保険業法 第133条(免許の取消し等)
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- 内閣総理大臣は、保険会社が次の各号のいずれかに該当することとなったときは、当該保険会社の業務の全部若しくは一部の停止若しくは取締役、執行役、会計参与、監査役若しくは会計監査人の解任を命じ、又は第三条第一項の免許を取り消すことができる。
- 一法令、法令に基づく内閣総理大臣の処分又は第四条第二項各号に掲げる書類に定めた事項のうち特に重要なものに違反したとき。
- 二当該免許に付された条件に違反したとき。
- 三公益を害する行為をしたとき。
この条文の基本情報
免許の取消し等とは何ですか?
定義免許の取消し等とは、保険業法第133条に定められた規定で、「内閣総理大臣は、保険会社が次の各号のいずれかに該当することとなったときは、当該保険会社の業務の全部若しくは一部の停止若しくは取締役、執行役、会計参与、監査役若し…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 保険業法第133条(免許の取消し等)は、日本の保険業法に含まれる条文です。
- 保険業法第133条の条文原文は「内閣総理大臣は、保険会社が次の各号のいずれかに該当することとなったときは、当該保険会社の業務の全部若しくは一部の停止若しくは取締役、執行役、会計参与、監査役若し…」で始まります。
- 保険業法第133条は第六章 監督に置かれています。
- 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
- 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 保険業法第133条の前の条は保険業法第132条です。
- 保険業法第133条の次の条は保険業法第134条です。
- 保険業法第133条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
保険業法(平成七年法律第百五号)第133条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105 - 本サイト収録
保険業法(平成七年法律第百五号)第133条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/133
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点保険業法133条は、保険会社が法令違反・免許条件違反・公益を害する行為をしたとき、内閣総理大臣が業務停止、役員の解任、免許取消しを命じられると定める。
Q · 金融庁は本当に保険会社の取締役を辞めさせられるんですか?
株主総会を通さず、行政命令で役員の解任や免許取消しまで命じられます
保険業法133条により、内閣総理大臣(実際の行使者は委任を受けた金融庁長官)は、保険会社が(1)法令・行政処分・免許申請書類の特に重要な事項への違反、(2)免許条件違反、(3)公益を害する行為のいずれかに該当したとき、業務の全部または一部の停止、取締役・執行役・会計参与・監査役・会計監査人の解任、免許の取消しを命じることができます。役員の解任は株主総会の決議(会社法339条)を経ずに行政命令として発せられ、免許取消しは保険会社の解散事由となります(保険業法152条)。
解説
保険会社の取締役を辞めさせられるのは株主総会だけだと、会社法だけを読んでいると信じてしまう。133条はその常識を上から破る。内閣総理大臣(実際の行使者は委任を受けた金融庁長官)は、保険会社が(1)法令・行政処分・免許申請書類の特に重要な事項への違反、(2)免許条件違反、(3)公益を害する行為のいずれかに該当したとき、業務の全部または一部の停止、取締役・執行役・会計参与・監査役・会計監査人の解任命令、そして免許の取消しまで選べる。注目すべきは三号「公益を害する行為」に条文上の定義がない点だ。個別の法令違反を特定できなくても、公益侵害という評価だけで最重量の処分に手が届く余地が残されている。あなたが契約者なら来月の保険がどう扱われるかも、社員なら職場そのものも、この一条の運用の上に載っている。
法的な位置づけ
保険業法133条は、保険会社に対する監督上の不利益処分を定める規定である。法令等違反、免許条件違反、公益を害する行為のいずれかに該当する場合に、内閣総理大臣は業務の全部または一部の停止、役員等の解任、免許の取消しを選択できる。業務改善命令(132条)より上位に置かれた最終段階の監督手段である。
よくある質問 AI による整理
Q1保険業法133条とは何ですか?
保険会社への監督処分を定めた規定です。法令等違反・免許条件違反・公益を害する行為があったとき、内閣総理大臣が業務の全部または一部の停止、役員等の解任、免許の取消しを命じられます。
Q2保険会社が業務停止命令を受けたら契約はどうなりますか?
一般に新規募集など対象業務が止まりますが、既存契約は原則として存続し、保険金や給付金の請求手続は続きます。対象業務の範囲は当局の公表文に明記されるため、そこで確認できます。
Q3業務改善命令と業務停止命令の違いは何ですか?
業務改善命令(132条)は体制の是正を求める処分で営業自体は継続します。業務停止命令(133条)は対象業務そのものを止める処分で、同じ行政処分でも重さの段が異なります。
Q4保険会社の行政処分はどこで確認できますか?
金融庁の公表文で確認します。処分の根拠条項、対象業務の範囲、期間が記載されており、既契約が動くのか新規募集のみが止まるのかを契約者自身で判別できます。
Q5免許を取り消されると保険会社はどうなりますか?
保険業法152条により解散事由となります。以後は清算または更生の手続と保険契約者保護機構の補償の枠組みに移り、契約の扱いはその枠組みの中で決まります。
Q6役員の解任命令が出たら会社は何をしますか?
命令は会社に向けられ、会社が当該役員を解任します。会社法339条の株主総会決議によらず履行が求められ、命令に従わないこと自体が次の処分の検討材料になります。
Q7行政処分の前にはどんな手続がありますか?
多くは報告徴求(128条)、立入検査(129条)、業務改善命令(132条)という段階を経ます。自社がどの段にいるかで、次の一手の優先順位が全部変わります。
Q8保険業法133条の処分に時効はありますか?
本条の処分権限自体に時効の定めはありません。一方、処分に不服がある場合の審査請求は3か月(行政不服審査法18条)、取消訴訟は6か月(行政事件訴訟法14条)の期間制限があります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1保険会社が免許取り消されたら、払ってきた保険料は全部パアですか?
全部消えるわけではない。免許取消しは解散事由となり(保険業法152条)、保険契約者保護機構による補償の枠組みに入る。生命保険は責任準備金の原則90パーセントが補償される(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:補償の対象は責任準備金であって、払込保険料の総額でも証券記載の保険金額でもない。予定利率も引き下げられることが多く、契約は生き残っても中身は薄くなる。この区別ができている契約者はほとんどいない
Q2「公益を害する行為」って、結局なんでもアリってことでは?
条文に定義はなく、実務上も外延は解釈が分かれている。ただし白紙委任ではない。不利益処分には理由の提示が義務づけられ(行政手続法14条)、理由が具体的に示されなければ取消訴訟で争える。実務のポイント:最重量の処分に至る事案は、単発の法令違反そのものより、報告徴求や改善命令への不誠実な対応や隠蔽が積み上がった場合が多い。違反の中身ではなく、その後の対応の質が量定を決める
Q3解任を命じられた役員は、そのあとどうなるんですか?
命令は会社に向けられ、会社がその役員を解任する。会社法では解任は株主総会の決議事項だが(会社法339条)、行政命令に従わないこと自体が次の処分の検討材料になる。実務のポイント:氏名が公表文に必ず載るわけではないが、金融業界の役員適格性の審査で事実上の再任困難につながる。処分の記録は消えず、他の金融機関の指名委員会にも共有される
間違えやすい点 AI による整理
- 行政処分といえば業務改善命令で終わる話だと聞いたことはあっても、その先の重さを知る人は少ない。本条の射程は業務の全部停止と免許取消しまで届き、免許取消しは保険会社の解散事由となる(保険業法152条)。改善命令と免許取消しは同じ「行政処分」という言葉でくくれる別次元の出来事である
- 「どの法令に違反したら処分されるのか」という問いの立て方そのものがずれている。三号の「公益を害する行為」は特定の法令違反を要件にしていない。実務上、この文言の外延は解釈が分かれている論点であり、問うべきは「何条に違反したか」ではなく「保険契約者保護と業界の信頼にどれだけの傷がついたと評価されるか」である
- 経営陣から見れば解任命令は個人の名誉と地位の問題だが、法律から見れば契約者保護のための部品交換にすぎない。この落差を読み違えて組織ぐるみで抵抗すると、論点が役員一人の処分から会社の免許の存否へと押し上げられる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 処分の内容 | 保険業法133条:業務の全部または一部の停止、役員等の解任、免許の取消し | 保険業法132条:業務改善命令(体制の是正を求める) 保険業法152条:免許取消しを解散事由とする効果規定 |
| 発動事由 | 法令等違反、免許条件違反、公益を害する行為の三号 | 業務運営の健全性・適切性の確保に必要な場合 133条等による免許取消しがあったこと |
| 会社への影響 | 対象業務の停止、役員の交代、最重度では免許喪失 | 営業は継続、改善計画の提出と履行状況の報告 解散に移行し、清算・更生と契約者保護の枠組みへ |
| 手続的統制 | 解任命令・免許取消しは聴聞対象(行政手続法13条)、取消訴訟あり | 弁明の機会の付与が原則、取消訴訟あり 処分そのものではなく効果規定、争うのは133条の処分 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も単一条文の中に、期限を定めた改善命令から役員の職務解除、業務停止、許可の廃止までを段階的に並べる構造をとる。行政による役員の排除を認める点で日本の133条と発想が近い
韓国も金融当局が保険会社に対し営業の停止、役員の解任勧告、許可の取消しを行える枠組みを置く。ただし役員については「解任命令」ではなく「해임권고(解任勧告)」を基本形とする点で日本と設計が異なる
ドイツは役員の解任(Abberufung)と免許の撤回(Widerruf der Erlaubnis)を別条に分けて規定する。EU のソルベンシー II 体制の下で、監督措置の発動要件が自己資本基準と結びつけられている点が日本との大きな違い
米国は保険監督が州単位で、州保険長官が certificate of authority の停止・取消しを行う。連邦法による一元的な免許制度を持たないため、日本のような単一の全国的処分条項は存在しない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 加入している生命保険会社が業務停止命令を受けたら、あなたの契約はどうなる? 新規募集が止まっても既契約は原則として生き続け、保険金請求も受け付けられる。慌てて解約した人だけが解約返戻金の目減りを被る、という結末が現実に起きる
- あなたは保険会社のコンプライアンス担当。募集資料の不備が検査で指摘され、社内は「行政処分」の三文字で凍りついている。だが処分には階段がある。報告徴求(128条)、立入検査(129条)、業務改善命令(132条)、そして業務停止・解任・免許取消し(本条)。自社が今どの段にいるかを言い当てられるかどうかで、次の一手の優先順位が全部変わる
- 役員解任命令の内示が届いた。株主総会も取締役会も開いていない。それでも従わなければ、次の検討対象は会社の免許そのものになる
- 聴聞の通知書が届き、期日はあと14日。免許取消しや解任命令は行政手続法13条の聴聞対象で、この場が事実認定を覆す実質的に最後の機会である。ここで出さなかった資料は、後の取消訴訟で「なぜ聴聞で主張しなかったのか」という形で重くのしかかる
取るべき行動
被害を受けた側:契約者側の順序は決まっている。1保険証券と約款を出し、引受会社名と契約種類を特定2監督当局の公表文で処分の根拠条項、対象業務、期間を確認し、保険金支払が止まっているかを見る3免許取消しに至った場合は保険契約者保護機構の補償を前提に、解約返戻金と補償見込額を比較(生命保険は責任準備金の原則90パーセント、高予定利率契約は削減あり。損害保険は種目ごとに割合が異なる。最新の改正状況をご確認ください) 4慌てて解約せず、機構や更生手続の案内を待つ。早期解約が最も損をする典型である
訴えられた側:会社・役員側は1自社が階段のどの段にいるかを確定(報告徴求128条、立入検査129条、業務改善命令132条、業務停止・解任・免許取消し133条) 2聴聞通知が来たら行政手続法13条以下の手続を最大限使い、事実誤認と是正実績を書証で出す3処分前に自主的な改善計画と責任の所在を提出し、量定を下げる4処分後は審査請求(行政不服審査法)と取消訴訟(行政事件訴訟法3条)の二択で、出訴期間を最初にカレンダーに落とす
時効(請求できる期限):本条の処分権限自体に時効はない。処分に不服がある場合、審査請求は処分があったことを知った日の翌日から起算して3か月(行政不服審査法18条)、取消訴訟は処分を知った日から6か月(行政事件訴訟法14条)。聴聞の期日は通知書記載の日で、これを逃すと事実認定を覆す最良の機会が消える
改正沿革 AI による整理
- 平成7年(1995年)保険業法全部改正 現行保険業法(平成7年法律第105号)の制定に伴い、監督上の処分として免許取消し等の規定が現行の体裁で置かれた(新設か旧法規定の承継かは要検証)
- 平成17年(2005年)会社法制定関連整備 会社法の制定により創設された機関に対応し、解任命令の対象に執行役・会計参与・会計監査人が含まれる現行の文言となったとみられる(改正年次と条文文言の対応は要検証)
改正の年表
- 1.平成7年(1995年) 新設:現行保険業法(平成7年法律第105号)の制定に伴い、監督上の処分として業務停止・役員の解任・免許の取消しを定める規定が現行の体裁で置かれた
- 2.平成17年(2005年) 改正:会社法の制定に伴う関係法律の整備により、解任命令の対象となる機関の表記が現行の「取締役、執行役、会計参与、監査役若しくは会計監査人」に整えられたとみられる(改正年次と条文文言の対応は要検証)
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