保険業法 第265条(一般社団法人及び一般財団法人に関する法律の準用)
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一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第四条(住所)及び第七十八条(代表者の行為についての損害賠償責任)の規定は、機構について準用する。
この条文の基本情報
一般社団法人及び一般財団法人に関する法律の準用とは何ですか?
定義一般社団法人及び一般財団法人に関する法律の準用とは、保険業法第265条に定められた規定で、「一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第四条(住所)及び第七十八条(代表者の行為についての損害賠償責任)の規定は、機構について準用する。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 保険業法第265条(一般社団法人及び一般財団法人に関する法律の準用)は、日本の保険業法に含まれる条文です。
- 保険業法第265条の条文原文は「一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第四条(住所)及び第七十八条(代表者の行為についての損害賠償責任)の規定は、機構について準用する。」で始まります。
- 保険業法第265条は第一目に置かれています。
- 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
- 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 保険業法第265条の前の条は保険業法第264条です。
- 保険業法第265条の次の条は保険業法第265条の2です。
- 保険業法第265条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
保険業法(平成七年法律第百五号)第265条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105 - 本サイト収録
保険業法(平成七年法律第百五号)第265条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/265
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点保険業法265条は、保険契約者保護機構に一般社団法人法4条・78条を準用し、機構の住所と、代表者の職務行為による第三者への損害賠償責任を定める。
Q · 保険会社が潰れたときに助けてくれる保護機構って、そもそも訴えられる相手なんですか?
訴えられます。機構は賠償責任を負う法人です
保険業法265条が一般社団法人及び一般財団法人に関する法律78条を準用するため、保険契約者保護機構は、代表者がその職務を行うについて第三者に加えた損害を賠償する責任を負います。民法715条のような「選任・監督に相当の注意をした」という免責は、78条には条文上置かれていません。ただし78条が拾うのは代表者の職務行為であり、窓口担当者や委託先の説明ミスは民法715条の使用者責任で別に構成する必要があります。同条は4条も準用し、機構の住所は主たる事務所の所在地となります。
解説
保険会社が破綻したとき、契約者の保険金を一定割合まで肩代わりする組織がある。生命保険契約者保護機構と損害保険契約者保護機構、この二つだ。保険業法265条は、その機構について一般社団法人及び一般財団法人に関する法律の4条と78条を準用すると定める。地味な一行に見えるが、中身は二つある。第一に、機構の住所は主たる事務所の所在地にある。訴える先、書類を送る先の基準点が法律で固定される。第二に、機構は代表者がその職務を行うについて第三者に加えた損害を賠償する責任を負う。ここが効く。この責任には、民法715条の使用者責任にあるような「選任・監督に相当の注意をした」という免責の逃げ道が条文上そもそも置かれていない。助ける側の組織が、あなたに損害を与えたときに免責を主張する土俵を持たない。それをたった一行の準用でつくっている。
法的な位置づけ
保険業法265条は、保険契約者保護機構について一般社団法人及び一般財団法人に関する法律4条及び78条を準用する旨を定める規定である。これにより、機構の住所は主たる事務所の所在地とされ、機構は代表者がその職務を行うについて第三者に加えた損害について、法人自体として賠償責任を負う。
手順
- 1.損害の原因行為が誰のものかを特定する 代表者名義の公表文書や決定通知が原因なら保険業法265条が準用する一般社団法人法78条、現場担当者や委託先の説明が原因なら民法715条の使用者責任で構成する。ここを冒頭で確定させないと、行為者が特定されていないという一点で押し返される
- 2.根拠となる文書と説明を日付入りで保全する 破綻処理の過程では公表資料が差し替えられる。閲覧した日付とともに PDF 保存・スクリーンショット・受領印のある紙の三点で残す。口頭説明は当日中に日時・担当者名・内容をメモ化し、必要なら書面で照会して回答を得る
- 3.宛先と提訴先を主たる事務所の所在地で固定する 一般社団法人法4条の準用により、機構の住所は主たる事務所の所在地である。内容証明の宛先はここを基準にし、普通裁判籍も主たる事務所により定まる(民事訴訟法4条4項)ことを前提に提訴先を検討する
- 4.補償割合への不満と加害行為による損害を切り分けて請求する 補償割合そのものへの不満は制度設計の問題であり、265条準用による賠償請求の対象ではない。請求書面では、誤った公表や誤った決定という具体的行為と、それにより生じた金額を、補償割合の議論から明確に分けて記載する
よくある質問 AI による整理
Q1保険契約者保護機構とは何ですか?
保険会社が破綻したとき、契約者への補償や資金援助を行う認可法人です。生命保険契約者保護機構と損害保険契約者保護機構の二つがあり、保険業法259条以下が規律しています。
Q2保険業法265条は何を準用していますか?
一般社団法人及び一般財団法人に関する法律4条(住所)と78条(代表者の行為についての損害賠償責任)の二つです。機構の住所と、機構自身の賠償責任の根拠になります。
Q3保護機構の住所はどこになりますか?
一般社団法人法4条の準用により、主たる事務所の所在地が法律上の住所です。書面の宛先や普通裁判籍を判断する基準点になります(民事訴訟法4条4項)。
Q4保護機構を相手にするのは行政訴訟ですか?
機構は認可法人であって行政庁そのものではないため、争う道は取消訴訟ではなく機構を被告とする民事訴訟が基本です。個別の局面での法的性質は実務上も議論があります。
Q5共済や少額短期保険も保護機構の対象ですか?
対象外です。補償が及ぶのは保険業法上の免許を受けた保険会社の契約であり、共済や少額短期保険業者の契約は、加入した時点ですでに265条の枠外にあります。
Q6保護機構への損害賠償請求に時効はありますか?
本条自体に期間制限はありません。不法行為で構成するなら損害および加害者を知った時から3年、生命または身体の侵害なら5年、行為時から20年です(民法724条、724条の2)。
Q7生命保険と損害保険で保護機構は別ですか?
別の法人です。生命保険契約者保護機構と損害保険契約者保護機構に分かれ、補償の内容も異なります。265条の準用は、そのいずれにも同じように及びます。
Q8保護機構の負担金は誰が払っているのですか?
会員である保険会社が納める負担金で、その原資は契約者が払う保険料に実質的に含まれます。他社の破綻に備える費用を、契約者全体が薄く負担する構造です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1保険会社が潰れたら、保険金って全部パーになるんですか?
機構が肩代わりします。生命保険は原則として責任準備金等の90%、損害保険は自賠責保険と地震保険が100%、他は種類と破綻後の経過期間で80% から100% です(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:90% の分母は保険金額ではなく責任準備金等であり、予定利率も引き下げられる。貯蓄性の高い契約ほど、実際の受取額は9割を大きく割り込む
Q2機構の担当者の説明が間違っていて損をしたら、機構を訴えられるんですか?
訴えられます。保険業法265条が一般社団法人及び一般財団法人に関する法律78条を準用し、機構は代表者が職務を行うについて第三者に加えた損害を賠償する責任を負います。ただし78条が拾うのは代表者の行為で、現場職員なら民法715条の使用者責任で組みます。実務のポイント:誰の行為かで根拠条文が変わる。冒頭でそこを確定させないと、行為者が特定されていないの一点で押し返される
Q3民法715条にも似た規定がありますよね。何が違うんですか?
民法715条1項ただし書には、選任と監督に相当の注意をしたときの免責が条文上あります。一般社団法人法78条にはそれがなく、法人自体の責任として構成されます(会社法350条と同じ構造)。実務のポイント:715条の免責が実際に認められる例はほぼなく、差は理論ほど大きくない。それでも78条で組む価値は、相手に免責という土俵を与えず、争点を職務関連性と損害額に絞れる点にある
間違えやすい点 AI による整理
- 78条が準用されているのだから機構のミスは全部機構が負う、と読むのは早い。78条が拾うのは代表理事その他の代表者の職務行為である。窓口担当者や委託先の説明ミスは、民法715条の使用者責任で別に構成する必要がある。どちらの根拠で組むかで、主張立証の設計そのものが変わる
- 「機構は公的な組織だから、争っても無駄だ」という問いの立て方自体が誤っている。機構は認可法人であって行政庁そのものではなく、その行為を争う道は取消訴訟ではなく機構自身を被告とする民事の道が基本になる。265条の準用は、その民事の道が存在することを条文で示している(個別の局面での法的性質の整理は実務上も議論がある)
- あなたから見れば機構は助けてくれる側だが、法律から見れば機構は住所を持ち、責任を負い、訴えられる主体である。この落差を意識しないまま窓口に立つと、自分を「お願いする側」に固定してしまい、主張すべき損害を主張しないまま手続が終わる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 責任の根拠 | 保険業法265条(一般社団法人法78条準用):法人自体の責任 | 民法715条:使用者責任(被用者の行為) 保険業法259条:保護機構制度の目的規定(責任規定ではない) |
| 対象となる行為者 | 代表理事その他の代表者の職務行為 | 窓口職員・委託先など被用者の事業執行行為 — |
| 条文上の免責 | なし(選任・監督の注意による免責規定を置かない) | あり(1項ただし書:選任・監督に相当の注意をしたとき) — |
| 主な争点 | 職務執行との関連性、違法性、因果関係、損害額 | 事業執行性、選任監督の注意、因果関係、損害額 制度趣旨の解釈(補償割合や業務範囲の当否) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾民法28条は、法人が董事その他代表権を有する者の職務行為による損害について行為者と連帯して責任を負うと定め、日本の78条準用より連帯責任が明文化されている点が異なる。破綻処理の受け皿は財団法人保険安定基金
韓国も法人の不法行為能力を民法35条で定め、代表機関の職務行為を法人の責任とする。保険契約者の保護は預金者保護法の枠組みで預金保険公社が担う点が、独立の保護機構を置く日本と構造的に異なる
BGB § 31は社団の機関の職務行為による責任を法人に帰属させる規定で、一般社団法人法78条の系譜上の源流にあたる。生命保険の破綻時の受け皿は VAG に基づく Sicherungsfonds で、監督官庁 BaFin の関与が強い
米国は州ごとの guaranty association が保険会社破綻時の補償を担い、補償上限も州法で定まる。association の役職員には州法上の免責(immunity)が広く与えられる例があり、免責の土俵を持たない日本の78条準用とは対照的
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 破綻した保険会社の契約が機構の関与のもとで処理され、受け取れる額は想定の何割になるのか。その計算の前提を機構の代表者名義の公表資料が誤っていたとしたら、その損害は誰が負うのか。265条が準用する一般社団法人法78条が、その答えの入口になる
- あなたが保険会社の法務担当として機構との折衝に出ている側だとする。機構の代表者名義の文書に依拠して社内決裁を通したあと、その内容が誤りだったと判明した。相手は認可法人だから諦めるしかない、とはならない。機構は住所を持ち、賠償責任の名宛人になる一個の法人である
- 機構を相手取る内容証明を出すことになった。宛先の基準は主たる事務所の所在地、つまり法律上の住所である。相手を特定する第一歩が、この準用規定で固定されている。
- 破綻処理の過程で機構側の誤った対応による損害が生じたあなたに、残された時間は思っているより短い。不法行為構成なら損害および加害者を知った時から3年、人の生命または身体の侵害なら5年(民法724条、724条の2)。破綻処理は年単位で進むため、気付いたときには起算点から二年が過ぎている、という事態が現実に起こる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 損害の原因となった行為が誰のものかを特定する。代表者名義の公表文書や決定通知なら265条が準用する一般社団法人法78条、現場担当者の説明なら民法715条で構成する2. その文書や説明を日付入りで保全する。破綻処理では公表資料が差し替えられる3. 機構の主たる事務所の所在地が法律上の住所であり、普通裁判籍も主たる事務所により定まる(民事訴訟法4条4項)。内容証明の宛先と提訴先はそこを基準に組む4. 補償割合そのものへの不満と、機構の行為による損害は別問題として切り分ける
訴えられた側:機構またはその関係者として責任を問われる側に立った場合、まず当該行為が代表者の職務執行として行われたものかを確認する。78条準用の責任は法人自体の責任であり、代表者個人の善意や注意を理由とする条文上の免責がない。したがって争点は免責ではなく、職務執行との関連性、違法性、因果関係、損害額に移る。次に、その行為が業務規程と公表手続に沿っていたかを時系列で整理する。手続の適正さが評価に直結する
時効(請求できる期限):本条自体に固有の期間制限はない。機構に対する損害賠償請求を不法行為で構成する場合は損害および加害者を知った時から3年、人の生命または身体の侵害なら5年、行為時から20年(民法724条、724条の2)。契約関係に基づく構成なら権利を行使できることを知った時から5年または権利を行使できる時から10年(民法166条)
学説
通説:一般社団法人法78条の準用による責任は法人自体の責任であり、会社法350条と同型の構造をとる。代表者個人の善意や注意を理由とする条文上の免責はなく、争点は職務執行との関連性、違法性、因果関係、損害額に移る。
実務上の整理:保護機構は認可法人であって行政庁そのものではないため、その行為を争う道は取消訴訟ではなく機構を被告とする民事訴訟が基本とされる。ただし破綻処理の個別局面における機構の行為の法的性質については、実務上も議論がある。
改正沿革 AI による整理
- 平成18年(2006年)公布、平成20年(2008年)12月1日施行の公益法人制度改革関連整備法 準用先が民法の旧規定(法人の住所および法人の不法行為能力に関する条文)から、新設された一般社団法人及び一般財団法人に関する法律4条・78条へ差し替えられたと解される。準用先の条文が2008年施行の法律である以上、それ以降の改正を経ていることは確実だが、改正の年次・回数および読替えの詳細は原典での確認を要する
改正の年表
- 1.平成10年(1998年) 新設:保険契約者保護機構制度の創設に伴い、機構の組織・業務に関する規定群の一部として本条が置かれたと解される。新設時の準用先は当時の民法の法人に関する規定であった(公布番号・施行日の詳細は原典での確認を要する)
- 2.平成18年(2006年)公布・平成20年(2008年)12月1日施行 改正:公益法人制度改革関連の整備法により、準用先が民法の旧規定(法人の住所および法人の不法行為能力に関する条文)から、新設された一般社団法人及び一般財団法人に関する法律4条・78条へ差し替えられたと解される。改正の年次・回数および読替えの詳細は原典での確認を要する
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