都市計画法 第65条(建築等の制限)
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- 第六十二条第一項の規定による告示又は新たな事業地の編入に係る第六十三条第二項において準用する第六十二条第一項の規定による告示があつた後においては、当該事業地内において、都市計画事業の施行の障害となるおそれがある土地の形質の変更若しくは建築物の建築その他工作物の建設を行い、又は政令で定める移動の容易でない物件の設置若しくは堆積を行おうとする者は、都道府県知事等の許可を受けなければならない。
- 2.都道府県知事等は、前項の許可の申請があつた場合において、その許可を与えようとするときは、あらかじめ、施行者の意見を聴かなければならない。
- 3.第五十二条の二第二項の規定は、第一項の規定による許可について準用する。
この条文の基本情報
建築等の制限とは何ですか?
定義建築等の制限とは、都市計画法第65条に定められた規定で、「第六十二条第一項の規定による告示又は新たな事業地の編入に係る第六十三条第二項において準用する第六十二条第一項の規定による告示があつた後においては、当該事業地内に…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 都市計画法第65条(建築等の制限)は、日本の都市計画法に含まれる条文です。
- 都市計画法第65条の条文原文は「第六十二条第一項の規定による告示又は新たな事業地の編入に係る第六十三条第二項において準用する第六十二条第一項の規定による告示があつた後においては、当該事業地内に…」で始まります。
- 都市計画法第65条は第二節 都市計画事業の施行に置かれています。
- 都市計画法の公布日は昭和43年6月15日です。
- 都市計画法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 都市計画法第65条の前の条は都市計画法第64条です。
- 都市計画法第65条の次の条は都市計画法第66条です。
- 都市計画法第65条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
都市計画法(昭和四十三年法律第百号)第65条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/343AC0000000100 - 本サイト収録
都市計画法(昭和四十三年法律第百号)第65条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/343AC0000000100/65
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点都市計画法65条は、都市計画事業の認可告示後、事業地内で土地の形質変更・建築・工作物の建設・移動の容易でない物件の設置には都道府県知事等の許可が必要と定める。
Q · 認可の告示が出た土地って、庭に物置を置くだけでも許可が必要なんですか?
はい、容易に動かせない物置なら許可の対象になりえます
都市計画法65条により、事業認可等の告示があった後は、事業地内で事業の施行の障害となるおそれがある土地の形質の変更、建築物の建築その他工作物の建設、政令で定める移動の容易でない物件の設置又は堆積には、都道府県知事等の許可が必要です。建てなくても、容易に動かせない物置や資材を置くだけで対象になりえます。知事等は許可時にあらかじめ施行者の意見を聴くため(2項)、申請前の事前協議が実務上の鍵です。許可が得られず利用が著しく妨げられる場合は、3項が準用する52条の2第2項により買取りの申出ができます。
解説
都市計画事業の認可告示が出た土地は、その瞬間から「普通の土地」ではなくなる。あなたがその事業地内に土地を持っていたら、庭に物置を建てる、駐車場を舗装する、古家を建て替える、そのすべてに都道府県知事等の許可が要る。許可なくやれば、原状回復命令(80条)や罰則(92条)の対象になりうる。ここで多くの地権者が誤解する。「まだ買収の話も来ていないのだから自由に使える」。逆である。告示は事業の着手予告であり、同時に土地利用の凍結スイッチだ。ポイントは、この制限が土地収用法の事業認定と連動している点にある(70条により事業認可が収用法の事業認定とみなされる)。つまり告示を見た日から、あなたは「いずれ買収される土地の所有者」として、補償額の交渉ステージに立っている。制限に従いながら、同時に65条2項の意見聴取や52条の2第2項準用による買取請求という二つのカードを握れるかどうかで、数年後の手取りが変わる。
法的な位置づけ
都市計画法65条は、都市計画事業の事業地内における行為制限を定める規定である。62条1項(63条2項で準用する場合を含む)の告示後、事業の施行の障害となるおそれがある土地の形質の変更、建築物の建築その他工作物の建設、政令で定める移動の容易でない物件の設置又は堆積について、都道府県知事等の許可を要件とする。53条の建築制限より規制強度が高い段階に位置する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.告示日と事業地の区域図を取得する 市区町村の都市計画課で、都市計画事業の認可(変更認可を含む)の告示年月日と事業地の区域図を確認する。自分の土地が全部かかるのか一部かかるのかを図面上で確定させ、写しを保管する
- 2.予定する行為が制限対象かを文書で照会する 計画している工事が「土地の形質の変更」「建築物の建築その他工作物の建設」「政令で定める移動の容易でない物件の設置若しくは堆積」のいずれかに当たるかを照会する。口頭確認だけで進めると後に覆されるため、照会は文書で出し、回答も書面で受け取る
- 3.申請前に施行者と工法・規模を事前協議する 2項により知事等は許可を与えようとするとき必ず施行者の意見を聴く。したがって申請前に施行者(市・都道府県・都市再生機構等)と協議し、事業の障害とならない工法・規模・仮設化に調整しておく。順序を先にするだけで許可の見通しが変わる
- 4.65条1項の許可申請を提出する 都道府県知事等に許可申請書を提出する。建築確認申請とは別手続であり、確認申請が下りても65条の許可がなければ着工できない。申請書には行為の種類・規模・期間・事業への影響の有無を明記する
- 5.不許可なら買取りの申出と補償交渉に切り替える 許可が得られず土地の利用が著しく妨げられる場合は、3項が準用する52条の2第2項により施行者に土地の買取りを申し出る。同時に、70条により事業認可が収用法の事業認定とみなされることを前提に、補償額と残地補償の資料整備に入る
よくある質問 AI による整理
Q1都市計画法65条とは何ですか?
都市計画事業の認可等の告示後、事業地内での土地の形質変更・建築・工作物の建設・移動の容易でない物件の設置又は堆積に、都道府県知事等の許可を求める規定です。事業の施行を確保するための行為制限です。
Q2自分の土地が事業地内かどうか調べる方法は?
市区町村の都市計画課で、事業認可の告示年月日と事業地の区域図を確認できます。告示は登記簿には現れないため、登記事項証明書だけを見ても分かりません。窓口での区域図照合が唯一確実な方法です。
Q3無許可で工事をしたらどうなりますか?
都市計画法80条の監督処分により、工事の中止や原状回復を命じられる可能性があり、罰則の対象にもなりえます。既に投じた工事費が回収できないうえ、撤去費用も自己負担になるのが実務上の痛点です。
Q465条の許可申請はどこに出しますか?
許可権者は都道府県知事等であり、実務上は都道府県の都市計画担当課、権限移譲を受けた市では市の担当課が窓口になります。事業地の所在地を管轄する窓口を事前に確認してから申請します。
Q5駐車場のアスファルト舗装は形質の変更にあたりますか?
切土・盛土や地盤の性質を変える工事を伴えば「土地の形質の変更」に該当しうる一方、既存路盤上の表層打替えにとどまる場合は評価が分かれます。着工前に窓口へ文書で照会し、回答を書面で残すのが安全です。
Q6事業地内の土地は売却できますか?
65条は所有権の移転そのものを制限しません。ただし重要事項説明で事業地内であることが説明されるため、買主が付きにくく、価格も事実上事業の補償水準に引き寄せられます。売却より買取りの申出の比較検討が実益です。
Q7相続した土地が事業地内だった場合どうすればいいですか?
まず市区町村で告示日と区域図を取得し、事業の進捗と用地買収の予定順位を確認します。相続人が事情を知らずに物件を置いたり造成すると無許可行為になりうるため、遺産分割協議の前に事業地情報を共有してください。
Q865条の許可はどのくらいで下りますか?
条文上の標準処理期間はありません。2項により知事等が施行者の意見を聴く手続が必須となるため、自治体と事業の状況で差が出ます。施行者との事前協議期間を含めて余裕をみた工程設計が必要です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1告示が出る前にもう工事を始めていた場合はどうなりますか?
65条1項は告示があった後の行為を対象としているため、告示前に適法に着手していた工事は原則として本条の許可対象ではない。ただし着手の事実を証明できるかが争点になる。実務のポイント:着工日の証明は契約書の日付ではなく、現場写真・重機の搬入記録・近隣挨拶の記録といった客観資料で決まる。告示が近いと分かった段階で、着手状況を日付入りで撮影しておく地権者と、そうでない地権者では、この局面での立場が根本的に違う
Q2プレハブや資材を置くだけでも許可が要るんですか?
1項は「政令で定める移動の容易でない物件の設置若しくは堆積」を明示的に対象としている。建物ではなくても、容易に動かせない規模のものを置けば規制対象になりうる。実務のポイント:判断の分かれ目は「移動の容易さ」であって、登記の有無でも基礎の有無でもない。窓口で口頭確認しただけで進めると後で覆されることがあるので、照会は文書で出して回答を書面でもらう。この一往復が、後日の是正命令を防ぐ
Q3許可が下りなかったら、ただ損をするだけですか?
65条3項が52条の2第2項を準用しており、許可が得られず土地の利用が著しく妨げられる場合には、施行者に対して土地の買取りを申し出る道が開かれている。実務のポイント:買取りの申出は、単に土地を手放す手続ではなく、買収時期の順番を前に動かす交渉材料になる。事業のスケジュール上、施行者は用地取得の進捗に追われているため、申出のタイミングが早いほど条件交渉の余地が残る
間違えやすい点 AI による整理
- 「所有権があるのだから自分の土地に何を建てようと自由」という前提そのものが、告示後の事業地では成り立たない。問うべきは「建てていいか」ではなく「いつ買収されるのか、いくらで、それまでの間どこまで使えるのか」である。問いを立て直さない限り、役所との会話は噛み合わない
- 58条の2や53条の建築許可制度(都市計画施設の区域内の建築制限)は知っている人でも、65条の厳しさを過小評価している。53条は「2階建て以下の木造なら原則許可」という緩やかな運用だが、65条は事業の施行が目前に迫った段階の規制であり、許可が下りにくい。同じ「都市計画による建築制限」でも、段階が違えば通りやすさが桁違いに変わる
- 「規制されるだけで何の見返りもない」と思われがちだが、65条3項は52条の2第2項を準用しており、許可が得られず土地利用が著しく妨げられる場合には、施行者に対する買取りの申出という受け皿が用意されている。規制条文の最後の一項が、実は権利条文になっている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規制の段階 | 65条:事業認可の告示後(事業の施行が目前) | 53条:都市計画施設等の区域内(計画決定段階) 52条の2:市街地開発事業等予定区域内(予定段階) |
| 規制対象行為 | 形質の変更・建築物の建築その他工作物の建設・移動の容易でない物件の設置又は堆積 | 建築物の建築(工作物一般は原則対象外) 形質の変更・建築物の建築その他工作物の建設等 |
| 許可の通りやすさ | 事業の障害となるおそれが基準、施行者の意見聴取が必須で通りにくい | 2階建て以下・容易に移転除却できる木造等は原則許可 予定区域の目的を妨げない範囲で判断 |
| 地権者の受け皿 | 3項が52条の2第2項を準用し買取りの申出が可能 | 56条等による買取りの制度が別に用意されている 2項で施行予定者への買取りの申出が可能 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は徴収公告日を起点に、新築・増改築・地形変更・農作物の栽種までを一律禁止する構造をとる。日本の65条が許可制(個別判断の余地あり)である点と、台湾が原則禁止型である点が最大の違い。
韓国は事業認定の告示後、土地の形質変更や建築に市長・郡守等の許可を要求し、無許可の建築物等は補償の対象外とする。許可制という枠組みは日本と同型だが、補償排除を明文化している点が異なる。
ドイツは Veränderungssperre(変更禁止)を条例で発令し、期間制限(原則2年、延長可)を明文化した上で、期間超過時に補償義務を発生させる。日本の65条が期間の上限を定めない点と対照的である。
米国は収用予告に伴う利用制限を規制的収用(regulatory taking)として争う構造をとり、制限が過度であれば補償を要すると判断されうる。行政許可制で入口を絞る日本と、事後の司法判断に委ねる米国という設計思想の差が現れる。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 自宅前の道路拡幅事業の認可告示が市の公報に載った。あなたは半年前から外構リフォームの見積もりを取っていた。塀の撤去と駐車場の土間コンクリート、これは「土地の形質の変更」に当たりうる。工務店は都市計画法など知らない。着工前に市役所の都市計画課で事業地の区域図を確認しないと、あなたが原状回復を命じられる側になる
- もし、告示後に相続した土地に、相続人が知らずにプレハブ倉庫を置いたらどうなる? 政令で定める「移動の容易でない物件の設置若しくは堆積」に該当すれば、それだけで無許可行為だ。建物を建てていなくても、置いただけで違反になる。この条文が「設置若しくは堆積」まで書き込んでいる理由がここにある
- 駐車場経営をしていて、事業地に自分の区画が半分かかった。残り半分だけでは採算が合わない。この場合、52条の2第2項の準用(65条3項)により、土地の利用が著しく妨げられるときは施行者に土地の買取りを申し出る道がある。「制限された側は黙って耐えるだけ」ではない
- 工事業者として、施主から「役所の認可が出た地域だけど、すぐ着工してほしい」と頼まれた。着工すればあなたも行為者だ。告示日と事業地の範囲を確認せずに重機を入れると、施主と一緒に是正命令の対象になる。契約書に「法令上の許可は施主が取得する」と一行入れるかどうかで、責任の所在が変わる
- あと3週間で建築確認申請の期限が切れる。事業認可の告示はその2か月前に出ていた。あなたは確認申請とは別に、65条1項の許可申請を出さなければならない。しかも2項により知事等は施行者(事業をやる市や公社)の意見を聴く。施行者が「事業の障害になる」と言えば、許可は下りない。時間切れで計画そのものが消える
取るべき行動
被害を受けた側:1. 市町村の都市計画課で告示の年月日と事業地の区域図を取得し、自分の土地が全部か一部かを確定させる2. 予定していた工事が「形質の変更・建築物の建築・工作物の建設・移動の容易でない物件の設置堆積」のどれに当たるか窓口で確認、該当しないなら書面で確認を残す3. 該当するなら1項の許可申請、並行して施行者と工法の事前協議4. 許可が下りず利用が著しく妨げられるなら、3項準用の買取りの申出を検討。同時に収用手続上の補償交渉の準備に入る
訴えられた側:1. 無許可を指摘されたら、まず着手日と告示日の前後関係を確認する。告示前に適法に着手していた工事には原則としてこの制限は及ばない2. 該当行為かどうか自体を争う余地を検討(仮設か恒久か、移動が容易な物件か) 3. 事後的にでも許可の取得可能性を施行者と協議、事業の障害にならない範囲に規模を縮小する修正案を出す4. 是正命令が出た場合は、命令書末尾の教示欄を最初に読み、審査請求または取消訴訟の期間内に動く
時効(請求できる期限):制限の始期は第62条1項(または63条2項で準用する場合)の告示の日であり、告示があった後の行為が対象。許可申請そのものに法定の申請期限はないが、着工予定から逆算して施行者との協議期間を見込む必要がある。不許可処分や是正命令に不服がある場合は、審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内、取消訴訟は6か月以内(行政不服審査法18条、行政事件訴訟法14条)
学説
通説:65条の制限は、事業認可の告示により事業の施行が具体化した段階で、駆け込み的な土地利用による補償額の膨張と工期の遅延を防ぐための内在的制約と解される。全面禁止ではなく「事業の施行の障害となるおそれ」を基準とする許可制であり、3項の買取りの申出が財産権保障の受け皿として機能する。
有力説:53条の計画段階の制限と65条の事業段階の制限は、規制強度と許可基準が実質的に異なるため、同一の「都市計画による建築制限」として一律に論じるべきではないとする見方。65条では施行者の意見聴取が必須であることから、許可判断は事業の工程管理と一体化していると評価される。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和43年(1968年) 新設:都市計画法の全面改正(旧都市計画法の廃止)に伴い、都市計画事業の事業地内における行為制限として新設。許可権者を知事とし、施行者の意見聴取と買取りの申出の準用を組み込んだ。
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