都市計画法 第64条(認可に基づく地位の承継)
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- 第五十九条第四項の認可に基づく地位は、相続その他の一般承継による場合のほか、国土交通省令で定めるところにより、都道府県知事の承認を受けて承継することができる。
- 2.第五十九条第四項の認可に基づく地位が承継された場合においては、この法律又はこの法律に基づく命令の規定により被承継人がした処分、手続その他の行為は、承継人がしたものとみなし、被承継人に対してした処分、手続その他の行為は、承継人に対してしたものとみなす。
この条文の基本情報
認可に基づく地位の承継とは何ですか?
定義認可に基づく地位の承継とは、都市計画法第64条に定められた規定で、「第五十九条第四項の認可に基づく地位は、相続その他の一般承継による場合のほか、国土交通省令で定めるところにより、都道府県知事の承認を受けて承継することができる。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 都市計画法第64条(認可に基づく地位の承継)は、日本の都市計画法に含まれる条文です。
- 都市計画法第64条の条文原文は「第五十九条第四項の認可に基づく地位は、相続その他の一般承継による場合のほか、国土交通省令で定めるところにより、都道府県知事の承認を受けて承継することができる。」で始まります。
- 都市計画法第64条は第一節 都市計画事業の認可等に置かれています。
- 都市計画法の公布日は昭和43年6月15日です。
- 都市計画法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 都市計画法第64条の前の条は都市計画法第63条です。
- 都市計画法第64条の次の条は都市計画法第65条です。
- 都市計画法第64条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
都市計画法(昭和四十三年法律第百号)第64条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/343AC0000000100 - 本サイト収録
都市計画法(昭和四十三年法律第百号)第64条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/343AC0000000100/64
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点都市計画法64条は、都市計画事業の施行者の地位が一般承継または知事の承認により承継され、前の施行者がした手続は承継人がしたものとみなされると定める。
Q · 再開発の事業者が別の会社に変わったら、これまでの交渉は白紙になるんですか?
なりません。都市計画法64条2項で手続はそのまま引き継がれます
都市計画法64条1項は、59条4項の認可に基づく施行者の地位を、相続その他の一般承継なら当然に、事業譲渡等の特定承継なら都道府県知事の承認を受けて承継できると定めます。同条2項により、被承継人がした処分・手続は承継人がしたものとみなされ、被承継人に対してした届出や協議も承継人に対してしたものとみなされます。したがって事業者が交代しても手続は一からやり直しにならず、逆に「担当会社が変わったので白紙に戻してほしい」という主張も通りません。
解説
駅前再開発の立退き交渉を三年続けてきた相手方が、ある朝、別の会社の名刺を差し出してくる。都市計画事業の施行者は途中で入れ替わりうる。都市計画法64条1項は、59条4項の認可(国・都道府県・市町村以外の民間等が都市計画事業を施行できる特別な認可)に基づく地位を、相続その他の一般承継なら当然に、それ以外の譲渡なら都道府県知事の承認を受けて承継できると定める。効いてくるのは2項だ。前の施行者がした処分・手続は承継人がしたものとみなされ、前の施行者に対してした処分・手続は承継人に対してしたものとみなされる。つまり相手が変わっても手続は一からやり直しにならない。あなたが提出した書面も、進行中の協議も、そのまま新しい相手に引き継がれる。裏を返せば「担当会社が変わったので白紙に戻してほしい」という主張は通らないということだ。
法的な位置づけ
都市計画法64条は、都市計画事業の施行者の地位の承継を定める規定である。59条4項の認可に基づく地位は、相続その他の一般承継のほか、都道府県知事の承認を受けて承継することができ、承継があった場合には被承継人がした処分・手続および被承継人に対してした処分・手続が、それぞれ承継人がした、または承継人に対してしたものとみなされる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.相手方の社名・代表者の変更に気付く 協議の相手方から受け取る名刺、通知書面、封筒の差出人名を毎回記録し、社名・代表者・担当部署が前回と異なっていないかを照合する。一般承継の場合は誰も通知してくれないため、自分で気付くしかない
- 2.都道府県に承認の有無と承認日を照会する 都道府県の都市計画担当課に対し、当該都市計画事業について64条1項の承認がされたか、承認日はいつかを照会する。合併・分割による一般承継が疑われる場合は、法人の登記事項証明書を取得して承継の事実と時期を確認する
- 3.従前の手続の効力を新施行者に書面で確認させる 64条2項を根拠として、前施行者との協議記録、提出済みの意見書・届出、買取りの申出等が承継人との関係で効力を有することを、新施行者に書面で確認させる。交代直後の初回協議で従前の合意事項の確認書に署名を求めるのが最も通りやすい
- 4.事業施行期間と収用手続の進行状況を再確認する 事業認可で定められた事業施行期間と、収用裁決申請の有無・段階を確認する。事業者の交代によって期限が延びることはないため、残り時間を前提に自分側の対応スケジュールを引き直す
- 5.疑義があれば事実を文書で都道府県に提供する 承継人の資力・体制に疑義がある場合、承認申請が知事に係属している期間中に、推測ではなく確認できる事実を文書で都市計画担当課に提供する。審査資料として記録に残り、後の補償交渉の前提が変わることがある
よくある質問 AI による整理
Q1都市計画事業の地位の承継とは何ですか?
59条4項の認可に基づく施行者の地位を他者に移すことです。相続・合併等の一般承継なら当然に、事業譲渡等なら都道府県知事の承認を受けて承継できます(64条1項)。
Q2施行者が変わったら手続はやり直しですか?
やり直しになりません。64条2項により、前の施行者がした処分・手続は承継人がしたものとみなされ、前の施行者に対してした届出等も承継人に対してしたものとみなされます。
Q3地位の承継に地権者の同意は必要ですか?
必要ありません。64条1項の承認は、承継人に事業遂行の能力と確実性があるかを都道府県知事が審査するもので、地権者の同意は法律上の要件とされていません。
Q4合併の場合も知事の承認は要りますか?
不要です。64条1項は相続その他の一般承継を承認の対象から除いており、吸収合併なら存続会社が当然に地位を承継します(会社法750条)。
Q5承認はいつから効力が生じますか?
承継人が施行者の地位を得るのは知事の承認の時点です。それまでは前施行者が施行者のままであり、承継人が先買権や許可権限を行使することはできません。
Q6事業者が変わると事業施行期間は延びますか?
延びません。事業施行期間は事業認可で定められ、63条の変更認可を受けない限り伸長されません。交代を理由に期限が止まると考えるのは誤りです。
Q7承継人は収用の権限もそのまま引き継ぎますか?
引き継ぎます。施行者の地位には収用権、先買権、事業地内の建築制限に関する権限が伴い、承継により承継人がこれらを行使できる立場に立ちます。
Q8事業者の交代はどこで確認できますか?
都道府県の都市計画担当課に64条1項の承認の有無と承認日を照会します。合併・分割の場合は登記事項証明書で承継の事実を確認できます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1再開発の事業者が別の会社に変わったんですが、また一から話し合いになるんですか?
なりません。64条2項は、前の施行者がした処分・手続は承継人がしたものとみなし、前の施行者に対してした行為は承継人に対してしたものとみなすと定める。提出済みの届出も進行中の協議も法的には生きている。実務のポイント:法的に生きていても、新会社の担当者は前任者との口頭了解を把握していないことが多い。交代直後の初回協議で従前の合意事項の確認書に署名を求めると、先方も事業を止めたくない時期なので通りやすい
Q2会社が合併した場合も、いちいち知事の承認が要るんですか?
不要である。64条1項は相続その他の一般承継を承認の対象から外しており、合併なら存続会社が当然に地位を承継する(会社法750条)。承認が必要なのは事業譲渡のような特定承継の場合だ。実務のポイント:会社分割が一般承継に当たるかは実務上、解釈が分かれる。スキームを固める前に所管課へ事前相談するのが定石で、ここを外すと承継後に行った先買権の行使や許可権限の行使が無権限だと争われる
間違えやすい点 AI による整理
- あなたから見れば「交渉相手が別の会社に変わった」だけだが、法律から見れば収用権を含む施行者の地位そのものが移転している。だから新会社は、前の会社が積み上げた進捗をそのまま踏み台にして次の段階へ進める。初対面のつもりで構えていると、気付いたときには収用裁決の申請段階に入っている。この落差が地権者を潰す
- 「知事の承認が要るなら、地権者の同意も要るはずだ」という問いの立て方自体が誤っている。64条1項の承認は、承継人に事業遂行の能力と確実性があるかを知事が審査するものであり、地権者の同意は要件ではない。あなたが打てる手は同意権の行使ではなく、都道府県への事実の提供と、承認を争えるかの検討である(64条の承認そのものの処分性や地権者の原告適格を正面から扱った公表判例は乏しく、実務上、解釈が分かれている)
- 合併や相続なら承認不要という点を「手続が緩い」と読むのは逆向きの読み方だ。一般承継は知事の承認という関門を通らずに地位が移るため、地権者の側は相手が入れ替わったこと自体に気付かないまま交渉を続ける危険がある。誰かが親切に通知してくれる仕組みにはなっていない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 64条:施行者の地位の承継(一般承継+知事の承認) | 59条:施行者の資格と事業認可そのもの 63条:事業計画の変更認可(施行期間等の変更) |
| 知事の関与 | 特定承継のみ承認が必要、一般承継は不要 | 国・都道府県以外の者は59条4項の認可が必要 事業計画を変更するには変更認可が必要 |
| 既往手続への影響 | 2項により処分・手続の効力はそのまま承継人に帰属 | 認可の告示(62条)が制限発動の起点となる 変更認可の告示により新しい計画内容が基準となる |
| 地権者への影響 | 交渉相手が交代するが手続はやり直しにならない | 誰が施行者になるかの入口審査 施行期間の伸縮により拘束期間が変動する |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では都市計画事業の実施主体は原則として各級政府であり、民間主体への地位承継を一般化した明文規定は置かれていない。市地重劃・区段徴収では実施者の変更が個別に処理される
韓国は都市計画事業の施行者を指定・認可する枠組みを持ち、施行者の変更も指定権者の関与を要する点で日本と構造が近い
ドイツは再開発の実施を Sanierungsträger に委託する構成をとり、委託関係の変更として処理される。日本の「地位の承継」とは法的構成が異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、市街地再開発の施行者だった会社が資金繰りに行き詰まり、事業だけが別のデベロッパーに渡されたとしたら? あなたの土地の補償交渉はどうなるか。64条2項により、前の会社と積み上げた協議も、あなたが出した意見書も、新しい会社との関係でそのまま生きる。逆に新会社が「引継ぎ中なので待ってほしい」と言っても、事業施行期間や収用手続の進行は事業者の交代では止まらない。残り時間はあなたの側でも減り続けている
- 事業を買い取る側に立ったとする。契約書に判を押した瞬間に収用権や先買権まで手に入ると思っていると足をすくわれる。都道府県知事は59条4項の要件、つまり事業を遂行する能力と確実性を、承継人についてもう一度審査する。
- 隣の区画の地権者から「事業者が変わったらしい、これまでの話は白紙か」と相談される。答えは2項にある。前の施行者に対してした届出も、前の施行者がした買取りの申出も、新施行者との関係で効力を保つ。白紙になるのは、白紙になったと誤解して期限を逃したときだけだ
取るべき行動
被害を受けた側:1. 相手方の社名・代表者が変わったら、都道府県の都市計画担当課に64条1項の承認の有無と承認日を照会する(合併・分割なら登記事項証明書で事実を確認) 2. 64条2項を根拠に、前施行者との協議記録や提出済み書面の効力を新施行者に書面で確認させる3. 事業施行期間と収用手続の進行状況を確認し、交代で期限が延びると誤解しない4. 承継人の資力や体制に疑義があれば、推測ではなく事実を文書で都道府県に提供する
訴えられた側:1. 承継が一般承継(相続・合併)か特定承継(事業譲渡等)かをまず確定する。後者は知事の承認なしに地位は移らない2. 国土交通省令の定めるところにより承認申請を行い、59条4項の要件である事業遂行の能力と確実性を裏付ける資金計画・体制図を揃える3. 承認前に事業地内で建築制限の許可権限や先買権を行使しない(無権限と争われる) 4. 64条2項で前施行者の手続をそのまま引き継ぐため、既往の処分・是正指導・係争の有無をデューデリジェンスで洗い切る
時効(請求できる期限):64条1項の承認申請自体に法定の申請期限はない。ただし承継人が地位を得るのは承認の時点であり、それまでは前施行者が施行者のままである。実務上の時間圧は事業認可で定められた事業施行期間(63条の変更認可を受けない限り延びない)から生じる。承認に不服がある場合、審査請求は処分があったことを知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は6か月以内(行政事件訴訟法14条)
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