老人福祉法 第20条の8(市町村老人福祉計画)
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- 市町村は、老人居宅生活支援事業及び老人福祉施設による事業(以下「老人福祉事業」という。)の供給体制の確保に関する計画(以下「市町村老人福祉計画」という。)を定めるものとする。
- 2.市町村老人福祉計画においては、当該市町村の区域において確保すべき老人福祉事業の量の目標を定めるものとする。
- 3.市町村老人福祉計画においては、前項の目標のほか、次に掲げる事項について定めるよう努めるものとする。
- 一前項の老人福祉事業の量の確保のための方策に関する事項
- 二老人福祉事業に従事する者の確保及び資質の向上並びにその業務の効率化及び質の向上のために講ずる都道府県と連携した措置に関する事項
- 4.市町村は、第二項の目標(老人居宅生活支援事業、老人デイサービスセンター、老人短期入所施設及び特別養護老人ホームに係るものに限る。)を定めるに当たつては、介護保険法第百十七条第二項第一号に規定する介護給付等対象サービスの種類ごとの量の見込み(同法に規定する訪問介護、通所介護、短期入所生活介護、定期巡回・随時対応型訪問介護看護、夜間対応型訪問介護、認知症対応型通所介護、小規模多機能型居宅介護、地域密着型通所介護、認知症対応型共同生活介護、地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護、複合型サービス及び介護福祉施設サービス並びに介護予防短期入所生活介護、介護予防認知症対応型通所介護、介護予防小規模多機能型居宅介護及び介護予防認知症対応型共同生活介護に係るものに限る。)並びに第一号訪問事業及び第一号通所事業の量の見込みを勘案しなければならない。
- 5.厚生労働大臣は、市町村が第二項の目標(養護老人ホーム、軽費老人ホーム、老人福祉センター及び老人介護支援センターに係るものに限る。)を定めるに当たつて参酌すべき標準を定めるものとする。
- 6.市町村は、当該市町村の区域における身体上又は精神上の障害があるために日常生活を営むのに支障がある老人の人数、その障害の状況、その養護の実態その他の事情を勘案して、市町村老人福祉計画を作成するよう努めるものとする。
- 7.市町村老人福祉計画は、介護保険法第百十七条第一項に規定する市町村介護保険事業計画と一体のものとして作成されなければならない。
- 8.市町村老人福祉計画は、社会福祉法第百七条第一項に規定する市町村地域福祉計画その他の法律の規定による計画であつて老人の福祉に関する事項を定めるものと調和が保たれたものでなければならない。
- 9.市町村は、市町村老人福祉計画(第二項に規定する事項に係る部分に限る。)を定め、又は変更しようとするときは、あらかじめ、都道府県の意見を聴かなければならない。
- 10.市町村は、市町村老人福祉計画を定め、又は変更したときは、遅滞なく、これを都道府県知事に提出しなければならない。
この条文の基本情報
市町村老人福祉計画とは何ですか?
定義市町村老人福祉計画とは、老人福祉法第20条の8に定められた規定で、「市町村は、老人居宅生活支援事業及び老人福祉施設による事業(以下「老人福祉事業」という。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 老人福祉法第20条の8(市町村老人福祉計画)は、日本の老人福祉法に含まれる条文です。
- 老人福祉法第20条の8の条文原文は「市町村は、老人居宅生活支援事業及び老人福祉施設による事業(以下「老人福祉事業」という。」で始まります。
- 老人福祉法第20条の8は第三章の二 老人福祉計画に置かれています。
- 老人福祉法の公布日は昭和38年7月11日です。
- 老人福祉法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 老人福祉法第20条の8の前の条は老人福祉法第20条の7の2です。
- 老人福祉法第20条の8の次の条は老人福祉法第20条の9です。
- 老人福祉法第20条の8には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
老人福祉法(昭和三十八年法律第百三十三号)第20条の8 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/338AC0000000133 - 本サイト収録
老人福祉法(昭和三十八年法律第百三十三号)第20条の8(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/338AC0000000133/20_8
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点老人福祉法20条の8は、市町村に老人福祉事業の供給体制に関する計画の策定を義務づけ、確保すべき事業量の目標を必ず定めさせる。介護保険事業計画と一体で作成される。
Q · 市町村老人福祉計画って、結局なにを決めるものなの?
市町村が確保する介護・福祉サービスの量の目標を決める計画
老人福祉法20条の8により、市町村は市町村老人福祉計画を定め、デイサービスや特別養護老人ホームなど老人福祉事業の量の目標を必ず記載します。量を確保する方策や従事者の確保は努力義務です。計画は介護保険事業計画と一体で作成され(7項)、量の目標を定めるときはあらかじめ都道府県の意見を聴き(9項)、定めた後は都道府県知事に提出します(10項)。
解説
あなたが住む町が3年後に何床の特別養護老人ホームを用意するのか。その数字はすでに決まっていて、市役所の冊子に載っている。老人福祉法20条の8は、市町村に「老人福祉計画」を作るよう義務づけている。必ず書かなければならないのは、デイサービスや特養などの事業を「どれだけの量」確保するかという目標である。しかもこの計画は、介護保険法117条の市町村介護保険事業計画と一体で作らなければならない。実際には「高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画」という一冊の冊子として、3年ごとに作り直されている。ここが要点である。同じ数字が、あなたが65歳から払う介護保険料の算定根拠にもなり、介護事業者が新しい施設を開けるかどうかの判断材料にもなる。親の入所先が見つからないのは、運が悪いからとは限らない。3年前に決まった数字が足りなかった可能性がある。その数字は、計画の素案に意見を出す窓口が開いているあいだなら動かせる余地がある。
法的な位置づけ
市町村老人福祉計画とは、老人福祉法20条の8に基づき、市町村が老人居宅生活支援事業および老人福祉施設による事業の供給体制の確保について定める行政計画である。区域内で確保すべき事業量の目標を必要的記載事項とし、介護保険法117条の市町村介護保険事業計画と一体のものとして作成され、社会福祉法107条の市町村地域福祉計画等との調和が求められる。
よくある質問 AI による整理
Q1市町村老人福祉計画とは
老人福祉法20条の8に基づき、市町村がデイサービスや特養など老人福祉事業の供給体制と量の目標を定める行政計画です。
Q2老人福祉計画 何年ごとに作る?
法律に年数の明文はありませんが、一体で作る介護保険事業計画が3年を1期とするため、実務上は3年ごとに改定されています。
Q3老人福祉計画 必ず書く内容は?
義務とされるのは区域内で確保すべき老人福祉事業の量の目標です(2項)。量の確保方策や人材確保の措置は努力義務です(3項)。
Q4特養 整備目標 どこで決まる?
市町村老人福祉計画と介護保険事業計画の量の目標・見込みで決まります。広域の調整は都道府県老人福祉計画(20条の9)で行われます。
Q5老人福祉計画 パブリックコメント できる?
法律上の義務ではありませんが、多くの市町村は素案段階で意見募集や策定委員会を設けています。素案が固まる前の意見が最も効きます。
Q6老人福祉計画 都道府県の関与は?
量の目標を定め・変更する際は事前に都道府県の意見を聴く義務があり(9項)、策定・変更後は遅滞なく都道府県知事へ提出します(10項)。
Q7老人福祉計画 介護保険料 関係ある?
あります。計画と一体の介護保険事業計画で見込んだサービス量・給付費が、65歳以上の第1号保険料の算定の基礎になります。
Q8養護老人ホームの整備量は何を基準に決める?
養護老人ホーム・軽費老人ホーム等の目標は、厚生労働大臣が定める参酌すべき標準をふまえて市町村が定めます(5項)。
この条文についての質問 AI による整理
Q1うちの市の老人福祉計画って、どこで見られるんですか?
市町村のウェブサイトで「高齢者保健福祉計画」「介護保険事業計画」と検索すれば、ほとんどの場合見つかる。20条の8第7項により二つの計画は一体で作られるため、一冊にまとまっていることが多い。実務のポイント:本編より巻末の資料編が大事である。施設種別の整備目標と待機者数の推移表はたいていそこにあり、介護事業者は真っ先にそこを見る
Q2計画に意見を出しても、どうせ何も変わらないんじゃないですか?
整備目標を定めたり変えたりするときは、都道府県の意見を聴く義務があり(20条の8第9項)、策定の途中には意見募集や委員会が入るのが通例である。素案の段階ならまだ数字を調整する余地がある。実務のポイント:策定委員会の議事録は公開されていることが多い。どの委員がどの数字に疑問を出したかを読めば、どこを押せば動くかが分かる
間違えやすい点 AI による整理
- 行政が作る計画は、作っただけで終わる書類だと思われがちだ。実際には、ここで決まるサービス量の見込みが、介護保険の第1号保険料(65歳以上が払う保険料)の計算の土台になる。整備目標が増えれば保険料も上がる。計画は、あなたの財布に直接つながった数字の表である
- 「計画に特養の整備が書いてあるのに建たない。市を訴えて建てさせられないか」という問いの立て方そのものに無理がある。行政計画は原則として処分性(裁判で取り消しを求められる、役所の具体的な決定としての性質)が認められにくい。目標の未達成を理由に、個人が整備を強制する訴えは通りにくい。動かせるのは策定段階での意見であり、裁判ではない
- 家族からは「施設が足りない」としか見えない。法律の側から見ると、施設を増やせば保険料が上がり、介護職員の確保も追いつかない(3項2号はまさにその人材確保を計画事項に加えている)。量、保険料、人手の三つを同時に釣り合わせる設計図なので、一つの声だけでは数字は動かない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 策定主体 | 老人福祉法20条の8:市町村 | 老人福祉法20条の9:都道府県 介護保険法117条:市町村(介護保険事業計画) |
| 中心となる記載事項 | 区域内で確保すべき老人福祉事業の量の目標(必要的) | 老人福祉施設の整備・連携など広域的な供給体制の確保 介護給付等対象サービスの種類ごとの量の見込み等 |
| 他計画との関係 | 介護保険事業計画と一体で作成、地域福祉計画等と調和 | 都道府県介護保険事業支援計画と一体で作成 市町村老人福祉計画と一体で作成 |
他国ではどう定めているか 5 か国
台湾は中央主管機関が長照服務網區を区画し区域資源を計画する方式で、市町村単位の法定計画と介護保険料の連動はない
韓国は国が長期療養基本計画を定め、地方自治体が細部施行計画を作る二層構造で、日本の国の指針と市町村計画の関係に近い
ドイツは州が介護の供給構造に責任を負い、市町村単位で量の目標を法定する日本型の計画義務とは設計が異なる
フランスは県などが社会・医療社会サービスの組織計画(schéma)を作成し、施設の認可とも結びつく点で日本と類似する
米国は地域高齢者機関(Area Agency on Aging)が連邦補助金の受け皿として地域計画を作る補助金連動型である
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 母親が要介護3と認定され、特養に申し込んだら「待機は2年以上」と言われた。どうすればいい? 市のサイトで現行計画を開くと、特養の整備目標は「0床」だった。待機の長さは、空きが出るかどうかの運だけでなく、計画の段階でほぼ決まっていた
- あなたは地域密着型の介護事業所を開くつもりで、物件の仮契約まで済ませた。ところが市の担当者から「計画上の定員がもう埋まっている」と告げられる。次の計画の素案に向けた意見募集はおそらく数か月以内に始まる。いま動かなければ、さらに3年待つことになる
学説
通説:市町村老人福祉計画は行政内部の指針的性格を持つ行政計画であり、量の目標の未達成を理由に住民が施設整備を裁判で求めることは困難と解される。住民参加は策定過程での意見提出が中心となる
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成2年(1990年) 新設:老人福祉法等の一部を改正する法律(いわゆる福祉八法改正)により、市町村老人福祉計画の策定制度が設けられた
- 老人福祉法 第20条の9都道府県老人福祉計画、広域での調整
- 老人福祉法 第20条の10計画作成上の技術的助言
- 老人福祉法 第11条養護老人ホーム等への入所措置
- 老人福祉法 第15条特養等の設置認可、計画定員との関係
- 介護保険法 第117条市町村介護保険事業計画、一体作成の相手方
- 社会福祉法 第107条市町村地域福祉計画、調和義務の対象
- 介護保険法 第78条の2計画定員超過時の地域密着型指定拒否
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