり、令状主義に基づく強制処分として位置づけられる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
国税に関する犯則事件(脱税等)を調査するため、裁判官の許可状により臨検・捜索・差押え・記録命令付差押えができると定める、犯則調査の強制処分の規定です。
条文上の金額基準はありません。一般には脱税額が大きく、隠蔽工作など悪質性の高い事案が査察の対象とされますが、金額のみで機械的に決まるわけではありません。
犯則調査は刑事手続に近く、供述を強制されない保障が及ぶと解されます。供述は後の刑事告発の証拠になり得るため、弁護士の助言を得て慎重に対応すべきです。
電磁的記録を保管・利用する権限のある者に命じ、必要な記録を記録媒体に記録・印刷させた上で、その記録媒体を差し押さえる処分です(132 条 1 項)。
差し押さえる電子計算機に接続するクラウドサーバ等のうち、そこで作成・変更・消去できる電磁的記録を保管すると認められる範囲です。範囲は許可状に明記されます(2 項・6 項)。
有効期間経過後は執行に着手できず、許可状は返還しなければなりません(132 条 5 項)。逆に期間内はいつ執行されてもおかしくありません。
あります。参考人の身体・物件・住居等は、差し押さえるべき物件の存在を認めるに足りる状況がある場合に限り捜索できます(1 項ただし書)。
必ずではありませんが、犯則調査は刑事告発を前提とする手続で、心証を得たときは検察官に告発されます。着手時点で事案は刑事事件化の軌道に乗っています。
普通の税務調査は質問検査権(国税通則法74条の2以下)に基づく任意手続で、拒否に一定の限界はあっても犯罪捜査ではありません。132条の犯則調査は裁判官の許可状に基づく強制処分で、刑事告発が前提です。業界裏話ヒント:査察が着手された時点で、事案はほぼ刑事事件化の軌道に乗っています。任意調査の段階と査察の段階では、入れるべき専門家も対応も全く別物です。
守れません。2項のリモートアクセスで、あなたのパソコンから接続先のサーバ、クラウド上の記録媒体まで複写して差し押さえられます。初期化やクラウド保管は無意味です。業界裏話ヒント:削除したデータも復元されるうえ、査察着手後の消去行為そのものが証拠隠滅と評価されかねません。触らず、まず専門家を呼ぶのが鉄則です。
いいえ。許可状には罪名、捜索すべき場所、差し押さえるべき物件、有効期間が記載され(5項)、その範囲に限定されます。参考人の住居等は、物件の存在を認めるに足りる状況がある場合に限り捜索されます(1項ただし書)。業界裏話ヒント:提示された許可状を撮影・記録しておくと、範囲を逸脱した押収を後の刑事手続で争える材料になります。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 手続の性質 | 132 条:許可状に基づく強制調査(拒否できない) | — |
| 令状の要否 | 裁判官の許可状が必要(4 項・5 項) | — |
| 電磁的記録・クラウド | リモートアクセス差押え可、範囲を許可状に明記(2 項・6 項) | — |
| 後続手続 | 心証を得れば検察官へ告発(155 条)→ 刑事事件化 | — |
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