消費税法 第57条(小規模事業者の納税義務の免除が適用されなくなつた場合等の届出)
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- 事業者が次の各号に掲げる場合に該当することとなつた場合には、当該各号に定める者は、その旨を記載した届出書を速やかに当該事業者の納税地を所轄する税務署長に提出しなければならない。
- 一課税期間の基準期間における課税売上高(第九条第一項に規定する基準期間における課税売上高をいう。次号及び第二号の二において同じ。)が千万円を超えることとなつた場合(第九条の二第一項、第十条第一項若しくは第二項、第十一条又は第十二条第一項から第六項までの規定により消費税を納める義務が免除されなくなつた場合を含む。)当該事業者
- 二課税期間の基準期間における課税売上高が千万円以下となつた場合(次号に掲げる場合に該当する場合並びに第九条第四項の規定により届出書を提出している場合及び次条第一項の登録を受けている場合を除く。)当該事業者
- 2.2_2 第十二条の四第一項から第三項までの規定の適用を受ける課税期間の基準期間における課税売上高が千万円以下となつた場合(第九条第四項の規定により届出書を提出している場合及び次条第一項の登録を受けている場合を除く。)当該事業者
- 三事業者(第九条第一項本文の規定により消費税を納める義務が免除される事業者を除く。)が事業を廃止した場合(既に同条第五項、第十九条第三項、第三十七条第五項、第四十二条第九項又は第四十五条の二第二項の規定により事業を廃止した旨を記載した届出書を提出している場合を除く。)当該事業者
- 四個人事業者(第九条第一項本文の規定により消費税を納める義務が免除される者を除く。)が死亡した場合当該死亡した個人事業者の相続人
- 五法人(第九条第一項本文の規定により消費税を納める義務が免除される法人を除く。)が合併により消滅した場合当該合併に係る合併法人
- 3.事業者が第十二条の二第一項に規定する新設法人又は第十二条の三第一項に規定する特定新規設立法人に該当することとなつた場合には、その旨を記載した届出書を速やかに当該事業者の納税地を所轄する税務署長に提出しなければならない。
この条文の基本情報
小規模事業者の納税義務の免除が適用されなくなつた場合等の届出とは何ですか?
定義小規模事業者の納税義務の免除が適用されなくなつた場合等の届出とは、消費税法第57条に定められた規定で、「事業者が次の各号に掲げる場合に該当することとなつた場合には、当該各号に定める者は、その旨を記載した届出書を速やかに当該事業者の納税地を所轄する税務署長に提出しな…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 消費税法第57条(小規模事業者の納税義務の免除が適用されなくなつた場合等の届出)は、日本の消費税法に含まれる条文です。
- 消費税法第57条の条文原文は「事業者が次の各号に掲げる場合に該当することとなつた場合には、当該各号に定める者は、その旨を記載した届出書を速やかに当該事業者の納税地を所轄する税務署長に提出しな…」で始まります。
- 消費税法第57条は第五章 雑則に置かれています。
- 消費税法の公布日は昭和63年12月30日です。
- 消費税法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 消費税法第57条の前の条は消費税法第56条です。
- 消費税法第57条の次の条は消費税法第57条の2です。
- 消費税法第57条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
消費税法(昭和六十三年法律第百八号)第57条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/363AC0000000108 - 本サイト収録
消費税法(昭和六十三年法律第百八号)第57条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/363AC0000000108/57
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点消費税法57条は、基準期間の課税売上高が1000万円を超えた場合などに、事業者が納税地の所轄税務署長へ速やかに届出書を提出する義務を定める。納税義務は9条により当然に生じる。
Q · 課税事業者の届出を出さなければ、消費税は払わなくていいの?
違います。届出がなくても納税義務は9条で自動発生します
消費税の納税義務は、基準期間(個人は前々年、法人は前々事業年度)の課税売上高が1000万円を超えた課税期間の初日に、消費税法9条により法律上当然に発生します。57条1項1号の届出書は、その事実を納税地の所轄税務署長に知らせる確認手続にすぎません。したがって届出を出さなくても義務は1円も減らず、逆に申告・納付が遅れれば無申告加算税や延滞税が上乗せされます。
解説
メルカリの物販や受託の副業で、去年の売上がふと1000万円を超えた。その瞬間、あなたの立場は静かに切り替わっている。消費税法57条は、基準期間(個人なら前々年、法人なら前々事業年度)の課税売上高が1000万円を超えたら、事業者は「速やかに」課税事業者になった旨の届出書を税務署に出せと命じる。ここで多くの人が取り違える。届出を出さなければ課税を免れる、と。違う。納税義務は9条の要件を満たした瞬間、届出とは無関係に自動で発生している。届出は義務の発生源ではなく、税務署への確認通知にすぎない。逆に、売上が1000万円以下に戻ったときの「納税義務者でなくなった旨の届出書」を出し忘れると、払わなくてよい消費税を払い続ける羽目になる。さらに、親が個人事業主のまま亡くなれば、相続人であるあなたに届出義務が降ってくる。57条は、あなたが事業の世界に足を踏み入れた瞬間に入る見えないスイッチだ。
法的な位置づけ
消費税法57条は、消費税の納税義務者に関する各種届出義務を定める規定である。基準期間の課税売上高が1000万円を超えた場合または1000万円以下となった場合、事業の廃止、個人事業者の死亡、法人の合併消滅、新設法人・特定新規設立法人への該当という各場面につき、事業者、相続人または合併法人が納税地の所轄税務署長へ届出書を提出しなければならない。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.基準期間の課税売上高を確定させる 個人事業者は前々年(1月〜12月)、法人は前々事業年度の課税売上高を集計する。売上のうち非課税取引・不課税取引を除いた金額が判定対象。1000万円を超えていれば、今年は課税事業者である
- 2.該当する届出書を選ぶ 1000万円超なら「消費税課税事業者届出書(基準期間用)」(57条1項1号)、1000万円以下に下がったなら「消費税の納税義務者でなくなった旨の届出書」(同2号)、廃業なら「事業廃止届出書」(同4号)、個人事業者の死亡なら相続人が「個人事業者の死亡届出書」(同5号)、新設法人該当なら57条2項の届出書を選ぶ
- 3.納税地の所轄税務署長へ速やかに提出 納税地(個人は住所地、法人は本店所在地が原則)を所轄する税務署長へ提出する。e-Tax による電子提出、郵送、窓口持参のいずれも可。提出控えに収受印またはメッセージボックスの受信通知を必ず保存する
- 4.課税事業者になる年の負担計算を先に済ませる 課税事業者となる場合、簡易課税制度(37条)の選択届出やインボイスの負担軽減特例が使えるかを、課税期間が始まる前に試算しておく。選択届出には別途の提出期限があるため、57条の届出と同じタイミングで検討を終えておく(最新の改正状況をご確認ください)
よくある質問 AI による整理
Q1消費税課税事業者届出書とは何ですか?
基準期間の課税売上高が1000万円を超えた事業者が、その旨を納税地の所轄税務署長に知らせる届出書です。消費税法57条1項1号が根拠で、提出時期は「速やかに」とされています。
Q2消費税の届出はいつまでに出せばいいですか?
57条は「速やかに」と定めるのみで、明確な期限や直接の罰則はありません。ただし課税事業者としての確定申告・納付が遅れると無申告加算税・延滞税がつくため、実質的な期限は申告期限です。
Q3課税売上高1000万円はいつの売上で判定しますか?
基準期間、つまり個人事業者なら前々年、法人なら前々事業年度の課税売上高で判定します。今年の売上ではありません。今年1000万円を超えても課税事業者になるのは原則2年後です。
Q4売上が1000万円以下に下がったらどうすればいいですか?
57条1項2号の「納税義務者でなくなった旨の届出書」を提出します。これを出さないと税務署の記録上は課税事業者のまま扱われ、免税に戻れる年に消費税を納付してしまう恐れがあります。
Q5個人事業主が亡くなったら消費税の届出は必要ですか?
必要です。免税事業者を除く個人事業者が死亡した場合、相続人が「個人事業者の死亡届出書」を速やかに提出します(57条1項5号)。事業を継ぐかの判断より前に発生する義務です。
Q6新設法人でも消費税の届出は必要ですか?
必要です。資本金1000万円以上の新設法人や特定新規設立法人に該当した場合、基準期間がなくても57条2項の届出書を速やかに提出しなければなりません。設立初年度から課税事業者です。
Q7インボイス登録をしたら課税事業者届出も出しますか?
適格請求書発行事業者の登録を受けている場合、57条1項2号などは条文の括弧書きで除外されます。登録の効力で課税事業者となるため、同じ内容を二重に届け出る必要はありません。
Q8事業をやめたら消費税の届出は必要ですか?
免税事業者を除き、事業を廃止した場合は57条1項4号の届出書を提出します。ただし9条5項や37条5項などで既に廃止の旨を届け出ている場合は重ねて出す必要はありません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1課税事業者の届出を出さなければ、消費税は払わなくて済むんですよね?
済みません。納税義務は9条により基準期間の課税売上高が1000万円を超えた時点で自動的に発生し、57条の届出はその事実を知らせる確認手続にすぎません。届出を出さなくても義務は消えません。実務のポイント:税務署は取引先への調査や過去の申告から売上規模を把握しており、届出漏れはいずれ捕捉されます。その時は本税に加えて無申告加算税・延滞税が上乗せされ、正直に届け出た人より高くつく
Q2取引先にインボイスを求められて登録したんですが、課税事業者の届出も別に必要ですか?
適格請求書発行事業者の登録(57条の2)を受けると、その効力で課税事業者になるため、57条1項2号や9条4項届出の一部は条文の括弧書きで除外され、二重に出す必要はありません。実務のポイント:免税事業者があえてインボイス登録すると自動で課税事業者になりますが、当面は納税額を売上税額の2割に抑える激変緩和の特例が使える場合がある。登録前にこの特例と簡易課税のどちらが得かを必ず試算する(最新の改正状況をご確認ください)
間違えやすい点 AI による整理
- 「課税事業者の届出を出さなければ消費税は課されない」と信じている個人事業主が驚くほど多い。だが納税義務は9条の要件(基準期間の課税売上高1000万円超)を満たした課税期間の初日に、法律上当然に発生する。届出はその事実を税務署に知らせる確認手続にすぎず、出さなくても義務は1円も減らない
- 「今年たくさん儲かったから来年から消費税だ」と考える人がいるが、これは前提の取り違えである。課税事業者になるかどうかを決めるのは今年の売上ではなく、2年前(基準期間)の課税売上高。今年1000万円を超えても、課税事業者になるのは原則2年後。この時間差を読み違えると、対策のタイミングを1年間丸ごと外す
- 「売上が下がれば自動で免税事業者に戻る」と思っている人は、届出の存在を知っていても、その重みを軽く見ている。57条1項2号の届出を出さないと、税務署の記録上は課税事業者のまま。免税に戻れる年に律儀に消費税を納めてしまい、後から還付を求める余計な手間を背負う
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 消費税法57条:届出という手続義務を課す(確認的手続) | 消費税法9条:納税義務そのものの免除・発生を定める実体規定 消費税法12条の2:新設法人の納税義務免除の特例(実体規定) |
| 判定の基準時 | 各号の事実(1000万円超・以下、廃業、死亡、合併、新設法人該当)が生じた時 | 基準期間(個人は前々年、法人は前々事業年度)の課税売上高 設立時の資本金等の額(基準期間がない事業年度) |
| 義務を負う者 | 事業者本人、相続人(死亡の場合)、合併法人(合併の場合) | 事業者本人 新設法人・特定新規設立法人 |
| 違反・懈怠の効果 | 届出書自体に直接の罰則はないが、申告漏れに直結し無申告加算税・延滞税の原因となる | 要件を満たせば届出の有無に関わらず納税義務が発生・消滅する 特例適用期間中は免税規定の適用を受けられない |
他国ではどう定めているか 5 か国
台湾は営業開始前の設立登記を原則とし、変更・廃業も登記事項として届け出る。日本のような免税点による自動的な納税義務判定ではなく、登記ベースで管理する点が異なる
韓国は事業開始日から20日以内の事業者登録を義務づけ、期限と制裁が明確。日本の「速やかに」という緩やかな定めとは対照的である
ドイツは小規模事業者免除の閾値を前年および当年の見込み売上で判定し、事業開始の届出義務は租税通則法(AO)側に置かれる。日本のように2年前の実績で判定する仕組みではない
付加価値税の発祥国であるフランスも小規模免税制度を持つが、閾値超過は原則としてその時点から効力を生じ、日本の2年遅れの判定構造とは大きく異なる
米国には連邦付加価値税がなく、州ごとの売上税について販売許可の登録が求められる。免税点ではなく州内の関連性(nexus)が登録要否を左右する点で発想が異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 副業のネットショップが軌道に乗り、一昨年の課税売上が1000万円を超えた。今年からあなたは課税事業者。57条1項1号の届出を出す出さないに関わらず、税務署は過去の売上を把握しており、課税事業者としての申告を待っている。届出を忘れても納税義務は消えない
- もし、親が小さな商店を営んだまま急に亡くなったら? 相続人であるあなたに、57条1項5号の「個人事業者の死亡届出書」を速やかに出す義務が発生する。事業を継ぐかどうかの判断より前に、まず届出という手続が待っている
- コロナで売上が落ち、一昨年の課税売上が1000万円以下に下がった。本来なら今年は免税事業者に戻れる。だが「納税義務者でなくなった旨の届出書」(57条1項2号)を出し忘れると、税務署の記録上は課税事業者のまま扱われ、払わなくてよい消費税を申告・納付してしまう
- 資本金1000万円で株式会社を設立。基準期間がない初年度でも、あなたの会社は新設法人として設立時から課税事業者になる。57条2項の届出を出す立場だ。あと数日で法人設立、資本金をいくらにするかで、初年度の消費税負担が丸ごと変わる
取るべき行動
被害を受けた側:1. まず基準期間(個人は前々年、法人は前々事業年度)の課税売上高を確認、1000万円を超えていれば課税事業者。2. 超えていれば「消費税課税事業者届出書(基準期間用)」(57条1項1号)を速やかに提出。3. 逆に1000万円以下に下がったら「納税義務者でなくなった旨の届出書」(同2号)を提出、免税に戻す。4. 課税事業者になる場合、簡易課税(37条)やインボイスの2割特例が使えるかを申告前に検討、負担計算を先に済ませておく(最新の改正状況をご確認ください)
訴えられた側:1. 親など個人事業者が亡くなった場合、相続人として「個人事業者の死亡届出書」(57条1項5号)を速やかに提出。2. 事業を承継して続けるなら、相続の納税義務特例(10条)で自分自身の課税事業者判定が別途必要、被相続人の売上も加味される。3. 合併で法人が消滅した側の義務は合併法人が承継し「合併による法人の消滅届出書」(同6号)を出す。4. いずれも、承継した事業の過去の申告状況・未納の有無を早期に税理士と確認し、想定外の納税リスクを洗い出す
時効(請求できる期限):届出は条文上「速やかに」提出とされ、57条の届出書自体に明確な期限や直接の罰則はない。ただし納税義務は基準期間の課税売上高が1000万円を超えた課税期間の初日に法律上当然に発生する(9条)ため、起算点は当該課税期間の初日。届出の遅れより、課税事業者としての確定申告・納付が遅れることで無申告加算税・延滞税(国税通則法)がつく点に注意
学説
通説(手続規定説):57条の届出は課税庁が納税義務者を把握するための手続規定であり、納税義務の成立要件ではないとする理解。届出の懈怠は加算税・延滞税という申告面の不利益に反映されるにとどまり、課税の公平は9条の客観的要件によって担保される
実体・手続分離説の帰結:納税義務の発生・消滅を届出にかからせると、届出を怠った事業者が課税を免れ正直者が損をするため、消費税法は実体(9条)と手続(57条)を意識的に切り分けた設計をとっているとされる
改正沿革 AI による整理
- 改正内容の検証が必要 免税点の3000万円から1000万円への引下げ(平成15年度税制改正、平成16年4月1日以後開始課税期間から適用)や、令和5年(2023年)10月のインボイス制度導入に伴う57条の2の登録・12条の4への参照追加など、複数回の改正が加えられていると見られるが、各改正の正確な年次・「新設」か「改正」かの区別に確信が持てないため、人的検証を要する
改正の年表
- 1.昭和63年(1988年) 新設:消費税法(昭和63年法律第108号)制定により、納税義務者に関する届出義務規定として設けられた。翌平成元年(1989年)4月1日から消費税が施行
- 2.平成15年(2003年) 改正:平成15年度税制改正により事業者免税点が課税売上高3000万円から1000万円へ引き下げられ、平成16年4月1日以後に開始する課税期間から適用。届出義務の対象となる事業者が大幅に拡大した
- 3.令和5年(2023年) 改正:同年10月1日の適格請求書等保存方式(インボイス制度)開始に伴い、57条の2の登録制度との接続が整理され、登録を受けている場合を届出義務から除外する括弧書きが機能するようになった(正確な改正年次・条文操作は要検証)
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