保険業法 第265条の35(延滞金)
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- 会員は、負担金を定款で定められた納期限までに納付しない場合には、機構に対し、延滞金を納付しなければならない。
- 2.延滞金の額は、未納の負担金の額に納期限の翌日からその納付の日までの日数に応じ年十四・五パーセントの割合を乗じて計算した金額とする。
この条文の基本情報
延滞金とは何ですか?
定義延滞金とは、保険業法第265条の35に定められた規定で、「会員は、負担金を定款で定められた納期限までに納付しない場合には、機構に対し、延滞金を納付しなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 保険業法第265条の35(延滞金)は、日本の保険業法に含まれる条文です。
- 保険業法第265条の35の条文原文は「会員は、負担金を定款で定められた納期限までに納付しない場合には、機構に対し、延滞金を納付しなければならない。」で始まります。
- 保険業法第265条の35は第七目に置かれています。
- 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
- 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 保険業法第265条の35の前の条は保険業法第265条の34です。
- 保険業法第265条の35の次の条は保険業法第265条の36です。
- 保険業法第265条の35には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
保険業法(平成七年法律第百五号)第265条の35 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105 - 本サイト収録
保険業法(平成七年法律第百五号)第265条の35(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/265_35
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点保険業法265条の35は、保険契約者保護機構への負担金を納期限までに納付しない会員に対し、未納額に年14.5パーセントを日割りで乗じた延滞金の納付を義務づける規定である。
Q · 保険会社が保護機構への負担金を期限までに払わなかったら、どうなりますか?
年14.5パーセントの延滞金が日割りで発生します
保険業法265条の35により、保険契約者保護機構の会員が定款所定の納期限までに負担金を納付しない場合、機構に対して延滞金を納付する義務が生じます。延滞金は、未納の負担金の額に、納期限の翌日から納付の日までの日数に応じ年14.5パーセントを乗じて計算されます。定率の制裁金ではなく日割りの遅延利息型であるため、遅延日数と未納残高がそのままコストに直結します。本条には猶予・減免の規定は置かれていません。
解説
保険会社が保険契約者保護機構に納める負担金を期限までに払わなかったとき、上乗せされる利率は年14.5パーセント。銀行の貸出金利が年1パーセント台で推移する時代に、この数字は突出して重い。しかもこの延滞金は「日数に応じ」計算される日割り方式であり、納期限の翌日から実際に納付する日まで一日も休まず積み上がる。あなたが保険会社の財務・経理を担当しているなら、この条文が意味するのは単純だ。資金繰りが苦しいとき、支払いを後回しにする順番を決める場面で、機構への負担金を最後尾に置いた瞬間、年14.5パーセントという最も高い調達コストを自ら選んだことになる。銀行に頭を下げて短期借入を起こす方が、ほぼ確実に安い。この条文は罰則の顔をしているが、実質は「最も高い金利の借金」を定義した条文である。
法的な位置づけ
保険業法265条の35は、保険契約者保護機構の会員が負担金を納期限までに納付しない場合に生じる延滞金を定める規定である。延滞金は定率の制裁金ではなく、未納の負担金の額に納期限の翌日から納付日までの日数に応じ年14.5パーセントを乗じて算出される日割りの遅延利息であり、猶予または減免に関する定めは置かれていない。
手順
- 1.定款上の納期限と起算日を確定する 機構の定款で定められた負担金の納期限、休業日と重なった場合の取扱い、通知の到達日を特定する。延滞金は納期限の翌日から起算されるため、起算日の確定が金額計算の前提になる
- 2.支払優先順位表に調達金利欄を書き足す 資金繰り表の機構負担金の行に「年14.5パーセント」と明記し、銀行借入・税金・仕入債務と同じ物差しで比較できる状態にする。延滞が起きる前の計画段階で組み込むことが唯一の予防策になる
- 3.期限に間に合わない見込みなら一部でも納付し、低利調達を並行検討する 延滞金は未納額 × 日数で積み上がるため、未納残高と遅延日数の圧縮が唯一のコスト削減手段となる。短期借入・コミットメントラインなど年14.5パーセントより低い調達手段を即座に比較する
- 4.納付後に経緯と再発防止策を社内記録として残す 遅延の原因、未納期間、延滞金の計上額、再発防止策を文書化し、監査法人・社外役員への説明資料として先に提示できる形にしておく。指摘される前の開示かどうかで財務ガバナンス評価が変わる
よくある質問 AI による整理
Q1延滞金はいつから発生しますか?
納期限の翌日から起算し、実際に納付する日まで日数に応じて発生します。1日遅れれば1日分、100日遅れれば100日分が積み上がる日割り方式です。
Q2延滞金の減免や猶予はありますか?
本条には猶予・減免の規定が置かれていません。納付義務は会員資格に付随する法定義務であり、遅らせない資金繰り設計そのものが論点になります。
Q3負担金の納期限は誰が決めるのですか?
本条1項は「定款で定められた納期限」としており、期限の定め方は機構の定款に委ねられています。起算日の確定には定款規定の確認が必要です。
Q4保護機構は生命保険と損害保険で別ですか?
生命保険契約者保護機構と損害保険契約者保護機構は別法人として設けられています。会員となる機構および負担金の納付先は、営む保険業の区分に応じて決まります。
Q5延滞金は会計上どう処理しますか?
実務上は営業外費用として計上されます。金額そのものより、決算書に記録が残り監査法人や社外役員から資金繰りの兆候として質問を受ける点が重いといえます。
Q6負担金の一部だけ納付した場合はどうなりますか?
延滞金は未納の負担金の額を基礎に計算されるため、一部納付で未納残高を圧縮すれば、その後に発生する延滞金も比例して減ります。全額用意できなくても納付する意味があります。
Q7延滞金の請求権に時効はありますか?
本条自体に時効規定はありません。機構の請求権について民法166条の一般の消滅時効の適用が問題となり得ます。具体的な取扱いは最新の議論と改正状況の確認が必要です。
Q8納期限が金融機関の休業日と重なったらどうなりますか?
本条は「納期限までに納付しない場合」としか定めず、納期限自体の定め方は定款に委ねられています。休業日の繰下げ規定があるかは定款を確認しないと判断できません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1年14.5パーセントって、何を根拠にこの数字になってるんですか?
国税通則法の延滞税や社会保険料の延滞金など、公的な徴収制度で広く採用されてきた標準的な水準に揃えたものである。本条2項はこれを日割りで計算すると定めており、遅れた日数がそのまま金額に反映される。実務のポイント:この14.5パーセントという数字を見たら、その制度の設計者が「遅延を絶対に許容しない」意思を示していると読める。逆に数パーセント台の遅延利息しか定めていない制度は、実質的に遅延を織り込んでいる。条文の金利水準は、制度の本気度を測る指標として使える
Q2そもそも負担金って何のお金で、誰が払うんですか?
保険契約者保護機構の会員である保険会社が、保険会社の破綻時に契約者を保護するための原資として機構に納めるものである。会員であることに付随する法定の義務であり、本条1項は「会員は」と明記している。実務のポイント:この負担金の水準と機構の積立状況は、保険業界全体の破綻リスク耐性を示す数字として公表されている。自分が契約している保険会社の健全性を測りたいとき、個社の決算書だけでなく機構側の資料を見ると、業界全体の体力が把握できる
間違えやすい点 AI による整理
- 「延滞金は払わなかった罰金だから、一律いくらと決まっている」と考えられがちだが、本条は定率の制裁金ではなく日割り計算の遅延利息型である。1日遅れれば1日分、100日遅れれば100日分。遅延の長さがそのままコストに直結する構造を理解していないと、「どうせ遅れたのだから月末にまとめて」という最悪の判断をする
- 年14.5パーセントという水準を「高いな」で済ませる人は多いが、その深刻度を見誤っている。これは無担保・無審査で自動的に発生する負債であり、財務諸表上は営業外費用として表に出る。金融庁の監督下にある保険会社が、機構への納付を遅らせた事実そのものが、財務の健全性に関する材料として扱われうる。金額の問題ではなく、記録が残る問題である
- 「機構への負担金は税金のようなものだから、延滞しても税務署のように分割納付の相談に乗ってくれるはず」という前提で考える人がいるが、この問いの立て方自体が誤っている。本条には猶予・減免の規定が置かれておらず、納付義務は会員資格に付随する法定義務である。相談の余地があるかどうかではなく、そもそも遅らせない設計にしておくかどうかが論点になる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 265条の35:納期限を過ぎた場合の延滞金(遅延利息) | 265条の33:会員の負担金納付義務そのもの 265条の34:負担金の額の算定方法 |
| 発動の前提 | 定款所定の納期限までに納付しないこと | 機構の会員であること 負担金を賦課する必要が生じたこと |
| 金額の決まり方 | 未納額 × 年14.5パーセント × 経過日数(日割り) | 納付義務の有無のみを定め、金額は定めない 機構の定める算定方法により会員ごとに決定 |
| 実務上の論点 | 遅延日数と未納残高の圧縮、営業外費用としての開示 | 会員資格の得喪と納付義務の範囲 算定誤りがあった場合の増減額と再通知 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も保険業者に安定基金への拠出を義務づけ、破綻時の契約者保護の原資とする。拠出の遅延に対する取扱いは基金の関連規程に委ねられている部分がある
韓国は保険会社も預金保険公社の付保金融会社として一元的に扱い、保険料の納付義務を課す。日本のように保険業法内に独立の保護機構を置く構成とは異なる
ドイツは生命保険・健康保険の分野で Sicherungsfonds への加入と Beiträge の納付を義務づける。監督当局 BaFin の監督下に置かれる点が共通する
米国は連邦法ではなく州ごとの guaranty association が破綻時の契約者保護を担い、事後的な assessment 方式が中心。事前積立型の日本とは資金調達の構造が異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 保険会社の経理部で資金繰り表を作っているあなたの前に、機構への負担金と銀行返済と税金の納付が同じ週に並んだ。どれを遅らせるか。年14.5パーセントという数字を知っていれば、負担金は真っ先に払う欄に移る
- 定款で定められた納期限が金融機関の休業日と重なった。翌営業日に振り込めば延滞金は発生しないのか。この条文は「納期限までに納付しない場合」としか書いておらず、納期限そのものの定め方は定款に委ねられている。定款の期日規定を確認しないと判断できない
- もし機構側が負担金額の算定を誤り、後から増額の通知が来たとしたらどうなる。追加分にも納期限の翌日から延滞金がつくのか、それとも再計算後の新たな納期限から起算されるのか。実務上、増額の根拠と通知時期次第で扱いが分かれるため、納付前に機構と書面で確認を取っておく必要がある
- 経営が悪化し、機構への負担金の支払いを3か月遅らせた。1億円の未納なら延滞金は約360万円。決算の営業外費用に計上され、監査法人からは資金繰り悪化の兆候として質問を受ける。数字そのものより、この計上が外部に発するシグナルの方が重い
取るべき行動
被害を受けた側:機構の側、つまり負担金を受け取る立場で未納が生じた場合、まず定款上の納期限の定めと当該会員への通知記録を特定し、延滞金の起算日を確定させる。次に未納額と経過日数から年14.5パーセントで日割り計算した金額を算出し、本体の負担金と延滞金を区分して請求する。会員の資金繰り悪化が背景にある場合は、未納の事実そのものが財務状況の兆候であるため、督促と並行して当該会員の状況把握を進める
訴えられた側:納期限に間に合わないと分かった時点で、遅らせる日数を最小化することが唯一のコスト削減手段である。全額が用意できないなら一部でも納付し、未納残高を圧縮する。日割り計算なので未納額を減らせばその分延滞金も減る。並行して、短期借入など年14.5パーセントより低い調達手段がないかを即座に検討する。納付後は、遅延の経緯と再発防止策を社内記録に残し、監査対応に備える
時効(請求できる期限):延滞金は納期限の翌日から起算し、納付の日まで日数に応じて発生する。本条自体に特定の時効規定はないが、機構の会員に対する負担金および延滞金の請求権には一般の消滅時効(民法166条、権利を行使できることを知った時から5年または権利を行使できる時から10年)の適用が問題となる(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成10年(1998年) 新設:保険業法の改正により保険契約者保護機構の制度が創設され、生命保険契約者保護機構および損害保険契約者保護機構が設立された。会員の負担金納付義務と、その遅延に対する延滞金の規定が置かれた
- 保険業法 第265条の33会員の負担金納付義務の本体規定
- 保険業法 第265条の34負担金の額の算定方法
- 保険業法 第265条の37機構の業務に関する規定
- 保険業法 第265条の2保険契約者保護機構の目的と設立
- 保険業法 第265条の6会員資格と加入義務
- 国税通則法 第60条延滞税の同種の遅延利息制度
- 民法 第166条債権の一般消滅時効の適用
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