保険業法 第265条の10(事務の引継ぎ)
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設立の認可があったときは、発起人は、遅滞なく、その事務を機構の理事長に引き継がなければならない。
この条文の基本情報
事務の引継ぎとは何ですか?
定義事務の引継ぎとは、保険業法第265条の10に定められた規定で、「設立の認可があったときは、発起人は、遅滞なく、その事務を機構の理事長に引き継がなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 保険業法第265条の10(事務の引継ぎ)は、日本の保険業法に含まれる条文です。
- 保険業法第265条の10の条文原文は「設立の認可があったときは、発起人は、遅滞なく、その事務を機構の理事長に引き継がなければならない。」で始まります。
- 保険業法第265条の10は第三目に置かれています。
- 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
- 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 保険業法第265条の10の前の条は保険業法第265条の9です。
- 保険業法第265条の10の次の条は保険業法第265条の11です。
- 保険業法第265条の10には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
保険業法(平成七年法律第百五号)第265条の10 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105 - 本サイト収録
保険業法(平成七年法律第百五号)第265条の10(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/265_10
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点保険業法第265条の10は、保険契約者保護機構の設立の認可があったとき、発起人が遅滞なく事務を機構の理事長へ引き継ぐ義務を定める。引継ぎにより設立準備の責任主体が機構へ移る。
Q · 保険契約者保護機構の設立認可が下りたあと、誰が組織を動かすことになるの?
認可の時点で、設立事務が発起人から機構の理事長へ移ります
保険業法第265条の10により、設立の認可があったときは、発起人は遅滞なくその事務を機構の理事長に引き継がなければなりません。引継ぎが完了するまで設立事務の責任は発起人側に残り、完了後は機構自身が運営主体となります。保険会社が破綻したときに契約を引き受け、補償を行う安全網が、準備段階から稼働段階へ切り替わる一点を定めた規定です。「遅滞なく」という文言が、その切替えを当事者の裁量に委ねず法が時期を縛っていることを示しています。
解説
発起人が抱えていた書類の束を、理事長に手渡す。条文が命じているのはそれだけに見える。だが渡されるのは紙ではなく、日本の保険契約者を支える安全網そのものだ。保険業法第10章がつくる保険契約者保護機構は、生命保険会社や損害保険会社が破綻したとき、あなたの契約を引き取って補償する組織である。生命保険なら原則として責任準備金等の90%(予定利率の高い契約は補償率が下がる)、自賠責保険や地震保険なら100%。この機構が動くから、保険会社が倒れてもあなたの保険証券は紙くずにならない。第265条の10は、設立の認可が下りた瞬間に事務が発起人の手を離れ、組織が自走を始める切替点を定めている。「遅滞なく」という三文字が、準備段階と稼働段階の境界線を引いている。
法的な位置づけ
保険業法第265条の10は、保険契約者保護機構の設立事務の引継ぎを定める規定である。設立の認可があったときは、設立事務を担ってきた発起人は、遅滞なくその事務を機構の理事長に引き継ぐ義務を負う。これにより設立準備段階における発起人の責任が終了し、機構自身が運営主体として業務を開始する分岐点が画される。
よくある質問 AI による整理
Q1保険契約者保護機構とは何ですか?
保険業法第10章に基づき、保険会社が破綻したときに契約を引き継ぎ、契約者を補償する組織です。生命保険と損害保険で別の機構が置かれ、国内で事業を行う保険会社は原則として会員となります。
Q2保険会社が破綻したら契約はどうなりますか?
契約は消滅せず、救済保険会社または保護機構に引き継がれます。ただし補償には上限があり、予定利率も引き下げられるため、同じ条件のまま続くわけではありません。
Q3生命保険の補償は90%と聞きましたが、保険金の90%ですか?
いいえ。原則として補償されるのは「責任準備金等の90%」であり、保険金額の90%ではありません。予定利率の高い契約では補償率がさらに下がる仕組みが置かれています。
Q4損害保険の補償割合はどうなっていますか?
種目によって分かれます。自賠責保険と地震保険は100%、その他の種目は破綻からの経過期間や契約の性質により80〜100%と段階が設けられています。一律ではない点に注意が必要です。
Q5保険業法265条の10の「遅滞なく」とはどのくらいの期間ですか?
具体的な日数は定められていません。合理的な理由なく引き延ばすことが許されないという意味で、正当な理由があれば多少の時間は許容されると解されます。期限日を定めた規定ではありません。
Q6保護機構はいつ法人として成立しますか?
事務の引継ぎとは別に、設立の登記によって成立します(保険業法265条の11)。265条の10は認可後の事務の移転、265条の11は法人格の取得と、扱う場面が異なります。
Q7すべての保険商品が保護機構の対象ですか?
いいえ。保険業法上の保険会社が引き受けた契約が対象で、少額短期保険業者の契約や協同組合が行う共済は対象外です。加入先が保険会社か共済かで扱いが変わります。
Q8破綻の報道が出たら、すぐ解約したほうがいいですか?
急ぐと不利になる場合があります。破綻後は早期解約控除が適用されることがあり、移転後の契約条件が公表される前の解約は手取りが減る可能性があります。条件確定を待って判断するのが基本です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1保護機構って結局、誰のお金で運営されてるんですか?
会員である保険会社が拠出する負担金が原資です(保険業法第10章の負担金規定)。国内で事業を行う保険会社は原則として加入を強制され、抜けることはできません。大規模な破綻で資金が不足する場合に備えた政府補助の仕組みもあります。実務のポイント:負担金は各社の規模に応じて配分されるため、実質的には全契約者が他社の破綻リスクを薄く負担している。保険料の内訳表には現れないコストである
Q2認可が下りたのに引継ぎをしなかったら、どうなるんですか?
第265条の10は「遅滞なく」引き継ぐことを発起人の法的義務として定めています。引継ぎが終わるまで設立事務の責任は発起人側に残り、機構は実質的に動き出せません。実務のポイント:「発起人・設立委員から初代トップへ」というこの一行は、各種の基金や法人の設立法にも並ぶ定型条項で、設立準備中に生じたトラブルの責任を誰に問えるかの分水嶺になる
間違えやすい点 AI による整理
- 「保険会社が潰れたら保険金は出ないのか」という問いの立て方自体がずれている。日本では破綻しても契約は消えず、保護機構が引き継ぐ。本当に問うべきは「いくら減るのか」「条件はいつ確定するのか」であり、減額幅は予定利率の高い契約ほど大きくなる
- 保護機構の存在自体は知られているが、補償が一律でないことは知られていない。生命保険は責任準備金等の90%が原則、損害保険は種目ごとに100%・80%などに分かれる。しかも90%は「保険金の90%」ではなく「責任準備金等の90%」。この違いを知らないまま満額を期待すると、破綻通知の後で二度目のショックを受ける
- 発起人から理事長への引継ぎは形式的な事務手続に見えるが、法的には責任主体の移転である。引継ぎが完了するまで設立事務の責任は発起人側に残り、完了後は機構が負う。あなたから見れば紙の受け渡し、法律から見れば誰に責任を問えるかの分岐点だ
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 第265条の10:認可後の設立事務の引継ぎ | 第265条の11:設立の登記と機構の成立 第265条の28:機構が担う資金援助等の業務 |
| 義務・権限の主体 | 発起人(引き継ぐ側)と理事長(受ける側) | 機構(設立登記の申請主体) 機構(業務の執行主体) |
| 働く時点 | 設立の認可があったとき、遅滞なく | 設立の登記をした時 会員である保険会社の破綻が生じた以降 |
| 実務上の意味 | 設立事務の責任の所在が発起人から機構側へ移る | 法人格を取得し、権利義務の主体になる 契約者に対する補償が現実に動き出す |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も保険会社の破綻に備えて業界拠出による安定基金を設け、主管機関の認可で法人を設立する構造。設立事務の引継ぎのような時点規定より、基金の業務と財源規定に条文の重心がある
韓国は保険会社も預金保険公社の保護対象に含め、金融業態を横断する単一機関が破綻処理を担う。日本のように生保・損保ごとに独立の機構を置く方式とは設計が異なる
ドイツは生命保険および健康保険について法定の保護基金を設け、実務上は民間会社に運営を委託する方式をとる。加入強制と業界拠出という基本構造は日本と共通する
米国は連邦レベルではなく州ごとに保証機構を設置し、補償上限も州法により異なる。全国統一の機構を置く日本とは、保護の均一性という点で大きく異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、あなたが契約している生命保険会社が今日破綻したら、保険はどうなる? 契約は消えず、保護機構または救済保険会社に引き継がれ、責任準備金等の原則90%が維持される。ただし予定利率は引き下げられ、解約返戻金も減る。破綻から移転後の契約条件が確定するまで数か月かかり、その間に慌てて解約すると早期解約控除でさらに削られる。動くべき時期を間違えた人が一番損をする(最新の改正状況をご確認ください)
- 保険会社の経営企画部にいるあなたのもとに、保護機構の負担金に関する照会が回ってくる。会員である保険会社は負担金を拠出する義務を負い、その原資は最終的に保険料に乗る。その負担の枠組みを支える機構がどう生まれたかを定めているのが、第10章の設立規定群である
改正沿革 AI による整理
- 平成10年(1998年) 保険会社の破綻が現実化したことを受け、保険契約者保護機構制度を定める第10章が新設され、その設立手続の一環として事務の引継ぎ規定が置かれた(新設年・その後の改正の有無は要人的検証)
改正の年表
- 1.平成10年(1998年) 新設:保険会社の経営破綻が現実化したことを受けた保険業法改正により、保険契約者保護機構制度を定める第10章が新設され、その設立手続の一環として本条が置かれたとされる(改正法の法律番号および施行日は e-Gov 改正履歴での確認を要する)
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