老人福祉法 第20条の9(都道府県老人福祉計画)
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- 都道府県は、市町村老人福祉計画の達成に資するため、各市町村を通ずる広域的な見地から、老人福祉事業の供給体制の確保に関する計画(以下「都道府県老人福祉計画」という。)を定めるものとする。
- 2.都道府県老人福祉計画においては、介護保険法第百十八条第二項第一号の規定により当該都道府県が定める区域ごとの当該区域における養護老人ホーム及び特別養護老人ホームの必要入所定員総数その他老人福祉事業の量の目標を定めるものとする。
- 3.都道府県老人福祉計画においては、前項に規定する事項のほか、次に掲げる事項について定めるよう努めるものとする。
- 一老人福祉施設の整備及び老人福祉施設相互間の連携のために講ずる措置に関する事項
- 二老人福祉事業に従事する者の確保及び資質の向上並びにその業務の効率化及び質の向上のために講ずる措置に関する事項
- 4.都道府県は、第二項の特別養護老人ホームの必要入所定員総数を定めるに当たつては、介護保険法第百十八条第二項第一号に規定する地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護に係る必要利用定員総数及び介護保険施設の種類ごとの必要入所定員総数(同法に規定する介護老人福祉施設に係るものに限る。)を勘案しなければならない。
- 5.都道府県老人福祉計画は、介護保険法第百十八条第一項に規定する都道府県介護保険事業支援計画と一体のものとして作成されなければならない。
- 6.都道府県老人福祉計画は、社会福祉法第百八条第一項に規定する都道府県地域福祉支援計画その他の法律の規定による計画であつて老人の福祉に関する事項を定めるものと調和が保たれたものでなければならない。
- 7.都道府県は、都道府県老人福祉計画を定め、又は変更したときは、遅滞なく、これを厚生労働大臣に提出しなければならない。
この条文の基本情報
都道府県老人福祉計画とは何ですか?
定義都道府県老人福祉計画とは、老人福祉法第20条の9に定められた規定で、「都道府県は、市町村老人福祉計画の達成に資するため、各市町村を通ずる広域的な見地から、老人福祉事業の供給体制の確保に関する計画(以下「都道府県老人福祉計画」という…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 老人福祉法第20条の9(都道府県老人福祉計画)は、日本の老人福祉法に含まれる条文です。
- 老人福祉法第20条の9の条文原文は「都道府県は、市町村老人福祉計画の達成に資するため、各市町村を通ずる広域的な見地から、老人福祉事業の供給体制の確保に関する計画(以下「都道府県老人福祉計画」という…」で始まります。
- 老人福祉法第20条の9は第三章の二 老人福祉計画に置かれています。
- 老人福祉法の公布日は昭和38年7月11日です。
- 老人福祉法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 老人福祉法第20条の9の前の条は老人福祉法第20条の8です。
- 老人福祉法第20条の9の次の条は老人福祉法第20条の10です。
- 老人福祉法第20条の9には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
老人福祉法(昭和三十八年法律第百三十三号)第20条の9 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/338AC0000000133 - 本サイト収録
老人福祉法(昭和三十八年法律第百三十三号)第20条の9(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/338AC0000000133/20_9
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点老人福祉法20条の9は、都道府県に老人福祉計画の策定を義務づけ、圏域ごとに特別養護老人ホームの必要入所定員総数を定めさせる。介護保険事業支援計画と一体で作成される。
Q · 特養のベッドが足りないのは、いったい誰が決めているの?
都道府県が圏域ごとに計画で定員の目標を決めている
老人福祉法20条の9により、都道府県は老人福祉計画を定め、圏域(介護保険法118条2項1号の区域)ごとに特別養護老人ホームの必要入所定員総数を定めなければなりません。既存の定員がこの数に達した圏域では、同法15条6項により知事は特養の設置認可を拒否できます。計画は介護保険事業支援計画と一体で3年ごとに作られるため、保険料負担とのバランスも同時に検討されます。
解説
特養に申し込んだのに、何年待っても順番が来ない。その理由を「施設が足りないから」だけで片付けているなら、全体の半分しか見えていない。特養のベッドの総数は、市場の需要と供給で決まるわけではない。都道府県が三年ごとに作る一本の計画で、上限が引かれている。本条2項は都道府県に対し、区域(老人福祉圏域)ごとに特別養護老人ホームの「必要入所定員総数」を数字で定めることを義務づけている。さらに老人福祉法15条6項により、既存の定員がこの数字に達している区域では、知事は新しい特養の設置認可を拒否できる。計画の数字は整備の目標であり、同時に建設を止めるブレーキにもなる。5項によりこの計画は介護保険事業支援計画と一体で作られるため、「施設を増やせば介護保険料が上がる」という財源の事情も同じ場で検討される。親の入所の順番を左右しているのは施設長ではない。県庁の会議室で決まる一行の数字である。
法的な位置づけ
都道府県老人福祉計画とは、老人福祉法20条の9に基づき都道府県が定める老人福祉事業の供給体制の確保に関する計画である。介護保険法118条2項1号の区域ごとに養護老人ホーム及び特別養護老人ホームの必要入所定員総数その他の量の目標を定め、都道府県介護保険事業支援計画と一体のものとして作成される。
よくある質問 AI による整理
Q1都道府県老人福祉計画とは何ですか?
都道府県が老人福祉事業の供給体制を確保するために定める計画です。老人福祉法20条の9が根拠で、圏域ごとの特養の定員目標などを盛り込みます。
Q2必要入所定員総数とは?
圏域ごとに必要とされる養護老人ホーム・特養の入所定員の総数です。都道府県が計画で数値として定め、施設整備の目標と上限の両方の役割を持ちます。
Q3特養の総量規制とは?
圏域の特養定員が計画上の必要入所定員総数に達している場合、知事が新設の認可を拒否できる仕組みです(老人福祉法15条6項)。
Q4老人福祉計画は何年ごとに見直される?
介護保険事業支援計画と一体で作られるため、3年を一期として見直されます。現行の第9期は2024〜2026年度、第10期は2027年度からです。
Q5老人福祉圏域とは?
介護保険法118条2項1号により都道府県が定める区域で、複数の市町村をまとめた単位です。この圏域ごとに施設の定員目標が設定されます。
Q6自分の県の老人福祉計画はどこで見られる?
多くの都道府県が高齢者福祉担当課のウェブサイトで「高齢者保健福祉計画」等の名称で公開しています。圏域別の定員表は資料編にあることが多いです。
Q7特養の新設が認可されないのはなぜ?
その圏域の既存定員が計画上の必要入所定員総数に達していると、老人福祉法15条6項で認可を拒否されうるためです。土地取得前の事前協議が重要です。
Q8老人福祉計画は国に提出される?
はい。老人福祉法20条の9第7項により、都道府県は計画を定め、または変更したときは遅滞なく厚生労働大臣に提出しなければなりません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1特養の待機って、結局いつまで待てばいいんですか?
入所の順番は、施設ごとの入所判定(介護の必要度などの点数)で決まり、申込順ではない。ただしその前提となるベッドの総数は、本条2項に基づいて県が圏域ごとに定める必要入所定員総数で上限が決まっている。実務のポイント:同じ県の中でも、圏域によって整備の進み方は大きく違う。住所地以外の圏域の特養にも申し込める。県の計画で圏域別の数字を見て、整備が進んでいる圏域を選ぶのが現実的な近道である
Q2県の計画って、住民が文句言っても変わるもんなんですか?
いったん決まった計画を途中で変えさせるのは難しい。ただし7項が前提としているように計画の変更はありうるし、作る段階では多くの県が審議会とパブリックコメントを経る。実務のポイント:県の素案の数字は、市町村計画の積み上げ(本条1項、20条の8)から作られる。県に言う前に、市町村の介護保険事業計画の策定委員会や市町村のパブリックコメントで待機者の実数を示す。そのほうが、数字の土台そのものに届く
Q3有料老人ホームやサ高住も、この計画で数を制限されるんですか?
本条2項が数値目標を義務づけているのは、養護老人ホームと特養である。有料老人ホームは届出制(老人福祉法29条)で、本条の定員枠を理由に設置を拒否される仕組みはない。ただし介護付き(特定施設入居者生活介護)の指定は、介護保険法118条の必要利用定員総数を超えると拒否されうる(介護保険法70条、最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:特養の枠が埋まった地域で住宅型有料やサ高住が急増するのは、施設の種類によって規制の強さが違うためである
間違えやすい点 AI による整理
- 「特養が足りないのは国の予算不足のせいだ」という問いの立て方そのものがずれている。ベッド数の上限は、都道府県が区域ごとに計画で決めている。介護保険料の上昇を抑えるため、あえて少なめに設定されることもある。問うべきなのは「予算があるか」ではなく「自分の圏域の必要入所定員総数はいくつで、次の計画で何床増えるか」である
- 都道府県の計画を「努力目標」程度に考えている人は多い。しかし2項の必要入所定員総数は「定めるものとする」とされた義務事項である。老人福祉法15条6項と組み合わさることで、特養新設の認可を拒否する法的根拠になる。たった一つの数字が、数億円規模の建設計画を止めうる
- 家族から見ると、特養に空きが出るかどうかは「運」に見える。法律から見れば、計画で作られた構造である。さらに3項2号は介護人材の確保も計画に書く事項としているが、努力義務にとどまる。そのため定員の枠はあっても、職員が足りずに一部のベッドを閉じたままの施設が実際にある。枠があっても稼働していないこの差が、待機をさらに長引かせている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 作成主体 | 老人福祉法20条の9:都道府県 | 老人福祉法20条の8:市町村 老人福祉法15条:計画を受けて知事が認可判断 |
| 主な内容 | 圏域ごとの養護・特養の必要入所定員総数など広域的な量の目標 | 市町村内の老人福祉事業の量の目標 特養設置の認可と、定員超過時の認可拒否 |
| 法的効果 | 数値目標の設定は義務、人材確保等は努力義務 | 県計画の基礎となる積み上げ 計画の数字が認可拒否の根拠となる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は中央主管機関が長照服務網区を区分し資源整備を計画する。日本の圏域別定員目標と同様に地域単位で供給量を管理する発想
韓国は保健福祉部が長期療養基本計画を立て、市・道が細部施行計画を作る二層構造で、日本の国・都道府県・市町村の計画体系に近い
ドイツは州が介護供給体制の整備責任を負うが、施設数の総量規制ではなく市場参入を広く認める方向で運用される
米国の一部の州ではナーシングホームの新設・増床に州の需要証明が必要で、計画上の需要を基準に参入を制限する点で総量規制に近い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 社会福祉法人の理事として、駅前の土地に80床の特養を建てる計画を進めてきた。設計図はあり、融資の内諾も取った。ところが県に事前協議に行くと「その圏域は計画上の必要入所定員総数にすでに達している」と告げられた。老人福祉法15条6項により、認可が下りない可能性が高い。土地を先に買ったあなたは、計画の数字を最後に確認した人間になってしまった
- 母の特養申込から二年。担当者は「この圏域は空きが出ない」と繰り返す。隣の圏域には去年新しい施設ができた。圏域ごとに定員の目標が違うために起きている現象である
- もし県の次の計画で、あなたの住む圏域の特養整備数がゼロとされたら、どうなる? 向こう三年は新設がほぼ見込めない。在宅介護を続けるか、地域密着型(定員29人以下)、介護老人保健施設、有料老人ホームのどれを選ぶかを迫られる。家族会議の前提がまるごと変わる
- 2026年度は第10期計画(2027年度から2029年度)を作る年である。県のパブリックコメントは、多くの場合年明けに30日前後しか募集されない。締切を過ぎれば、次に意見を出せるのは三年後になる(募集時期は各都道府県の公表をご確認ください)
取るべき行動
被害を受けた側:1. 都道府県のサイトで現行の老人福祉計画と介護保険事業支援計画を開き、自分の圏域の特養の必要入所定員総数と整備予定数を確認する2. 整備予定がない圏域なら、申込先を広げる。隣の圏域の特養、地域密着型特養、介護老人保健施設などが候補になる3. 特養は原則として要介護3以上が対象である。要介護1・2でも特例入所の余地があるので、市町村に確認する4. 計画の改定期には、パブリックコメントで待機の実情を具体的な数字を添えて伝える
訴えられた側:1. 特養の新設を考えたら、土地を取得する前に県の担当課と事前協議を行い、圏域の整備枠と公募スケジュールを確認する2. 枠が埋まっている場合は、老人福祉法15条6項で認可が拒否されうる前提に立つ。既存施設の増床枠、地域密着型、ショートステイからの転換など、別の道を検討する3. 公募の選定基準に、人材確保や業務効率化の項目を設けている県もある。3項2号に沿った採用計画や ICT 導入計画を用意しておく4. 不認可処分には審査請求や取消訴訟で争う道がある。ただし計画の数字そのものを争うのは難しい
時効(請求できる期限):本条自体に時効はない。計画は介護保険事業支援計画と一体で、3年を一期として見直される(現行の第9期は2024年度から2026年度、第10期は2027年度から)。特養設置の不認可処分を争う場合、審査請求は処分があったことを知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は処分を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)に行う(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成2年(1990年)福祉関係八法改正 老人保健福祉計画の制度が導入され、都道府県による老人福祉計画の策定が法定された。その後、介護保険法の制定と改正に伴って文言が順次改正されたとみられるが、各改正の年と内容は人による検証が必要
改正の年表
- 1.平成2年(1990年) 新設:福祉関係八法改正により老人保健福祉計画の制度が導入され、都道府県老人福祉計画の策定が法定された。その後の介護保険法関連改正による文言修正の年次・内容は要検証
- 老人福祉法 第20条の8市町村老人福祉計画、県計画の基礎となる積み上げ
- 老人福祉法 第15条特養設置認可、計画定員超過時の認可拒否
- 老人福祉法 第20条の10計画作成に関する助言(現行効力を要確認)
- 老人福祉法 第11条養護・特養への措置入所の根拠
- 介護保険法 第118条都道府県介護保険事業支援計画、一体作成の相手方
- 社会福祉法 第108条都道府県地域福祉支援計画、調和義務の対象
- 介護保険法 第70条特定施設の指定拒否、必要利用定員総数との連動
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