消費税法 第21条(個人事業者の納税地の特例)
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- 国内に住所のほか居所を有する個人事業者で所得税法第十六条第一項(納税地の特例)の規定の適用を受ける者(第二十三条第一項の規定により納税地の指定を受けている者を除く。)の資産の譲渡等及び特定仕入れに係る消費税の納税地は、前条第一号の規定にかかわらず、その住所地に代え、その居所地とする。
- 2.国内に住所又は居所を有し、かつ、その住所地又は居所地以外の場所に事務所等を有する個人事業者で所得税法第十六条第二項の規定の適用を受ける者(第二十三条第一項の規定により納税地の指定を受けている者を除く。)の資産の譲渡等及び特定仕入れに係る消費税の納税地は、前条第一号又は第二号の規定にかかわらず、その事務所等の所在地(その事務所等が二以上ある場合には、主たるものの所在地)とする。
- 3.個人事業者が死亡した場合には、その死亡した者の資産の譲渡等及び特定仕入れに係る消費税の納税地は、その相続人の資産の譲渡等及び特定仕入れに係る消費税の納税地によらず、その死亡当時におけるその死亡した者の資産の譲渡等及び特定仕入れに係る消費税の納税地とする。
この条文の基本情報
個人事業者の納税地の特例とは何ですか?
定義個人事業者の納税地の特例とは、消費税法第21条に定められた規定で、「国内に住所のほか居所を有する個人事業者で所得税法第十六条第一項(納税地の特例)の規定の適用を受ける者(第二十三条第一項の規定により納税地の指定を受けている者を除…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 消費税法第21条(個人事業者の納税地の特例)は、日本の消費税法に含まれる条文です。
- 消費税法第21条の条文原文は「国内に住所のほか居所を有する個人事業者で所得税法第十六条第一項(納税地の特例)の規定の適用を受ける者(第二十三条第一項の規定により納税地の指定を受けている者を除…」で始まります。
- 消費税法第21条は第一章 総則に置かれています。
- 消費税法の公布日は昭和63年12月30日です。
- 消費税法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 消費税法第21条の前の条は消費税法第20条です。
- 消費税法第21条の次の条は消費税法第22条です。
- 消費税法第21条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
消費税法(昭和六十三年法律第百八号)第21条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/363AC0000000108 - 本サイト収録
消費税法(昭和六十三年法律第百八号)第21条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/363AC0000000108/21
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点消費税法21条は、個人事業者の納税地の特例を定める。所得税で居所地や事務所等を納税地に選べば消費税も連動し、死亡時は故人の死亡当時の納税地が維持される。
Q · 個人事業者の消費税は、結局どこの税務署に申告するんですか?
所得税で選んだ納税地に連動し、死亡後は故人の納税地のまま
原則は住所地です(消費税法20条)。ただし消費税法21条により、所得税法16条1項で居所地を納税地に選んだ人は居所地、同条2項で事務所等を納税地に選んだ人は事務所等の所在地(複数あれば主たるもの)が消費税の納税地になります。個人事業者が死亡した場合は、相続人の納税地ではなく、その人が死亡当時に有していた納税地が維持されます(21条3項)。なお納税地の指定(23条1項)を受けている場合は、その指定が優先します。
解説
確定申告で個人事業者が最初につまずくのが「どこの税務署に出すか」だ。原則は住所地(消費税法 第20条)。だが第21条は、その原則を三つの場面で書き換える。住所のほかに居所があり、所得税で居所地を納税地に選んだ人(所得税法 第16条第1項)は、消費税も居所地が納税地になる。自宅とは別に事務所を構え、所得税でその事務所を納税地に選んだ人(同条第2項)は、消費税も事務所の所在地(複数なら主たるもの)になる。そして個人事業者が死亡したとき、その人の消費税の納税地は、相続人の納税地ではなく、亡くなった本人が死亡当時に持っていた納税地のまま固定される。あなたの消費税の申告先は所得税の届出に自動で連動し、あなたが死んでも一代限りその場所に残る。この連動を知らずにいると、遺族が違う税務署に申告書を出して手続が空回りする。
法的な位置づけ
消費税法21条は、個人事業者の消費税の納税地に関する特例規定である。国内に住所のほか居所を有し所得税法16条1項の適用を受ける者は居所地、住所地または居所地以外に事務所等を有し同条2項の適用を受ける者は事務所等の所在地(二以上あるときは主たるもの)を納税地とする。個人事業者が死亡した場合の納税地は、死亡当時における本人の納税地による。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.現在の消費税の納税地を確定させる まず消費税法23条1項の納税地の指定を受けていないかを確認する。指定がなければ、所得税法16条1項・2項の適用を受けているかで判定し、適用があれば居所地または主たる事務所等の所在地、なければ原則どおり住所地(消費税法20条)となる
- 2.所得税の納税地の届出で消費税も一緒に動かす 自宅と別に事務所を構えた、または居所地で事業をしている場合、所得税法16条に基づく納税地の選択・異動の届出を提出する。この一手で消費税の納税地も自動的に同じ場所へ移り(消費税法21条1項・2項)、申告・調査・還付の窓口が一本化される
- 3.実態と申告先のずれを毎年チェックする 引っ越し、事務所移転、事務所の増設があった年は、主たる事務所がどこかを再判定する。事務所が二以上ある場合は主たるものの所在地一つが納税地になるため(21条2項)、主たる事務所が変わった年は納税地も動く
- 4.家族の個人事業者が亡くなったら故人の納税地を先に特定する 相続人は自分の住所地ではなく、故人が死亡当時に有していた納税地の税務署へ準確定申告を行う(21条3項)。故人の申告書控え、税務署からの通知、国税庁の管轄検索で納税地を特定してから書類を作成する
- 5.4か月の期限内に準確定申告を提出する 相続の開始があったことを知った日の翌日から4か月以内に、特定した納税地の税務署へ提出する(消費税法45条、最新の改正状況をご確認ください)。判断に迷う場合は早い段階で税理士に納税地の確認を依頼し、所得税と消費税をまとめて整理してもらう
よくある質問 AI による整理
Q1消費税の納税地とは何ですか?
申告書の提出先と管轄税務署を決める基準地です。個人事業者は原則として住所地(消費税法20条)ですが、21条の特例により居所地や事務所等の所在地になる場合があります。
Q2個人事業者の消費税の納税地はどこになりますか?
原則は住所地です。所得税法16条1項で居所地を選べば居所地、同条2項で事務所等を選べばその所在地になります(消費税法21条1項・2項)。指定があればそちらが優先します。
Q3消費税の納税地は所得税の納税地と同じですか?
特例の適用場面では一致します。消費税法21条1項・2項は所得税法16条の納税地選択に連動する構造で、消費税だけを別の場所に指定する仕組みにはなっていません。
Q4事務所が二つ以上ある場合の納税地は?
主たる事務所等の所在地一つに集約されます(消費税法21条2項)。事務所ごとに別々の税務署へ申告するのではなく、主たるものの所在地が単一の納税地になります。
Q5納税地の指定を受けるとどうなりますか?
消費税法23条1項の指定を受けた者は、21条1項・2項の特例の適用対象から除かれます。条文上も括弧書きで除外されており、指定された納税地が優先します。
Q6亡くなった個人事業者の消費税は誰が申告しますか?
相続人が納付義務を承継し(国税通則法5条)、準確定申告を行います。ただし納税地は相続人の納税地ではなく、故人が死亡当時に有していた納税地です(消費税法21条3項)。
Q7消費税の準確定申告の期限はいつまでですか?
相続の開始があったことを知った日の翌日から4か月以内が原則です(消費税法45条、最新の改正状況をご確認ください)。相続手続と並行するため、納税地の特定に手間取ると期限が厳しくなります。
Q8管轄外の税務署に申告書を出すとどうなりますか?
本来の納税地の税務署へ回付されますが、処理に時間がかかります。調査・更正・還付の窓口はすべて納税地に紐づくため、還付や特例適用の遅延につながります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1引っ越して住所が変わったら、消費税の申告先も自動で変わるんですか?
所得税の納税地の届出を出せば連動します。原則の納税地は住所地ですが(消費税法 第20条)、居所地や事務所を所得税で納税地に選ぶと、消費税も同じ場所になります(第21条第1・2項)。実務のポイント:所得税と消費税で別々に届け出る必要はなく、所得税の納税地の異動届で消費税もついてきます。ただし届出を出し忘れると原則の住所地のままなので、実態と申告先がずれたまま放置されがち。移転したら真っ先に納税地の届出を確認する
Q2個人でお店をやっていた父が急に亡くなりました。消費税はどこに出せば?
亡くなったお父様が死亡当時に納税地としていた税務署です(消費税法 第21条第3項)。相続人であるあなたの住所地ではありません。提出期限は相続の開始を知った日の翌日から4か月以内(消費税法 第45条、最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:遺族は自分の地元の税務署に持ち込みがちですが、そこは管轄外。まず故人の確定申告書の控えや税務署からの通知で納税地を特定し、その署へ準確定申告を出す。4か月は相続手続と並行するとあっという間で、納税地探しで時間を溶かすと危ない
間違えやすい点 AI による整理
- 「消費税の納税地はどこに届け出ればいいか」と考える人が多いが、その問いの立て方自体が半分ずれている。消費税の納税地は独立して届け出るものではなく、所得税法 第16条の納税地選択に自動連動する(消費税法 第21条第1・2項)。所得税の納税地を動かせば、消費税もついてくる。別々の手続だと思っていると二度手間になる
- 「事業者が死んだら納税地は相続人のところに移る」と思われがちだが、実際は逆。死亡した人の消費税の納税地は、相続人の納税地に関係なく、本人が死亡当時に持っていた納税地のまま(消費税法 第21条第3項)。遺族が自分の住所地の税務署に持ち込んでも、そこは管轄ではない
- 納税地が違っても「どうせ同じ国税だから問題ない」と軽く見る人がいるが、その深刻さが見えていない。納税地は管轄税務署を決め、税務調査・更正・還付の窓口がすべてそこに紐づく。管轄違いの署に出した申告は、期限内でも本来の税務署で処理されるまで時間がかかり、還付や特例の適用が遅れる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 決まり方 | 消費税法21条:所得税法16条の納税地選択に連動する特例 | 消費税法20条:住所地・居所地等による原則 消費税法23条:所轄国税局長等による納税地の指定 |
| 納税地となる場所 | 居所地、または事務所等の所在地(二以上なら主たるもの) | 住所地(住所がなければ居所地等) 指定された場所 |
| 優先関係 | 20条の原則を修正するが、23条の指定を受けている者は除外 | 21条・23条がなければ適用される基本ルール 21条の特例に優先する |
| 死亡した場合 | 相続人の納税地によらず、死亡当時の本人の納税地(21条3項) | 生存中の判定基準であり、死亡時は21条3項が働く 指定処分の効力の範囲による |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は営業人が総機構および固定営業場所ごとに税籍登記を行い、その所在地の稽徴機関が管轄となる。個人の住所より事業場所を基準とする点で、日本の21条2項に近い発想
韓国は付加価値税の納税地を原則として事業場の所在地とし、事業場が複数あるときは事業場ごとが原則。日本のように所得税の納税地選択に連動させる構造は採っていない
ドイツは事業者が事業を営んでいる地区の税務署を売上税の所轄とする。事業活動地を基準とする点で日本の事務所等基準と近いが、所得課税の届出との連動規定は置かれていない
米国は州ごとの sales tax であり、申告先は州税当局。事業者と州との結び付き(nexus)が課税・申告義務の基準となり、個人の住所地を起点とする日本型の納税地概念とは構造が異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 親が個人で飲食店をやったまま亡くなった。あなたは相続人。消費税の準確定申告を、相続の開始を知った日の翌日から4か月以内に出さなければならない。だが提出先はあなたの住所地ではなく、亡くなった親が死亡当時に納税地としていた税務署だ(第21条第3項)。ここを間違えると、4か月の壁の中で手続がやり直しになる
- 自宅は千葉、仕事場は都内のシェアオフィス。あなたは所得税で事務所所在地を納税地に選ぶ届出を出した。その瞬間、消費税の納税地も都内の事務所に移る(第21条第2項)。所得税だけのつもりが消費税もセットで動いていた。これに気付かず千葉の税務署とやり取りを続けると、話が噛み合わない
- 住民票は実家のまま、実際は別の街で暮らして事業をしている。消費税はどっちに申告する? 所得税で居所地を納税地に選んでいれば、消費税も居所地だ(第21条第1項)。所得税と消費税で申告先が割れることはない
- 全国に複数の事務所を構える個人事業者。納税地はどこになる? 主たる事務所の所在地一つに集約される(第21条第2項)。事務所ごとにバラバラの税務署へ、ではない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 自分の消費税の納税地が今どこかを確認。原則は住所地(第20条)、所得税で居所地や事務所を選んでいればそちら(第21条第1・2項) 2. 引っ越し・事務所開設をしたら所得税法 第16条の納税地の届出を出す、消費税の納税地も連動する3. 家族の個人事業者が亡くなったら、故人の死亡当時の納税地を特定し、その税務署へ準確定申告4. 提出先が不明なら国税庁サイトか所轄税務署で管轄を確認、誤った署に出すと手続が空転する
訴えられた側:1. 相続人として故人の消費税を扱う場合、自分の住所地ではなく故人の納税地に提出することを最優先(第21条第3項) 2. 納税地について税務署から指定(第23条)を受けているなら、第21条の特例より指定が優先される、指定通知を確認3. 誤った税務署に提出済みなら、正しい納税地へ速やかに出し直し、必要なら期限の宥恕を早めに相談4. 判断に迷えば税理士に納税地の確認を依頼し、所得税と消費税をまとめて整理してもらう
時効(請求できる期限):納税地の決定自体に時効はない。ただし消費税の確定申告は個人事業者は課税期間の翌年3月31日、死亡した場合は相続人が相続の開始を知った日の翌日から4か月以内(消費税法 第45条、最新の改正状況をご確認ください)。国税の徴収権の消滅時効は原則5年(国税通則法 第72条)
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和63年(1988年) 新設:消費税法(昭和63年法律第108号)制定に伴い、個人事業者の納税地の特例として新設。所得税法16条の納税地選択への連動と、死亡した場合の納税地の維持を規定
- 2.平成27年(2015年) 改正:国境を越えた役務の提供に対する課税の見直し(リバースチャージ方式の導入)に伴い、納税地の対象取引に「特定仕入れ」が加えられた
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