要点所得税法13条は、受益者等課税信託において信託が生む家賃や配当を受益者本人の所得として課税すると定める。ただし集団投資信託・退職年金等信託・法人課税信託は除外される。
Q · 家族信託にすれば、信託財産の家賃は信託自体に課税されて親の所得と切り離せるの?
いいえ、受益者本人の所得として課税されます
所得税法13条の受益者等課税信託では、信託が生む家賃や配当は受益者(多くは親自身や子)の所得として課税されます。信託という器を通しても、資産・負債は受益者が直接持つものとみなされ、税金は器に留まらず受益者に素通りします。さらに信託不動産の損失は他の所得と損益通算できず繰越もできません(租税特別措置法41条の4の2)。ただし集団投資信託・退職年金等信託・法人課税信託は本条から除外され、別ルートで課税されます。
認知症になりかけた親の資産を守ろうと、家族信託を組む家庭がここ数年で急増している。信託にすれば財産が『別枠』になり、税金の扱いも切り離せると期待する人は多い。所得税法13条は、その期待に冷や水を浴びせる。受益者等課税信託では、受益者(信託から利益を受ける人、多くは親自身や子)が信託財産の資産・負債を『自分が直接持っている』とみなされ、信託が生む家賃や配当は全部その受益者の所得として課税される。信託という器を通しても、税金は器の中に留まらず受益者に素通りする。さらに残酷なのは、信託に入れた賃貸不動産が赤字でも、その損失は他の所得と損益通算できず、繰越もできない点だ。信託にしなければ使えた節税が、信託にした瞬間に蒸発する。器を作る前にこの素通り構造を知っているかどうかで、あなたの手残りは毎年変わる。
所得税法13条は受益者等課税信託の課税ルールを定める規定であり、受益者としての権利を現に有する者が信託財産の資産・負債を保有するものとみなされ、信託財産に帰せられる収益・費用を自らのものとみなして課税される旨を規律する。集団投資信託・退職年金等信託・法人課税信託は本条の受益者課税から除外される。
AI 輔助整理,以條文原文為準
信託財産の資産・負債を受益者が有するものとみなし、信託が生む収益・費用を受益者の所得として課税する信託です。所得税法13条1項が根拠で、家族信託の多くがこれに当たります。
受益者です。信託受託者ではなく、信託から利益を受ける受益者(多くは親自身)が、信託不動産の家賃を自分の不動産所得として確定申告します。
所得税法13条2項の規定で、信託の変更権を現に有し、かつ信託財産の給付を受けることとされている者(受益者を除く)を、受益者とみなして課税する制度です。
信託計算書・信託計算書合計表の提出義務が生じ、信託不動産の収支は受益者の不動産所得に合算されます。信託分の損失は他所得と通算できない点に注意が必要です。
かかる余地があります。親を委託者、子を受益者にする他益信託では、子が信託受益権を無償で取得したとみなされ、相続税法9条の2により贈与税の対象になります。
多数の投資家が集まる集団投資信託まで受益者一人ずつ毎年課税すると実務が回らないため、13条1項ただし書で除外し、分配時に課税する別ルートが採られています。
あります。信託不動産の赤字を他の所得と損益通算できず繰越もできない点、他益信託設定時の贈与税、信託計算書の提出義務などが税務上のデメリットです。
所得税法13条4項と政令に従い、受益権の内容・割合に応じて各受益者に信託財産の資産・負債・収益・費用が按分されて課税されます。
原則として減りません。所得税法 13 条の受益者等課税信託では、信託が生む家賃や配当は受益者(多くは親自身)の所得として課税されます。器を通しても納税義務者は受益者のままです。業界裏話ヒント:委託者と受益者が同じ自益信託なら設定時の課税はありませんが、子を受益者にする他益信託にした瞬間、子に贈与税(相続税法 9 条の 2)がかかります。認知症対策のつもりが贈与税の引き金になるので、受益者を誰にするかは必ず税理士と決める
できません。租税特別措置法 41 条の 4 の 2 により、個人が受益者である信託に属する不動産所得の損失は『なかったもの』とみなされ、他の所得との損益通算も翌年への繰越もできません。業界裏話ヒント:信託にしなければ使えた損益通算が、信託にした瞬間に消えます。だから赤字が出やすい築古物件は信託に入れず、黒字の優良物件だけ入れるのがプロの設計。組んだ後では手遅れなので、設計段階でこの一点を必ず詰める(最新の改正状況をご確認ください)
されません。投資信託の多く(法人税法上の一定の投資信託)は所得税法 13 条 3 項の『集団投資信託』として本条の受益者課税から除外され、分配金を受け取った時に課税される別ルートです。業界裏話ヒント:同じ『信託』でも、家族信託は受益者に素通り課税、投資信託は分配時課税と入口が正反対です。『信託=毎年課税される』と一括りに考えると判断を誤る。自分の信託がどのタイプかをまず見分ける
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 課税の対象者 | 所得税法13条:信託の受益者(受益者等課税信託) | — |
| 規律する内容 | 信託財産の資産・負債・収益・費用を受益者に帰属させる | — |
| 適用の前提 | 受益者としての権利を現に有する(または13条2項のみなし受益者) | — |
| 除外・例外 | 集団投資信託・退職年金等信託・法人課税信託を除外 | — |
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