保険業法 第177条(解散後の保険契約の解除)
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- 保険会社等が、第百五十二条第一項の規定により読み替えて適用する会社法第四百七十一条第三号若しくは第六号(解散の事由)(第百五十二条第二項において準用する場合を含む。)に掲げる事由又は第百五十二条第三項第二号に掲げる事由によって解散したときは、保険契約者は、将来に向かって保険契約の解除をすることができる。
- 2.前項の場合において、保険契約者が同項の規定による保険契約の解除をしなかったときは、当該保険契約は、解散の日から三月を経過した日にその効力を失う。
- 3.前二項の場合においては、清算保険会社等は、被保険者のために積み立てた金額、未経過期間(保険契約に定めた保険期間のうち、当該保険契約が解除され、又は効力を失った時において、まだ経過していない期間をいう。)に対応する保険料その他内閣府令で定める金額を保険契約者に払い戻さなければならない。
この条文の基本情報
解散後の保険契約の解除とは何ですか?
定義解散後の保険契約の解除とは、保険業法第177条に定められた規定で、「保険会社等が、第百五十二条第一項の規定により読み替えて適用する会社法第四百七十一条第三号若しくは第六号(解散の事由)(第百五十二条第二項において準用する場合を含…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 保険業法第177条(解散後の保険契約の解除)は、日本の保険業法に含まれる条文です。
- 保険業法第177条の条文原文は「保険会社等が、第百五十二条第一項の規定により読み替えて適用する会社法第四百七十一条第三号若しくは第六号(解散の事由)(第百五十二条第二項において準用する場合を含…」で始まります。
- 保険業法第177条は第四節に置かれています。
- 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
- 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 保険業法第177条の前の条は保険業法第176条です。
- 保険業法第177条の次の条は保険業法第178条です。
- 保険業法第177条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
保険業法(平成七年法律第百五号)第177条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105 - 本サイト収録
保険業法(平成七年法律第百五号)第177条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/177
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点保険業法177条は、保険会社等の解散時に保険契約者へ解除権を与え、解除しない契約は解散の日から三月を経過した日に失効すると定める。
Q · 契約している保険会社が解散したら、保険契約はどうなるの?
解除しなくても三月後に自動失効します
保険業法177条1項により、保険会社等が一定の解散事由で解散したときは、保険契約者は将来に向かって契約を解除できます。ただし2項により、解除しなかった場合でも契約は解散の日から三月を経過した日に失効します。つまり契約の存続という選択肢はなく、選べるのは終わり方だけです。3項により、清算保険会社等は積立金、未経過期間に対応する保険料その他内閣府令で定める金額を払い戻しますが、払込保険料の総額が戻るわけではありません。
解説
契約している保険会社が解散する。そのニュースを見た瞬間、多くの人は「解約すべきか、様子を見るべきか」で固まる。だが保険業法177条を読んだあなたは、固まる必要がない。なぜなら本条は「様子を見る」という選択肢を実は用意していないからだ。1項はあなたに将来に向かって解除する権利を与える。しかし2項が冷酷である。解除しなければ、契約は解散の日から三月を経過した日に自動的に失効する。つまり動いても動かなくても、その保険は三か月で消える。差が出るのは3項の払戻しのタイミングと、その間の空白期間に事故が起きたときの補償だけだ。ここで本当に効くのは、失効日から逆算して新しい保険への乗り換えを完了させること。健康状態が悪化していれば新規加入を断られる可能性があり、三月の空白は無保険期間に直結する。解散通知を受け取った日が、あなたのカウントダウンの起点になる。
法的な位置づけ
保険業法177条は、保険会社等が会社法471条3号・6号(読替適用)等の事由により解散した場合における保険契約の帰趨を定める規定である。保険契約者に将来に向かった解除権を与え(1項)、解除がなければ解散の日から三月を経過した日に契約が失効すると定め(2項)、清算保険会社等に積立金・未経過保険料等の払戻義務を課す(3項)。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.解散の日を特定し失効日をカレンダーに記入 解散通知または官報・金融庁公表資料で解散の日を確定させ、そこから三月を経過した日を失効日として記録する。起算点は通知の受領日ではなく解散の日であるため、通知が遅れて届いた場合は残り日数が想定より短い
- 2.代替保険の申込みと告知を直ちに開始 旧契約を解除する前に、代替保険の申込みと健康状態の告知を先に走らせ、引受査定に要する期間を保険会社または代理店に確認する。健康状態によって査定に一か月以上かかる、または引受不可となる場合がある
- 3.新契約の責任開始日を確定してから旧契約を解除 本条2項により旧契約は三月間有効であるため、新契約の責任開始日が確定するまで解除しない。順序を逆にすると、査定に落ちた瞬間に無保険期間が発生する
- 4.払戻金の算定書の交付を清算保険会社等に請求 本条3項の払戻対象(被保険者のために積み立てた金額、未経過期間に対応する保険料、内閣府令で定める金額)について、算定根拠を記載した計算書の交付を書面で請求する。清算人が計算方針を固める前に動く
- 5.保護機構の補償対象かを併せて確認 生命保険契約者保護機構・損害保険契約者保護機構の補償対象に自分の契約が含まれるかを、契約種類と解散の態様の両面から確認する。空白期間に事故が起きた場合の請求ルートも同時に把握しておく
よくある質問 AI による整理
Q1保険業法177条とは何ですか?
保険会社等が一定の事由で解散した場合の保険契約の行き先を定めた条文です。契約者の解除権(1項)、三月後の自動失効(2項)、清算保険会社等の払戻義務(3項)の三段構成になっています。
Q2保険会社が解散したら契約はいつ失効しますか?
本条2項により、解散の日から三月を経過した日に効力を失います。起算点は解散の日であり、通知を受け取った日ではないため、通知が遅れて届くと残り期間が短くなります。
Q3未経過保険料とは何ですか?
契約で定めた保険期間のうち、解除または失効の時点でまだ経過していない期間に対応する保険料です。本条3項の払戻対象に含まれ、早く終了させれば未経過期間は長くなります。
Q4清算保険会社等とは何ですか?
解散により清算手続に入った保険会社等を指す保険業法上の呼称です。本条3項の払戻義務を負う主体であり、払戻請求の相手方はこの清算保険会社等になります。
Q5保険会社の解散と破綻処理は違いますか?
違います。本条は152条が定める解散事由による解散の場合の規定です。支払不能を伴う破綻では更生特例法や保護機構の資金援助といった別のスキームが動き、契約の扱いも異なります。
Q6保険契約者保護機構の補償は受けられますか?
生命保険契約者保護機構・損害保険契約者保護機構の補償は、対象となる契約種類と破綻の類型によって決まります。解散の態様と自分の契約が補償対象かを、解散通知の受領時に個別に確認する必要があります。
Q7団体保険の場合、会社は何をすべきですか?
失効日から逆算し、乗り換え先の引受査定期間を確保して全被保険者の代替加入を完了させます。健康状態で引受不可となる従業員の扱いを先に洗い出すことが実務上の要点です。
Q8払戻金の計算根拠は開示してもらえますか?
本条3項の払戻項目は積立金・未経過保険料・内閣府令で定める金額に限られるため、算定書の交付を清算保険会社等に請求できます。清算が進むほど個別交渉の実効性は下がります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1解散が発表されてから実際に契約が消えるまで、事故が起きたら保険金は出ますか?
本条2項により契約は解散の日から三月を経過した日まで有効なので、その間の事故は保険事故として扱われる。ただし清算保険会社等の支払能力は別問題である。実務のポイント:この期間中に事故が起きた場合、請求手続を清算手続の中でどう位置付けるかで回収可能性が変わる。清算人への届出が遅れると一般債権として扱われかねないので、事故発生を認知した時点で書面で即時に通知しておく
Q2解除したときと、何もせず失効を待ったときで、返ってくるお金は違いますか?
本条3項は解除の場合も失効の場合も同じ払戻対象(積立金、未経過期間に対応する保険料、内閣府令で定める金額)を定めているので、項目自体は変わらない。差が出るのは未経過期間の長さである。実務のポイント:早く解除すれば未経過期間が長くなり未経過保険料の額は増えるが、その分だけ補償のない期間が生まれる。乗り換え先が確定していないうちに解除を急ぐのは、金額のわずかな差のために補償の空白を買う行為になる
Q3掛けてきた保険料は全額戻ってくるんですよね?
戻らない。3項が払い戻すのは被保険者のために積み立てた金額、未経過期間に対応する保険料、その他内閣府令で定める金額であり、払込保険料の総額ではない。掛捨部分や既に経過した期間の保険料は対象外である。実務のポイント:解約返戻金の水準は契約の経過年数に大きく左右されるため、加入から日が浅い契約ほど戻る額は小さくなる。この差を先に把握しておくと、払戻通知を受け取ってから慌てて争う無駄を避けられる
間違えやすい点 AI による整理
- 「保険会社が潰れたら契約は即座に紙くず」と思われがちだが、177条2項は三月の猶予を明示している。ここを誤解して慌てて解除すると、まだ有効だった期間の補償を自ら手放すことになる。逆に「三月もある」と安心するのも危険で、乗り換え先の引受査定は健康状態次第で一か月以上かかる
- 解除権があるのだから「解除しない」という選択肢もあると考える人が多いが、その問いの立て方自体が誤っている。2項により、解除しない場合の帰結は「契約継続」ではなく「三月後の自動失効」である。選べるのは終わり方であって、続けるかどうかではない
- 契約者から見れば「解散したのだから当然全額返してもらえる」と映る。だが法律から見れば、3項が払い戻すのは被保険者のために積み立てた金額、未経過期間に対応する保険料、そして内閣府令で定める金額に限られる。払込保険料の総額ではない。この落差が、解散後の払戻通知を受け取ったときの衝撃になる
- 本条が適用されるのは、152条の規定により読み替えて適用される会社法471条3号・6号の事由、または152条3項2号の事由による解散に限られる。破綻処理一般に自動的に適用されるルールだと理解していると、保険業法の破綻処理スキーム(更生特例法や保護機構による資金援助)との区別を見誤る
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律している場面 | 保険業法177条:解散した場合の保険契約の解除と失効 | 保険業法152条:解散の事由と会社法規定の読替適用 保険業法173条:解散した保険会社等の清算手続 |
| 契約者が使える権利 | 将来に向かった解除権(1項)と払戻請求(3項) | 解散事由そのものへの直接の権利行使ではない 清算手続の枠組みの中での債権届出・請求 |
| 時間軸 | 解散の日から三月を経過した日に契約が失効 | 解散の時点を確定させる前段の規定 契約失効後も続く清算手続全体の期間 |
| 誤解しやすい点 | 解除しなければ契約が続くと誤解されるが、実際は自動失効 | 破綻処理一般に本条が自動適用されると誤解されやすい 清算開始で契約が即時消滅すると誤解されやすい |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は主管機關による監管・接管・清理・清算という段階的な行政介入を軸に構成し、日本の177条のような契約の一律法定失効期間を条文上は置いていない点が対照的
韓国も監督法のなかで解散・清算を規律するが、契約の帰趨は保険契約者保護制度と併せて理解する必要がある。個別条番号は要確認
ドイツは監督当局による支払禁止命令や給付の引下げという手段を持ち、契約を一律失効させるより契約内容を修正して維持する発想が強い
米国は州ごとの receivership 手続と guaranty association による契約引継ぎ・補償が中心で、契約の法定失効よりも他社への移転と保証が前面に出る
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 親が20年払い続けてきた生命保険の会社が解散した。親は「うちの保険は大丈夫だろう」と通知を引き出しに入れたまま。三月後に契約は自動失効し、その時点で親は72歳、持病もある。新規加入はほぼ不可能。あなたが通知に気付いた時点で残り何日か、それが全てを決める
- もし解散から二か月目に交通事故に遭ったら、保険金は出るのか。答えは出る。2項の失効は「解散の日から三月を経過した日」であり、それまでは契約は生きている。ただし清算中の会社の支払能力という別問題があり、生命保険であれば生命保険契約者保護機構の補償対象かどうかを同時に確認する必要がある
- あなたが法人の総務担当で、従業員の団体保険を掛けていた保険会社が解散した。従業員80名分の補償が三月後に一斉に切れる。乗り換え先の引受査定に要する期間、健康状態で引受不可となる従業員の扱い、これを三月で捌ききる必要がある。動き出しが一か月遅れれば、無保険の従業員が出る
- 保険会社側の清算人の立場に立つとどうなるか。3項により、被保険者のために積み立てた金額、未経過期間に対応する保険料、内閣府令で定める金額を保険契約者に払い戻す義務を負う。この計算根拠を誤れば、契約者から個別に争われる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 解散の日を特定し、そこから三月を経過した日を失効日としてカレンダーに記入2. 直ちに代替保険の申込みと告知を開始、引受査定に要する期間を確認3. 旧契約は新契約の責任開始日が確定するまで解除しない、2項により三月間は補償が生きている4. 3項の払戻対象(積立金、未経過保険料、内閣府令で定める金額)の計算書の交付を清算保険会社等に請求5. 生命保険・損害保険であれば各保護機構の補償対象かを併せて確認
訴えられた側:清算保険会社等の側に立つ場合、1. 契約者への解散通知と2項の失効日を早期かつ書面で明示、通知漏れは後の紛争の火種になる2. 3項の払戻額算定を、内閣府令の定める項目に厳密に従って行い、算定根拠を文書化3. 未経過期間の起算点(解除時か失効時か)を契約ごとに正確に区別4. 払戻請求への対応窓口を一本化し、個別交渉での不統一な回答を避ける
時効(請求できる期限):契約の失効は解散の日から三月を経過した日(本条2項)。この期間内に解除するか否かを選択する。払戻請求権については本条に特定の時効規定はないが、一般の消滅時効(民法166条、権利行使可能を知った時から5年または権利行使可能時から10年)が適用される(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成7年(1995年) 新設:保険業法の全部改正(平成七年法律第百五号)により、現行の条番号体系のもとで解散した保険会社等の保険契約の処理規定として置かれた。以後の改正状況は e-Gov 法令検索の沿革で要確認
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