消費税法 第57条の2(適格請求書発行事業者の登録等)
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- 国内において課税資産の譲渡等を行い、又は行おうとする事業者であつて、第五十七条の四第一項に規定する適格請求書の交付をしようとする事業者(第九条第一項本文の規定により消費税を納める義務が免除される事業者を除く。)は、税務署長の登録を受けることができる。
- 2.前項の登録を受けようとする事業者は、財務省令で定める事項を記載した申請書をその納税地を所轄する税務署長に提出しなければならない。この場合において、第九条第一項本文の規定により消費税を納める義務が免除される事業者が、同項本文の規定の適用を受けないこととなる課税期間の初日から前項の登録を受けようとするときは、政令で定める日までに、当該申請書を当該税務署長に提出しなければならない。
- 3.税務署長は、前項の申請書の提出を受けた場合には、遅滞なく、これを審査し、第五項の規定により登録を拒否する場合を除き、第一項の登録をしなければならない。
- 4.第一項の登録は、適格請求書発行事業者登録簿に氏名又は名称、登録番号その他の政令で定める事項を登載してするものとする。この場合において、税務署長は、政令で定めるところにより、当該適格請求書発行事業者登録簿に登載された事項を速やかに公表しなければならない。
- 5.税務署長は、第一項の登録を受けようとする事業者が、次の各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に定める事実に該当すると認めるときは、当該登録を拒否することができる。
- 一当該事業者が特定国外事業者(国内において行う資産の譲渡等に係る事務所、事業所その他これらに準ずるものを国内に有しない国外事業者をいう。次号及び次項において同じ。)以外の事業者である場合次に掲げるいずれかの事実
- 一当該事業者(国税通則法第百十七条第一項(納税管理人)の規定の適用を受ける者に限る。)が同条第二項の規定による納税管理人の届出をしていないこと。
- 二当該事業者が、この法律の規定に違反して罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から二年を経過しない者であること。
- 二当該事業者が特定国外事業者である場合次に掲げるいずれかの事実
- 一消費税に関する税務代理(税理士法(昭和二十六年法律第二百三十七号)第二条第一項第一号(税理士の業務)に掲げる税務代理をいう。次項第二号ハにおいて同じ。)の権限を有する国税通則法第七十四条の九第三項第二号(納税義務者に対する調査の事前通知等)に規定する税務代理人がないこと。
- 二当該事業者が国税通則法第百十七条第二項の規定による納税管理人の届出をしていないこと。
- 三現に国税の滞納があり、かつ、その滞納額の徴収が著しく困難であること。
- 四当該事業者が、次項の規定により第一項の登録を取り消され(次項第二号ホ又はヘに掲げる事実のいずれかに該当した場合に限る。)、その取消しの日から一年を経過しない者であること。
- 五当該事業者が、この法律の規定に違反して罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から二年を経過しない者であること。
- 6.税務署長は、次の各号に掲げる適格請求書発行事業者が当該各号に定める事実に該当すると認めるときは、当該適格請求書発行事業者に係る第一項の登録を取り消すことができる。
- 一特定国外事業者以外の事業者である適格請求書発行事業者次に掲げるいずれかの事実
- 一当該適格請求書発行事業者が一年以上所在不明であること。
- 二当該適格請求書発行事業者が事業を廃止したと認められること。
- 三当該適格請求書発行事業者(法人に限る。)が合併により消滅したと認められること。
- 四当該適格請求書発行事業者(国税通則法第百十七条第一項の規定の適用を受ける者に限る。)が同条第二項の規定による納税管理人の届出をしていないこと。
- 五当該適格請求書発行事業者がこの法律の規定に違反して罰金以上の刑に処せられたこと。
- 六前項第一号に定める事実に関する事項について、虚偽の記載をして第二項の規定による申請書を提出し、その申請に基づき第一項の登録を受けた者であること。
- 二特定国外事業者である適格請求書発行事業者次に掲げるいずれかの事実
- 一当該適格請求書発行事業者が事業を廃止したと認められること。
- 二当該適格請求書発行事業者(法人に限る。)が合併により消滅したと認められること。
- 三当該適格請求書発行事業者の第四十五条第一項の規定による申告書の提出期限までに、当該申告書に係る消費税に関する税務代理の権限を有することを証する書面(税理士法第三十条(税務代理の権限の明示)(同法第四十八条の十六(税理士の権利及び義務等に関する規定の準用)において準用する場合を含む。)に規定する書面をいう。)が提出されていないこと。
- 四当該適格請求書発行事業者(国税通則法第百十七条第一項の規定の適用を受ける者に限る。)が同条第二項の規定による納税管理人の届出をしていないこと。
- 五消費税につき国税通則法第十七条第二項(期限内申告)に規定する期限内申告書の提出がなかつた場合において、当該提出がなかつたことについて正当な理由がないと認められること。
- 六現に国税の滞納があり、かつ、その滞納額の徴収が著しく困難であること。
- 七当該適格請求書発行事業者がこの法律の規定に違反して罰金以上の刑に処せられたこと。
- 八前項第二号に定める事実に関する事項について、虚偽の記載をして第二項の規定による申請書を提出し、その申請に基づき第一項の登録を受けた者であること。
- 7.税務署長は、第一項の登録又は前二項の処分をするときは、その登録又は処分に係る事業者に対し、書面によりその旨を通知する。
- 8.適格請求書発行事業者は、第四項に規定する適格請求書発行事業者登録簿に登載された事項に変更があつたときは、その旨を記載した届出書を、速やかに、その納税地を所轄する税務署長に提出しなければならない。
- 9.税務署長は、前項の規定による届出書の提出を受けた場合には、遅滞なく、当該届出に係る事項を適格請求書発行事業者登録簿に登載して、変更の登録をするものとする。この場合において、税務署長は、政令で定めるところにより、当該変更後の適格請求書発行事業者登録簿に登載された事項を速やかに公表しなければならない。
- 10.適格請求書発行事業者が、次の各号に掲げる場合に該当することとなつた場合には、当該各号に定める日に、第一項の登録は、その効力を失う。
- 一当該適格請求書発行事業者が第一項の登録の取消しを求める旨の届出書をその納税地を所轄する税務署長に提出した場合その提出があつた日の属する課税期間の末日の翌日(その提出が政令で定める日の翌日から当該課税期間の末日までの間にされた場合には、当該課税期間の翌課税期間の末日の翌日)
- 二当該適格請求書発行事業者が事業を廃止した場合(前条第一項の規定により同項第三号に掲げる場合に該当することとなつた旨を記載した届出書を提出した場合に限る。)事業を廃止した日の翌日
- 三当該適格請求書発行事業者である法人が合併により消滅した場合(前条第一項の規定により同項第五号に掲げる場合に該当することとなつた旨を記載した届出書を提出した場合に限る。)当該法人が合併により消滅した日
- 11.税務署長は、第六項の規定による登録の取消しを行つたとき、又は前項の規定により第一項の登録がその効力を失つたときは、当該登録を抹消しなければならない。この場合において、税務署長は、政令で定めるところにより、当該登録が取り消された又はその効力を失つた旨及びその年月日を速やかに公表しなければならない。
- 12.前各項に定めるもののほか、この条の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
この条文の基本情報
適格請求書発行事業者の登録等とは何ですか?
定義適格請求書発行事業者の登録等とは、消費税法第57条の2に定められた規定で、「国内において課税資産の譲渡等を行い、又は行おうとする事業者であつて、第五十七条の四第一項に規定する適格請求書の交付をしようとする事業者(第九条第一項本文の規定に…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 消費税法第57条の2(適格請求書発行事業者の登録等)は、日本の消費税法に含まれる条文です。
- 消費税法第57条の2の条文原文は「国内において課税資産の譲渡等を行い、又は行おうとする事業者であつて、第五十七条の四第一項に規定する適格請求書の交付をしようとする事業者(第九条第一項本文の規定に…」で始まります。
- 消費税法第57条の2は第五章 雑則に置かれています。
- 消費税法の公布日は昭和63年12月30日です。
- 消費税法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 消費税法第57条の2の前の条は消費税法第57条です。
- 消費税法第57条の2の次の条は消費税法第57条の3です。
- 消費税法第57条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
消費税法(昭和六十三年法律第百八号)第57条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/363AC0000000108 - 本サイト収録
消費税法(昭和六十三年法律第百八号)第57条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/363AC0000000108/57_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点消費税法57条の2は、適格請求書を交付する事業者が税務署長の登録を受ける制度を定める。取消しの届出を出しても、登録が失効するのは原則としてその課税期間の末日の翌日である。
Q · 取引先にインボイスの登録番号を求められたけど、登録したら何が変わるの?
番号は取れるが、同時に消費税を納める側になる
消費税法57条の2により、適格請求書を交付しようとする事業者は税務署長の登録を受けることができます。ただし免税事業者が登録すると、その時点で消費税を納める課税事業者になります。登録すると氏名または名称と登録番号が登録簿に登載され公表され(4項)、変更があれば届出義務も生じます(8項)。免税に戻りたいときは取消しを求める届出書を出しますが、効力を失うのは原則としてその課税期間の末日の翌日で、締切を過ぎると翌課税期間の末日の翌日までずれます(10項1号)。
解説
取引先から「インボイスの登録番号を教えてほしい」と言われて、慌てて調べ始めた人は多いはずだ。消費税法57条の2は、適格請求書(インボイス、消費税額を正式に相手に伝えられる請求書)を発行できる事業者になるための登録制度を定める。見落とされがちな核心は二つ。第一に、これまで売上1000万円以下で消費税を納めなくてよかった免税事業者が登録すると、その瞬間に消費税を納める側へ回る。取引先のために番号を取ったつもりが、自分の手取りを毎年削ることになる。第二に、登録は税務署長に申請して登録簿に載り、氏名や登録番号が公表される公的な手続で、しかも一度登録するとやめたい月にすぐ戻せない。取消しの効力が出るのは原則として翌課税期間の頭だ。番号を持つか持たないか、いつ持ちいつ手放すか。その一つ一つが、あなたの税負担と取引先との力関係を左右する。
法的な位置づけ
消費税法57条の2は、適格請求書発行事業者の登録制度を定める規定である。国内で課税資産の譲渡等を行う事業者が税務署長の登録を受けると、氏名又は名称と登録番号が適格請求書発行事業者登録簿に登載され、公表される。登録の効力は、取消しを求める届出、事業の廃止、合併による法人の消滅によって失われる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.自分が免税事業者か課税事業者かを確定する 基準期間の課税売上高を確認し、消費税法9条1項本文で納税義務が免除される免税事業者かどうかを判定する。免税事業者が登録すると、その時点で消費税を納める側に回ることを先に理解する
- 2.登録した場合の税負担を試算する 登録後の年間消費税額を、本則課税・簡易課税・2割特例(経過措置)の三通りで試算し、取引先を失うリスクと比較する。設備投資予定があれば仕入税額控除の額も織り込む
- 3.効力発生日を売上サイクルに合わせて申請書を提出 財務省令で定める事項を記載した申請書を納税地の所轄税務署長に提出する(2項)。免税事業者が課税期間の初日から登録を受けようとするときは、政令で定める日までの提出が必要なので、期日から逆算する
- 4.登録通知を受けたら請求書様式と公表内容を確認 税務署長からの書面通知(7項)で登録番号を確認し、請求書・領収書の様式に登録番号と税率ごとの区分記載を反映する。国税庁の公表サイトで自分の登載事項も確認する
- 5.取消しの締切をカレンダーに先に入れる 免税に戻る可能性があるなら、取消しを求める届出書の提出期限を課税期間の末日から逆算して先に登録しておく。政令で定める日の翌日以降に提出すると、失効が翌課税期間の末日の翌日までずれる(10項1号)
よくある質問 AI による整理
Q1適格請求書発行事業者とは何ですか?
消費税法57条の2の登録を受け、適格請求書(インボイス)を交付できる事業者です。登録簿に登載され、氏名または名称と登録番号が公表されます。
Q2インボイスの登録番号はどうやって確認する?
国税庁の適格請求書発行事業者公表サイトで登録番号を検索すると、登載事項と有効性を確認できます。公表は57条の2第4項に基づく手続です。
Q3インボイス登録は申請から通知までどれくらいかかる?
税務署長は申請書を受けて遅滞なく審査し、登録または拒否を書面で通知します(3項・7項)。繁忙期は数週間かかるため期日逆算が必要です。
Q4インボイス登録すると何が公表されますか?
氏名または名称、登録番号、その他政令で定める事項が登録簿に登載され速やかに公表されます(4項)。個人事業主の氏名も公表対象です。
Q5屋号や住所が変わったら届出は必要?
必要です。登録簿の登載事項に変更があったときは、速やかに届出書を納税地の所轄税務署長に提出しなければなりません(8項)。
Q6法人が合併したら登録番号は引き継げる?
引き継げません。合併により消滅した日に登録は効力を失います(10項3号)。存続会社は自社で改めて登録を受ける必要があります。
Q7インボイス登録は義務ですか?
義務ではありません。条文は「登録を受けることができる」と定める任意の制度です。ただし登録しないと適格請求書を交付できません。
Q8税務署長から登録を取り消されることはある?
あります。一定の事実に該当すると認めるときは税務署長が職権で登録を取り消せます(6項)。その旨は書面で通知され公表されます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1インボイス登録したら、もう二度と免税事業者に戻れないんですか?
戻れます。登録の取消しを求める届出書を納税地の税務署長に出せば、原則としてその課税期間の末日の翌日に登録が失効します(57条の2第10項1号)。ただし締切日を過ぎて出すと効力が翌期へずれます。実務のポイント:登録と同時に「課税事業者選択」をしていると別途2年間の継続義務が働き、取消届出だけでは免税に戻れない期間があります。戻る前に自分がどの経路で課税事業者になったのかを必ず確認する。ここを混同して余計に一年課税された事業者が多い
Q2取引先が『番号がないなら消費税分は払わない』と言ってきました。これって従うしかないんですか?
従う義務はありません。インボイスの登録は任意で、免税事業者に登録を強制したり一方的に消費税相当額を減額すると、独占禁止法上の優越的地位の濫用や下請法違反になりうます(57条の4が発行義務を定めるのはあくまで登録した事業者)。実務のポイント:公正取引委員会がインボイス関連のQ&Aで、免税事業者に対する一方的な取引価格の引下げや取引停止をNG例として明示しています。『これは独禁法の問題では』と一言添えるだけで、相手の交渉姿勢が変わることがある
Q32割特例って聞いたんですが、登録した小規模事業者は本当に負担が軽くなるんですか?
軽くなる場合が多いです。免税事業者から登録して課税事業者になった人は、経過措置として納める消費税を売上にかかる消費税額の2割で済ませられます(平成28年改正法附則の経過措置、令和5年10月から一定期間)。実務のポイント:この2割特例は事前の届出が不要で、確定申告のときに適用するかどうかをその都度選べます。本則計算と2割特例、簡易課税を毎年有利な方に切り替えられるので、登録前に諦めていた人ほど一度シミュレーションする価値がある(最新の改正状況をご確認ください)
間違えやすい点 AI による整理
- 多くの人は「登録すべきか、しないべきか」を問うが、その問い自体が半分ずれている。登録=課税事業者になるという前提を見落としているからだ。本当に立てるべき問いは「免税でいられるメリットを手放してでも、この取引先を守る価値があるか」。問いを立て直さないと、番号を取った後で手取りが減った現実に呆然とする
- 免税事業者が不利になることは知っていても、その不利の深刻度を過小評価している人が多い。番号がないだけで、発注側は控除できない消費税分の値引きを迫り、あるいは静かに発注を他社へ移す。表向きは「取引条件の見直し」でも、実態は番号の有無による選別が進んでいる
- 「一度登録したら永久に課税事業者から抜けられない」と思い込む人がいるが、これは誤り。取消しを求める届出書を出せば免税に戻れる(10項1号)。ただし効力発生日のルールと、課税事業者を選んだ場合の2年間の継続義務(いわゆる2年縛り)が絡むので、抜けるにも設計が要る
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する内容 | 57条の2:適格請求書発行事業者の登録・公表・失効 | 9条:小規模事業者の納税義務免除(免税事業者) 30条:仕入税額控除とインボイス保存要件 |
| 誰に効くか | インボイスを交付したい売手(登録は任意) | 基準期間の課税売上高が一定以下の小規模事業者 仕入側の課税事業者(控除を受ける側) |
| 動かすと何が起きるか | 登録=課税事業者化、番号が公表される | 免税のままなら納税不要だが番号は持てない インボイスがないと控除できず仕入側が負担 |
| タイミングの縛り | 取消届出は課税期間の末日基準、遅れると1年先送り(10項1号) | 基準期間(原則2年前)の売上で判定 経過措置により当面は一定割合の控除が可能 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は営業登記と統一發票を早くから一体運用し、事業者番号(統一編號)が取引に埋め込まれている。日本のように登録が任意で、免税事業者が選択を迫られる構造は生じにくい
韓国は事業者登録が原則義務で、電子세금계산서が広く普及している。番号を持つか持たないかという二分自体が実務上ほとんど問題にならない点が日本と異なる
ドイツを含む EU 諸国は付加価値税指令に基づき、登録番号と請求書記載事項が制度の前提。日本は2023年になって同種の仕組みを導入した後発国にあたる
米国には連邦付加価値税がなく、小売段階の売上税を州ごとに課す。登録は州ごとの許可制で、インボイス方式による仕入税額控除の連鎖という発想自体がない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- フリーランスのデザイナーであるあなたに、主要な発注元が「来期からインボイス番号のない外注には発注を絞る」と通告してきた。登録申請から税務署の通知までは数週間かかる。決算期の切り替わりまであと3週間、登録すれば免税の旨みは消え、しなければ仕事が細る。この二択を今週中に決めなければならない
- もし登録した後で「やっぱり免税に戻りたい」と思ったら、いつ戻れるのか? 取消しを求める届出書を出しても、効力が生じるのは原則としてその課税期間の末日の翌日。しかも末日の一定日前を過ぎて出すと、さらに一年先送りになる。戻りたい月に戻れる制度ではない
- あなたは発注側の課税事業者だ。長年頼んでいる一人親方がインボイスを出せないと、あなたの会社は仕入税額控除(払った消費税を差し引く仕組み)ができず、その分を自社が負担する。経過措置で当面は8割控除できるが、いずれ切れる。値下げ要求か、登録依頼か、取引継続か、判断を迫られる
- 適格請求書発行事業者だった法人が、合併で消滅した。その日をもって登録は自動的に効力を失う(10項)。存続会社が番号を引き継ぐことはできず、改めて自社で登録し直す必要がある
取るべき行動
被害を受けた側:1. まず自分が免税事業者か課税事業者かを確定:基準期間の課税売上が1000万円以下なら免税、登録すればその瞬間に課税へ2. 主要取引先が本当にインボイスを要求しているか、要求なら発注減の現実味を具体的に確認3. 登録した場合の年間消費税額を試算、2割特例(売上税額の2割だけ納める経過措置)が使えるかも計算4. 登録するなら効力発生日を売上・投資サイクルに合わせて選ぶ5. 一度登録しても取消届出で免税に戻せることと、その締切を先にカレンダーへ
訴えられた側:1. 発注側として、免税事業者の外注先にインボイスを一方的に強要したり消費税分を勝手にカットすると、独占禁止法・下請法違反になりうると認識2. 経過措置(当面80%、その後50%控除)を織り込み、自社の追加負担を数値化3. 取引先へは「登録は任意である」ことを前提に、条件変更は協議ベースで4. 自社の登録番号は登録簿で公表されるので、変更(8項の届出)や取消し(10項)の管理を経理フローに組み込む
時効(請求できる期限):免税事業者が課税期間の初日から登録を受けようとするときは、その初日から起算して原則15日前の日までに申請書を提出(消費税法施行令70条の2、令和5年度改正後の期限)。登録取消しを求める届出書も、原則として課税期間の末日から起算して15日前の日までに提出しないと、その期の末日翌日に間に合わず効力発生が翌期末日翌日へずれる(10項1号、最新の改正状況をご確認ください)
学説
益税論(税制上の長年の論点):免税事業者が取引価格に含めて受け取った消費税相当額が納付されず手元に残る、いわゆる益税を問題視する議論。インボイス方式は取引の税額を可視化することでこの構造を縮小させる一方、小規模事業者の事務負担と手取り減という副作用を生むと整理される
改正沿革 AI による整理
- 平成28年(2016年)改正・令和5年(2023年)10月1日施行 適格請求書等保存方式(インボイス制度)の導入に伴い新設された登録制度。登録申請は令和3年(2021年)10月1日から先行して受付が開始された。なお5項・6項の特定国外事業者に関する登録拒否・取消規定など、その後の改正年と内容には確信が持てないため、total_revisions を -1とし人的検証を要する
改正の年表
- 1.平成28年(2016年) 新設:適格請求書等保存方式(インボイス制度)の導入を定める改正により、登録制度として本条が新設された。施行は令和5年(2023年)10月1日で、登録申請の受付はそれに先立って開始された
- 2.令和5年(2023年)前後 改正:登録申請および登録取消届出の提出期限(課税期間の初日・末日から起算する日数)について政令レベルの見直しが行われたとされる。具体的な日数と現行の適用関係は、必ず最新の法令・国税庁公表資料で確認を要する
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