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保険業法 第265条の18(代表権の制限)

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機構と理事長又は理事との利益が相反する事項については、これらの者は、代表権を有しない。この場合においては、定款で定めるところにより、監事が機構を代表する。

この条文の基本情報

代表権の制限とは何ですか?

定義代表権の制限とは、保険業法第265条の18に定められた規定で、「機構と理事長又は理事との利益が相反する事項については、これらの者は、代表権を有しない。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 保険業法第265条の18(代表権の制限)は、日本の保険業法に含まれる条文です。
  2. 保険業法第265条の18の条文原文は「機構と理事長又は理事との利益が相反する事項については、これらの者は、代表権を有しない。」で始まります。
  3. 保険業法第265条の18は第四目に置かれています。
  4. 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
  5. 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 保険業法第265条の18の前の条は保険業法第265条の17です。
  7. 保険業法第265条の18の次の条は保険業法第265条の18の2です。
  8. 保険業法第265条の18には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式保険業法(平成七年法律第百五号)第265条の18
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105
  • 本サイト収録保険業法(平成七年法律第百五号)第265条の18(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/265_18

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点保険業法265条の18は、保険契約者保護機構と理事長・理事の利益が相反する事項では、これらの者に代表権がなく、定款の定めにより監事が機構を代表すると定める。

Q · 保護機構の理事長でも、契約書にハンコを押せない場面があるって本当?

利益相反の事項では理事長に代表権がなく、監事が代表します

保険業法265条の18により、保険契約者保護機構と理事長又は理事との利益が相反する事項については、これらの者は代表権を有しません。この場合、定款で定めるところにより監事が機構を代表します。したがって、利益相反事項について理事長名義で締結された契約は無権代表となり、原則として機構を拘束しません。機構と取引する側は、登記事項証明書ではなく定款と理事会議事録によって、その案件における代表権の所在を確認する必要があります。

解説

保険料の明細書に、この条文の名前は一行も出てこない。だがあなたが払った保険料の一部は、保険会社が納める負担金を通じて保険契約者保護機構に流れ込み、どこかの生命保険会社が破綻したとき、契約者を支える原資になる。その基金を動かす理事長や理事が、機構と自分個人の利害がぶつかる場面、たとえば機構が自分に損害賠償を請求する場面、自分が所有する建物を機構に貸す場面に立ったとき、この一文が作動する。その人物は、その事項についてだけ代表権を失う。代わりに、定款の定めに従って監事が機構を代表する。ここが実務の急所だ。代表権のない者が結んだ契約は、原則として機構を拘束しない。機構と取引する側から見れば、相手の肩書だけを見て、その案件でその人に代表権があるかを確かめなかった時点で、契約が宙に浮くリスクを自分の側に抱え込んだことになる。

法的な位置づけ

保険業法265条の18は、保険契約者保護機構の代表権に関する制限規定である。機構と理事長又は理事との利益が相反する事項については、当該理事長又は理事は代表権を有せず、定款で定めるところにより監事が機構を代表する。代表権の剥奪は利益相反事項に限定され、それ以外の業務執行には及ばない。

よくある質問 AI による整理

Q1保険契約者保護機構とは何ですか?

保険会社が破綻したときに契約者を保護するため、保険業法に基づき設立された認可法人です。会員保険会社が納める負担金を原資に、資金援助や契約の引受けなどを行います。生命保険と損害保険で別法人です。

Q2利益相反とは具体的にどんな場面ですか?

機構が理事長個人に損害賠償を請求する場面、理事個人が所有する建物を機構に貸す場面などが典型です。機構の利益と役員個人の利益が正面から衝突する事項が対象となります。

Q3監事が代表する範囲はどこまでですか?

本条は「定款で定めるところにより」としているため、範囲は定款で確定します。条文だけでは誰がどこまで代表するか決まらず、定款と理事会議事録の確認が必須です。

Q4機構の定款はどこで確認できますか?

生命保険契約者保護機構・損害保険契約者保護機構の各公式サイトで公表されているほか、機構に直接照会して写しの交付を求めることができます。契約締結前の照会が実務上の定石です。

Q5この条文に違反したらどうなりますか?

罰則規定ではなく代表権の制限規定です。違反した場合は行為が無権代表となり、原則として機構に効力が及びません。当該役員の機構に対する責任が別途問題になる余地もあります。

Q6理事長が支配する会社との取引も利益相反ですか?

条文は「機構と理事長又は理事との利益が相反する事項」と規定しており、役員個人が支配する法人との間接取引にまで及ぶかは実務上、解釈が分かれています。保守的に監事代表で処理する運用が安全です。

Q7生命保険と損害保険の保護機構は違いますか?

別法人です。生命保険契約者保護機構と損害保険契約者保護機構があり、補償割合や対象契約の区分も異なります。本条の代表権制限は、いずれの機構にも同じく適用されます。

Q8一般社団法人の利益相反規定と何が違いますか?

一般社団法人及び一般財団法人に関する法律81条は裁判所が特別代理人を選任しますが、本条は定款により監事が代表します。裁判所の関与がない分、破綻処理のスピードが確保されています。

この条文についての質問 AI による整理

Q1保険会社が潰れたら、保護機構って本当に助けてくれるんですか?

生命保険では、原則として破綻時点の責任準備金の90パーセントが補償される(保険業法270条の3以下、現行効力を要確認)。ただし補償されるのは責任準備金であって、予定利率が引き下げられれば実際の受取額は目減りする。実務のポイント:損害保険は分野ごとに割合が違い、自賠責保険や家計地震保険と、火災保険や疾病傷害関係とでは扱いが別である。「機構があるから安心」と一括りにせず、自分の証券がどの区分かを確認しておく(最新の改正状況をご確認ください)

Q2機構の理事長と契約したのに、後から代表権がないと言われました。契約は無効ですか?

利益相反事項では理事長に代表権がないため、その署名は無権代表となり、原則として機構に効力は及ばない(保険業法265条の18、民法113条の類推)。監事による追認や表見法理を主張する余地は残るが、争いになる。実務のポイント:認可法人と契約するとき、弁護士が真っ先に取り寄せるのは登記事項証明書ではなく定款と理事会議事録である。登記には「この案件で代表権があるか」は現れない

間違えやすい点 AI による整理

  • 利益相反なら理事が自分から辞退すればよい、という理解までは多くの人が持っている。だが本条が奪うのは辞退するかどうかの判断ではなく、代表権そのものである。当人が良かれと思って署名しても、その署名は機構を拘束しない。善意も誠実さも、無権代表という結論を動かさない
  • 取引相手から見れば、名刺に理事長と書いてある人物は代表者である。法律から見れば、その事項が利益相反に当たった瞬間、同じ人物が代表権を持たない他人に変わる。この落差を知らずに契約を結んだ側が、履行を求める場面で足元をすくわれる
  • 監事が代表すると書いてあるのだから監事なら何でもできる、と読むのは問いの立て方が違う。本条は「定款で定めるところにより」と条件を付けている。誰がどの範囲で代表するかは、定款を見るまで確定しない。条文だけを読んで結論を出そうとする姿勢自体が誤りである
比較の観点この条文ほかの条文
誰が機構を代表するか保険業法265条の18:利益相反事項では監事(定款の定めによる)保険業法265条の17:原則として理事長
一般社団・財団法人法81条:裁判所が選任する特別代理人
発動する場面機構と理事長又は理事との利益が相反する事項に限定機構の業務全般(利益相反事項を除く)
法人と理事との利益が相反する事項
手続コスト定款の定めにより自動的に監事へ移る(裁判所の関与なし)手続不要、通常どおり理事長が署名
裁判所への選任申立てが必要で時間を要する
違反した場合の帰結無権代表となり原則として機構に効力が及ばない有効に機構を拘束する
無権代表となり法人に効力が及ばない

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国民法第106条・保険法第143条の1以下

台湾は自己代理・双方代理の一般禁止規定(民法106条)で処理し、保険安定基金は財団法人形態のため財団法人法制の利益相反規律が重なる。監事代表という個別の明文はなく、日本より条文の切れ味が鈍い

韓国
대한민국 민법 제64조

韓国は法人と理事の利益相反について裁判所が特別代理人を選任する構造で、日本の一般社団・財団法人法81条に近い。監事へ自動的に代表権を移す日本の保険業法型は、手続の迅速性という点で異質

ドイツ
BGB § 181(Insichgeschäft)・VAG §§ 221 ff.

ドイツは自己取引を一般的に無効とする BGB § 181を出発点とし、保険分野のセーフティファンドは VAG が規律する。組織法上の利益相反は監査役会(Aufsichtsrat)が代表する構造で、日本の監事代表と発想が近い

アメリカ
Model Nonprofit Corporation Act § 8.60 ff.・NAIC Guaranty Association Model Act

米国は代表権を剥奪するのではなく、利害関係のない理事の承認または公正性の立証により取引を有効化する approach。無権代表という一刀両断ではなく、手続的浄化(safe harbor)で処理する点が大陸法系と根本的に異なる

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 機構が事務所として借りている建物の所有者が、実は理事長個人だったとしたら、更新契約の署名欄には誰の名前が入るのか。更新期限まであと十日。ここで理事長名義のまま更新すれば、後に会員保険会社から効力を争われ、支払済みの賃料の巻き戻しまで議論になる。なお、理事長個人が支配する会社との取引にまで本条が及ぶかは、実務上、解釈が分かれている
  • あなたは機構から損害賠償を請求された理事の側にいる。和解書に自分で署名すれば話は早いと考えるが、その署名に代表権はない。机の向かいに座るべき相手は、監事である。

学説

通説:本条の代表権制限は、利益相反事項について画一的に代表権を否定する強行規定であり、当該役員の主観的な誠実性によって左右されない。違反行為は無権代表となり、機構の追認がなければ原則として効力を生じないと解されている。

実務上の分岐:理事長・理事個人が支配する法人と機構との間接取引にまで本条が及ぶかは見解が分かれる。取引の安全を重視し、疑わしい場合は監事代表で処理する保守的運用が実務では推奨される。

改正沿革 AI による整理

  • 平成10年(1998年) 金融システム改革に伴う保険業法改正で保険契約者保護機構の制度が創設され、その内部統治規定の一つとして置かれたものと解される。ただし本条自体の新設年および以後の改正履歴は、原文の附則および改正法で要検証

改正の年表

  1. 1.平成10年(1998年) 新設:金融システム改革に伴う保険業法改正により保険契約者保護機構の制度が創設され、その内部統治規定の一つとして置かれたものと解される。ただし本条自体の新設年および以後の改正履歴は、原文の附則および改正法で要検証

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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