要点所得税法 26 条は、不動産・その上の権利・船舶・航空機の貸付けによる所得を不動産所得と定義する。事業所得と譲渡所得は除かれ、総収入金額から必要経費を引いて計算する。
Q · 親のアパートを相続して家賃が入るんですが、この収入は何所得になるんですか?
不動産所得です。総収入から必要経費を引いて計算します
所得税法 26 条により、不動産・不動産上の権利・船舶・航空機の貸付けによる所得は「不動産所得」に区分されます。ただし役務提供を伴い事業と評価されれば事業所得、売却益は譲渡所得として除かれます。金額は総収入金額から必要経費を控除して算定し、赤字は給与所得などと損益通算できます。ただし土地取得のための借入金利子に対応する赤字部分は損益通算から除外されます(租税特別措置法 41 条の 4)。
親から相続したアパート、投資で買ったワンルーム、使っていない土地に停めさせる月極駐車場。そこから入る家賃や地代は、給料とも事業の儲けとも違う「不動産所得」という独立した箱に入る。所得税法26条はこの箱を定義する。不動産、その上に存する権利、船舶、航空機の貸付けによる所得がここに入り、事業所得と譲渡所得だけが除かれる。多くの人が見落とすのは、この箱に入った瞬間に二つの武器が使えるようになる点だ。一つは赤字を給料など他の所得とぶつけて税金を取り戻す損益通算(69条)、もう一つは規模次第で最大65万円が引ける青色申告特別控除。逆に、返す予定の敷金まで収入に数えたり、土地を借金で買った利子を全部経費にできると思い込むと、税務署に狙われる。家賃が入るその通帳の裏側で、あなたはもう納税者として法律の土俵に立っている。
所得税法 26 条にいう不動産所得とは、不動産、不動産の上に存する権利、船舶又は航空機の貸付けによって生ずる所得をいい、事業所得及び譲渡所得に該当するものを除く。その金額は、その年中の総収入金額から必要経費を控除した額として算定される。地上権・永小作権の設定その他他人に不動産等を使用させる行為も貸付けに含まれる。
不動産・不動産上の権利・船舶・航空機の貸付けによる所得です(所得税法 26 条)。事業所得と譲渡所得は除かれ、総収入金額から必要経費を引いて計算します。
単なる資産の貸付けは不動産所得、役務提供を伴い事業と評価される規模なら事業所得です。区分は本人の選択ではなく貸付けの態様で客観的に決まります。
月極など土地の貸付けにとどまる場合は不動産所得です。時間貸しコインパーキングで機械を設置し自ら管理運営すると、事業所得または雑所得に変わります。
減価償却費・修繕費・管理費・損害保険料・固定資産税・借入金利子などです(所得税法 37 条)。ただし土地取得分の利子は損益通算で制限されます。
給与所得者でも不動産所得を含む給与外所得が年 20 万円を超えると確定申告が必要です。20 万円以下でも住民税の申告は別途必要になります。
屋上を携帯基地局に貸す賃料は不動産所得になりえます。太陽光の売電は規模や態様により雑所得・事業所得・不動産所得に分かれ、一律ではありません。
青色申告なら純損失を翌年以後 3 年間繰り越せます。ただし土地取得の借入金利子に対応する損失は、そもそも損益通算の対象外です。
礼金・更新料は収入に算入します。敷金・保証金は返還を要する部分は預り金で収入になりませんが、契約で返還しないと定めた部分は収入です。
一棟だけなら原則として事業的規模には当たりません。実務上の目安が貸家おおむね5棟、貸間なら10室、駐車場は概ね50台で1室換算といった基準です(所得税基本通達26-9)。規模に達しなくても不動産所得であることは変わりませんが、青色申告特別控除は65万円ではなく10万円になります。業界裏話ヒント:この5棟10室はあくまで形式基準で、実態で総合判断されます。棟数に届かなくても、賃貸管理に相応の人的物的労力をかけていれば事業的規模と認められた例もある。届かないからと最初から諦めず、管理の実態を記録しておくと交渉材料になる
本当です。不動産所得の赤字は給与所得などと損益通算でき(所得税法69条)、源泉徴収された所得税が確定申告で還付されます。ただし土地等を取得するための借入金利子に対応する赤字部分は、損益通算の対象から除外されます(租税特別措置法41条の4)。業界裏話ヒント:建物分と土地分の借入金利子は、契約上あいまいなことが多い。区分が不明なときは、まず建物の対価に充てたものとして計算してよい取扱いがある。これを使うと損益通算できる利子が増えるので、借入金の按分方法は必ず意識する(最新の改正状況をご確認ください)
礼金は収入として総収入金額に算入します。敷金・保証金は返還を要する部分は預り金なので収入ではなく、契約で返還しないと定めた部分だけがその年の収入になります(所得税法26条2項の総収入金額の解釈)。更新料も収入です。業界裏話ヒント:敷金を『いずれ返すから』と全額除外し、退去時に償却(返さない)と決めた分の計上を忘れる大家が非常に多い。ここは税務調査で狙われる定番ポイント。契約書の敷引き・償却条項を見て、返さない部分は必ずその年に計上しておく
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|---|---|---|
| 所得区分の対象 | 26 条 不動産所得:不動産等の貸付けによる所得 | — |
| 区分の決まり方 | 貸付けの態様(単なる資産の貸付け)で客観的に決まる | — |
| 赤字の損益通算 | 原則可。ただし土地取得の借入金利子分は除外(措法 41 条の 4) | — |
| 青色申告特別控除 | 事業的規模(5 棟 10 室)なら最大 65 万円、未満は 10 万円 | — |
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