申込者等である売買契約の相手方は、前条第一項ただし書に規定する場合を除き、引渡しの期日の定めがあるときにおいても、購入業者及びその承継人に対し、訪問購入に係る物品の引渡しを拒むことができる。
要点特定商取引法58条の17は、訪問購入の売主が引渡しの期日を定めていても、クーリング・オフ期間中は購入業者とその承継人に対し物品の引渡しを拒めると定める。
Q · 買取業者に「何日に渡す」と約束したら、その日に渡さないといけないの?
いいえ。クーリング・オフ期間中は引渡しを拒めます
特定商取引法58条の17により、訪問購入の売主は、引渡しの期日を定めていても、クーリング・オフ期間中は購入業者及びその承継人に対して物品の引渡しを拒むことができます。期間は法定事項を満たした契約書面(58条の8)を受領した日から起算して8日間です(58条の14)。一度渡すと第三者が即時取得(民法192条)し回復が困難になるため、渡す前に拒絶することが最も確実な防御になります。ただし58条の16第1項ただし書に規定する場合は例外です。
「買い取った指輪、今日お預かりしますね」。訪問業者がそう言って玄関先で手を差し出す、その一瞬を止められるのがこの条文だ。訪問購入(いわゆる押し買い)で、あなたが金や貴金属を売る約束をし、しかも「何日に渡す」と引渡しの期日まで決めてしまったとする。普通なら約束は守るものだ。だが特定商取引法58条の17は、その常識をひっくり返す。クーリング・オフ期間(契約書面を受け取ってから8日)の間は、引渡しの期日を定めていても、業者にもその譲渡先(承継人)にも「渡しません」と言える。なぜわざわざこの権利が作られたか。一度渡してしまえば業者は即座に第三者へ転売し、善意の買主が手にした瞬間、あなたの物は二度と戻らないからだ。渡さないこと、それがクーリング・オフを絵に描いた餅にしない唯一の担保になる。
特定商取引に関する法律58条の17は、訪問購入における引渡しの拒絶を定める規定である。売買契約の相手方である申込者等は、引渡しの期日の定めがある場合であっても、購入業者及びその承継人に対し、当該訪問購入に係る物品の引渡しを拒むことができる。ただし前条第一項ただし書に規定する場合は、この限りでない。
AI 輔助整理,以條文原文為準
購入業者が消費者の自宅などを訪問し、物品を買い取る取引です。いわゆる押し買いを規制するため、特定商取引法に訪問購入の章が設けられ、書面交付やクーリング・オフが義務づけられています。
あります。自動車、大型家電、家具、書籍、有価証券、CD・DVD・ゲームソフトなどは政令で適用対象から除外されています。金・貴金属・着物・宝石は対象で、本条の引渡し拒絶権が働きます。
58条の17は「前条第一項ただし書に規定する場合を除き」と定めており、58条の16第1項ただし書に当たる場合は拒絶権が及びません。原則は拒めるので、業者の主張を鵜呑みにせず確認してください。
違法になり得ます。訪問購入では威迫して困惑させる行為や再勧誘が禁止されており、行政処分や罰則の対象です。その場で退去を求め、応じない場合は警察と消費生活センターに連絡してください。
本条は法が与えた権利の行使なので、期日の合意を理由に違約金や損害賠償を請求されるいわれはありません。業者が請求してきても支払義務はなく、その請求自体が交渉圧力である場合が大半です。
消費者ホットライン188(いやや)に電話すれば最寄りの消費生活センターにつながります。相談は無料です。すでに渡してしまった場合は転売される前が勝負なので、その日のうちに連絡してください。
購入業者は申込みを受けたとき、または契約を締結したときに、遅滞なく法定事項を記載した書面を交付する義務を負います(58条の8)。この書面の受領日がクーリング・オフ8日間の起算点になります。
拒めます。58条の17は「購入業者及びその承継人に対し」と明記しています。業者が権利を別会社に譲渡しても、拒絶権はそのまま承継人にも主張できる仕組みです。
いいえ、渡さなくて構いません。特定商取引法58条の17は、引渡しの期日を決めていても、クーリング・オフ期間中は業者にもその転売先にも引渡しを拒めると定めています。約束より法律が優先します。業界裏話ヒント:業者は「契約だから渡せ」と迫りますが、期日の合意そのものを法が上書きしているので、応じる義務はありません。渡す前に断るのが最強の防御です
拒めます。8日のカウントは、法定事項を満たした契約書面(58条の8)を受領した日から始まります。書面がない、記載漏れがある場合はカウントが始まらず、クーリング・オフも引渡し拒絶も期限なく可能になり得ます。業界裏話ヒント:押し買い業者ほど書面がずさんです。渡された紙の記載事項を一つずつ確認し、不備を見つければ8日という縛りは事実上消えます
急げば可能性があります。業者は第三者へ引き渡した際、あなたに相手方などを通知する義務を負います(58条の16)。ただし善意無過失の買主が即時取得(民法192条)すると所有権が移り、回復は困難になります。業界裏話ヒント:勝負は時間です。転売前ならクーリング・オフで契約を巻き戻し返還を求められます。気づいた瞬間に消費生活センターへ、が鉄則です
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 権利の内容 | 58条の17:期日を定めていても物品の引渡しを拒める(現物を手元に残す) | — |
| 誰が行使するか | 申込者等(売主である消費者)が業者及び承継人に対して行使 | — |
| 行使できる期間 | クーリング・オフができる期間内(法定書面受領日から起算して8日間) | — |
| 違反・不備の効果 | 業者が引渡しを強要すれば禁止行為となり行政処分・罰則の対象 | — |
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