(家事関連費等の必要経費不算入等)
居住者が支出し又は納付する次に掲げるものの額は、その者の不動産所得の金額、事業所得の金額、山林所得の金額又は雑所得の金額の計算上、必要経費に算入しない。
1 家事上の経費及びこれに関連する経費で政令で定めるもの
2 所得税(不動産所得、事業所得又は山林所得を生ずべき事業を行う居住者が納付する第百三十一条第三項(確定申告税額の延納に係る利子税)、第百三十六条(延払条件付譲渡に係る所得税額の延納に係る利子税)、第百三十七条の二第十二項(国外転出をする場合の譲渡所得等の特例の適用がある場合の納税猶予に係る利子税)又は第百三十七条の三第十四項(贈与等により非居住者に資産が移転した場合の譲渡所得等の特例の適用がある場合の納税猶予に係る利子税)の規定による利子税で、その事業についてのこれらの所得に係る所得税の額に対応するものとして政令で定めるものを除く。)
3 所得税以外の国税に係る延滞税、過少申告加算税、無申告加算税、不納付加算税及び重加算税並びに印紙税法(昭和四十二年法律第二十三号)の規定による過怠税
3_2 森林環境税及び森林環境譲与税に関する法律(平成三十一年法律第三号)の規定による森林環境税及び森林環境税に係る延滞金
4 地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)の規定による道府県民税及び市町村民税(都民税及び特別区民税を含む。)
5 地方税法の規定による延滞金、過少申告加算金、不申告加算金及び重加算金
6 前号に掲げるものに準ずるものとして政令で定めるもの
7 罰金及び科料(通告処分による罰金又は科料に相当するもの及び外国又はその地方公共団体が課する罰金又は科料に相当するものを含む。)並びに過料
8 損害賠償金(これに類するものを含む。)で政令で定めるもの
9 国民生活安定緊急措置法(昭和四十八年法律第百二十一号)の規定による課徴金及び延滞金
10 私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(昭和二十二年法律第五十四号)の規定による課徴金及び延滞金(外国若しくはその地方公共団体又は国際機関が納付を命ずるこれらに類するものを含む。)
11 金融商品取引法第六章の二(課徴金)の規定による課徴金及び延滞金
12 公認会計士法(昭和二十三年法律第百三号)の規定による課徴金及び延滞金
13 不当景品類及び不当表示防止法(昭和三十七年法律第百三十四号)の規定による課徴金及び延滞金
14 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和三十五年法律第百四十五号)の規定による課徴金及び延滞金
15 スマートフォンにおいて利用される特定ソフトウェアに係る競争の促進に関する法律(令和六年法律第五十八号)の規定による課徴金及び延滞金
居住者が供与をする刑法(明治四十年法律第四十五号)第百九十八条(贈賄)に規定する賄賂又は不正競争防止法(平成五年法律第四十七号)第十八条第一項(外国公務員等に対する不正の利益の供与等の禁止)に規定する金銭その他の利益に当たるべき金銭の額及び金銭以外の物又は権利その他経済的な利益の価額(その供与に要する費用の額がある場合には、その費用の額を加算した金額)は、その者の不動産所得の金額、事業所得の金額、山林所得の金額又は雑所得の金額の計算上、必要経費に算入しない。
その年において不動産所得、事業所得若しくは山林所得を生ずべき業務を行う居住者又はその年において雑所得を生ずべき業務を行う居住者でその年の前々年分の当該雑所得を生ずべき業務に係る収入金額が三百万円を超えるものが、隠蔽仮装行為(その所得の金額又は所得税の額の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠蔽し、又は仮装することをいう。)に基づき確定申告書(その申告に係る所得税についての調査があつたことにより当該所得税について決定があるべきことを予知して提出された期限後申告書を除く。以下この項において同じ。)を提出しており、又は確定申告書を提出していなかつた場合には、これらの確定申告書に係る年分のこれらの所得の総収入金額に係る売上原価その他当該総収入金額を得るため直接に要した費用の額(資産の販売又は譲渡における当該資産の取得に直接に要した額及び資産の引渡しを要する役務の提供における当該資産の取得に直接に要した額として政令で定める額を除く。以下この項において「売上原価の額」という。)及びその年における販売費、一般管理費その他これらの所得を生ずべき業務について生じた費用の額(その居住者がその年分の確定申告書を提出していた場合には、これらの額のうち、その提出した当該確定申告書に記載した第百二十条第一項第一号(確定所得申告)に掲げる金額又は当該確定申告書に係る修正申告書(その申告に係る所得税についての調査があつたことにより当該所得税について更正があるべきことを予知した後に提出された修正申告書を除く。)に記載した国税通則法第十九条第四項第一号(修正申告)に掲げる課税標準等の計算の基礎とされていた金額を除く。)は、その者の各年分の不動産所得の金額、事業所得の金額、山林所得の金額及び雑所得の金額の計算上、必要経費に算入しない。
1 次に掲げるものにより当該売上原価の額又は費用の額の基因となる取引が行われたこと及びこれらの額が明らかである場合(災害その他やむを得ない事情により、当該取引に係るイに掲げる帳簿書類の保存をすることができなかつたことをその居住者において証明した場合を含む。)
2 前号イ又はロに掲げるものにより、当該売上原価の額又は費用の額の基因となる取引の相手方が明らかである場合その他当該取引が行われたことが明らかであり、又は推測される場合(同号に掲げる場合を除く。)であつて、当該相手方に対する調査その他の方法により税務署長が、当該取引が行われ、これらの額が生じたと認める場合
第一項第二号から第八号までに掲げるものの額又は第二項に規定する金銭の額及び金銭以外の物若しくは権利その他経済的な利益の価額は、第一項又は第二項の居住者の一時所得の金額の計算上、支出した金額に算入しない。
(所得税額から控除する外国税額の必要経費不算入)
居住者が第九十五条第一項(外国税額控除)に規定する控除対象外国所得税の額につき同条又は第百三十八条第一項(源泉徴収税額等の還付)の規定の適用を受ける場合には、当該控除対象外国所得税の額は、その者の不動産所得の金額、事業所得の金額、山林所得の金額若しくは雑所得の金額又は一時所得の金額の計算上、必要経費又は支出した金額に算入しない。
(棚卸資産の売上原価等の計算及びその評価の方法)
居住者の棚卸資産につき第三十七条第一項(必要経費)の規定によりその者の事業所得の金額の計算上必要経費に算入する金額を算定する場合におけるその算定の基礎となるその年十二月三十一日(その者が年の中途において死亡し又は出国をした場合には、その死亡又は出国の時。以下この条から第五十条までにおいて同じ。)において有する棚卸資産(以下この項において「期末棚卸資産」という。)の価額は、棚卸資産の取得価額の平均額をもつてその年十二月三十一日において有する棚卸資産の評価額とする方法その他の政令で定める評価の方法のうちからその者が当該期末棚卸資産について選定した評価の方法により評価した金額(評価の方法を選定しなかつた場合又は選定した評価の方法により評価しなかつた場合には、評価の方法のうち政令で定める方法により評価した金額)とする。
前項の選定をすることができる評価の方法の特例、評価の方法の選定の手続、棚卸資産の評価額の計算の基礎となる棚卸資産の取得価額その他棚卸資産の評価に関し必要な事項は、政令で定める。
(有価証券の譲渡原価等の計算及びその評価の方法)
居住者の有価証券につき第三十七条第一項(必要経費)の規定によりその者の事業所得の金額の計算上必要経費に算入する金額を算定する場合におけるその算定の基礎となるその年十二月三十一日において有する有価証券の価額は、その者が有価証券について選定した評価の方法により評価した金額(評価の方法を選定しなかつた場合又は選定した評価の方法により評価しなかつた場合には、評価の方法のうち政令で定める方法により評価した金額)とする。
前項の選定をすることができる評価の方法の種類、その選定の手続その他有価証券の評価に関し必要な事項は、政令で定める。
居住者が二回以上にわたつて取得した同一銘柄の有価証券につき第三十七条第一項の規定によりその者の雑所得の金額の計算上必要経費に算入する金額又は第三十八条第一項(譲渡所得の金額の計算上控除する取得費)の規定によりその者の譲渡所得の金額の計算上取得費に算入する金額は、政令で定めるところにより、それぞれの取得に要した金額を基礎として第一項の規定に準じて評価した金額とする。
(暗号資産の譲渡原価等の計算及びその評価の方法)
居住者の暗号資産(資金決済に関する法律(平成二十一年法律第五十九号)第二条第十四項(定義)に規定する暗号資産をいう。以下この条において同じ。)につき第三十七条第一項(必要経費)の規定によりその者の事業所得の金額又は雑所得の金額の計算上必要経費に算入する金額を算定する場合におけるその算定の基礎となるその年十二月三十一日において有する暗号資産の価額は、その者が暗号資産について選定した評価の方法により評価した金額(評価の方法を選定しなかつた場合又は選定した評価の方法により評価しなかつた場合には、評価の方法のうち政令で定める方法により評価した金額)とする。
前項の選定をすることができる評価の方法の種類、その選定の手続その他暗号資産の評価に関し必要な事項は、政令で定める。
(減価償却資産の償却費の計算及びその償却の方法)
居住者のその年十二月三十一日において有する減価償却資産につきその償却費として第三十七条(必要経費)の規定によりその者の不動産所得の金額、事業所得の金額、山林所得の金額又は雑所得の金額の計算上必要経費に算入する金額は、その取得をした日及びその種類の区分に応じ、償却費が毎年同一となる償却の方法、償却費が毎年一定の割合で逓減する償却の方法その他の政令で定める償却の方法の中からその者が当該資産について選定した償却の方法(償却の方法を選定しなかつた場合には、償却の方法のうち政令で定める方法)に基づき政令で定めるところにより計算した金額とする。
前項の選定をすることができる償却の方法の特例、償却の方法の選定の手続、償却費の計算の基礎となる減価償却資産の取得価額、減価償却資産について支出する金額のうち使用可能期間を延長させる部分等に対応する金額を減価償却資産の取得価額とする特例その他減価償却資産の償却に関し必要な事項は、政令で定める。
(繰延資産の償却費の計算及びその償却の方法)
居住者のその年十二月三十一日における繰延資産につきその償却費として第三十七条(必要経費)の規定によりその者の不動産所得の金額、事業所得の金額、山林所得の金額又は雑所得の金額の計算上必要経費に算入する金額は、その繰延資産に係る支出の効果の及ぶ期間を基礎として政令で定めるところにより計算した金額とする。
前項に定めるもののほか、繰延資産の償却に関し必要な事項は、政令で定める。
(資産損失の必要経費算入)
居住者の営む不動産所得、事業所得又は山林所得を生ずべき事業の用に供される固定資産その他これに準ずる資産で政令で定めるものについて、取りこわし、除却、滅失(当該資産の損壊による価値の減少を含む。)その他の事由により生じた損失の金額(保険金、損害賠償金その他これらに類するものにより補てんされる部分の金額及び資産の譲渡により又はこれに関連して生じたものを除く。)は、その者のその損失の生じた日の属する年分の不動産所得の金額、事業所得の金額又は山林所得の金額の計算上、必要経費に算入する。
居住者の営む不動産所得、事業所得又は山林所得を生ずべき事業について、その事業の遂行上生じた売掛金、貸付金、前渡金その他これらに準ずる債権の貸倒れその他政令で定める事由により生じた損失の金額は、その者のその損失の生じた日の属する年分の不動産所得の金額、事業所得の金額又は山林所得の金額の計算上、必要経費に算入する。
災害又は盗難若しくは横領により居住者の有する山林について生じた損失の金額(保険金、損害賠償金その他これらに類するものにより補てんされる部分の金額を除く。)は、その者のその損失の生じた日の属する年分の事業所得の金額又は山林所得の金額の計算上、必要経費に算入する。
居住者の不動産所得若しくは雑所得を生ずべき業務の用に供され又はこれらの所得の基因となる資産(山林及び第六十二条第一項(生活に通常必要でない資産の災害による損失)に規定する資産を除く。)の損失の金額(保険金、損害賠償金その他これらに類するものにより補てんされる部分の金額、資産の譲渡により又はこれに関連して生じたもの及び第一項若しくは第二項又は第七十二条第一項(雑損控除)に規定するものを除く。)は、それぞれ、その者のその損失の生じた日の属する年分の不動産所得の金額又は雑所得の金額(この項の規定を適用しないで計算したこれらの所得の金額とする。)を限度として、当該年分の不動産所得の金額又は雑所得の金額の計算上、必要経費に算入する。
第一項及び前二項に規定する損失の金額の計算に関し必要な事項は、政令で定める。
(貸倒引当金)
不動産所得、事業所得又は山林所得を生ずべき事業を営む居住者が、その有する売掛金、貸付金、前渡金その他これらに準ずる金銭債権(債券に表示されるべきものを除く。次項において同じ。)で当該事業の遂行上生じたもの(以下この項において「貸金等」という。)のうち、更生計画認可の決定に基づいて弁済を猶予され、又は賦払により弁済されることその他の政令で定める事実が生じていることによりその一部につき貸倒れその他これに類する事由による損失が見込まれるもの(当該貸金等に係る債務者に対する他の貸金等がある場合には、当該他の貸金等を含む。以下この項及び次項において「個別評価貸金等」という。)のその損失の見込額として、各年(事業の全部を譲渡し、又は廃止した日の属する年を除く。次項において同じ。)において貸倒引当金勘定に繰り入れた金額については、当該金額のうち、その年十二月三十一日(その者が年の中途において死亡した場合には、その死亡の時。次項において同じ。)において当該個別評価貸金等の取立て又は弁済の見込みがないと認められる部分の金額を基礎として政令で定めるところにより計算した金額に達するまでの金額は、その者のその年分の不動産所得、事業所得又は山林所得の金額の計算上、必要経費に算入する。
青色申告書を提出する居住者で事業所得を生ずべき事業を営むものが、その有する売掛金、貸付金その他これらに準ずる金銭債権で当該事業の遂行上生じたもの(個別評価貸金等を除く。以下この項において「一括評価貸金」という。)の貸倒れによる損失の見込額として、各年において貸倒引当金勘定に繰り入れた金額については、当該金額のうち、その年十二月三十一日において有する一括評価貸金の額を基礎として政令で定めるところにより計算した金額に達するまでの金額は、その者のその年分の事業所得の金額の計算上、必要経費に算入する。
前二項の規定によりその繰入れをした年分の不動産所得の金額、事業所得の金額又は山林所得の金額の計算上必要経費に算入された貸倒引当金勘定の金額は、その繰入れをした年の翌年分の不動産所得の金額、事業所得の金額又は山林所得の金額の計算上、総収入金額に算入する。
第一項及び第二項の規定は、確定申告書に貸倒引当金勘定に繰り入れた金額の必要経費への算入に関する明細の記載がある場合に限り、適用する。
税務署長は、前項の記載がない確定申告書の提出があつた場合においても、その記載がなかつたことについてやむを得ない事情があると認めるときは、第一項又は第二項の規定を適用することができる。
第一項又は第二項に規定する居住者が死亡した場合において、これらの規定によりその者の死亡の日の属する年分の不動産所得の金額、事業所得の金額又は山林所得の金額の計算上必要経費に算入された貸倒引当金勘定の金額があるときにおける当該貸倒引当金勘定の金額の処理に関し必要な事項は、政令で定める。
第五十三条
削除
(退職給与引当金)
青色申告書を提出する居住者で事業所得を生ずべき事業を営むもののうち、政令で定める退職給与規程を定めているものが、その事業に係る使用人(その居住者と生計を一にする配偶者その他の親族を除く。以下この条において同じ。)の退職により支給する退職給与に充てるため、各年において退職給与引当金勘定に繰り入れた金額については、当該金額のうち、その年十二月三十一日(その居住者が年の中途において死亡した場合には、その死亡の時)において在職するその事業に係る使用人の全員が自己の都合により退職するものと仮定して計算した場合に退職給与として支給されるべき金額の見積額のうちその年において増加したと認められる部分の金額を基礎として政令で定めるところにより計算した金額に達するまでの金額は、その居住者のその年分の事業所得の金額の計算上、必要経費に算入する。
退職給与引当金勘定の金額(前項の規定によりその繰入れをした年分の事業所得の金額の計算上必要経費に算入されたものに限るものとし、既にこの項の規定により取りくずすべきこととなつたものを除く。以下この条において同じ。)を有する居住者は、前項の使用人が退職した場合、青色申告書の提出の承認を取り消された場合その他政令で定める場合には、政令で定めるところにより、その退職給与引当金勘定の金額を取りくずさなければならない。
前項の規定により取りくずすべきこととなつた退職給与引当金勘定の金額又は同項の規定に該当しないで取りくずした退職給与引当金勘定の金額は、それぞれその取りくずすべきこととなつた日又は取りくずした日の属する年分の事業所得の金額の計算上、総収入金額に算入する。
第一項の規定は、確定申告書に退職給与引当金勘定に繰り入れた金額の必要経費への算入に関する明細の記載がある場合に限り、適用する。
税務署長は、前項の記載がない確定申告書の提出があつた場合においても、その記載がなかつたことについてやむを得ない事情があると認めるときは、第一項の規定を適用することができる。
第二項から前項までに定めるもののほか、退職給与引当金勘定の金額を有する居住者が死亡した場合における当該退職給与引当金勘定の金額の処理その他第一項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
第五十五条
削除
(事業から対価を受ける親族がある場合の必要経費の特例)
居住者と生計を一にする配偶者その他の親族がその居住者の営む不動産所得、事業所得又は山林所得を生ずべき事業に従事したことその他の事由により当該事業から対価の支払を受ける場合には、その対価に相当する金額は、その居住者の当該事業に係る不動産所得の金額、事業所得の金額又は山林所得の金額の計算上、必要経費に算入しないものとし、かつ、その親族のその対価に係る各種所得の金額の計算上必要経費に算入されるべき金額は、その居住者の当該事業に係る不動産所得の金額、事業所得の金額又は山林所得の金額の計算上、必要経費に算入する。この場合において、その親族が支払を受けた対価の額及びその親族のその対価に係る各種所得の金額の計算上必要経費に算入されるべき金額は、当該各種所得の金額の計算上ないものとみなす。
(事業に専従する親族がある場合の必要経費の特例等)
青色申告書を提出することにつき税務署長の承認を受けている居住者と生計を一にする配偶者その他の親族(年齢十五歳未満である者を除く。)で専らその居住者の営む前条に規定する事業に従事するもの(以下この条において「青色事業専従者」という。)が当該事業から次項の書類に記載されている方法に従いその記載されている金額の範囲内において給与の支払を受けた場合には、前条の規定にかかわらず、その給与の金額でその労務に従事した期間、労務の性質及びその提供の程度、その事業の種類及び規模、その事業と同種の事業でその規模が類似するものが支給する給与の状況その他の政令で定める状況に照らしその労務の対価として相当であると認められるものは、その居住者のその給与の支給に係る年分の当該事業に係る不動産所得の金額、事業所得の金額又は山林所得の金額の計算上必要経費に算入し、かつ、当該青色事業専従者の当該年分の給与所得に係る収入金額とする。
その年分以後の各年分の所得税につき前項の規定の適用を受けようとする居住者は、その年三月十五日まで(その年一月十六日以後新たに同項の事業を開始した場合には、その事業を開始した日から二月以内)に、青色事業専従者の氏名、その職務の内容及び給与の金額並びにその給与の支給期その他財務省令で定める事項を記載した書類を納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。
居住者(第一項に規定する居住者を除く。)と生計を一にする配偶者その他の親族(年齢十五歳未満である者を除く。)で専らその居住者の営む前条に規定する事業に従事するもの(以下この条において「事業専従者」という。)がある場合には、その居住者のその年分の当該事業に係る不動産所得の金額、事業所得の金額又は山林所得の金額の計算上、各事業専従者につき、次に掲げる金額のうちいずれか低い金額を必要経費とみなす。
1 次に掲げる事業専従者の区分に応じそれぞれ次に定める金額
2 その年分の当該事業に係る不動産所得の金額、事業所得の金額又は山林所得の金額(この項の規定を適用しないで計算した場合の金額とする。)を当該事業に係る事業専従者の数に一を加えた数で除して計算した金額
前項の規定の適用があつた場合には、各事業専従者につき同項の規定により必要経費とみなされた金額は、当該各事業専従者の当該年分の各種所得の金額の計算については、当該各事業専従者の給与所得に係る収入金額とみなす。
第三項の規定は、確定申告書に同項の規定の適用を受ける旨及び同項の規定により必要経費とみなされる金額に関する事項の記載がない場合には、適用しない。
税務署長は、確定申告書の提出がなかつた場合又は前項の記載がない確定申告書の提出があつた場合においても、その提出がなかつたこと又はその記載がなかつたことについてやむを得ない事情があると認めるときは、第三項の規定を適用することができる。
第一項又は第三項の場合において、これらの規定に規定する親族の年齢が十五歳未満であるかどうかの判定は、その年十二月三十一日(これらの規定に規定する居住者がその年の中途において死亡し又は出国をした場合には、その死亡又は出国の時)の現況による。
青色事業専従者又は事業専従者の要件の細目、第二項の書類に記載した事項を変更する場合の手続その他第一項又は第三項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
(給与所得者の特定支出の控除の特例)
居住者が、各年において特定支出をした場合において、その年中の特定支出の額の合計額が第二十八条第二項(給与所得)に規定する給与所得控除額の二分の一に相当する金額を超えるときは、その年分の同項に規定する給与所得の金額は、同項及び同条第四項の規定にかかわらず、同条第二項の残額からその超える部分の金額を控除した金額とする。
前項に規定する特定支出とは、居住者の次に掲げる支出(その支出につきその者に係る第二十八条第一項に規定する給与等の支払をする者(以下この項において「給与等の支払者」という。)により補塡される部分があり、かつ、その補塡される部分につき所得税が課されない場合における当該補塡される部分及びその支出につき雇用保険法(昭和四十九年法律第百十六号)第十条第五項第一号(失業等給付)に規定する教育訓練給付金、母子及び父子並びに寡婦福祉法(昭和三十九年法律第百二十九号)第三十一条第一号(母子家庭自立支援給付金)に規定する母子家庭自立支援教育訓練給付金又は同法第三十一条の十(父子家庭自立支援給付金)において準用する同号に規定する父子家庭自立支援教育訓練給付金が支給される部分がある場合における当該支給される部分を除く。)をいう。
1 その者の通勤のために必要な交通機関の利用又は交通用具の使用のための支出で、その通勤の経路及び方法がその者の通勤に係る運賃、時間、距離その他の事情に照らして最も経済的かつ合理的であることにつき財務省令で定めるところにより給与等の支払者により証明がされたもののうち、一般の通勤者につき通常必要であると認められる部分として政令で定める支出
2 勤務する場所を離れて職務を遂行するために直接必要な旅行であることにつき財務省令で定めるところにより給与等の支払者により証明がされたものに通常要する支出で政令で定めるもの
3 転任に伴うものであることにつき財務省令で定めるところにより給与等の支払者により証明がされた転居のために通常必要であると認められる支出として政令で定めるもの
4 職務の遂行に直接必要な技術又は知識を習得することを目的として受講する研修(人の資格を取得するためのものを除く。)であることにつき、財務省令で定めるところにより、給与等の支払者により証明がされたもののための支出又はキャリアコンサルタント(職業能力開発促進法第三十条の三(業務)に規定するキャリアコンサルタントをいう。次号において同じ。)により証明がされたもののための支出(教育訓練(雇用保険法第六十条の二第一項(教育訓練給付金)に規定する教育訓練をいう。同号において同じ。)に係る部分に限る。)
5 人の資格を取得するための支出で、その支出がその者の職務の遂行に直接必要なものとして、財務省令で定めるところにより、給与等の支払者により証明がされたもの又はキャリアコンサルタントにより証明がされたもの(教育訓練に係る部分に限る。)
6 転任に伴い生計を一にする配偶者との別居を常況とすることとなつた場合その他これに類する場合として政令で定める場合に該当することにつき財務省令で定めるところにより給与等の支払者により証明がされた場合におけるその者の勤務する場所又は居所とその配偶者その他の親族が居住する場所との間のその者の旅行に通常要する支出で政令で定めるもの
7 次に掲げる支出(当該支出の額の合計額が六十五万円を超える場合には、六十五万円までの支出に限る。)で、その支出がその者の職務の遂行に直接必要なものとして財務省令で定めるところにより給与等の支払者により証明がされたもの
第一項の規定は、確定申告書、修正申告書又は更正請求書(次項において「申告書等」という。)に第一項の規定の適用を受ける旨及び同項に規定する特定支出の額の合計額の記載があり、かつ、前項各号に掲げるそれぞれの特定支出に関する明細書及びこれらの各号に規定する証明の書類の添付がある場合に限り、適用する。
第一項の規定の適用を受ける旨の記載がある申告書等を提出する場合には、同項に規定する特定支出の支出の事実及び支出した金額を証する書類として政令で定める書類を当該申告書等に添付し、又は当該申告書等の提出の際提示しなければならない。
前三項に定めるもののほか、第二項に規定する特定支出の範囲の細目その他第一項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。