行政庁は、厚生労働省令で定めるところにより、保険関係が成立し、若しくは成立していた事業の事業主又は労働保険事務組合若しくは労働保険事務組合であつた団体に対して、この法律の施行に関し必要な報告、文書の提出又は出頭を命ずることができる。
要点徴収法 42 条は、行政庁が事業主や労働保険事務組合に対し、法の施行に必要な報告・文書提出・出頭を命じられると定める。廃業した事業主や解散した団体も名宛人に含まれる。
Q · 労働局から「報告書を出せ」という文書が届いたら、応じないといけないの?
応じる義務があり、無視すると罰則の対象になりえます
労働保険徴収法 42 条により、行政庁は事業主や労働保険事務組合に対し、法の施行に必要な報告・文書の提出・出頭を命じることができます。名宛人には廃業した元事業主や解散した事務組合も含まれます。報告をせず、虚偽の報告をし、出頭に応じない場合は、同法 46 条により 6 か月以下の拘禁刑または 30 万円以下の罰金の対象になりえます。ただし命令できるのは「この法律の施行に関し必要な」事項に限られ、労働時間や解雇の適否といった労働基準法の論点は 42 条の射程外です。
労働保険料の申告漏れを疑われた事業所に、ある日「報告書を提出せよ」という文書が届く。差出人は労働基準監督署または公共職業安定所。この一枚の紙の法的根拠が徴収法 42 条である。ここで押さえるべきは三点。第一に、命令の相手はあなたの会社だけではない。「保険関係が成立していた事業」つまり廃業済みの元事業主も、労働保険事務組合であった団体も対象に入る。会社をたたんだ後でも命令は届く。第二に、報告・文書提出・出頭という三つのメニューがあり、出頭命令は「窓口まで来い」という身体拘束のない呼び出しである。第三に、これを無視すると 46 条により 6 か月以下の拘禁刑または 30 万円以下の罰金の対象になりうる。単なるお願いではない。他方、命令できる範囲は「この法律の施行に関し必要な」事項に限られる。労災の給付内容や労働時間の是正指導は、この条文の射程外である。届いた文書が徴収法 42 条を根拠に何を求めているのか、その一行を確認するところから防御は始まる。
労働保険の保険料の徴収等に関する法律 42 条は、行政庁の報告徴収権を定める規定である。名宛人は保険関係が成立し若しくは成立していた事業の事業主、労働保険事務組合又は労働保険事務組合であつた団体であり、命令の内容は報告、文書の提出及び出頭の三類型に限られる。手続の細目は厚生労働省令に委任されている。
AI 輔助整理,以條文原文為準
労働保険徴収法 42 条に基づき、行政庁が事業主や労働保険事務組合に対して報告・文書の提出・出頭を命じる制度です。命令できる範囲は同法の施行に必要な事項に限られます。
賃金台帳、労働者名簿、出勤簿、確定保険料申告書の控え、請負契約書などが典型です。42 条は「文書の提出」を命じられると定めますが、対象は同法の施行に必要な範囲に限られます。
報告をしない、虚偽の報告をする、出頭に応じない場合、同法 46 条により 6 か月以下の拘禁刑または 30 万円以下の罰金の対象になりえます。法人には両罰規定も適用されます。
来ます。42 条は「保険関係が成立し、若しくは成立していた事業の事業主」を名宛人としており、廃業した元事業主も対象です。廃業は報告義務の消滅事由になりません。
されません。42 条の出頭命令は行政上の呼び出しであり、身体を拘束する強制力はありません。ただし正当な理由なく応じなければ 46 条の罰則対象になりえます。
あります。条文は「労働保険事務組合であつた団体」を明示的に名宛人としています。解散後でも、委託を受けて処理していた事務についての報告義務は残ります。
労働保険料等の徴収権および還付請求権の消滅時効は 2 年です(徴収法 41 条)。42 条の報告命令は、この徴収権を行使する前段階の事実確認として行われることが多い手続です。
ありません。42 条の命令権は「この法律の施行に関し必要な」事項に限定されます。労働時間や解雇の適否は労働基準法の論点であり、別の根拠条文に基づく調査が必要です。
報告をせず、虚偽の報告をし、または出頭に応じない場合、6 か月以下の拘禁刑または 30 万円以下の罰金の対象になりうる(同法 46 条)。さらに法人の場合は両罰規定で法人にも罰金が科されうる。業界裏話ヒント:実務で即座に刑事罰に進むことはまれで、多くは督促と再照会を経る。ただし「一度も応答しなかった」という記録は、その後の認定決定(15 条の 3)で不利な心証として効いてくる
42 条は名宛人を「保険関係が成立し、若しくは成立していた事業の事業主」と定めており、過去に保険関係があった事業主を明示的に含んでいる。廃業は義務の消滅事由ではない。業界裏話ヒント:廃業時に賃金台帳等を処分してしまう事業主は多いが、労働基準法上の記録保存義務(労働基準法 109 条)もあり、廃業後こそ数年分は残しておくべきである。「捨てた」と回答すると、行政は手元の資料だけで保険料を算定することになり、結果として不利な数字が出やすい
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 行政庁の行為の性質 | 42 条:報告・文書提出・出頭の命令(相手方が動く) | — |
| 手続段階 | 事実確認の入口。認定の前段階 | — |
| 名宛人の範囲 | 現・元事業主、労働保険事務組合、であつた団体まで及ぶ | — |
| 違反・不服時の帰結 | 46 条の罰則対象になりえる(6 か月以下の拘禁刑・30 万円以下の罰金) | — |
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