保険業法 第265条の40(区分経理)
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機構は、保険契約の引受けに係る保険契約の管理及び処分に係る業務(これに附帯する業務を含む。)に関する経理については、他の経理と区分し、保険契約の引受けに係る破綻保険会社ごとに、特別の勘定(以下「保険特別勘定」という。)を設けて整理しなければならない。
この条文の基本情報
区分経理とは何ですか?
定義区分経理とは、保険業法第265条の40に定められた規定で、「機構は、保険契約の引受けに係る保険契約の管理及び処分に係る業務(これに附帯する業務を含む。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 保険業法第265条の40(区分経理)は、日本の保険業法に含まれる条文です。
- 保険業法第265条の40の条文原文は「機構は、保険契約の引受けに係る保険契約の管理及び処分に係る業務(これに附帯する業務を含む。」で始まります。
- 保険業法第265条の40は第八目に置かれています。
- 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
- 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 保険業法第265条の40の前の条は保険業法第265条の39です。
- 保険業法第265条の40の次の条は保険業法第265条の41です。
- 保険業法第265条の40には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
保険業法(平成七年法律第百五号)第265条の40 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105 - 本サイト収録
保険業法(平成七年法律第百五号)第265条の40(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/265_40
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点保険業法第265条の40は、保険契約者保護機構が保険契約を引き受けた場合、その経理を他と区分し、破綻保険会社ごとに保険特別勘定を設けて整理することを義務づける。
Q · 保険会社が潰れて引き受け手も現れなかったら、お金の管理はどうなるんですか?
機構が引き受け、破綻会社ごとに勘定を分けて経理します
救済保険会社が現れない場合、保険契約者保護機構が自ら契約を引き受けます。保険業法265条の40は、その引受けに係る管理・処分業務の経理を他の経理と区分し、さらに引受けの対象となった破綻保険会社ごとに「保険特別勘定」を設けて整理することを機構に義務づけています。A社の勘定に生じた運用益をB社の勘定の不足に充てる処理は認められません。どの破綻処理にいくら投入し、いくら回収できたのかを勘定単位で追跡可能にする規定です。なお1998年の機構創設以降、実際の破綻処理はすべて救済保険会社への契約移転で完結しています。
解説
保険会社が破綻したとき、普通は別の保険会社(救済保険会社)があなたの契約を引き継ぐ。引き受け手が現れなければ、最後に残るのは保険契約者保護機構そのものだ。機構が契約を抱え、支払いを続け、資産を処分していく。本条はその局面で、機構に帳簿の分離を命じる。引受けに係る管理・処分の経理を他の経理と区分し、さらに破綻した保険会社ごとに「保険特別勘定」を立てて整理せよ、と。地味な会計ルールに見えるが、正体は検証可能性の装置である。どの破綻処理にいくら投入され、いくら回収され、いくら足りなかったのかが、勘定単位で外から追える。混ぜてしまえば、責任の所在は永久に霧の中だ。そして1998年の機構創設以降、実際の破綻処理はすべて救済保険会社への契約移転で完結しており、この勘定が開かれた例は確認できない。使われていない非常口として、法律の奥に用意されている。
法的な位置づけ
保険業法第265条の40は、保険契約者保護機構の区分経理義務を定める規定である。機構が保険契約の引受けを行った場合、その管理及び処分に係る業務の経理は他の経理と区分され、引受けの対象となった破綻保険会社ごとに保険特別勘定が設けられる。負担金を原資とする資金の投入と回収を、破綻処理ごとに独立して整理することを求める組織会計規定である。
よくある質問 AI による整理
Q1保険特別勘定とは何ですか?
保険契約者保護機構が保険契約を引き受けたときに、引受けの対象となった破綻保険会社ごとに設ける特別の勘定です。保険業法265条の40が設置と区分経理を義務づけています。
Q2保険会社が破綻したら契約はどうなりますか?
道は二本です。救済保険会社が契約を引き継ぐか、引受け手が現れず保険契約者保護機構が自ら引き受けるか。後者の場合、契約は破綻会社ごとの保険特別勘定で管理されます。
Q3保険契約者保護機構の補償は責任準備金の何割?
生命保険契約は原則として責任準備金の90%までが補償されます。基準は保険金額ではなく責任準備金である点、予定利率の高い契約はさらに減額されうる点に注意が必要です(最新の基準をご確認ください)。
Q4救済保険会社が現れないとどうなりますか?
保険契約者保護機構が自ら契約を引き受け、支払いを続けながら資産を処分します。この局面で保険業法265条の40により、破綻会社ごとの保険特別勘定が新設されます。
Q5区分経理はなぜ義務なのですか?
勘定を混ぜると、どの破綻処理にいくら投入されたのか外から追えなくなるためです。区分経理は責任の所在と負担の根拠を事後に検証できる状態を確保する装置です。
Q6保険特別勘定の原資はどこから出るのですか?
全会員保険会社が機構に納める負担金です。その元をたどれば契約者が払う保険料であり、他社の破綻処理の収支は業界全体の負担金水準を通じて保険料に影響します。
Q7保険契約者保護機構に税金は使われますか?
機構は会員保険会社の負担金を原資とする法人です。政府の関与は機構の借入れに対する保証や時限的な補助の枠組みにとどまり、無条件の国庫負担が用意されているわけではありません。
Q8高予定利率契約はさらに減額されるのですか?
予定利率が一定の基準を超える契約は、責任準備金の90%からさらに減額される仕組みが設けられています。契約の締結年と予定利率を把握しておくと、破綻報道の読み方が変わります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1機構が自分で契約を引き受けるって、よくあることなんですか?
制度としては機構の業務として用意され、本条(265条の40)がその勘定まで定めている。ただし1998年の機構創設以降の破綻処理は、いずれも救済保険会社への契約移転で処理されてきた(最新の状況をご確認ください)。実務のポイント:救済会社が現れるかは破綻会社の契約の質で決まる。高予定利率の古い契約が多い会社は買い手がつきにくく、機構引受けのシナリオに近づく。自分の契約の締結年と予定利率を知っておくと報道の意味が変わる
Q2その特別勘定の中身は、契約者でも見られるんですか?
機構は事業年度ごとに財務諸表等を作成して当局に提出し公表される仕組みに乗っており、本条(265条の40)で勘定区分が義務づけられているため、引受けが行われた場合は破綻会社ごとの勘定として整理される。実務のポイント:機構の年次公表資料は誰でも読めるのに、契約者からの照会はほとんど来ない。勘定名を指定して収支を尋ねると、回答の粒度が一段上がる
間違えやすい点 AI による整理
- あなたから見れば区分経理は「他社の破綻のツケを自分が負わない仕組み」に見える。だが法律から見れば違う。機構の原資は全会員保険会社が払う負担金であり、その元をたどればあなたが払っている保険料だ。本条が保証するのは負担の分離ではなく使途の検証可能性である。この落差を取り違えると、「他社の破綻は自分の家計に無関係」という誤った前提で解約や乗り換えを判断してしまう
- 機構が保護してくれること自体は知られている。だがその水準まで知っている人は少ない。生命保険契約の補償は原則として責任準備金の90% までで、予定利率の高い契約はさらに減額されうる。基準は保険金額ではなく責任準備金である点も見落とされやすい。保険特別勘定が引き受けるのは、この削られた後の契約だ(最新の改正状況をご確認ください)
- 「機構が引き受けたら最後は国が払ってくれるのか」という問いの立て方そのものがずれている。機構は会員保険会社の負担金を原資とする法人であり、政府の関与は借入れに対する保証や時限的な補助の枠組みにとどまる。無条件の国庫負担が待っている前提で計算すると、見積りが根本から狂う(最新の改正状況をご確認ください)
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 265条の40:引受け後の経理区分(破綻会社ごとの保険特別勘定の設置) | 260条:破綻保険会社等の定義(処理の入口の線引き) 270条の3:補償対象保険金の支払水準(契約者の受取額) |
| 働く場面 | 救済保険会社が現れず機構が自ら契約を引き受けた後の会計処理 | そもそもどの会社が保護制度の対象になるかの判定 保護対象契約について実際に支払われる金額の決定 |
| 契約者への影響 | 間接的(使途の検証可能性を確保し、負担の根拠を追跡できる) | 前提条件(対象外なら保護の枠組みに乗らない) 直接的(手元に残る金額が決まる) |
| 負担金との関係 | 負担金の使途を破綻処理ごとに分けて整理させる | 負担金の支出対象となる会社を特定する 負担金を原資とする支払いの上限を画する |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は財団法人形態の安定基金が契約者保護を担う。日本のように破綻会社ごとの特別勘定を法律で明示する構造とは条文の作り方が異なる
韓国は預金保険と保険契約者保護を同一機関(예금보험공사)に集約し、金融業種別に勘定を区分する。区分の基準が「業種別」であり、日本の「破綻会社別」より粗い粒度
ドイツは生命保険と健康保険で別個の保護基金を設ける。区分の単位が保険種類であり、個別の破綻会社ごとではない点が日本と対照的
米国は州ごとの保証協会が生命・年金・医療の勘定を区分して管理するモデル法を採る。勘定区分の思想は日本と共通するが、区分軸は保険種類であり破綻会社別ではない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし加入先の生命保険会社が破綻し、救済に名乗り出る会社が一社も現れなかったら、あなたの契約はどこへ行く? 機構が自ら引き受け、あなたの証券は破綻会社ごとに立てられた保険特別勘定の中の一行になる。契約条件の変更や更生手続の説明会は日程が先に決まっていて、届いた封筒を机に置いたまま数週間過ごすと、判断材料を集める時間だけが削られていく。残された時間は多くの場合、数週間から数か月の単位でしか動かない
- あなたが機構の側で引受け後の事務を回す立場に立ったとする。A 社の勘定に生じた運用益で B 社の勘定の不足を埋める、という処理は本条が許さない。帳簿も監督当局への整理も勘定別で、どちらの数字も後から名指しで検証される
学説
通説:本条は契約者の個別の権利を直接創設する規定ではなく、機構の組織会計を規律する規定と解される。もっとも、負担金を原資とする資金の使途を破綻処理ごとに検証可能にすることで、業界相互扶助としての制度の正当性を支える機能を担う
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成10年(1998年) 新設:保険契約者保護機構制度の創設に伴い、機構の財務および経理に関する規定が整備され、保険契約の引受けに係る区分経理と破綻保険会社ごとの保険特別勘定が定められた(詳細な改正経緯は e-Gov 法令検索の沿革をご確認ください)
- 保険業法 第260条破綻保険会社等の定義規定
- 保険業法 第265条の28機構の業務範囲の根拠(現行効力を要確認)
- 保険業法 第265条の33勘定の原資となる負担金(現行効力を要確認)
- 保険業法 第270条の3補償対象保険金の支払水準(現行効力を要確認)
- 金融機関等の更生手続の特例等に関する法律 第1条保険会社の更生手続の特則(通称 更生特例法)
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