保険業法 第313条(権限の委任)
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- 内閣総理大臣は、この法律による権限(政令で定めるものを除く。)を金融庁長官に委任する。
- 2.金融庁長官は、政令で定めるところにより、前項の規定により委任された権限の一部を財務局長又は財務支局長に委任することができる。
この条文の基本情報
権限の委任とは何ですか?
定義権限の委任とは、保険業法第313条に定められた規定で、「内閣総理大臣は、この法律による権限(政令で定めるものを除く。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 保険業法第313条(権限の委任)は、日本の保険業法に含まれる条文です。
- 保険業法第313条の条文原文は「内閣総理大臣は、この法律による権限(政令で定めるものを除く。」で始まります。
- 保険業法第313条は第五編に置かれています。
- 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
- 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 保険業法第313条の前の条は保険業法第312条です。
- 保険業法第313条の次の条は保険業法第314条です。
- 保険業法第313条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
保険業法(平成七年法律第百五号)第313条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105 - 本サイト収録
保険業法(平成七年法律第百五号)第313条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/313
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点保険業法313条は、同法による権限(政令で定めるものを除く)を内閣総理大臣から金融庁長官に委任し、その一部を財務局長又は財務支局長へ再委任できると定める。
Q · 保険業法には「内閣総理大臣」と書いてあるのに、処分の通知が財務局長の名前で届くのはなぜですか?
313条で権限が金融庁長官と財務局長へ委任されているためです
保険業法313条1項により、内閣総理大臣の権限は政令で除外されたものを除きすべて金融庁長官へ委任されています。さらに同条2項で、金融庁長官は政令の定めるところにより、その一部を財務局長又は財務支局長へ委任できます。報告徴収(128条)や業務改善命令(132条)の名義人が財務局長となるのはこのためです。委任を受けた行政庁の行為は委任者が行ったのと同じ効力を持ち、処分に不服がある場合の審査請求先は上級行政庁である金融庁長官になります(行政不服審査法4条)。
解説
保険業法を読み進めると、報告を求めるのも、業務改善を命じるのも、免許を取り消すのも、主語はすべて「内閣総理大臣」である。だが総理大臣の執務室で保険会社の検査結果が検討されている場面を想定してはいけない。313条1項が、政令で除外された一部を除き、この法律の権限を丸ごと金融庁長官へ移している。さらに2項で、その一部が各地の財務局長・財務支局長まで降りていく。少額短期保険業者の登録も、保険代理店としての呼び出しも、実務で向き合う相手は霞が関ではなく管轄の財務局だ。この委任の連鎖を把握しているかどうかは、書類の宛先だけの問題ではない。処分を受けたとき、誰を相手に不服を申し立てるのか(行政不服審査法4条、上級行政庁=金融庁長官)が、この一行で決まる。
法的な位置づけ
保険業法313条は権限の委任を定める規定であり、同法による権限のうち政令で定めるものを除き、内閣総理大臣の権限が金融庁長官に委任される旨、及び金融庁長官が政令の定めるところにより当該権限の一部を財務局長又は財務支局長に委任できる旨を規定する。行政組織法上の権限配分規定として機能する。
よくある質問 AI による整理
Q1権限の委任とは何ですか?
行政庁が自己の権限の一部を他の行政機関に移し、受任機関が自己の名と責任で行使する仕組みです。法律の根拠が必要であり、保険業法313条がその根拠規定にあたります。
Q2保険業法の監督官庁はどこですか?
条文の主語は内閣総理大臣ですが、313条1項により権限は金融庁長官へ委任されています。案件の性質によっては各地の財務局長・財務支局長が実際の相手方となります。
Q3少額短期保険業者の登録はどこに申請しますか?
313条2項と保険業法施行令の委任規定により、本店所在地を管轄する財務局が窓口となるのが原則です。事前相談の段階から管轄財務局に当たるのが実務の流れです。
Q4財務局長の処分に不服があるときの審査請求先はどこですか?
処分庁が財務局長の場合、審査請求先は上級行政庁である金融庁長官です(行政不服審査法4条)。処分庁である財務局長を経由して提出することもできます(同法21条)。
Q5権限の委任と権限の代理の違いは何ですか?
委任は権限そのものが受任機関へ移り、受任機関が自己の名で行使します。代理は権限が移らず、代理機関が本来の行政庁の名で行使する点が決定的に異なります。
Q6再委任はどこまで認められますか?
313条2項は、金融庁長官が委任された権限の「一部」を、政令の定めるところにより財務局長又は財務支局長へ委任できるとします。政令の定めの範囲外の再委任は認められません。
Q7保険会社の立入検査は誰が行いますか?
保険業法129条の立入検査権も313条により委任され、実際には金融庁又は管轄財務局の職員が実施します。条文上の主体と現場の実施主体が一致しない典型例です。
Q8処分の取消訴訟の被告は誰になりますか?
取消訴訟の被告は処分をした行政庁ではなく、その行政庁が所属する国です(行政事件訴訟法11条)。ただし処分庁の特定は訴状の記載事項として依然として必要です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1条文には内閣総理大臣って書いてありますけど、本当に総理が判断してるんですか?
していない。313条1項が政令で除外された権限を除きすべて金融庁長官へ委任し、2項でその一部が財務局長・財務支局長へ再委任される構造になっている。128条の報告徴収も132条の業務改善命令も、実際の名義人は長官または財務局長である。実務のポイント:処分通知書の末尾にある名義人の表記が、そのまま処分庁の特定につながる。名義人が分かれば上級行政庁も決まり、不服申立ての宛先が自動的に定まる
Q2財務局から呼ばれて資料を出せと言われました。これって行政処分ですか?
任意の事情聴取や自主的な資料提供の要請は行政指導であり処分性がなく、原則として審査請求や取消訴訟の対象にならない。他方、128条に基づき報告を命じる形であれば処分として争える余地がある。実務のポイント:見分ける最短の方法は、書面に根拠条文と不服申立ての教示文が付いているかを見ること。行政庁は処分をするとき教示義務を負う(行政不服審査法82条)ので、教示欄の有無が処分性の強い手がかりになる
間違えやすい点 AI による整理
- 「内閣総理大臣に届け出るには誰を通せばいいのか」という問いの立て方そのものが誤っている。313条により権限は既に金融庁長官へ移っており、内閣総理大臣は原則としてこの法律の権限を自ら行使しない。立てるべき問いは「この事項は財務局止まりか、金融庁本庁まで上がるか」である
- 委任があること自体は知っていても、それが不服申立ての宛先まで動かすことまで知っている人は少ない。処分をしたのが財務局長なら、審査請求の相手は上級行政庁である金融庁長官(行政不服審査法4条)。宛先を探して迷っているうちに3か月の審査請求期間を消費すると、内容の当否を問う前に処分が確定する
- 現場からは「財務局は出先機関だから権限が弱い」と見えるが、法律から見れば委任を受けた財務局長の行為は、委任した側が行ったのと同じ効力を持つ。格下と見なして軽く流した回答書やヒアリング記録が、そのまま本庁の判断材料として積み上がっていく
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の性質 | 313条:権限の帰属を定める組織規範(名宛人への直接の義務づけはない) | 128条:報告・資料提出を命じる権限を定める行為規範 132条:業務改善命令等の監督処分を定める行為規範 |
| 文書に現れる名義人 | 313条自体は文書化されず、他条の名義人を決定する | 金融庁長官又は財務局長(313条の委任範囲による) 金融庁長官又は財務局長(重大案件は本庁名義になりやすい) |
| 名宛人にとっての実務的意味 | 誰と交渉し、誰に不服を申し立てるかを特定する手がかり | 報告・資料提出の期限管理と回答内容の設計が必要 改善計画の策定・履行状況報告の義務が発生 |
| 争い方 | 単独では争えないが、委任範囲外の行為は権限瑕疵の主張材料になる | 命令形式であれば処分性が認められ審査請求・取消訴訟の対象 処分性が明確で、審査請求(上級行政庁=金融庁長官)の対象 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は保険法で主管機関を金融監督管理委員会と直接明示し、下級機関への委任は行政程序法15条の一般規定と告示により行う。日本のように個別法で二段階の委任を書き込む構造はとらない
韓国は政府組織法の一般規定と大統領令により権限の委任・委託を処理し、保険監督では金融委員会から金融監督院への委託という法人格をまたぐ構造をとる点が日本と異なる
ドイツは連邦金融監督庁 BaFin を独立の連邦上級官庁として設置し、監督権限を最初から BaFin に帰属させる。大臣から庁長官への委任という日本型の連鎖を挟まない
米国には連邦の保険監督官庁が原則として存在せず、各州の保険庁が監督権限を持つ。委任の連鎖ではなく州単位の分権構造であり、監督者は会社の所在州で決まる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 少額短期保険業者として登録申請を出すとき、書類はどこへ持っていくのか? 条文の主語は内閣総理大臣だが、実際の窓口は本店所在地を管轄する財務局である。ここを取り違えると事前相談の段階で止まる。313条2項と施行令の委任規定を先に押さえておくと、担当者との会話の解像度が一段上がる
- 財務局長名の業務改善命令が届いた。審査請求ができるのは、原則として処分があったことを知った日の翌日から3か月(行政不服審査法18条)。宛先は処分を出した財務局長ではなく、その上級行政庁である金融庁長官だ。
学説
通説(行政法学):権限の委任には法律の根拠が必要であり、委任により権限は受任機関へ移転する。受任機関は自己の名で権限を行使し、その行為の法的効果は受任機関に帰属する。保険業法313条はこの法律上の根拠にあたり、2項の再委任は政令の定めの範囲に限定される。
改正沿革 AI による整理
- 金融監督庁・金融庁の発足および中央省庁等改革に伴う一連の改正(改正年次・回数は要検証) 保険行政の権限主体が大蔵大臣から内閣総理大臣へ移り、内閣府の外局である金融庁の長官へ委任し、さらに一部を財務局長・財務支局長へ再委任する現在の二段構造が形成された。改正法の具体的な年次と回数は人的検証が必要
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