要点所得税法67条は、青色申告の小規模事業者(前々年の不動産所得と事業所得の合計300万円以下)が届出により現金主義で所得を計算できる特例を定める。ただし青色申告特別控除は10万円に制限される。
Q · まだ振り込まれていない年末の売上にも、今年の所得税がかかるって本当?
原則そう。だが67条で現金主義を選べば回避できる
所得税は原則「権利確定主義」で計算され、請求権が確定した年に課税されるため、入金が翌年でも売上は今年の所得に算入されます。ただし所得税法67条により、青色申告の小規模事業者(前々年分の不動産所得と事業所得の合計が300万円以下、施行令195条)は、届出をすれば実際に入金した年に課税される「現金主義」を選べます。代償として青色申告特別控除は最高10万円に下がり、複式簿記による65万円控除は使えなくなります。
確定申告の初期設定を、あなたはたぶん知らない。所得税は原則「権利確定主義」で計算される。年末に請求書を出した売上は、入金が翌年にずれ込んでも、その請求権が確定した年の所得に算入される。まだ振り込まれていないお金に、先に税金がかかる仕組みだ。所得税法67条は、この初期設定を覆す非常口である。青色申告の承認を受けた小規模事業者(前々年分の不動産所得と事業所得の合計が300万円以下、施行令195条)は、届出を出せば「現金主義」を選べる。実際に入金した年に課税、実際に払った年に経費算入。手元の現金と税負担のタイミングが一致する。ただし代償がある。現金主義を選ぶと青色申告特別控除は最高10万円に下がり、複式簿記による65万円控除は使えない。この非常口には値札がついている。
所得税法67条は現金主義による所得計算の特例を定める規定であり、青色申告の承認を受けた小規模事業者について、その業務に係る不動産所得または事業所得の総収入金額および必要経費を、権利確定主義によらず、その年に現実に収入した金額および支出した費用の額により計算することを認めるものである。2項は同様の特例を小規模な雑所得業務にも及ぼす。
AI 輔助整理,以條文原文為準
実際に入金した年に収入を、実際に支払った年に経費を計上する会計方法です。所得税法67条で青色申告の小規模事業者に認められ、手元の現金と税負担のタイミングが一致します。
所得税の原則で、収入すべき権利が確定した年に課税する考え方です。請求書を出せば入金前でもその年の所得に算入されます(所得税法36条)。現金主義はこの原則の例外です。
適用を受けようとする年の3月15日までです。その年の1月16日以後に新規開業した場合は開業日から2か月以内。期限を過ぎると適用は翌年以降に持ち越されます。
最高10万円に制限されます。複式簿記による65万円控除は使えません。控除差額に税率を掛けた金額が、現金主義を選んだ代償になります。
権利確定主義のままなら、受け取っていない家賃も所得として課税されます。67条の現金主義を選んでいれば、実際に入金した分だけが所得になります。
前々年分の不動産所得と事業所得の合計金額が300万円以下かで判定します(施行令195条)。開業初年度は前々年の所得がゼロなので自動的に該当します。
発生主義(権利確定主義)は取引が確定した時点で計上し、現金主義は現金の入出金時点で計上します。正確な期間損益は発生主義、事務負担の軽さは現金主義が有利です。
戻せます。売上が伸びて65万円控除の節税メリットが現金主義の手軽さを上回った段階で、税理士は発生主義への切り替えを勧めることが多いです。
帳簿は簡易な記帳で済み楽になります。ただし代償として青色申告特別控除が最高10万円に制限され、複式簿記による65万円控除は使えません(租税特別措置法25条の2)。業界裏話ヒント:税理士は、売上が伸びて65万円控除の節税メリットが現金主義の手軽さを上回る段階で発生主義への切り替えを勧めます。逆に売上が小さいうちや未入金リスクが高い事業では現金主義が有利。分岐点は事業ごとに違うので、控除差額×税率で実際の損得を計算するのが鍵
選べます。小規模事業者の要件は前々年分の不動産所得と事業所得の合計が300万円以下(施行令195条)で、開業初年度は前々年の所得がゼロなので自動的に該当します。業界裏話ヒント:新規開業者は開業日から2か月以内に届出を出せばその年から適用できます。開業初年度は入金がずれ込みやすく資金繰りが厳しい時期なので、この特例が最も効く。開業届と一緒に検討した人が得をします
その副業が雑所得を生ずべき業務にあたり、収入金額が300万円以下なら、67条2項で現金主義を選べます。近年の改正で雑所得にもこの特例が広がりました。業界裏話ヒント:副業が事業所得か雑所得かの判定は帳簿保存の有無が大きな目安になります。雑所得でも現金主義を選べるようになったことで、副業の確定申告の入口が整理されました(最新の改正状況をご確認ください)
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 計上のタイミング | 67条:現金主義(入金・支出した年に計上) | — |
| 適用の前提 | 青色申告承認+小規模事業者要件(300万円以下)+届出 | — |
| 青色申告特別控除 | 最高10万円に制限(措置法25条の2) | — |
| 向いている事業 | 売上規模が小さく未入金が多い零細事業 | — |
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