前条の規定により所得税を徴収された者がその徴収された所得税の額の全部又は一部につき第一章から第五章まで(源泉徴収)の規定による徴収をしていなかつた場合又はこれらの規定により所得税を徴収して納付すべき者がその徴収をしないでその所得税をその納付の期限後に納付した場合には、これらの者は、その徴収をしていなかつた所得税の額に相当する金額を、その徴収をされるべき者に対して同条の規定による徴収の時以後若しくは当該納付をした時以後に支払うべき金額から控除し、又は当該徴収をされるべき者に対し当該所得税の額に相当する金額の支払を請求することができる。この場合において、その控除された金額又はその請求に基づき支払われた金額は、当該徴収をされるべき者については、第一章から第五章までの規定により徴収された所得税とみなす。
要点所得税法222条は、源泉徴収を怠った支払者が不足分を徴収・納付した場合、その額を受給者に請求または今後の支払から控除でき、控除額は受給者の源泉税とみなされると定める。
Q · 源泉徴収されずに満額もらった報酬、あとで支払元から取り立てられることはある?
あります。支払者は納めた源泉税を受給者に請求・天引きできます
所得税法222条により、源泉徴収を怠った支払者が前条(221条)で税務署から不足分を徴収された場合、または期限後に自腹で納付した場合、その額に相当する金額を受給者に請求するか、今後支払う金額から控除(天引き)できます。半年後に「返してほしい」という請求が来ても適法です。ただし後段の規定で、控除・請求された額は受給者の源泉徴収税とみなされるため、確定申告や更正の請求で精算でき、二重課税にはなりません。
報酬を満額もらった。源泉徴収が引かれていなかったぶん手取りが多くて、少し得した気分だった。ところが半年後、支払元の会社から「税務署に源泉所得税を納めさせられたので、その分を返してほしい」という請求書が届く。所得税法 222 条は、これを合法にする条文だ。源泉徴収を怠った支払者(源泉徴収義務者)が、前条(221 条)で税務署から不足分を徴収された場合、または期限後に自腹で納付した場合、その金額を受給者であるあなたに請求できる、あるいは今後支払う金額から天引きできると定めている。つまり源泉徴収漏れは、回り回って最終的にあなたの負担へ戻ってくる。ただし救いもある。あなたが払わされた(または天引きされた)金額は、あなたにとって「源泉徴収された所得税」とみなされる。だから確定申告でその分を精算でき、二重課税にはならない設計になっている。
所得税法222条は、源泉徴収義務者の求償権を定める規定である。前条により不徴収税額を徴収され、または期限後に納付した源泉徴収義務者は、その額に相当する金額を受給者への今後の支払から控除し、または受給者に請求できる。控除・請求された額は、受給者の源泉徴収された所得税とみなされる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
税務署への第一次的な納付義務は支払者(源泉徴収義務者)が負いますが、所得税法222条により、支払者はその額を本来の担税者である受給者に請求・天引きでき、経済的な最終負担は受給者に戻ります。
源泉徴収を怠った支払者が、税務署に納付・徴収された所得税相当額を、受給者に対して請求または今後の支払から控除できる権利です。所得税法222条が根拠で、加算税や延滞税は対象外です。
必要です。源泉徴収は所得税の前払いにすぎず、引かれていなくても所得税の義務は消えません。確定申告で申告・精算する対象であり、後日支払者から求償される可能性もあります。
222条の求償権に固有の時効規定はありませんが、私法上の債権として民法166条の一般消滅時効(権利を行使できる時から5年)が適用されます。起算点は徴収・納付ができた時です。
非居住者への報酬は原則20.42%の源泉徴収が必要で、漏れると主催者・支払者が全額を負わされます。222条で本人に請求できますが、相手が帰国済みだと事実上回収不能になります。
されません。222条が求償を認めるのは「徴収をしていなかった所得税の額に相当する金額」だけです。不納付加算税・延滞税は支払者自身のペナルティで、受給者への求償根拠はありません。
居住者への原稿料・講演料等は原則10.21%(100万円超の部分は20.42%)、非居住者への支払いは原則20.42%です。給与か報酬か、居住者か非居住者かで率が異なります。
取り戻せる場合があります。222条後段で支払者に払った額は源泉徴収税とみなされるため、確定申告済みなら更正の請求(原則5年、国税通則法23条)で控除し還付を受けられます。
会社(源泉徴収義務者)が税務署に対し第一次的な納付義務を負うのは事実だが、222 条により会社は納付・徴収された源泉税相当額をあなたに請求できる。最終的な経済的負担はあなたに戻る仕組みだ。ただし後段のみなし規定で、あなたはその額を源泉徴収税として扱い、確定申告で精算できる。業界裏話ヒント:会社が不納付加算税や延滞税まであなたに請求してくることがあるが、222 条が請求を認めるのは「徴収をしていなかった所得税の額に相当する金額」だけ。加算税・延滞税は会社自身のペナルティで、あなたへ求償する法的根拠はない。混ぜて請求されたら突き返せる
実務上、解釈が分かれる論点だ。222 条の文言上は請求権が認められるが、当事者間で「手取り保証(グロスアップ)」、つまり税は支払者が負担するとの合意があったと認定されると、その求償が制限されうる。契約書に手取り額と源泉負担の扱いを明記していたかが決め手になる。業界裏話ヒント:口約束の「手取り〇〇万円」は、後で「税込みのつもりだった」「手取り保証だった」と双方が言い張って泥沼化する典型。発注時に『源泉徴収後の手取り』なのか『源泉徴収前の総額』なのかを一行書くだけで、この争いは起きない
二重負担に見えるが、222 条後段で会社に支払った額は「源泉徴収された所得税」とみなされる。だから既に確定申告で全額納めているなら、その申告を更正の請求(国税通則法 23 条、原則 5 年)で見直し、源泉徴収税額として控除すれば還付を受けられる。制度上、二重課税にはならない設計だ。業界裏話ヒント:多くの人は会社への支払いと自分の確定申告を別々の話と捉えて放置するが、両者は連動している。会社に払ったら領収書を保管し、更正の請求で精算する。この一手を打たないと、本当に二重に払って終わる
泣き寝入りではない。222 条の求償権は私法上の請求権なので、相手が応じなければ最終的に民事訴訟や支払督促で回収できる。次回以降の支払いが残っていれば、そこから控除(天引き)する方が確実で速い。業界裏話ヒント:求償権の消滅時効は民法 166 条の 5 年で、起算点は徴収・納付の時。取引が続いている相手なら、揉めるより次回報酬からの控除で静かに回収するのが実務の定石。関係が切れる前に動くかどうかで、回収できるかが決まる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規律する場面 | 222条:不徴収があった後の支払者から受給者への求償 | — |
| 権利・義務の主体 | 源泉徴収義務者 → 受給者(求償権) | — |
| 対象金額 | 不徴収の所得税額に相当する金額のみ(加算税・延滞税は含まない) | — |
| 受給者側の効果 | 控除・請求された額は受給者の源泉徴収税とみなされ精算可能(後段) | — |
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