社会保険労務士法 第25条の14(定款の変更)
クイックジャンプ
- 社会保険労務士法人は、定款に別段の定めがある場合を除き、総社員の同意によつて、定款の変更をすることができる。
- 2.社会保険労務士法人は、定款を変更したときは、変更の日から二週間以内に、変更に係る事項を、主たる事務所の所在地の社会保険労務士会を経由して、連合会に届け出なければならない。
この条文の基本情報
定款の変更とは何ですか?
定義定款の変更とは、社会保険労務士法第25条の14に定められた規定で、「社会保険労務士法人は、定款に別段の定めがある場合を除き、総社員の同意によつて、定款の変更をすることができる。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 社会保険労務士法第25条の14(定款の変更)は、日本の社会保険労務士法に含まれる条文です。
- 社会保険労務士法第25条の14の条文原文は「社会保険労務士法人は、定款に別段の定めがある場合を除き、総社員の同意によつて、定款の変更をすることができる。」で始まります。
- 社会保険労務士法第25条の14は第四章の二に置かれています。
- 社会保険労務士法の公布日は昭和43年6月3日です。
- 社会保険労務士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 社会保険労務士法第25条の14の前の条は社会保険労務士法第25条の13です。
- 社会保険労務士法第25条の14の次の条は社会保険労務士法第25条の15です。
- 社会保険労務士法第25条の14には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
社会保険労務士法(昭和四十三年法律第八十九号)第25条の14 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/343AC1000000089 - 本サイト収録
社会保険労務士法(昭和四十三年法律第八十九号)第25条の14(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/343AC1000000089/25_14
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点社会保険労務士法第25条の17は、社労士法人の定款変更に原則として総社員の同意を要すると定める。変更後は2週間以内に社労士会経由で連合会へ届け出る。
Q · 社労士法人の定款って、社員の多数決で変えられるの?
原則は全員一致。定款に別段の定めがあれば別
社会保険労務士法第25条の17第1項により、社労士法人の定款変更には原則として総社員の同意が必要で、社員が一人でも反対すれば変更できません。ただし定款に「社員の過半数で変更できる」などの別段の定めを置けば、その要件に従います。変更後は、変更の日から2週間以内に、主たる事務所所在地の社労士会を経由して連合会へ届け出る義務があります(同条第2項)。
解説
社会保険労務士法人の「ルールブック」である定款は、原則として社員全員が首を縦に振らない限り一文字も書き換えられない。社員が三人いれば、その中の一人が反対するだけで止まる。多数決ではない。ここで見落とされやすいのが、本条の冒頭にある「定款に別段の定めがある場合を除き」という一句だ。設立時の定款に「定款の変更は社員の過半数で行う」と書いておけば、全員一致の縛りは外せる。書かなければ、将来の新しい社員の迎え入れ、事務所の移転、法人名の変更のたびに、全員の同意が必要になる。社員の氏名などは定款の記載事項なので、人の出入りがそのまま定款変更の問題になるのである。さらに第2項で、変更したら変更の日から2週間以内に、主たる事務所がある都道府県の社会保険労務士会を通じて、全国社会保険労務士会連合会に届け出なければならない。法人を立ち上げる社労士も、顧問先として社労士法人と契約する企業も、この「全員一致」と「2週間」の二つを知っているかどうかで、もめごとの起き方がまったく変わる。
法的な位置づけ
社会保険労務士法第25条の17は、社会保険労務士法人の定款変更の要件と届出義務を定める規定である。定款変更は、定款に別段の定めがある場合を除き総社員の同意を要し、変更後は変更の日から2週間以内に、主たる事務所所在地の社会保険労務士会を経由して全国社会保険労務士会連合会へ届け出なければならない。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.現行定款の「別段の定め」を確認する 定款変更の議題を出す前に、現行定款に定款変更の決議要件(過半数・三分の二など)の定めがあるかを確認する。定めがなければ総社員の同意が必要になる
- 2.社員の同意を取得し書面化する 必要な要件(原則は総社員)の同意を取り付け、変更内容・変更日・同意した社員を明記した同意書または決議書を作成する。変更日は届出期限の起算点になるため明確に記録する
- 3.変更登記の要否を確認し申請する 名称・事務所・目的など登記事項に関わる変更なら、法務局への変更登記も必要になる。登記と届出は別手続のため、並行して準備する
- 4.社労士会経由で連合会へ届け出る 変更の日から2週間以内に、主たる事務所所在地の社会保険労務士会を経由して全国社会保険労務士会連合会へ定款変更を届け出る。様式・添付書類は都道府県会に事前確認する
よくある質問 AI による整理
Q1社労士法人の定款変更に必要な同意は?
定款に別段の定めがない限り、総社員の同意(全員一致)が必要です。社会保険労務士法第25条の17第1項が根拠で、一人でも反対すれば変更できません。
Q2社労士法人 定款変更 届出 いつまで?
変更の日から2週間以内です。登記完了日や決議書作成日ではなく「変更の日」が起算点になる点に注意が必要です(同条第2項)。
Q3社労士法人の定款変更はどこに届け出る?
主たる事務所所在地の都道府県社会保険労務士会を経由して、全国社会保険労務士会連合会に届け出ます。窓口は都道府県会、届出先は連合会です。
Q4社労士法人の定款変更を過半数で決められる?
定款に「定款の変更は総社員の過半数で行う」などの別段の定めを置いていれば可能です。定めがなければ原則どおり全員一致が必要です。
Q5社労士法人 事務所移転 届出は必要?
主たる事務所の所在地は定款の記載事項のため、移転は定款変更にあたり、2週間以内の届出が必要です。登記とは別の手続として行います。
Q6社労士法人の定款変更届出を忘れたらどうなる?
法律上の届出義務違反となります。気付いた時点で速やかに地元の社労士会に連絡し、遅延の経緯を添えて届け出るのが現実的な対応です。
Q7社員を追加するとき定款変更は必要?
社員の氏名等は定款の記載事項とされるため、新社員の加入は定款変更の問題になります。別段の定めがなければ既存社員全員の同意が必要です。
Q8定款変更の登記と社労士会への届出は同じ手続?
別の手続です。法務局への変更登記を済ませても、社労士会経由の連合会への届出義務は残ります。両方を期限内に行う必要があります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1うちの法人、社員は私一人なんですけど、定款変更ってどうするんですか?
社員が一人なら、本条1項の「総社員の同意」はあなた一人の同意で満たされる。変更を決めた記録を書面で残し、変更の日から2週間以内に社労士会経由で連合会へ届け出ればよい(本条2項)。実務のポイント:一人法人こそ、将来パートナーを迎える日に備えて「別段の定め」を今のうちに入れておくべきだ。二人目が入った後に変更しようとすると、その時点で全員一致が必要になる
Q2定款変更を届け出るのは連合会なのに、なんで地元の社労士会に出すんですか?
本条2項が「主たる事務所の所在地の社会保険労務士会を経由して」連合会に届け出ると定めているからだ。窓口は都道府県会、届出先は連合会という二段構えである。実務のポイント:様式や添付書類は都道府県会ごとに運用が少しずつ違う。期限ぎりぎりで書式不備を指摘されないよう、変更を決めた段階で地元の会に電話して必要書類を確認しておくのが、手慣れた法人のやり方である
間違えやすい点 AI による整理
- 「定款変更は株式会社と同じく多数決で通る」と思っている人が多い。株式会社は株主総会の特別決議(会社法466条、309条2項)だが、社労士法人は持分会社に近い構造で、原則は総社員の同意である。一人でも反対すれば止まる
- 全員一致が原則だということは知っていても、その重みを知らない人が多い。社員の氏名などは定款の記載事項なので、新社員の加入も定款変更にかかわる。つまり「誰を仲間に入れるか」について、全社員が事実上の拒否権を持つことになる。円満なうちに「別段の定め」を入れておかなかった法人ほど、後で動けなくなる
- 「登記を済ませたから手続は終わり」という考え方そのものが誤りである。法務局への登記と、社会保険労務士会を経由した連合会への届出は別の手続で、片方を済ませてももう片方の義務は消えない。届出義務の名宛人は法人自身であり、司法書士に登記を頼んだから大丈夫ということにはならない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する場面 | 社労士法第25条の17:設立後の定款変更と届出 | 社労士法第25条の6:設立時の定款作成と記載事項 会社法第637条:持分会社の定款変更 |
| 決定要件 | 原則総社員の同意(定款で別段の定め可) | 社員となろうとする者が定款を作成 原則総社員の同意(定款で別段の定め可) |
| 外部への手続 | 変更の日から2週間以内に社労士会経由で連合会へ届出 | 設立登記等の設立手続 登記事項変更時は変更登記 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾には社労士法人に相当する制度はないが、人的会社である無限公司の章程変更に全体股東の同意を求める点で、本条の全員一致原則と同じ発想に立つ
韓国の合名会社も定款変更に総社員の同意を要し、人的信頼を基礎とする組織の原則として本条と共通する
ドイツの自由業者向けパートナーシャフト会社は組合法を基礎とし、社員決議は原則全員一致、契約で多数決に変更可能
米国のパートナーシップも契約変更に全パートナーの同意を要するのがデフォルトルールで、契約で別段の定めが可能
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 三人で社労士法人を立ち上げて5年。四人目のパートナーを迎えたいが、創業メンバーの一人だけが「まだ早い」と首を振る。定款に別段の定めがなければ、この一人の反対で新社員の加入は止まる。設立時に何も考えずテンプレ定款を使ったツケが、ここで回ってくる
- 事務所を隣の市に移転した。登記は司法書士に頼んで済ませたが、社労士会への届出を忘れていた。気付いたのは移転から3週間後。2週間の期限はもう過ぎている。今日中に何を出すべきか?
- もし、あなたの会社が顧問契約している社労士法人で、代表社員同士が仲違いしていたら、どうなる? 定款変更が全員一致なら、法人名の変更も事業目的の追加も膠着する。顧問先として、契約更新の前に法人内部の意思決定ルールを確かめておく価値がある
取るべき行動
被害を受けた側:1. 他の社員が定款変更に反対して事業が止まっているなら、まず現行定款を取り出し、本条の「別段の定め」があるかを確認する2. なければ、反対している社員の懸念を書面で聞き取り、条件付きの同意(加入時期、報酬配分の見直し等)を探る3. 膠着が続くなら脱退や解散の規定を確認し、出口の交渉材料にする4. 社員間の紛争は社労士会の相談窓口や、法人実務に詳しい弁護士への早期相談が現実的
訴えられた側:1. 届出期限を過ぎたことに気付いたら、隠さず速やかに主たる事務所所在地の社労士会へ連絡し、変更届を提出する2. 変更日・変更内容・遅延の理由を時系列で整理した書面を添える3. 登記事項の変更なら、登記のほうも期限内に済んでいるか同時に確認する4. 再発防止として、変更決議の日に届出書類を作成する社内ルールを定める。放置が重なると法人に対する懲戒の対象となりうる
時効(請求できる期限):定款変更の届出は、変更の日から2週間以内(社会保険労務士法第25条の17第2項)。起算点は届出の日や登記完了日ではなく「変更の日」。定款変更の同意そのものに期限はない
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成14年(2002年) 新設:社会保険労務士法の改正により社会保険労務士法人制度が創設され、法人の定款変更と届出に関する規定が設けられた
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