受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 6 分6 分6 分

保険業法 第178条(債権申出期間中の弁済の許可)

クイックジャンプ

保険業を営む株式会社の清算の場合における会社法第五百条(債務の弁済の制限)の規定の適用については、同条第二項中「裁判所」とあるのは、「内閣総理大臣」とする。

この条文の基本情報

債権申出期間中の弁済の許可とは何ですか?

定義債権申出期間中の弁済の許可とは、保険業法第178条に定められた規定で、「保険業を営む株式会社の清算の場合における会社法第五百条(債務の弁済の制限)の規定の適用については、同条第二項中「裁判所」とあるのは、「内閣総理大臣」とする。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 保険業法第178条(債権申出期間中の弁済の許可)は、日本の保険業法に含まれる条文です。
  2. 保険業法第178条の条文原文は「保険業を営む株式会社の清算の場合における会社法第五百条(債務の弁済の制限)の規定の適用については、同条第二項中「裁判所」とあるのは、「内閣総理大臣」とする。」で始まります。
  3. 保険業法第178条は第四節に置かれています。
  4. 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
  5. 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 保険業法第178条の前の条は保険業法第177条です。
  7. 保険業法第178条の次の条は保険業法第179条です。
  8. 保険業法第178条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式保険業法(平成七年法律第百五号)第178条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105
  • 本サイト収録保険業法(平成七年法律第百五号)第178条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/178

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点保険業法178条は、保険会社の清算において会社法500条2項の弁済許可権者を裁判所から内閣総理大臣に読み替える規定であり、債権申出期間中の弁済許可は金融庁が判断する。

Q · 保険会社の清算中に、少額の債権を先に払ってもらうには誰の許可が要るの?

裁判所ではなく内閣総理大臣(金融庁)の許可が必要です

会社法500条1項は、債権申出期間中の債務弁済を原則禁止し、同条2項が少額債権・担保付債権など他の債権者を害するおそれのない債権について裁判所の許可による例外を認めています。保険業を営む株式会社の清算では、保険業法178条がこの「裁判所」を「内閣総理大臣」に読み替えます。したがって許可申立ての宛先は金融庁であり、判断の物差しも民事的な債権者間の公平ではなく、保険契約者保護を含む監督目的が優先されます。窓口を誤ると申立ては受理されず、債権申出期間だけが進みます。

解説

保険会社が畳まれるとき、誰にいくら払うかを最終的に握るのは裁判所ではない。保険業法178条は、会社法500条2項が定める「債権申出期間中でも裁判所の許可を得れば少額債権などを先に弁済できる」という仕組みの、その許可権者を丸ごと内閣総理大臣(実務上は金融庁長官へ委任)に付け替えている。あなたが保険会社の契約者・下請け業者・従業員として清算手続の中にいるなら、この一行が意味するのは、弁済許可を求める先が裁判所の書記官窓口ではなく金融庁の監督部局だということだ。申立ての作法も、判断の物差しも変わる。裁判所なら「他の債権者を害しないか」という民事的な公平性判断だが、金融庁は保険契約者保護という監督目的を優先する。同じ少額債権でも、保険契約に紐づくものと一般取引債権とで扱いに差が出うる。窓口を間違えれば、時間だけが過ぎる。

法的な位置づけ

保険業法178条は、保険業を営む株式会社の清算手続に会社法500条を適用する際の読替え規定である。同条2項が定める債権申出期間中の債務弁済に係る許可権者を「裁判所」から「内閣総理大臣」に置き換え、保険会社の清算における弁済許可の判断を金融監督行政に委ねる。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.公告日と債権申出期間の満了日を確定する 官報の清算開始・債権申出の公告を入手し、公告日と申出期間の満了日(会社法499条により2か月を下れない)を逆算表にする。許可申立ては期間の進行と並走するため、残日数がそのまま実務上の期限になる
  2. 2.期間内に債権の申出を行う 許可の可否にかかわらず、まず清算人宛てに債権の申出を提出する。債権額だけでなく契約書・発注書・納品書・請求書の写しを最初から添付し、追完を求められない状態にする。申出漏れは除斥のリスクを生む(会社法503条)
  3. 3.許可弁済の対象になりうるかを整理する 少額債権か、担保権で担保される債権か、弁済しても他の債権者を害するおそれがない債権か(会社法500条2項の3類型)を自債権に当てはめ、金額・根拠・業務継続上の必要性を一覧化して清算人に提出する
  4. 4.清算人経由で内閣総理大臣(金融庁)宛てに許可を申し立てる 保険業法178条の読替えに従い、申立先を裁判所ではなく内閣総理大臣(金融庁長官へ委任)とする。申立ての骨子は「業務継続に不可欠」「他の債権者を害しない」の二点に絞る。裁判所に提出しても受理されず時間だけを失う
  5. 5.不許可の場合は行政上の不服申立てを検討する 許可権者が行政庁である以上、不許可は行政処分として扱われる。審査請求(行政不服審査法)または取消訴訟(行政事件訴訟法3条)が受け皿になるが、裁量が広い領域のため、まず申立て内容を絞った再申立てを優先的に検討する

よくある質問 AI による整理

Q1保険業法178条とは何ですか?

保険会社の清算に会社法500条を適用する際、債権申出期間中の弁済許可を出す主体を「裁判所」から「内閣総理大臣」に読み替える規定です。条文自体は一文のみですが、申立先が丸ごと変わります。

Q2保険会社の清算で、債権申出期間中に支払ってもらえますか?

原則できません。ただし少額債権や担保付債権など他の債権者を害するおそれがない債権は、許可があれば期間中でも弁済されます(会社法500条2項)。保険会社では許可権者が内閣総理大臣です。

Q3会社法500条の「債務の弁済の制限」とは何ですか?

清算株式会社は、債権申出期間の満了までは原則として債務を弁済できないという規定です。早い者勝ちの弁済を防ぎ、債権者間の公平を確保する趣旨で、例外は2項の許可弁済に限られます。

Q4法令の「読替え規定」とは何ですか?

他の法律の条文を準用・適用する際、特定の語句を別の語句に置き換えて適用する技術です。本条では「裁判所」を「内閣総理大臣」に置き換えるため、条文本文だけを読むと申立先を誤ります。

Q5保険会社の清算は誰が監督しますか?

内閣総理大臣(実務上は金融庁)です。保険業法は清算に関する監督権限を監督官庁に集約しており、178条の読替えもその設計の一部です。一般の株式会社のように裁判所が中心ではありません。

Q6債権の申出をしないとどうなりますか?

期間内に申し出ず、かつ清算株式会社に知れていない債権は、清算から除斥されるおそれがあります(会社法503条)。残余財産の分配後に請求しても回収できない結果になり得ます。

Q7弁済の許可は誰が申し立てるのですか?

申立ての主体は清算人です。債権者は清算人に対して対象債権であることを説明し、申立てを促す立場になります。債権者が直接、監督官庁に許可を求める建付けではありません。

Q8内閣総理大臣の権限は実際には誰が行使しますか?

保険業法は内閣総理大臣の権限の多くを金融庁長官に委任しています(保険業法313条)。したがって実務の申立先・審査主体は金融庁の監督部局になります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1結局、うちの請求書は誰に出せばいいんですか?

請求(債権の申出)自体は清算人宛てです。弁済の許可を出すのが内閣総理大臣(金融庁)に変わるだけで、窓口としての清算人は変わりません(会社法499条以下)。実務のポイント:申出書には債権額だけでなく、契約書・納品書・請求書の写しを最初から添付する。後から追完を求められる案件は、それだけで清算人の処理順位が後ろに回る

Q2金融庁が許可を出さなかったら、その決定に文句は言えますか?

行政庁の判断である以上、行政不服審査法に基づく審査請求や、行政事件訴訟法3条の取消訴訟が理論上の受け皿になります。ただし許可の性質上、裁量が広く認められる領域です。実務のポイント:正面から不許可を争うより、申立ての内容を「業務継続に不可欠」「他の債権者を害しない」という二点に絞って再申立てする方が、実務的には早い

間違えやすい点 AI による整理

  • 「読替え規定だから実質は同じこと」と流されがちだが、判断主体が司法から行政に変わることの意味は大きい。裁判所の許可なら不服申立ては抗告、行政庁の処分なら審査請求または取消訴訟(行政事件訴訟法3条)。争い方の入口そのものが別系統になる
  • 「債権申出期間中は一切払えない」と理解している人は多いが、会社法500条2項が例外の窓を開けていること、そして保険会社ではその窓の鍵を金融庁が持っていることまでは知らない。例外の存在を知らない債権者は、窓の前を素通りする
  • あなたから見れば「保険会社の清算=契約者のための手続」に見えるが、法から見れば清算は全債権者の公平な弁済手続であり、契約者は債権者の一部にすぎない。この落差を理解しないまま、契約者だからと優先扱いを期待すると読み違える
比較の観点この条文ほかの条文
規律の対象保険業法178条:清算中の弁済許可の権限者を読み替える保険業法173条:保険会社の清算全般に対する監督
保険業法313条:内閣総理大臣の権限の金融庁長官への委任
誰が動く場面か債権申出期間中に例外弁済を求める清算人・債権者清算手続全体を監督する行政庁
実際に処分を出す行政組織の内部配分
参照先の他法会社法500条2項(適用の読替え)会社法の清算規定全般
他法参照なし(保険業法内部の委任)
誤解しやすい点「裁判所の許可」と書かれた会社法本文をそのまま信じて申立先を誤る監督と個別の弁済許可を同一の手続と混同する
条文上の「内閣総理大臣」を首相個人の判断と誤解する

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
公司法第328条、保険法第149条以下

台湾も清算中の弁済を制限し、担保付債権等について法院の許可を例外とする構造をとる。他方で保険業の破綻処理は「清理」として主管機関(金融監督管理委員会)が主導し、監督官庁への権限集中という点では日本と同じ発想に立つ

韓国
보험업법(保険業法)の解散・清算に関する規定

韓国も保険会社の解散・清算に金融委員会の認可・監督を介在させる。会社法一般の清算規定を業法が上書きする構造は日本と類似するが、個別の弁済許可を丸ごと監督官庁へ振り替えるかは制度設計が異なりうる

ドイツ
VAG §§ 311 ff.

ドイツは保険会社の破綻処理を監督当局 BaFin の関与の下に置き、保険契約者保護を優先する。裁判所の関与を残しつつ監督当局の同意・申立てを要件化する点で、権限配分の設計思想は日本と近い

アメリカ
NAIC Insurance Company Rehabilitation and Liquidation Model Act

米国は州ごとの保険法により、州保険庁長官が receiver として更生・清算を主導する。裁判所は監督裁判所として関与するが、実質的な判断主体は保険監督官であり、監督行政優位という結論は日本と共通する

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • あなたが保険会社にシステム保守を納入している中小企業で、代金80万円が未収のまま清算開始。会社法500条2項の少額債権弁済許可を狙うなら、申立先は裁判所ではなく内閣総理大臣(金融庁)。裁判所に持ち込んだ書類は受け付けられず、その間も債権申出期間は進む
  • もし、清算人が「裁判所の許可が下りたので先に払います」と説明してきたらどうする? 保険業を営む株式会社の清算では、その説明自体が条文の読み違いだ。178条の読替えを知っていれば、その場で許可書面の発出者を確認できる。清算人の手続瑕疵を最初に見つけるのは、たいてい債権者側だ
  • 清算人側に立つあなた。従業員の未払給与や少額の光熱費を止めれば事業の後始末そのものが回らない。だが債権申出期間中の弁済は原則禁止で、破れば清算人の責任問題になる。許可を取りに行く先を誤ると、無許可弁済と同じ結果になる
  • 債権申出期間は公告から2か月以上(会社法499条)。あと3週間で締切という段階で許可申請を思い立っても、金融庁の審査が期間内に終わる保証はない。申出そのものを先に出し、許可は並行して追いかけるのが現実的な順序だ

取るべき行動

被害を受けた側:1. 清算開始の公告日と債権申出期間の満了日を確定させ、逆算表を作る2. 期間内に必ず債権の申出を行う。申出漏れは除斥のリスクを生む(会社法503条) 3. 少額債権や担保付債権など、期間中の弁済許可の対象になりうるかを整理し、清算人経由で内閣総理大臣(金融庁)への許可申立てを促す4. 清算人が動かない場合は、清算人の職務執行に対する監督権限の行使を金融庁に申し入れる道を検討する

訴えられた側:清算人側であれば、1. 期間中の弁済は原則禁止という原則を全社的に周知し、担当者の独断弁済を止める2. 業務継続に不可欠な少額債務を洗い出し、対象・金額・理由を一覧化3. 会社法500条2項に基づく許可申立てを、保険業法178条の読替えに従い内閣総理大臣(金融庁)宛てで行う4. 許可が下りるまでの間の債権者説明を文書で残し、無許可弁済の疑義を招かない

時効(請求できる期限):債権申出期間は公告から2か月を下ることができない(会社法499条1項)。本条自体に固有の期間制限はないが、許可申立ては申出期間の進行と並走するため、期間満了までの残日数が事実上の期限として機能する。行政処分への不服申立ては、処分を知った日の翌日から審査請求3か月、取消訴訟6か月(行政不服審査法18条、行政事件訴訟法14条)

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

保険業法の全文を見る所属する編章節を開く:第四節

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›