都市計画法 第59条(施行者)
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- 都市計画事業は、市町村が、都道府県知事(第一号法定受託事務として施行する場合にあつては、国土交通大臣)の認可を受けて施行する。
- 2.都道府県は、市町村が施行することが困難又は不適当な場合その他特別な事情がある場合においては、国土交通大臣の認可を受けて、都市計画事業を施行することができる。
- 3.国の機関は、国土交通大臣の承認を受けて、国の利害に重大な関係を有する都市計画事業を施行することができる。
- 4.国の機関、都道府県及び市町村以外の者は、事業の施行に関して行政機関の免許、許可、認可等の処分を必要とする場合においてこれらの処分を受けているとき、その他特別な事情がある場合においては、都道府県知事の認可を受けて、都市計画事業を施行することができる。
- 5.都道府県知事は、前項の認可をしようとするときは、あらかじめ、関係地方公共団体の長の意見をきかなければならない。
- 6.国土交通大臣又は都道府県知事は、第一項から第四項までの規定による認可又は承認をしようとする場合において、当該都市計画事業が、用排水施設その他農用地の保全若しくは利用上必要な公共の用に供する施設を廃止し、若しくは変更するものであるとき、又はこれらの施設の管理、新設若しくは改良に係る土地改良事業計画に影響を及ぼすおそれがあるものであるときは、当該都市計画事業について、当該施設を管理する者又は当該土地改良事業計画による事業を行う者の意見をきかなければならない。ただし、政令で定める軽易なものについては、この限りでない。
- 7.施行予定者が定められている都市計画に係る都市計画施設の整備に関する事業及び市街地開発事業は、その定められている者でなければ、施行することができない。
この条文の基本情報
施行者とは何ですか?
定義施行者とは、都市計画法第59条に定められた規定で、「都市計画事業は、市町村が、都道府県知事(第一号法定受託事務として施行する場合にあつては、国土交通大臣)の認可を受けて施行する。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 都市計画法第59条(施行者)は、日本の都市計画法に含まれる条文です。
- 都市計画法第59条の条文原文は「都市計画事業は、市町村が、都道府県知事(第一号法定受託事務として施行する場合にあつては、国土交通大臣)の認可を受けて施行する。」で始まります。
- 都市計画法第59条は第一節 都市計画事業の認可等に置かれています。
- 都市計画法の公布日は昭和43年6月15日です。
- 都市計画法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 都市計画法第59条の前の条は都市計画法第58条の12です。
- 都市計画法第59条の次の条は都市計画法第60条です。
- 都市計画法第59条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
都市計画法(昭和四十三年法律第百号)第59条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/343AC0000000100 - 本サイト収録
都市計画法(昭和四十三年法律第百号)第59条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/343AC0000000100/59
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点都市計画法59条は、都市計画事業の施行者を定める規定である。市町村は都道府県知事、都道府県及び国の機関は国土交通大臣、民間事業者は都道府県知事の認可又は承認を受けて施行する。
Q · 都市計画事業って、誰がやることになっているんですか?
市町村・都道府県・国・民間が、それぞれ認可や承認を得て施行します
都市計画法59条は、都市計画事業の施行主体を四つに区分します。原則は市町村が都道府県知事(第一号法定受託事務として施行する場合は国土交通大臣)の認可を受けて施行し(1項)、市町村による施行が困難又は不適当な場合は都道府県が国土交通大臣の認可を受け(2項)、国の機関は国の利害に重大な関係を有する事業について大臣の承認を受け(3項)、それ以外の民間事業者等は関連処分を受けている場合その他特別な事情がある場合に都道府県知事の認可を受けて施行できます(4項)。民間施行者の認可には関係地方公共団体の長の意見聴取が前置されます(5項)。
解説
駅前再開発の看板に「施行者:○○市」と書いてある。あの一行は飾りではない。都市計画法59条は、都市計画事業を誰が施行できるかを厳格に列挙し、しかも全員に「認可」または「承認」という関門をくぐらせる。市町村は都道府県知事の認可、都道府県は国土交通大臣の認可、国の機関は大臣の承認、そして民間事業者は都道府県知事の認可。あなたが知っておくべきは、この認可の瞬間に何が起きるかだ。認可の告示(62条)が出た途端、その区域では65条により建築・工作物の設置・土地の形質変更が知事等の許可なしにできなくなり、69条以下で土地収用法が発動する。つまり59条の認可は「工事のお許し」ではなく、あなたの土地に収用権と建築制限を接続するスイッチである。看板に書かれた施行者名と認可日は、あなたの財産権が制限された日付そのものだ。
法的な位置づけ
都市計画法59条は、都市計画事業の施行主体と認可・承認の要件を定める規定である。市町村は都道府県知事の、都道府県及び国の機関は国土交通大臣の、それ以外の者は都道府県知事の認可又は承認を受けて施行する。民間施行者の認可には関係地方公共団体の長の意見聴取が前置され、農用地の保全に係る施設に影響する事業では施設管理者等の意見聴取が義務づけられる。
手順・フロー
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手順
- 1.自分の土地が事業地に入っているか確認する 市町村の都市計画課で、事業認可の告示日・施行者・事業地を表示する図面・事業施行期間を閲覧し、写しを取得する。境界線上にある場合は残地補償の争点になるため、図面上の境界を必ず特定する
- 2.認可の段階と制限の強度を切り分ける 都市計画決定のみの段階(53条の建築制限)か、59条の事業認可と62条の告示を経た段階(65条の許可制)かを告示日で確認する。告示日が建築制限の起点であり、リフォーム・建替えの可否がここで分かれる
- 3.認可前の意見陳述の席を使う 民間施行者の認可であれば5項の関係地方公共団体の長の意見聴取、用排水施設や土地改良事業計画に影響する事業であれば6項の施設管理者等の意見聴取が前置される。地元自治会・土地改良区として、認可前に文書で意見を提出し記録を残す
- 4.補償交渉の時間軸を文書で確認する 用地交渉の初回に、認可の告示日・事業施行期間・収用裁決申請の見込み時期を文書で質問する。回答により任意買収の上乗せ余地が大きい局面か、相手が期限に追われている局面かを判別できる
- 5.認可自体を争う場合は期限を先に押さえる 認可処分の取消訴訟は処分があったことを知った日から6か月以内かつ処分の日から1年以内(行政事件訴訟法14条)、審査請求は知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)。告示を知った時点で弁護士に相談し、原告適格と主張の組立てを固める
よくある質問 AI による整理
Q1都市計画事業の認可とは何ですか?
都市計画法59条に基づき、上級行政庁が施行者に事業の施行権限を与える行政処分です。認可の告示後は建築制限と土地収用法の適用が発動します。
Q2都市計画決定と事業認可の違いは何ですか?
決定は都市計画の内容を定める段階で制限は53条の緩やかなもの、事業認可は59条で施行者に権限を与える段階で、告示後は65条の厳格な許可制に移行します。
Q3事業認可の告示はどこで確認できますか?
都道府県又は市町村の公報に掲載され、都市計画課の窓口や自治体サイトで閲覧できます。告示日・施行者名・事業地は62条により公示されます。
Q4都市計画事業の施行者は誰が決めるのですか?
法律が施行主体の順位を定め、実際の権限付与は認可・承認を行う都道府県知事又は国土交通大臣が判断します。市町村施行が原則です。
Q5施行予定者とは何ですか?
都市計画にあらかじめ定められた施行主体です。59条7項により、施行予定者が定められている事業は、その者以外は施行できません。
Q6事業認可の後に自宅を増築できますか?
認可の告示後は65条により、建築物の建築・工作物の設置・土地の形質変更に都道府県知事等の許可が必要です。無許可工事は中止命令の対象になります。
Q7都市計画事業の認可申請に必要な書類は何ですか?
60条と施行規則が定める認可申請書のほか、事業計画書、設計の概要、事業地を表示する図面、資金計画書などの添付図書が必要です。
Q8都市計画事業に期間の定めはありますか?
認可・承認では事業施行期間が定められ、62条で告示されます。期間内に完了しない場合は変更認可を要し、延長が繰り返される路線もあります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1都市計画道路の予定地ってずっと言われてるんですが、いつ立ち退きになるんですか?
都市計画決定だけの段階では立ち退きは始まらない。動き出すのは59条の事業認可を受け、62条で告示が出てからで、そこから用地交渉、収用裁決へ進む。実務のポイント:認可前の長期未着手路線は、各自治体が見直し方針を持っていて、廃止・縮小された例も相当数ある。市の都市計画マスタープランや見直し検討路線の一覧を確認すると、自分の路線が「見直し候補」に入っているか分かる。役所は聞かれなければ言わない
Q2民間の会社が施行者って、そんなことあるんですか?
ある。59条4項により、国の機関・都道府県・市町村以外の者も、事業の施行に関して行政機関の免許・許可・認可等の処分を受けているときその他特別な事情がある場合には、知事の認可を受けて施行できる。鉄道会社や再開発会社が典型例だ。実務のポイント:民間施行者は69条以下で土地収用法の起業者として扱われるが、事業スケジュールと資金計画に縛られているため、収用手続の長期化を最も嫌う。その時間的弱点は、任意交渉での条件に反映される
Q3認可が出る前に、住民が意見を言う機会はないんですか?
ある。4項の民間施行者の認可では5項により関係地方公共団体の長の意見聴取が必須で、地元市町村を経由した意思表明の経路になる。用排水施設や土地改良事業計画に影響する事業では6項により施設管理者等の意見聴取が義務づけられる。実務のポイント:この意見聴取の記録は、後に取消訴訟になったとき手続の適法性を争う材料になる。意見を出した事実と、それがどう扱われたかを文書で残しておくと、後の争点で効く
Q4事業認可そのものを裁判で争えますか?
争える。事業認可は行政処分(役所が特定の相手に直接下す具体的な決定)であり、取消訴訟の対象になる。小田急高架訴訟の最高裁大法廷判決(平成17.12.7)は、事業地の周辺住民にも原告適格を広く認めた。実務のポイント:実務上、認可の取消しが認められる例は少なく、争点は事業の必要性や都市計画決定の裁量の逸脱に絞られる。ただし訴訟の提起自体が事業スケジュールと補償交渉の力学を動かすため、勝訴可能性だけで判断するのは戦略的に狭い
間違えやすい点 AI による整理
- 「都市計画で線が引かれた時点で、もう土地を取られる」と思い込んでいる人が多いが、問いの立て方が違う。都市計画決定(線引き)と事業認可(59条)はまったく別の段階であり、決定から認可まで数十年かかる、あるいは永遠に来ない例も珍しくない。あなたが確認すべきは「線が引かれているか」ではなく「認可の告示が出ているか」である
- 都市計画事業は役所がやるものだと理解されているが、その深刻度が見落とされている。4項により、民間事業者も知事の認可を受ければ施行者になれる。そして認可を受けた民間施行者は、69条以下により土地収用法上の起業者として扱われる。あなたの向かいに座っている不動産会社の担当者が、法的には収用権の裏付けを持った主体である場合がある
- 「認可は行政の内部手続だから、住民には関係ない」と考えられがちだが、法律から見ると認可は処分性のある行政処分(役所が特定の相手に直接下す具体的な決定)である。最高裁は土地区画整理事業計画の決定について処分性を認め、抗告訴訟の対象とした(最大判平成20.9.10)。事業認可についても、区域内の地権者には取消訴訟の原告適格が認められた例がある(小田急高架訴訟、最大判平成17.12.7)。あなたには訴える席がある
- 5項の「関係地方公共団体の長の意見をきく」は儀式だと思われているが、民間施行者の認可では市町村長の意見が実質的な関門になる。地元市が難色を示す案件は、認可自体が長期化する。地元の議会や首長に働きかける行為は、法の予定した経路の内側にある
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 制限が生じる段階 | 59条:施行者に認可・承認が与えられる段階 | 53条:都市計画決定のみの段階 65条:62条の告示後の段階 |
| 土地所有者への効果 | 認可により収用権と建築制限が接続される前提が整う | 2階建て木造等は原則許可される緩やかな建築制限 建築・工作物設置・土地の形質変更が知事等の許可制 |
| 主な手続の相手方 | 都道府県知事又は国土交通大臣(認可・承認庁) | 都道府県知事等(許可権者) 都道府県知事等(許可権者)+施行者 |
| 争う手段 | 認可処分の取消訴訟・審査請求(行訴法14条の期間制限) | 不許可処分に対する取消訴訟・損失補償の請求 不許可処分・中止命令に対する取消訴訟 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も計画決定と事業実施を分け、公共設施保留地の取得方式を法定する。都市更新では實施者が主管機關の核定を受ける点が日本の4項認可に近い構造
韓国は都市・郡計画施設事業の施行者を特別市長・広域市長・市長・郡守を原則とし、民間施行者には指定要件(土地面積・所有者同意率)を法定する点で日本より要件が明示的
ドイツは自治体が主体で、民間の Sanierungsträger は自治体の委託に基づき任務を遂行する構成。収用は独立の要件審査を経る点で、認可が収用権に直結する日本型と異なる
米国では再開発庁が州法に基づき収用権を行使するが、Kelo 判決後に多数の州が経済開発目的の収用を制限する立法を行い、民間主体への収用権付与への統制が強化された
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 自宅の前の道路が「都市計画道路」に指定されて数十年、ずっと何も起きなかった。ある日「事業認可」の告示が出る。ここからは別世界だ。都市計画決定(53条の建築制限、2階建て木造なら原則許可)と事業認可後(65条の制限、知事の許可制で厳格)ではまったく強度が違う。告示の日を境に、リフォームの計画も建替えの計画も止まる
- 民間デベロッパーから「この土地、市街地再開発で買いたい」と言われた。相手は59条4項の認可を持っているのか、それともこれから取るのか。認可前なら純粋な任意売買で、あなたには断る自由がある。認可後なら収用の裏付けがある交渉になる。この一点を確認せずに価格交渉に入るのは、相手の手札を見ずにポーカーをするのと同じだ
- 農家として代々の田を守ってきた。都市計画事業で用水路が付け替えられるという話が来た。59条6項を読んでほしい。用排水施設や土地改良事業計画に影響する事業では、大臣または知事は認可の前にその施設の管理者、土地改良事業を行う者の意見を聴かなければならない。あなたの土地改良区が意見を述べる法的な席は、認可の前に用意されている
- もし、認可の告示が出てから自宅の増築を始めてしまったら? 65条違反として工事の中止や原状回復を命じられうる。施行者の買収交渉でも、無許可の増築部分は補償の対象として争いになる。告示日の確認は、着工前の三分でできる
- 都市計画の図面に「施行予定者」の名前が入っていた。7項により、その定められた者以外は施行できない。つまり別の事業者があなたに「うちが開発します」と持ちかけてきたら、その時点で法的に不整合。図面の一欄を見るだけで、相手の話の真偽が割れる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 市町村の都市計画課で、認可の告示日・施行者・事業区域図・事業期間を写しで取得する。告示日が65条の建築制限の起点になる2. 自分の土地が区域内か境界線上かを図面で確認、境界上なら残地補償の争点になる3. 補償交渉の前に不動産鑑定士または用地補償に詳しい専門家に相談、施行者の提示額は積算基準による一次案にすぎない4. 認可自体に不服がある場合は、取消訴訟または審査請求の期限が短いので、告示を知った時点で即座に弁護士へ
訴えられた側:1. 民間施行者として認可を受ける側なら、4項の「行政機関の免許、許可、認可等の処分を受けているとき」という要件を先に固める、この前提を欠くと申請自体が通らない2. 5項の関係地方公共団体の長の意見聴取は事前に地元調整を済ませてから申請、地元の反対意見が付くと認可が長期化する3. 6項に該当する用排水施設・土地改良事業計画への影響の有無を早期に洗い出し、施設管理者との協議記録を残す4. 7項の施行予定者が定められている場合、自社が指定されているか必ず確認、指定外の者は施行できない
時効(請求できる期限):認可処分の取消訴訟は、処分があったことを知った日から6か月以内かつ処分の日から1年以内(行政事件訴訟法14条)。審査請求は処分があったことを知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)。65条の建築制限は認可の告示の日から効力を持つ(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説(計画裁量論):59条の認可・承認は、都市計画の内容の適法性と施行者の適格性を審査する行政処分であり、行政庁には広範な計画裁量が認められる。もっとも判断過程審査により、基礎事実の誤認や考慮すべき事項の看過があれば違法となる
有力説(施行者統制論):59条の実質的機能は、収用権を行使しうる主体を上級行政庁の認可という形で階層的に統制する点にあると説く。特に4項の民間施行者について、5項の意見聴取と併せて統制の密度を確保する必要が強調される
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和43年(1968年) 新設:都市計画法の全部改正により現行59条が成立。旧都市計画法下の国の事業としての位置づけを改め、市町村施行を原則とし、施行主体ごとに認可・承認庁を段階化する構造を確立した
- 2.平成11年(1999年) 改正:地方分権一括法により機関委任事務が廃止され、1項に「第一号法定受託事務として施行する場合にあつては、国土交通大臣」という認可庁の振分けが置かれた(省庁再編に伴う大臣名称の変更を含む)
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