居住者が第九十五条第一項(外国税額控除)に規定する控除対象外国所得税の額につき同条又は第百三十八条第一項(源泉徴収税額等の還付)の規定の適用を受ける場合には、当該控除対象外国所得税の額は、その者の不動産所得の金額、事業所得の金額、山林所得の金額若しくは雑所得の金額又は一時所得の金額の計算上、必要経費又は支出した金額に算入しない。
要点所得税法 46 条は、外国税額控除(95 条)を受ける外国所得税を必要経費に重ねて算入することを禁じる規定で、控除と経費算入は同一の外国税について併用できない。
Q · 米国株の配当で引かれた外国税、確定申告で控除と経費の両方に入れられますか?
できません。控除か経費のどちらか一方だけです。
所得税法 46 条により、外国税額控除(95 条)を選んだ外国所得税は、同じ税額を必要経費に重ねて算入することはできません。二重救済を防ぐためです。税額控除は納税額そのものを 1 円単位で減らし、経費算入は所得を減らすだけなので、多くの場合は控除が有利です。ただし控除限度額を超え、3 年の繰越でも使い切れない分は、経費算入の方が得になることもあります。年内の全外国税をどちらか一方に統一して判断します。
米国株を持っていれば、配当が振り込まれるたびに10%が知らないうちに差し引かれている。これは米国側の所得税、つまり外国所得税だ。この引かれた税金を日本で取り戻す道は、実は二つある。一つは外国税額控除(95条)で日本の所得税から直接差し引く方法、もう一つは必要経費として所得から差し引く方法。そして所得税法46条が定めるのは、その二つを同時には使えないという一線だ。控除を選んだ瞬間、同じ税金を経費にも入れることは禁じられる。なぜこれが効いてくるのか。税額控除は納める税金そのものを1円単位で減らすが、経費算入は課税対象の所得を減らすだけで、節税効果はあなたの税率分にとどまる。同じ外国税でも、どちらを選ぶかで最終的な手取りが変わる。46条はその選択を迫る門番であり、多くの人は門があることすら気づかないまま、確定申告ソフトの初期設定に従ってボタンを押している。
所得税法 46 条は、外国税額控除を選択した控除対象外国所得税について、これを各種所得の必要経費または支出金額に重ねて算入することを禁じる規定である。二重課税排除の手段である税額控除と必要経費算入の併用を封じ、いずれか一方のみの適用を確保する調整規定として機能する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
外国で課された所得税を日本の所得税額から直接差し引く制度です。所得税法 95 条が定め、控除限度額の範囲内で適用され、超過分は 3 年繰り越せます。
外国税額控除または源泉徴収税額等の還付を受けた外国所得税を、必要経費や支出金額に重ねて算入することを禁じます。控除と経費の二重取りを封じる規定です。
その年分の所得税額に、所得総額に占める国外所得金額の割合を乗じて算定します。納付した外国税がこの限度額を超えると、その年は超過分を控除できません。
控除しきれなかった外国所得税は、原則 3 年間繰り越せます(所得税法 95 条)。翌年以降に外国所得が増える見込みがあれば、繰越で回収できます。
確定申告書に外国税額控除に関する明細書と、外国での納税を証する書類の添付が必要です。書類がそろわないと控除を選べず経費算入に流れます。
外国税額控除を選ばなければ、事業所得等の必要経費に算入できます(37 条)。ただし 46 条により、控除を選んだ外国税を経費に二重計上することはできません。
米国からの支払いに米国の源泉徴収がかかる場合、その外国所得税は雑所得等の計算で 46 条の適用対象になり得ます。国内活動でも支払元が海外なら問題が生じます。
外国税額控除は原則その年の確定申告で選択します。是正は法定申告期限から 5 年以内の更正の請求(国税通則法 23 条)等で対応しますが、方式の事後変更の可否は事案により異なります。
全部とは限らない。外国税額控除(所得税法95条)で日本の所得税から差し引けるが、控除できる額には限度(控除限度額)があり、あなたの所得構成によっては引かれた外国税の一部しか戻らない。46条は控除を選んだ分を経費に二重計上することを禁じている。業界裏話ヒント:控除しきれない外国税は3年間繰り越せる(95条2項・3項)。翌年以降に外国所得が増える見込みがあるなら、今年使い切れなくても繰り越して回収できる。この繰越を計算に入れずに経費算入を選ぶと、かえって損をすることがある
残念ながら原則戻らない。外国税額控除は日本の所得税から差し引く仕組みなので、NISA口座の配当のように日本で非課税の所得には、差し引く相手の税金が存在しない。だから米国で引かれた10%はそのまま取り戻せず、46条の選択に進む以前で道が閉じている。業界裏話ヒント:これはNISAの数少ない弱点として知られる。高配当の米国株を長期で持つなら、NISAではなく課税口座に置いて外国税額控除を効かせた方が、税引き後リターンで有利になるケースがある
多くのケースで税額控除が有利だ。税額控除は納税額そのものを直接減らすのに対し、経費算入(所得税法37条)は所得を減らすだけで、節税効果は税率分にとどまるからだ。ただし控除限度額を超え繰越でも使い切れないなら、経費算入の方が得になる。業界裏話ヒント:税理士は「基本は控除、限度額オーバーで繰越も無理なら経費」という順で検討する。この分岐は所得と外国税の比率で決まるので、感覚で選ばず必ず限度額を試算する。46条があるため、一度選べば年内の全外国税がその方式で固定される
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 位置づけ | 所得税法 46 条:控除と必要経費の二重取り禁止(調整規定) | — |
| 節税の仕組み | 二重の税恩恵を封じ、いずれか一方のみ適用 | — |
| 上限・制約 | 同一の外国税について年内は一方に統一 | — |
| 有利になる場面 | —(選択の枠組みを定めるのみ) | — |
ログインすると、他の読者と一緒にこの条文へメモを残せます。
ログインして共同ノートを始める以下は各文が単独で意味の通る客観的事実です。引用は e-Gov法令検索を基準としてください。