要点消費税法36条は、免税事業者が課税事業者になった課税期間の初日の前日に有する棚卸資産の消費税額を、仕入税額控除の計算に加算できると定める。明細書類の保存が要件。
Q · インボイスで課税事業者になったとき、前から持っている在庫の消費税は取り戻せるの?
取り戻せます。初日前日の在庫の消費税は控除に加算できます
消費税法36条1項により、免税事業者が課税事業者となった課税期間の初日の前日に有する棚卸資産について、その取得費用に110分の7.8(軽減対象の飲食料品は108分の6.24)を乗じた金額を、その課税期間の課税仕入れ等の税額とみなして仕入税額控除に加算できます。ただし第2項により、棚卸資産の明細を記録した書類を保存していない部分には適用されません。簡易課税を選択している課税期間では、この調整は使えません。
インボイス制度が始まって、あなたは仕方なく免税事業者から課税事業者になった。その初日、店の倉庫や冷蔵庫には、免税時代に仕入れた在庫がまだ積まれている。ここで大半の人が見落とす。この在庫を仕入れたときに払っていた消費税、実は取り戻せる。消費税法36条は、免税をやめて課税事業者になった課税期間の初日の前日に持っていた棚卸資産について、その消費税額を仕入税額控除の計算に加えてよいと定めている。標準税率なら取得費用の110分の7.8、軽減税率の飲食料品なら108分の6.24で計算する。逆に、課税事業者から免税に戻るときは、第5項が期末在庫の消費税を控除から締め出す。つまりこの条文は、免税と課税の入口と出口の両方で、あなたの在庫にへばりついた消費税を精算する装置だ。知らずに最初の申告を出すと、取れたはずの控除をまるごと捨てることになる。
消費税法36条は、棚卸資産に係る消費税額の調整を定める規定である。免税事業者が課税事業者となる課税期間の初日の前日に有する棚卸資産の取得費用に110分の7.8(軽減対象は108分の6.24)を乗じた額を、当該課税期間の課税仕入れ等の税額とみなす。第5項は逆方向の移行時に控除を排除する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
免税と課税の切替時に、在庫にへばりついた消費税を精算する制度です。消費税法36条が根拠で、課税事業者になる時は控除に加算し、免税に戻る時は控除から除外します。
取得費用に110分の7.8を乗じます。軽減税率対象の飲食料品や軽減対象課税貨物は108分の6.24です。取得費用の範囲は政令で定められており、付随費用の扱いに注意が必要です。
課税事業者になった課税期間の初日の前日時点の在庫です。相続・合併・分割による特例で課税事業者となった場合は、その受けないこととなった日の前日が基準になります。
第3項により、免税だった被相続人から棚卸資産を引き継いだ課税事業者は、その在庫の消費税額を相続があった日の属する課税期間の課税仕入れ等の税額に算入できます。
第5項により、免税となる課税期間の初日の前日時点で、その直前の課税期間中に取得して残っている在庫の消費税額は、仕入税額控除の計算から除外します。除外漏れは過少申告になります。
第2項により、保存のない棚卸資産については調整の適用がありません。ただし災害その他やむを得ない事情で保存できなかったことを事業者自身が証明した場合は例外的に認められます。
対象です。条文は、免税期間中に取得した棚卸資産を原材料として製作または建設された棚卸資産も含むと明記しています。仕掛品や自家製造品の範囲は施行令と通達で確認します。
できます。保税地域からの引取りに係る課税貨物で棚卸資産に該当するものも対象です。軽減対象課税貨物であれば108分の6.24、それ以外は110分の7.8で計算します。
引けます。消費税法36条1項が、課税事業者になった課税期間の初日前日に持っていた棚卸資産の消費税額を、仕入税額控除の計算に加えると定めています。標準税率は取得費用の110分の7.8、軽減税率の飲食料品は108分の6.24で計算します。業界裏話ヒント:この調整は税理士でも初回申告で見落とすことがある論点。特にインボイス転換組は、登録日前日の在庫棚卸表を必ず残す。これがないと第2項で控除そのものを否認される
手遅れではありません。法定申告期限から5年以内であれば、更正の請求(国税通則法23条)で取り戻せます。ただし第2項が求める棚卸資産の明細書類を保存していることが条件です。業界裏話ヒント:更正の請求は税務署が親切に自動でやってはくれない。納税者が自分で気づいて請求しない限り、過大納付はそのまま国庫に残る。在庫の多い業種ほど、この一手で戻る金額は大きくなる
できません。簡易課税制度(消費税法37条)はみなし仕入率で控除を計算する仕組みで、実際の課税仕入れを積み上げる36条の在庫調整は適用されません。原則課税で計算する課税期間でなければ使えない論点です。業界裏話ヒント:ここが盲点で、インボイスを機に簡易課税を選んだ免税事業者は、在庫調整のメリットを丸ごと放棄していることになる。在庫が大きいなら、初年度だけ原則課税を選ぶ方が得なケースがある
| dimension | thisArticle | alternatives |
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| 条文の役割 | 消費税法36条:免税と課税の切替時に在庫の消費税を精算する調整規定 | — |
| 発動する場面 | 9条1項の免除の適用を受けなくなった時、または受けることとなった時 | — |
| 在庫調整との関係 | 在庫の消費税額を課税仕入れ等の税額とみなす(第1項・第3項)/除外する(第5項) | — |
| 書類要件 | 棚卸資産または課税貨物の明細を記録した書類の保存(第2項・第4項) | — |
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