要点区分所有法 55 条の 6 は、管理組合法人の清算人の職務を現務の結了、債権の取立てと債務の弁済、残余財産の引渡しの三つに限定する。清算目的外の新規工事の発注は権限の外にある。
Q · 解散した管理組合の清算人は、残った修繕積立金で新しい工事を発注できますか?
できません。職務は条文が挙げた三つに限られます
区分所有法 55 条の 6 第 1 項は、清算人の職務を現務の結了、債権の取立て及び債務の弁済、残余財産の引渡しの三つに限定列挙しています。第 2 項は必要な一切の行為を認めますが、それは三つの職務を行うための手段にすぎません。清算中の管理組合法人は清算の目的の範囲内でのみ存続するため(同法 55 条の 2)、新規の大規模修繕を発注する行為は権限の外にあります。重要な事由があるときは、利害関係人が裁判所に清算人の解任を請求できます(同法 55 条の 5)。
建替え決議が可決され、管理組合法人が解散した瞬間、理事という肩書きはこの世から消える。代わりに現れるのが清算人だ。そして清算人にできるのは、この条文が挙げた三つしかない。未完了の事務を終わらせる、債権を取り立てて債務を払う、残った財産を引き渡す。それだけである。ここであなたが握っておくべき事実が二つある。一つ目、三号の言葉は「分配」ではなく「引渡し」である。区分所有法 55 条の 9 により、残余財産は規約に別段の定めがない限り共用部分の持分割合で自動的に各区分所有者へ帰属する。清算人は、すでにあなたのものになった財産を手渡す係にすぎない。二つ目、二号が三号より前に置かれているのは単なる並び順ではなく、順序の宣言だ。債権者への弁済が終わるまで、あなたの手元には一円も来ない。
建物の区分所有等に関する法律 55 条の 6 は、解散した管理組合法人の清算人の職務を定める規定である。第 1 項は現務の結了、債権の取立て及び債務の弁済、残余財産の引渡しの三つを限定列挙し、第 2 項はこれらを行うために必要な一切の行為をする権限を認める。清算法人の能力が清算の目的の範囲内に限られること(同法 55 条の 2)を前提とする職務規定である。
AI 輔助整理,以條文原文為準
区分所有法 55 条の 6 が挙げる三つ、すなわち現務の結了、債権の取立てと債務の弁済、残余財産の引渡しです。これ以外の行為は清算目的の範囲を外れます。
規約に別段の定めがない限り、共用部分の持分割合に応じて各区分所有者に帰属します(区分所有法 55 条の 9)。清算人はすでに帰属した財産を引き渡す立場です。
清算人は就職の日から 2 か月以内に、少なくとも 3 回の公告で債権の申出を催告します。申出期間は 2 か月を下ることができません(区分所有法 55 条の 7)。
重要な事由があるときは、利害関係人または集会の決議により、裁判所に清算人の解任を請求できます(区分所有法 55 条の 5)。区分所有者も債権者も利害関係人になり得ます。
取立ては 1 項 2 号の職務ですが、権利を行使できると知った時から 5 年で消滅時効にかかり(民法 166 条 1 項 1 号)、援用されれば回収できません。時効管理が先決です。
区分所有法に報酬の定めはありません。集会の決議や規約で定めなければ無償で善管注意義務だけを負う立場になり得るため、就任前に取り決めるのが実務です。
管理組合法人は登記される法人であり、解散・清算人・清算結了について組合等登記令に基づく登記手続が必要です。具体的な書式は法務局へご確認ください。
清算法人は清算の目的の範囲内でのみ存続するため(55 条の 2)、目的外の行為は法人の能力の外として効力を争えます。同時に解任事由にもなり得ます。
順番があります。1 項は現務の結了、債権の取立てと債務の弁済、残余財産の引渡しの順で職務を並べており、55 条の 7 の債権申出期間(2 か月以上)が終わるまで引渡しは事実上動きません。業界裏話ヒント:清算人が住民に急かされて先に配ってしまうと、後から現れた債権者に弁済できず、清算人個人が責任を問われます。急がせる側にもリスクがあると理解している住民は、清算人の信頼を得やすい
原則は理事が清算人になりますが、規約に別段の定めがあるとき、または集会で他の者を選任したときは別です(55 条の 3)。清算人がいない場合は裁判所が選任します(55 条の 4)。業界裏話ヒント:滞納者や工事業者と関係の近い元理事が清算人になると、1 項 2 号の取立てが目に見えて甘くなります。実務では、解散決議と同じ集会で弁護士など第三者を清算人に選任する議案を一緒に通しておくのが安全策
止められる余地が大きいです。清算中の管理組合法人は清算の目的の範囲内でのみ存続するとされ(55 条の 2)、本条 1 項の三つの職務と、2 項のそれを行うために必要な行為が権限の外枠になります。清算と無関係な新規工事はこの枠外です。業界裏話ヒント:重要な事由があるときは、利害関係人が裁判所に清算人の解任を請求できます(55 条の 5)。まず内容証明で権限の範囲を指摘し、それでも進むなら解任請求へ、という二段構えが実務の型
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規律する対象 | 55 条の 6:清算人が何をできるか(職務の三類型) | — |
| 働くタイミング | 清算期間を通じて、就任から清算結了まで | — |
| 区分所有者への影響 | 弁済が終わるまで残余財産の引渡しは動かない(2 号が 3 号の前) | — |
| 違反したときの争い方 | 権限外行為として効力を争い、55 条の 5 で解任請求 | — |
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