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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 8 分8 分8 分

都市計画法 第60条の3(損失の補償)

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  1. 前条第二項の規定による公告があつた場合において、当該都市計画施設の区域又は市街地開発事業の施行区域内の土地の所有者又は関係人のうちに当該都市計画が定められたことにより損失を受けた者があるときは、当該施行予定者は、その損失を補償しなければならない。
  2. 2.第五十二条の五第二項及び第三項の規定は、前項の場合について準用する。

この条文の基本情報

損失の補償とは何ですか?

定義損失の補償とは、都市計画法第60条の3に定められた規定で、「前条第二項の規定による公告があつた場合において、当該都市計画施設の区域又は市街地開発事業の施行区域内の土地の所有者又は関係人のうちに当該都市計画が定められたこと…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 都市計画法第60条の3(損失の補償)は、日本の都市計画法に含まれる条文です。
  2. 都市計画法第60条の3の条文原文は「前条第二項の規定による公告があつた場合において、当該都市計画施設の区域又は市街地開発事業の施行区域内の土地の所有者又は関係人のうちに当該都市計画が定められたこと…」で始まります。
  3. 都市計画法第60条の3は第一節 都市計画事業の認可等に置かれています。
  4. 都市計画法の公布日は昭和43年6月15日です。
  5. 都市計画法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 都市計画法第60条の3の前の条は都市計画法第60条の2です。
  7. 都市計画法第60条の3の次の条は都市計画法第61条です。
  8. 都市計画法第60条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式都市計画法(昭和四十三年法律第百号)第60条の3
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/343AC0000000100
  • 本サイト収録都市計画法(昭和四十三年法律第百号)第60条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/343AC0000000100/60_3

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点都市計画法60条の3は、施行予定者が定められた都市計画が2年で失効し公告された場合、損失を受けた土地所有者と関係人に施行予定者が補償すると定める。

Q · 都市計画で2年間建てられなかった分、お金は請求できるの?

施行予定者が定められ2年で失効した区域なら請求できる

都市計画法60条の3により、施行予定者が定められた都市計画が告示から2年以内に認可申請されず失効し、60条の2第2項の失効公告があった場合、その都市計画が定められたことで損失を受けた土地所有者と関係人は、施行予定者に損失補償を請求できます。請求先は都市計画の決定主体(都道府県・市町村)ではなく、都市計画図書に記載された施行予定者です。手続は52条の5第2項・第3項を準用し、まず協議、不成立なら収用委員会の裁決申請へ進みます。

解説

都市計画の網がかかった土地は、普通は何十年待っても一円も出ない。最高裁も、都市計画道路の予定地に長年建築制限が続いた事案で、それは受忍限度の内側だとして補償を否定している(最判平成17.11.1)。ところが例外がある。その都市計画に「施行予定者」の名前が書き込まれている場合だ。名前が入った瞬間、建築制限は一段と厳しくなる代わりに、時計が動き出す。告示から二年以内に事業の認可申請がなければ都市計画は将来に向かって失効し(60条の2第1項)、知事が失効の公告を出す。その公告が、あなたの補償請求権のスイッチである。60条の3は、その二年間に損失を受けた土地所有者と関係人に対し、施行予定者が補償しなければならないと定める。行政側は「名前を出す代わりに二年で勝負する」という賭けをしており、賭けに負けたツケは、あなたではなく施行予定者の財布に回る。

法的な位置づけ

都市計画法60条の3は、施行予定者が定められた都市計画施設の区域又は市街地開発事業の施行区域について、同法60条の2第2項の失効公告があった場合の損失補償を定める規定である。補償義務者は施行予定者であり、補償請求権者は当該都市計画が定められたことにより損失を受けた土地所有者及び関係人である。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.失効公告の日付を特定する 都道府県の公報又は都市計画担当部局のホームページで、60条の2第2項に基づく失効公告を検索し、掲載日と公告番号を控える。この日付が補償請求のすべての起点になる
  2. 2.施行予定者の法人名を原本で確認する 都市計画図書の計画書欄に記載された施行予定者を確認する。決定主体である都道府県・市町村と別人格(公社、都市再生機構、第三セクター等)であることが多く、請求先を取り違えると協議が前に進まない
  3. 3.2年間の損失を証拠化する 制限期間中に止められた建築計画の設計図面、工事見積書、融資内諾書、賃貸事業の逸失家賃試算、更地のまま負担した固定資産税や管理費を時系列で整理する。制限前に計画が具体化していた度合いが補償額の目盛りになる
  4. 4.施行予定者に書面で協議を申し入れる 52条の5第2項の準用により、施行予定者へ補償の協議を書面で申し入れる。請求の根拠条文、失効公告の日付、損失項目と算定根拠を明記し、発送記録を残す
  5. 5.不成立なら収用委員会へ裁決申請 提示額に納得できない場合は合意書に署名せず、協議不成立のまま52条の5第3項の準用により都道府県収用委員会へ裁決を申請する。署名した瞬間に第三者に値付けさせる道は閉じる

よくある質問 AI による整理

Q1都市計画法60条の3とは何ですか?

施行予定者が定められた都市計画が2年以内の認可申請なく失効した場合、区域内の土地所有者と関係人に生じた損失を施行予定者が補償すると定める規定です。

Q2都市計画の建築制限に補償は出ますか?

原則出ません。53条の建築許可制による制限は受忍限度内とされます。補償は施行予定者が定められ、かつ2年で失効した類型に限られます。

Q3失効公告はどこで確認できますか?

都道府県の公報や都市計画担当部局のホームページに掲載されます。60条の2第2項に基づく公告で、補償請求の起点となる日付です。

Q4補償の請求先はどこですか?

都市計画を決定した都道府県・市町村ではなく、都市計画図書に記載された施行予定者です。公社や第三セクター等の法人名を原本で確認してください。

Q5施行予定者とは誰のことですか?

都市計画に名前を書き込まれた事業実施予定の主体です。地方公共団体のほか、都市再生機構や地方住宅供給公社、第三セクター等が指定されます。

Q6補償額に納得できない場合はどうする?

協議に合意しないことです。52条の5第3項の準用により、協議不成立の場合は収用委員会に裁決を申請できます。

Q7借地人でも補償を請求できますか?

できます。条文は「土地の所有者又は関係人」と規定し、関係人には借地権者や賃借人など土地に関する権利を有する者が含まれます。

Q8都市計画はいつ失効しますか?

施行予定者が定められた都市計画は、告示の日から2年以内に59条の認可又は承認の申請がなければ、期間満了の翌日から将来に向かって失効します。

この条文についての質問 AI による整理

Q1二年で失効したなら、もう建てられるんですよね。それなら損はしていないのでは?

失効後は制限が外れますが、その二年間建てられなかった事実は消えません。60条の3が対象にするのはまさにその期間の損失で、更地のまま持ち続けた負担や、止められた賃貸事業の逸失利益が含まれます。実務のポイント:実務で金額が伸びるのは「建てられなかった」という抽象論ではなく、制限がかかる前に作成済みだった設計図面・見積書・融資内諾書です。計画の具体化の度合いが、そのまま補償額の目盛りになる

Q2借りている土地なんですが、借地人の私にも請求権はありますか?

あります。60条の3第1項は「土地の所有者又は関係人」と書いており、関係人には借地権者や賃借人など土地に関する権利を持つ者が含まれます。所有者とは別に、自分の名前で協議を申し入れられます。実務のポイント:交渉の場に所有者だけが呼ばれ、借地人が蚊帳の外に置かれる例は珍しくない。呼ばれなかったことは請求権を失う理由になりません。公告を知った時点で自分から書面を出し、交渉の記録を自分側にも作っておく

Q3隣の都市計画道路は40年止まったままなのに、補償の話なんて一度も聞きません。なぜですか?

その区域には施行予定者が定められていない可能性が高いからです。通常の都市計画施設の区域は53条の建築許可制にとどまり、二階建て以下の木造など容易に移転できる建築物は許可されるため、最高裁は長期の制限も受忍限度内として補償を否定しています(最判平成17.11.1)。実務のポイント:同判決には、六十年を超える制限をなお受忍限度内とすることに疑問を示した補足意見が付いている。長期未着手路線の見直し要望は、この一文を足場に組み立てられる

間違えやすい点 AI による整理

  • 「都市計画で建てられなかった分は、いつか補償される」という前提そのものが誤っている。日本の原則は無補償であり、53条の建築許可制の下で何十年制限されても金は出ない。補償が動くのは、施行予定者が定められ、かつ二年で失効したという二重の条件が揃った場合だけ。問うべきは「いくら出るか」ではなく「自分の土地はそもそも補償が出る類型か」である
  • あなたから見れば「役所の都合で二年待たされた」だが、法律から見れば補償義務を負うのは都市計画を決めた都道府県や市町村ではなく、都市計画に名前が載った「施行予定者」である。決定主体と施行予定者が別人格(公社、都市再生機構、第三セクター等)の場合、請求先を取り違えると協議はいつまでも前に進まない。この落差が時間を溶かす
  • 失効の公告が出たこと自体は知っていても、その公告が自分の請求権の起点だと理解している人は少ない。公告は公報やホームページに載るだけで、地権者一人ひとりに「補償を請求できます」という案内は届かない。制度は用意されているが、取りに行かない者の前では何も起こらない
比較の観点この条文ほかの条文
適用される制限60条の3:施行予定者が定められた区域(52条の2の厳格な建築制限)53条:通常の都市計画施設区域の建築許可制
60条の2:2年経過による都市計画の失効と公告
補償の有無失効公告後、損失を受けた者に補償あり原則無補償(受忍限度内、最判平成17.11.1)
補償規定なし。60条の3の発動要件を作る規定
義務を負う主体都市計画に記載された施行予定者なし(許可権者は都道府県知事等)
公告義務は都道府県知事
争う手続協議 →不成立なら収用委員会の裁決(52条の5第2項・3項準用)不許可処分に対する審査請求・取消訴訟
公告自体は事実行為、失効の効果は法律上当然に発生

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
都市計畫法第83條之1、土地徵收條例

台湾は公共設施保留地について長期保留の問題が顕在化し、容積移転や徴収による解消策を制度化。日本の2年失効+補償とは異なり、買収・容積移転型の解決を選んだ

韓国
국토의 계획 및 이용에 관한 법률 제47조

韓国は都市計画施設の長期未執行に対し、土地所有者に매수청구권(買受請求権)を与える構成。憲法裁判所の憲法不合致決定を受けた立法対応で、失効制度も併設される

ドイツ
BauGB §§ 39 ff.

ドイツは Planungsschadensrecht として計画変更・失効に伴う信頼投資の補償を体系化。7年の期間区分により補償範囲を分ける点が日本の2年制度と対比される

アメリカ
Penn Central Transp. Co. v. New York City, 438 U.S. 104 (1978)

米国は regulatory taking 法理により、規制の経済的影響・投資期待への干渉・規制の性格を総合考慮して補償要否を判断。制度的な期間制限ではなく事後的な司法判断による

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 告示から一年十一か月。事業説明会は一度きりで、その後は音沙汰がない。もしあと一か月のうちに認可申請がなされなかったら、どうなる? 都市計画は期間満了の日の翌日から将来に向かって失効し(60条の2第1項)、知事が失効の公告を出す。その日から、あなたは建て替えを止められていた二年分の損失を、施行予定者に請求できる立場に変わる
  • あなたが施行予定者に指定された公社や第三セクターの担当者だとする。用地交渉が難航し、二年の期限が目前に迫っている。認可申請に間に合わなければ、区域内の地権者全員から補償請求が飛んでくる。補償予算を計上していなければ、責任は現場ではなく、期限管理を放置した決裁ラインに向かう
  • 借地の上に建てた工場を増築する計画が、区域指定で止まった。あなたは所有者ではなく借地権者だ。それでも本条の「関係人」として、自分の名前で補償を請求できる
  • 隣の区画の地主が「うちは補償が出た」と言う。同じように道路の計画に引っかかっているのに、あなたには何の通知も来ない。差は土地の場所ではなく、制度の類型にある。施行予定者が定められ、かつ二年で失効した区域かどうか。名称が一つ違うだけで、財布の中身が変わる
  • 補償額の提示を受けた。だが金額は、二年間止まっていた賃貸住宅の建設で失った家賃をまったく見ていない。ここで印を押せば話は終わる。押さずに協議を不成立のまま残せば、収用委員会の裁決という第三者の値付けに持ち込む道が、52条の5第3項の準用で開いている

取るべき行動

被害を受けた側:1失効公告の日付を特定する(都道府県の公報・ホームページ、60条の2第2項)。2二年間の損失を証拠化する。止められた建築計画の図面、見積書、融資の内諾書、賃貸事業の逸失家賃、更地のまま負担した費用。3請求先は都市計画の決定主体ではなく、都市計画図書に記載された施行予定者。法人名を原本で確認する。4書面で協議を申し入れ(52条の5第2項準用)、提示額に納得できなければ合意せず、収用委員会への裁決申請(同3項準用)へ進む

訴えられた側:1二年の期限管理を最優先に置く。認可申請が間に合わないと見えた時点で、補償予算の概算と地権者・関係人リストの整備を並行させる。2補償範囲は「当該都市計画が定められたことにより」生じた損失に限られる。もともと建築計画がなかった土地や、制限と無関係な地価変動は対象外で、相当因果関係の切り分けが防御線になる。3算定基準を先に統一する。協議不成立は収用委員会の裁決へ移り、そこで個別対応のばらつきが一気に争点化する

時効(請求できる期限):起点は60条の2第2項の失効公告。都市計画は告示の日から二年以内に59条の認可または承認の申請がなければ失効する。60条の3自体には請求期間の明文がなく、まず施行予定者との協議、不成立なら収用委員会への裁決申請(52条の5第2項・第3項の準用)という順路をたどる。長く放置すれば一般の消滅時効(民法166条、権利を行使できることを知った時から5年)の問題に落ちるため、公告を知った日から起算して動くのが実務上の安全域(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:都市計画による建築制限は一般的に受忍限度内の内在的制約であり原則無補償。60条の3は、施行予定者の指定により制限が強化される類型について、2年の期間制限と引き換えに立法者が補償義務を創設した例外規定と解される

有力説(受忍限度論批判):数十年に及ぶ建築制限をなお受忍限度内とすることには疑問があり、長期未着手の都市計画施設についても補償ないし計画の見直し義務を認めるべきとする議論がある。最判平成17年の補足意見はこの方向を示唆する

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和43年(1968年) 新設:都市計画法の全部改正により現行法が制定され、都市計画制限と損失補償の基本枠組みが整備された

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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