要点所得税法 48 条の 2 は、個人が年末に保有する暗号資産を原価法で評価すると定める。時価評価ではないため含み益は売却まで非課税で、届出がなければ総平均法が適用される。
Q · 年末に持っているビットコインの含み益にも、個人は税金を払わないといけないの?
個人の含み益は非課税。届出がなければ総平均法で計算されます。
所得税法 48 条の 2 は、個人が年末に保有する暗号資産を原価法(移動平均法または総平均法)で評価すると定めます。時価評価ではないため、含み益は売却・交換・使用などで実現するまで所得は発生しません。含み益に課税されるのは法人(法人税法 61 条)です。評価方法を届け出なければ、所得税法施行令により総平均法が法定評価方法として自動適用され、後から移動平均法へ変更するには税務署長の承認が必要になります。
12 月 31 日の深夜、あなたのウォレットに残っているビットコインには、その瞬間の時価がついている。買値の三倍かもしれない。だが所得税法 48 条の 2 は、その含み益に一円も課税しない。ここで定めているのは「年末に持っている暗号資産をいくらと評価するか」という一点だけであり、その評価は原価法、つまり選定した評価方法(移動平均法か総平均法)で計算した取得原価である。時価ではない。売って初めて利益が実現する。ところが同じビットコインを法人が持てば、法人税法 61 条により期末時価評価の対象となり、売っていない含み益に課税されうる。「法人化すれば節税」と言われて設立した瞬間、あなたは含み益課税の世界に足を踏み入れる。そして 2 項が政令に丸投げした部分こそが実務の本体である。何も届け出なければ総平均法に自動確定し、翌年から動かすには税務署長の承認が要る。何もしないという行為が、既に選択なのだ。
所得税法 48 条の 2 は、居住者が事業所得または雑所得の計算上、必要経費に算入する暗号資産の譲渡原価の算定基礎として、年末に保有する暗号資産を原価法により評価する旨を定める規定である。評価方法は移動平均法または総平均法から選定し、選定・届出がない場合は政令の定める総平均法が法定評価方法として適用される。
AI 輔助整理,以條文原文為準
全取引所の同一銘柄を通算し、原価法(移動平均法または総平均法)で譲渡原価を計算します。売却・交換・決済益を雑所得として総合課税で申告するのが原則です。
含み益では発生しません。売却・交換・使用などで実現した利益が対象で、給与所得者なら年間 20 万円超の雑所得があれば申告が必要です。
所得税法施行令 119 条の 3 に基づく届出書に、選定する評価方法(移動平均法または総平均法)と暗号資産の種類を記載し、初取得年の翌年 3 月 15 日までに税務署へ提出します。
法人税法 61 条が期末時価評価を採用しているためです。個人の 48 条の 2 は原価法なので、同じ暗号資産でも個人は含み益非課税、法人は課税という分岐が生じます。
雑所得の場合、損失は他の所得と損益通算できず、翌年への繰越もできません。事業所得に区分される場合の扱いは要件が厳格で、個別判断が必要です。
原則として雑所得(総合課税)です。事業として行い、事業所得の要件を満たす場合のみ事業所得となります(所得税法 27 条・35 条)。
立証資料がないと売却額のほぼ全額が所得と扱われるおそれがあります。送金記録・銀行明細・ブロックチェーンのトランザクション ID で再構成します。
課税されます。使用・交換の時点で譲渡があったものとして所得を計算します。日本円に換金していなくても課税関係が発生します。
個人であれば、かかりません。48 条の 2 は年末保有分を原価法(移動平均法または総平均法)で評価すると定めており、時価評価はしません。含み益に課税されるのは法人(法人税法 61 条)の話です。業界裏話ヒント:この誤解のせいで、毎年 12 月に税務目的だけの狼狽売りをして、実現益を自分で作り出し、本来払わずに済んだ税金を払っている人が大量にいる。年末の売りは相場判断だけでやる
自動的に法定評価方法である総平均法で計算されます(所得税法施行令 119 条の 2)。しかも後から移動平均法に変えるには、変更しようとする年の 3 月 15 日までに税務署長の承認申請が必要です(同令 119 条の 4)。業界裏話ヒント:税理士が「どちらでも大差ない」と言うのは、相場が横ばいのときの話。取得単価が乱高下した年は、二つの方法で所得金額が桁で違うこともある。自分で両方の数字を出してから届け出るかを決める
評価方法は暗号資産の種類ごとに一貫して適用する必要があり、取引所単位で勝手に分けることはできません。全取引所の同一銘柄を通算して単価を出します。業界裏話ヒント:税務署が最初に見るのは、あなたの計算方法ではなく、取引所から提出される支払調書と資金の流れです。数字が合わないより「原価の根拠資料がない」ことの方が致命的で、資料さえ残っていれば計算誤りは修正申告で済む。まず履歴を確保する
されます。使用・交換の時点で譲渡があったものとして所得を計算し、その必要経費に算入する譲渡原価が 48 条の 2 と 37 条 1 項の世界です。日本円に換金していなくても課税関係は発生します。業界裏話ヒント:一番申告漏れが起きるのはコイン同士の交換で、本人に利益を得た自覚がない。NFT の購入代金をイーサリアムで払った瞬間にも、そのイーサリアムの譲渡損益が立っている
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 対象資産 | 48 条の 2:暗号資産 | — |
| 評価方法 | 原価法(移動平均法・総平均法) | — |
| 含み益への課税 | なし(原価法のため実現まで非課税) | — |
| 届出なしの法定方法 | 総平均法(施行令 119 条の 2) | — |
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