老人福祉法 第20条の10(都道府県知事の助言等)
クイックジャンプ
- 都道府県知事は、市町村に対し、市町村老人福祉計画の作成上の技術的事項について必要な助言をすることができる。
- 2.厚生労働大臣は、都道府県に対し、都道府県老人福祉計画の作成の手法その他都道府県老人福祉計画の作成上重要な技術的事項について必要な助言をすることができる。
この条文の基本情報
都道府県知事の助言等とは何ですか?
定義都道府県知事の助言等とは、老人福祉法第20条の10に定められた規定で、「都道府県知事は、市町村に対し、市町村老人福祉計画の作成上の技術的事項について必要な助言をすることができる。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 老人福祉法第20条の10(都道府県知事の助言等)は、日本の老人福祉法に含まれる条文です。
- 老人福祉法第20条の10の条文原文は「都道府県知事は、市町村に対し、市町村老人福祉計画の作成上の技術的事項について必要な助言をすることができる。」で始まります。
- 老人福祉法第20条の10は第三章の二 老人福祉計画に置かれています。
- 老人福祉法の公布日は昭和38年7月11日です。
- 老人福祉法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 老人福祉法第20条の10の前の条は老人福祉法第20条の9です。
- 老人福祉法第20条の10の次の条は老人福祉法第20条の11です。
- 老人福祉法第20条の10には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
老人福祉法(昭和三十八年法律第百三十三号)第20条の10 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/338AC0000000133 - 本サイト収録
老人福祉法(昭和三十八年法律第百三十三号)第20条の10(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/338AC0000000133/20_10
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点老人福祉法第20条の10は、都道府県知事が市町村に、厚生労働大臣が都道府県に、老人福祉計画の作成上の技術的事項について助言できると定める。助言に法的拘束力はない。
Q · 国や県は、市の高齢者福祉計画の中身を決められるの?
決められない。できるのは技術的な助言だけ
老人福祉法第20条の10により、都道府県知事は市町村に、厚生労働大臣は都道府県に対し、老人福祉計画の作成上の技術的事項について助言できます。ただし「助言」であって指示や命令ではなく、地方自治法245条の4の技術的助言と同様に法的拘束力はありません。施設整備数などの計画の中身を最終的に決めて責任を負うのは、計画を作る市町村・都道府県自身です。
解説
市役所の窓口で「特養はいま空きがなくて、待機は数百人です」と言われたことはないだろうか。その数字は偶然ではない。市町村は3年ごとに「市町村老人福祉計画」(地域の高齢者福祉サービスをどれだけ用意するかを決める設計図)を作り、施設をいくつ整備するか、在宅サービスをどの程度増やすかを決めている。本条は、その設計図づくりに国と都道府県がどう関わるかを定める。都道府県知事は市町村に、厚生労働大臣は都道府県に「技術的な助言」ができる。ここで押さえておくべき点は、条文の言葉が「指示」でも「命令」でもなく「助言」だということだ。地方自治法の考え方では、技術的助言に従う法的義務はない。言い換えると、計画の中身に最終的な責任を負うのは国ではなく、あなたの住む市町村である。「国が決めたことだから仕方ない」という役所の説明は、計画に関しては半分しか正しくない。この構造が分かっていれば、意見を出す相手を間違えずに済む。
法的な位置づけ
老人福祉法第20条の10は、老人福祉計画の作成に対する上位行政主体の技術的助言を定める規定である。都道府県知事は市町村に、厚生労働大臣は都道府県に、計画作成上の技術的事項について必要な助言をすることができる。助言は非拘束的な関与であり、計画内容の決定は作成主体に委ねられる。
よくある質問 AI による整理
Q1老人福祉計画とは何ですか?
市町村や都道府県が、高齢者福祉サービスをどれだけ確保するかを定める計画です。老人福祉法20条の8・20条の9が作成を義務づけ、介護保険事業計画と一体で作られます。
Q2技術的助言とは?
国や都道府県が自治体に示す、事務処理の参考となる客観的な情報や手法です。地方自治法245条の4に基づく関与で、従う法的義務はありません。
Q3老人福祉計画は何年ごとに見直されますか?
介護保険事業計画と一体で作成されるため、実務上は3年ごとに見直されます。令和6〜8年度が第9期、令和9年度からが第10期です。
Q4特養の整備数は誰が決める?
市町村が老人福祉計画・介護保険事業計画で見込み量や整備目標を定め、都道府県が圏域単位で調整します。国は計画作成の手法などを助言する立場です。
Q5老人福祉計画 どこで見られる?
多くの市町村がウェブサイトで「高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画」として公開しています。市役所の高齢福祉担当課の窓口でも閲覧できます。
Q6都道府県老人福祉計画の役割は?
老人福祉圏域ごとに特別養護老人ホームなどの必要入所定員総数を定め、市町村計画を広域的に調整する役割を担います。
Q7老人福祉計画に意見を出す方法は?
計画原案のパブリックコメントへの意見提出、策定委員会の傍聴、議会への陳情などがあります。原案段階で出すほど反映されやすくなります。
Q8国の助言に従わないと補助金はもらえない?
本条の助言自体に従う義務や制裁はありません。ただし施設整備の補助や指定は県の計画との整合を前提に審査されるため、実務上の影響はあります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1県の助言に市が従わなかったら、何かペナルティってあるんですか?
本条に基づく助言に従わなかったことを理由とする制裁規定はない。地方自治法245条の4でも、技術的助言は法的拘束力のない関与と位置づけられている。ただし、老人福祉計画は介護保険法117条の市町村介護保険事業計画と一体で作られ、県の計画とも調和が求められる。実務のポイント:実際に効いてくるのは、県との事前協議や施設整備の補助金審査の段階だ。正面から罰せられることはなくても、調整を欠いた計画は後の手続で事実上止まってしまう
Q2市の老人福祉計画って、普通の市民でも読めるんですか?
読める。老人福祉法20条の8に基づく計画は、多くの市町村が介護保険事業計画と一冊にまとめ、ウェブサイトで公開している。施設やサービスごとの見込み量、整備目標も載っている。実務のポイント:注目すべきは本文より巻末の資料編だ。日常生活圏域ニーズ調査の結果や待機者数の推計が載っていることが多い。介護事業者は新しく事業所を出す場所を決めるとき、ここを最初に確認している
間違えやすい点 AI による整理
- 国が全国一律の基準で特養の数を決めていると思われがちだが、整備目標を最初に数字で書くのは市町村である。厚生労働大臣の助言は都道府県に向けた作成手法の提供であり、各市の施設数を直接割り当てる権限は本条から出てこない
- 「助言にすぎないなら、自治体が好きに無視できる飾りの条文だ」と軽く見るのは早い。拘束力がないことは事実だが、介護保険事業計画と一体で作られる計画であり、県の圏域計画や国の基本指針とのすり合わせを欠くと、施設整備の補助や指定の段階で実務上止まる。法的拘束力と実務上の影響力は別の物差しで測る必要がある
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律内容 | 老人福祉法20条の10:計画作成への技術的助言 | 老人福祉法20条の8:市町村老人福祉計画の策定義務 老人福祉法20条の9:都道府県老人福祉計画の策定義務 |
| 主体 | 助言する側(都道府県知事・厚生労働大臣) | 計画を作る市町村 計画を作る都道府県 |
| 法的性質 | 「できる」規定、非拘束的な関与 | 「定めるものとする」作成義務 「定めるものとする」作成義務 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では中央主管機関(衛生福利部)が長照資源の規劃を主導し、地方政府は中央の方針に沿って整備する傾向が強く、日本より中央の関与が濃い
韓国は市・郡・区が地域社会保障計画を作り、上位機関が調整・評価する構造で、日本の計画行政と類似する
ドイツは介護供給構造の整備を州(Länder)の責任とし、連邦は介護保険の枠組みを定める。分権的な計画責任という点で日本と共通する
米国は州がState plan、地域機関がArea planを作成し、連邦が承認・助成する。助成条件を通じた連邦の影響力が強い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 親の介護施設探しで、隣の市には空きがあるのに自分の市だけ何年も待機が続いている。なぜ市によってこんなに差が出るのか? 答えは各市町村が作った計画の整備目標にあり、都道府県や国の助言はあくまで参考資料にすぎない。差を生んでいるのは、市町村自身の判断である
- 市の高齢福祉課で計画策定を任された職員として、前任者の資料を開いたら、県から届いた「推計ツールの使い方」と「圏域調整のお願い」が束になっていた。従うべきか迷う。技術的助言なので法的拘束力はないが、県の老人福祉圏域ごとの施設整備数と食い違えば、施設の指定や補助で後から調整が必要になる。無視も丸のみも、どちらも悪手である
学説
通説:本条の助言は地方自治法245条の4の技術的助言と同質の非拘束的関与であり、計画の自主的決定権は作成主体に留保される。もっとも介護保険事業計画との一体作成や都道府県計画との調和要請により、実務上の影響力は大きいとされる
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成2年(1990年) 新設:いわゆる福祉関係八法改正により、市町村・都道府県の老人福祉計画制度が創設され、計画作成への助言規定が整備された
- 2.平成13年(2001年) 改正:中央省庁等改革に伴い、助言主体が「厚生大臣」から「厚生労働大臣」に改められた
- 老人福祉法 第20条の8市町村老人福祉計画の策定義務
- 老人福祉法 第20条の9都道府県老人福祉計画の策定義務
- 老人福祉法 第20条の11計画達成に向けた国等の援助の努力義務(現行効力を要確認)
- 介護保険法 第117条一体作成される市町村介護保険事業計画
- 介護保険法 第119条介護保険事業計画に関する同種の助言規定(現行効力を要確認)
- 地方自治法 第245条の4技術的助言の一般規定、非拘束性の根拠
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める