要点所得税法 25 条は、自己株式の取得や資本の払戻し等で株主が受け取った金銭のうち、資本金等の額を超える部分を配当とみなす規定。株式の譲渡でも超過分は配当所得として課税される。
Q · 自分の会社に株を買い取ってもらったら、税金は株の売却と同じ約 20% でいいの?
資本金等の額を超える部分は配当とみなされ最大約 55%
所得税法 25 条により、自己株式の取得や資本の払戻し等で株主が受け取った金銭等のうち、その株式に対応する資本金等の額を超える部分は「みなし配当」となります。この部分は配当所得として総合課税され、他の所得と合算して最高で約 55% の税率がかかり、さらに会社は支払い時に源泉徴収する義務を負います。約 20% の譲渡所得で済むのは資本金等の額に対応する部分だけです。ただし金融商品取引所の市場での買付など政令で定める取得は除外されます。
長年勤めた同族会社を退職し、持っていた株式を会社に買い取ってもらう。振り込まれた 3,000 万円を見て、あなたは「株の売却だから税金は 20% ちょっと」と暗算する。だが税務署の見方は違う。会社が最初に集めた元手(資本金等の額)に対応する部分を超えたお金は、売却益ではなく「配当」とみなされる。所得税法 25 条がそう決めているからだ。配当とみなされた瞬間、その部分は給与などと合算され、最高で約 55% の税率がかかり、しかも会社は支払い時に源泉徴収する義務を負う。同じ 3,000 万円でも、市場や第三者に売れば全額が譲渡所得(約 20%)、発行した会社自身に売り戻せば大半が配当所得。誰に売るか、その出口の選び方一つで、手取りが数百万円変わる。
所得税法 25 条は、いわゆる「みなし配当」を定める規定である。法人が合併・分割型分割・資本の払戻し・自己株式の取得・解散による残余財産の分配等により株主へ金銭その他の資産を交付した場合において、その額が当該株式に対応する資本金等の額を超えるとき、その超過部分を剰余金の配当等とみなして課税する。株式の譲渡という法形式ではなく、利益の分配という経済的実質を捉える点に特徴がある。
AI 輔助整理,以條文原文為準
会社から株主へ流出する金銭等のうち、株式に対応する資本金等の額を超える部分を、配当とみなして課税する仕組みです。所得税法 25 条が根拠で、自己株式取得・資本の払戻し・残余財産分配などが対象です。
交付を受けた金銭等の総額から、株式に対応する資本金等の額(=資本金等の額×取得株数÷発行済株数)を差し引いた超過部分が、みなし配当額です。正確には所得税法施行令 61 条により計算します。
発行会社が自己株式を取得すると、対価のうち資本金等の額を超える部分がみなし配当(総合課税・源泉徴収)、対応部分は譲渡損益の計算対象となり、二つの税目に分かれます。
資本の払戻し(資本剰余金の額の減少を伴う配当等)を株主が受けると、資本金等の額を超える部分はみなし配当として課税されます。単なる無償減資(数字の振替のみ)では課税は生じません。
会社の解散・清算で残余財産の分配を受け、出資額(資本金等の額対応部分)を超えて受け取った分は、みなし配当として配当所得課税の対象になります。
譲渡所得は分離課税で約 20%、みなし配当は配当所得として総合課税で最高約 55%。同じ株の現金化でも税目が変わり、税率が大きく異なります。
会社は支払い時に配当所得として源泉徴収します(上場株式等以外は原則 20.42%)。これは概算の天引きで、最終的には確定申告で総合課税・配当控除により精算します。
はい。適格合併・適格分割型分割・適格株式分配に該当すれば課税は繰り延べられ、みなし配当は生じません。非適格の場合に超過部分がみなし配当となります。
残念ながら違う。所得税法 25 条により、払戻し額のうち会社の資本金等の額に対応する部分を超えた分は「みなし配当」となり、配当所得として総合課税、最高で約 55% の税率がかかる。20% で済むのは資本部分だけ。業界裏話ヒント:同じ株を「会社」ではなく「第三者(他の株主やファンド)」に売れば、全額が譲渡所得で約 20%。買い手を変えるだけで税率が半分になりうることを、税理士は聞かれるまで言わないことがある
原則は相続税に加えみなし配当の所得税もかかるが、救済策がある。租税特別措置法 9 条の 7 で、相続開始の翌日から 3 年 10 か月以内に相続した非上場株を発行会社へ譲渡すれば、みなし配当課税は行われず全額が譲渡所得(約 20%)扱いになる。業界裏話ヒント:この特例は期限内の譲渡と一定書類の提出が要件。知らずに期限後に売ると使えず、税額が倍以上になる。相続に強い税理士は真っ先にこの 3 年 10 か月タイマーを確認する
放置は危険。会社は支払い時に源泉徴収する(所得税法 181 条)が、それは概算の天引き。配当所得は総合課税なので、確定申告で他の所得と合算し配当控除を適用して最終精算する必要がある。業界裏話ヒント:源泉徴収だけで終わらせると、所得の低い人は取られ過ぎで還付を取り損ね、高い人は源泉 20% では足りず後から追徴が来る。「天引きされたから終わり」と思い込む人が一番損をする
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 所得区分 | 所得税法 25 条:みなし配当=配当所得(総合課税) | — |
| おおよその税率 | 総合課税で最高約 55%(配当控除あり) | — |
| 課税の契機 | 自己株式取得・資本の払戻し・残余財産分配等で資本金等の額を超えた部分 | — |
| 源泉徴収 | あり(会社が支払い時に配当として源泉徴収) | — |
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