要点所得税法 181 条は、利子等・配当等を支払う者に源泉徴収と翌月十日までの納付を義務づける。配当は支払確定から一年放置でみなし支払となり、現金が動かなくても納付義務が生じる。
Q · 配当を決議しただけで実際には払っていないのに、税金を納めないといけないの?
決議から一年放置するとみなし支払で納付義務が生じます
所得税法 181 条 2 項により、配当等の支払確定日から一年を経過した日には支払があったものとみなされ、翌月十日までに源泉所得税を納付する義務が生じます。現金が一円も動いていなくても義務は発生し、納付を怠れば不納付加算税と延滞税が加わります。徴収義務者は支払をする会社であって、規模や業種は要件になりません。投資信託や特定受益証券発行信託の収益分配は 2 項のみなし規定から除外されています。
銀行があなたの口座に利息を振り込むとき、すでに税金は引かれている。会社が株主に配当を出すとき、手取りは額面より二割ほど少ない。この「勝手に天引きされる仕組み」の根拠が所得税法 181 条である。ここで押さえるべきは、天引きされる側ではなく、天引きする側の話だという点だ。利子等・配当等を支払う者は、支払の際に所得税を徴収し、徴収した月の翌月十日までに国へ納めなければならない。もしあなたが会社を持っていて株主に配当を出すなら、あなたがこの義務者になる。そして第 2 項が牙を剥く。配当の支払を決めたまま一年間実際に払わずに放置すると、その一年を経過した日に「支払があったもの」とみなされる。現金は一円も動いていないのに、源泉所得税の納付義務だけが発生する。同族会社の未払配当が税務調査で狙われるのは、この一行のせいだ。
所得税法 181 条は源泉徴収義務を定める規定であり、居住者に利子等又は配当等を支払う者に対し、支払の際の所得税の徴収と、徴収の日の属する月の翌月十日までの国への納付を義務づける。第 2 項は配当等の支払確定日から一年を経過した日にみなし支払を擬制し、課税繰延の濫用を封じる機能を持つ。
AI 輔助整理,以條文原文為準
利子等・配当等の支払をする者です。所得税法 181 条は規模も業種も問わず「支払をする者」に義務を課すため、資本金一円の会社が株主一人に配当を出しても、その会社が義務者になります。
徴収の日の属する月の翌月十日までです(所得税法 181 条 1 項)。三月末に配当を振り込めば四月十日が期限で、休日なら翌営業日まで延びます。給与の納期の特例は利子・配当には及びません。
支払確定日から一年を経過した日に支払があったものとみなされ(181 条 2 項)、翌月十日までに源泉所得税を納付する義務が生じます。現金が動いていなくても納付義務だけが立ち上がります。
納付が遅れると原則 10%、税務署の指摘前に自主納付すれば 5% に軽減されます(国税通則法 67 条)。さらに延滞税が加算されます。最新の税率は改正状況をご確認ください。
国への納付義務は消えず、まず支払者が納付します。その後で受給者に求償できます(所得税法 222 条)。徴収し忘れたことは納付義務の免責事由になりません。
対象です。残余財産の分配や自己株式取得などで出資額を超える部分は所得税法 24 条の配当等に含まれ、支払会社に源泉徴収義務が生じます。
はい。源泉徴収する所得税には復興特別所得税 2.1% が併せて課され、例えば上場配当は 15% に上乗せして 15.315% を徴収します。
所得税徴収高計算書(納付書)を作成し、金融機関や e-Tax、ダイレクト納付などで翌月十日までに納めます。徴収税額を区分ごとに集計して記載します。
決議から一年間支払わないと、その一年を経過した日に支払があったものとみなされ(本条 2 項)、翌月十日までに源泉所得税を納付する義務が生じる。現金が動いていなくても義務は動く。投資信託や特定受益証券発行信託の収益分配は除外されている。業界裏話ヒント:税務調査で貸借対照表の「未払配当金」勘定は真っ先に見られる。計上日から一年を数えるだけで指摘できる、調査官にとって最も効率のよい論点だからだ
国に対する納付義務は会社に残るので、まず会社が納付する。そのうえで受給者に対して求償できる(所得税法 222 条)。徴収していないことは納付義務を免れる理由にならない。業界裏話ヒント:求償は法律上認められていても、株主が退職した元役員や関係の切れた個人だと事実上回収不能になる。だから実務では、納付が終わった直後に内容証明で求償の意思表示を出し、時効の進行を管理する
原則として受給者は国に対して源泉徴収税額を直接争えない。徴収と納付の法律関係は支払者と国の間にあり、受給者は支払者との私法上の問題として解決するのが判例の立場である。業界裏話ヒント:税務署の窓口はこの点をわざわざ説明しない。相談に行った受給者が「支払者に聞いてください」と返されて途方に暮れるのはこのためだ。最初から支払者の経理へ書面で照会する方が、三か月早く解決する
違う。上場株式等の配当等は租税特別措置法により原則 15%(復興特別所得税を加えて 15.315%)、非上場会社の配当は 20%(同 20.42%)が源泉徴収される(最新の改正状況をご確認ください)。税率そのものは 182 条と租税特別措置法が定める。業界裏話ヒント:非上場配当は源泉税率が高いうえ総合課税で確定申告が必要になる場面が多く、実効税率の設計は役員報酬とのバランスで決まる。配当額を決める前に、税理士に手取りベースのシミュレーションを一度出させる
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|---|---|---|
| 条文の役割 | 181 条:徴収義務と納付期限(翌月十日)を定める本体規定 | — |
| 義務の内容 | 支払の際に徴収し、翌月十日までに国へ納付 | — |
| 誰に向いた規定か | 支払をする者(徴収義務者) | — |
| 違反・不履行の効果 | 不納付加算税・延滞税(国税通則法 67 条)、罰則(240 条) | — |
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