要点所得税法 27 条は、事業所得を政令で定める事業から生ずる所得(山林所得・譲渡所得を除く)と定義する。事業性は帳簿書類の保存など実態で判断される。
Q · 副業の収入って、いくらから「事業所得」になるんですか?
金額でなく事業の実態と帳簿の有無で判断されます
所得税法 27 条は事業所得を政令で定める事業から生ずる所得と定義しますが、金額の明確な線引きはありません。2022 年の基本通達改正により、帳簿書類の保存の有無を軸に、継続性・反復性・営利性・独立性を総合して判断されます。記帳していれば事業所得と推定されやすく、青色申告特別控除(最大 65 万円)・損益通算・専従者給与が使えます。帳簿がなければ収入が大きくても雑所得に区分され、これらの特典はすべて使えなくなります。
メルカリの転売益、YouTube の広告収入、週末に受けたデザイン案件の報酬。これらが税務署の目に「事業所得」と映るか「雑所得」と映るかで、あなたが払う税金は年に数十万円変わりうる。所得税法 27 条は事業所得を「農業、漁業、製造業、卸売業、小売業、サービス業その他の事業で政令で定めるものから生ずる所得」と定義する。一見ただの分類条文だが、ここに巨大な分岐点が隠れている。事業所得と認められれば、青色申告特別控除(最大 65 万円)が使え、赤字を給与など他の所得と相殺(損益通算)でき、家族への給与も経費にできる。雑所得ならそのどれも使えない。同じ副業収入でも、この一語の仕分けでキャッシュフローが激変する。しかも 2022 年、国税庁は線引きの基準を「帳簿書類の保存」に置く通達を出した。あなたが帳簿をつけているかどうかが、分類そのものを左右する時代になった。
所得税法 27 条は事業所得を定義する規定であり、農業・漁業・製造業・卸売業・小売業・サービス業その他政令で定める事業から生ずる所得(山林所得・譲渡所得に該当するものを除く)をいう。事業所得の金額は、その年中の総収入金額から必要経費を控除した額とされる。給与所得や雑所得との区分が課税上の分岐点となる。
事業所得は自己の計算と危険において独立して営む所得、給与所得は雇用契約下で受ける労務の対価です。経費計上や青色申告の可否が変わります(所得税法 27 条・28 条)。
最大 65 万円(e-Tax 等の要件を満たす場合)です。要件を満たさなければ 55 万円、簡易な記帳は 10 万円。事業所得者が受けられる代表的な特典です。
総収入金額を得るため直接要した費用と、その年の販売費・一般管理費など業務上の費用です(所得税法 37 条)。家事関連費は業務部分のみ按分して計上します。
事業開始の事実があった日から 1 か月以内が原則です(所得税法 229 条)。青色申告承認申請は開業から 2 か月以内、または適用年の 3 月 15 日までです。
青色申告なら純損失を翌年以後 3 年間繰り越せます(所得税法 70 条)。損益通算してもなお残る赤字が対象で、白色申告では原則使えません。
継続性・反復性・営利性・独立性があり帳簿を保存していれば事業所得です。単発・付随的で帳簿がなければ雑所得に区分されます(基本通達 35-2)。
不動産の貸付けは原則として不動産所得です(所得税法 26 条)。ただし賄い付き下宿など役務提供が強い場合は事業所得・雑所得になることがあります。
事業所得者で、青色事業専従者給与の届出をした場合に限られます(所得税法 57 条)。雑所得では家族への給与を経費に計上できません。
金額だけで決まる明確な線引きはない。2022 年、国税庁は年収 300 万円以下を一律「業務に係る雑所得」とする所得税基本通達の改正案を示したが、パブリックコメントで批判が殺到して撤回、最終的に「帳簿書類の保存」の有無で事業所得かを判断する形に落ち着いた(所得税法 27 条、基本通達 35-2)。業界裏話ヒント:つまり今は、金額が小さくても継続的に記帳していれば事業所得と認められやすく、逆に帳簿がなければ収入が大きくても雑所得に落とされうる。節税したいなら、まず記帳を始めるのが最短ルートだ
日常生活で使っていた生活用動産(衣類、家具など)の売却益は原則非課税(所得税法 9 条 1 項 9 号)。だが転売目的で仕入れて継続的に売れば、それは事業所得または雑所得として課税対象になる。1 個 30 万円超の貴金属・美術品などは非課税の例外扱い。業界裏話ヒント:税務署はプラットフォーム側から取引データの提供を受けられる。バレない前提で申告しないと、後から無申告加算税と延滞税が上乗せされる。継続的に売るつもりなら、最初から記帳しておくのが安全策だ
取り戻せる。事業所得の赤字は給与所得など他の所得と相殺でき(損益通算、所得税法 69 条)、源泉徴収された税金の還付につながる。ただしこれは税務署が最も警戒する類型でもある。趣味の延長を事業と偽って赤字を作る租税回避が横行しているためだ。業界裏話ヒント:継続性・営利性・反復性・独立性を欠く副業は事業と認められず、損益通算を否認される。還付を狙うほど、事業実態を裏づける帳簿・契約・営業記録の厚みが問われることになる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 所得区分の性質 | 事業所得(所得税法 27 条):独立・継続・反復・営利の事業 | — |
| 青色申告特別控除・損益通算 | 使える(最大 65 万円控除、赤字を他の所得と通算) | — |
| 判断基準 | 帳簿書類の保存+継続性・反復性・営利性・独立性 | — |
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