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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 8 分8 分8 分

保険業法 第308条の14(時効の完成猶予)

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  1. 紛争解決手続によっては保険業務等関連紛争の当事者間に和解が成立する見込みがないことを理由に紛争解決委員が当該紛争解決手続を終了した場合において、当該紛争解決手続の申立てをした当該保険業務等関連紛争の当事者がその旨の通知を受けた日から一月以内に当該紛争解決手続の目的となった請求について訴えを提起したときは、時効の完成猶予に関しては、当該紛争解決手続における請求の時に、訴えの提起があったものとみなす。
  2. 2.指定紛争解決機関の紛争解決等業務の廃止が第三百八条の二十三第一項の規定により認可され、又は第三百八条の二第一項の規定による指定が第三百八条の二十四第一項の規定により取り消され、かつ、その認可又は取消しの日に紛争解決手続が実施されていた保険業務等関連紛争がある場合において、当該紛争解決手続の申立てをした当該保険業務等関連紛争の当事者が第三百八条の二十三第三項若しくは第三百八条の二十四第四項の規定による通知を受けた日又は当該認可若しくは取消しを知った日のいずれか早い日から一月以内に当該紛争解決手続の目的となった請求について訴えを提起したときも、前項と同様とする。

この条文の基本情報

時効の完成猶予とは何ですか?

定義時効の完成猶予とは、保険業法第308条の14に定められた規定で、「紛争解決手続によっては保険業務等関連紛争の当事者間に和解が成立する見込みがないことを理由に紛争解決委員が当該紛争解決手続を終了した場合において、当該紛争解決手続…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 保険業法第308条の14(時効の完成猶予)は、日本の保険業法に含まれる条文です。
  2. 保険業法第308条の14の条文原文は「紛争解決手続によっては保険業務等関連紛争の当事者間に和解が成立する見込みがないことを理由に紛争解決委員が当該紛争解決手続を終了した場合において、当該紛争解決手続…」で始まります。
  3. 保険業法第308条の14は第二章に置かれています。
  4. 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
  5. 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 保険業法第308条の14の前の条は保険業法第308条の13です。
  7. 保険業法第308条の14の次の条は保険業法第308条の15です。
  8. 保険業法第308条の14には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式保険業法(平成七年法律第百五号)第308条の14
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105
  • 本サイト収録保険業法(平成七年法律第百五号)第308条の14(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/308_14

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点保険業法308条の14は、保険の ADR が和解の見込みなしで終了した場合、終了通知から1か月以内に訴えを提起すれば、時効の完成猶予について申立て時に提訴したとみなす規定である。

Q · 保険の ADR が打ち切られたら、保険金請求の時効はどうなりますか?

終了通知から1か月以内に訴えれば申立て時に遡ります

保険給付を請求する権利は保険法95条により3年で時効にかかりますが、ADR に申し立てただけでは時効は止まりません。保険業法308条の14は、紛争解決委員が和解の見込みなしとして手続を終了し、その旨の通知を受けた日から1か月以内に同じ請求について訴えを提起したときに限り、時効の完成猶予に関して紛争解決手続における請求の時に提訴があったものとみなします。1か月を過ぎると遡及効は生じず、相手方から時効の抗弁を受ける可能性が高まります。

解説

保険金が支払われない。訴訟は避けたくて、あなたは生命保険協会や損害保険協会の紛争解決手続(金融ADR、指定紛争解決機関による話し合いの場)に申し立てた。半年かけて交渉し、結局「和解の見込みなし」で打ち切られる。ここで多くの人が致命的な見落としをする。保険給付を請求する権利の時効は3年(保険法95条)であり、ADRに費やした半年は、それだけでは時効を止めてくれない。本条が用意しているのは、終了の通知を受けた日から1か月という窓である。その1か月以内に同じ請求について訴えを提起すれば、時効の完成猶予に関しては「ADRに申し立てた時点で訴えを起こしていた」とみなされる。裏を返せば、1か月を1日過ぎた瞬間、この巻き戻しは消える。打ち切りの通知書を机に置いたまま2か月放置する、それだけで数百万円の請求権が死ぬ。

法的な位置づけ

保険業法308条の14は、紛争解決手続と消滅時効との関係を定める規定である。紛争解決委員が和解の見込みなしとして手続を終了し、申立人がその旨の通知を受けた日から1か月以内に同一の請求について訴えを提起した場合、時効の完成猶予に関しては紛争解決手続における請求の時に訴えの提起があったものとみなされる。第2項は機関の業務廃止の認可・指定の取消しの場合にも同様の効果を認める。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.終了通知の到達日を証拠化する 紛争解決手続の終了通知が届いたら、封筒の消印・配達記録・通知書本体を同日中に撮影して保存する。1か月の起算点は到達日であり、後日の時効の抗弁ではこの日付一点が争点になる
  2. 2.二つの締め切りを同時に逆算する 到達日から1か月後(保険業法308条の14)と、保険給付請求権の3年(保険法95条)の満了日を紙に並べ、どちらが先に来るかを確定させる。第2項の事案では、認可・取消しを知った日が先行していないかも確認する
  3. 3.訴状の請求を申立ての請求と同一性が保てる範囲で構成する 本条の擬制は「当該紛争解決手続の目的となった請求」について及ぶ。ADR で求めた給付と別の法律構成に組み替えると遡及効が届かない危険があるため、請求の同一性を維持したまま訴状を作成する
  4. 4.費用が足りない場合は一部請求と救助制度で期日を確保する 要件は1か月以内に訴えを提起することなので、請求額を一部に絞って手数料を抑える、法テラスの民事法律扶助や訴訟上の救助(民事訴訟法82条)による猶予を申し立てるなどの方法で、まず提訴日を押さえる
  5. 5.提訴後、受付印のある訴状副本で日付を保全する 裁判所の受付日が「訴えの提起」の日になる。受付印のある副本と事件番号を保存し、相手方が時効の抗弁を出した際に、到達日と提訴日の両方を即座に立証できる状態にしておく

よくある質問 AI による整理

Q1金融 ADR とは何ですか?

金融機関と利用者の紛争を裁判外で解決する制度です。主務大臣の指定を受けた指定紛争解決機関が紛争解決委員を選任し、話し合いによる和解を目指します。保険分野では保険業法が手続の枠組みを定めています。

Q2保険金請求権の時効は何年ですか?

保険給付を請求する権利は、保険法95条により3年で時効にかかります。ADR に申し立てても、それだけでこの3年が止まるわけではないため、保険業法308条の14の1か月の窓と併せて管理する必要があります。

Q3保険業法308条の14の「1か月」はいつから数えますか?

第1項は、紛争解決委員が和解の見込みなしとして手続を終了した旨の通知を申立人が受けた日からです。第2項は、廃止・取消しに伴う通知を受けた日と、その認可または取消しを知った日のいずれか早い日からです。

Q4手続終了の通知は誰から届きますか?

紛争解決委員が手続を終了させ、その旨が申立人に通知されます。起算点は通知の到達日になるため、封筒の消印や受領日を証拠として残すことが実務上きわめて重要です。

Q5指定紛争解決機関が廃止されたらどうなりますか?

紛争解決等業務の廃止が認可され、または指定が取り消され、その日に手続が実施されていた場合、第2項により同じ1か月の窓が与えられます。起算点は通知受領日と認可・取消しを知った日のいずれか早い日です。

Q6ADR を申し立てた日付がなぜ重要なのですか?

本条の効果は「紛争解決手続における請求の時に訴えの提起があったものとみなす」というものだからです。申立てを遅らせるほど遡れる基準日も後ろにずれ、時効が迫る案件では致命傷になり得ます。

Q7保険の ADR はどこに申し立てればよいですか?

生命保険は生命保険協会、損害保険は日本損害保険協会(そんぽ ADR センター)など、保険種別ごとの指定紛争解決機関が窓口です。契約先の保険会社がどの機関と手続実施基本契約を結んでいるかを確認してください。

Q8紛争解決手続中に訴えを提起できますか?

提訴自体が禁じられているわけではありません。ただし関連規定により訴訟手続が中止される仕組みが設けられている場合があります。時効の満了が迫っているなら、提訴で確実に期日を確保する判断もあり得ます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1ADRに申し立てている間は時効って止まってるんですよね?

止まりません。申立てだけでは時効は進み続けます。本条が働くのは、和解の見込みなしで手続が終了し、その通知を受けた日から1か月以内に同じ請求で訴えを提起したときだけで、そのとき申立て時に提訴したものとみなされます(保険業法308条の14第1項)。実務のポイント:保険会社の代理人はこの1か月を日付で管理していて、過ぎた後の提訴には時効の抗弁を真っ先に出す。

Q21か月以内に訴えたいけど、印紙代も弁護士費用も用意できません

要件は訴状を裁判所に提出することなので、請求を一部に絞って提訴し、手数料を抑える方法があります。あわせて法テラスの民事法律扶助や訴訟上の救助(民事訴訟法82条)による手数料の猶予も検討できます。実務のポイント:一部請求でも、その請求部分については確実に窓を使える。全額一括で出せないから何もしないという選択が、結果として最も高くつく。

間違えやすい点 AI による整理

  • 「ADRを申し立てたから時効は大丈夫か」という問いの立て方そのものが順番を逆にしている。本条は申立てによって時効を止める条文ではない。手続が決裂した後にあなたが1か月以内に訴えたことを条件に、遡って申立て時の提訴とみなす条文である。条件を満たさなければ、申立ては時効の計算上なかったことになる。
  • 1か月という期限は知っていても、その短さの意味を測り損なう人が多い。民法150条の催告による6か月の猶予と違い、ここは1か月であり、しかも「訴えの提起」(訴状を裁判所に提出すること)まで到達していなければならない。相談先を探し、資料を揃え、委任契約を結び、請求額を確定して訴状を書き上げるまでが全部この1か月に収まる必要がある。
  • あなたから見れば「誠実に話し合いを続けた期間」だが、時効の計算から見れば、係属訴訟の中止の規定や本条が適用されない限り、ただ時間が流れた期間にすぎない。この落差が、交渉で解決しようと努力した人ほど請求権を失うという逆転を生む。
比較の観点この条文ほかの条文
効果の性質保険業法308条の14:申立て時に訴えの提起があったものとみなす(遡及的な擬制)民法150条:催告から6か月を経過するまで時効の完成を猶予(遡及なし)
ADR 法25条:認証紛争解決手続の終了後一定期間内の提訴に同趣旨の効果
与えられる期間終了通知の到達日から1か月催告の時から6か月
手続終了の通知を受けた日から1か月
適用の前提指定紛争解決機関の手続が和解の見込みなしとして終了、または機関の廃止認可・指定取消し相手方への履行の請求(裁判外の催告)
法務大臣の認証を受けた民間紛争解決事業者の手続
期間を逃したときの帰結遡及効が生じず、保険法95条の3年で時効消滅する危険再度の催告では猶予が重ならず、時効が完成
同様に遡及効が失われる

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国民法第130条、金融消費者保護法(評議制度)

台湾では裁判外の請求(催告)による中断後6か月内に起訴しなければ中断がなかったものとみなされる。金融紛争は金融消費評議中心の評議を経る運用で、期間管理の発想は日本と共通する

韓国
대한민국 민법 제174조、금융소비자보호법上の분쟁조정

韓国も催告後一定期間内に裁判上の請求等をしなければ時効中断の効力が生じない構造をとる。金融分野の分쟁조정申立てに時効上の効果を与える点でも日本と近い

ドイツ
BGB § 204 Abs. 1 Nr. 4、Verbraucherstreitbeilegungsgesetz(VSBG)

ドイツは調停機関への申立ての通知によって時効が停止(Hemmung)し、手続終了後6か月を加算する構造。日本の「1か月以内の提訴を条件とする遡及擬制」より利用者に緩やかである

アメリカ
Uniform Mediation Act(州採択)および各州の tolling statute

米国は連邦統一の規定がなく、ADR 中の時効停止は州法または当事者間の tolling agreement で処理される。契約書に停止合意を入れる実務が発達している

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 事故から2年10か月目にADRを申し立て、8か月かけて打ち切られたとしたら、どうなる? 暦の上では保険法95条の3年をすでに越えている。だが本条により、終了通知から1か月以内に訴えれば、2年10か月目に訴えを提起したものとみなされる。逆にこの1か月を逃せば、保険会社の答弁書の第一行は「時効により消滅」になる。残り時間は通知が届いた日から31日前後、弁護士を探して委任契約を結び訴状を完成させるまで全部その中だ。
  • 保険会社の担当者から見れば、本条はADRを引き延ばして時効を稼ぐ戦術を封じる装置である。紛争解決委員が和解の見込みなしと判断して手続を終えた瞬間、相手方の1か月のカウントが始まる。この到達日を管理していない担当者は、時効の抗弁が通ると思い込んだまま本訴で足をすくわれる。
  • あなたが申し立てた紛争解決機関そのものが、紛争解決等業務の廃止を認可された、あるいは指定を取り消された。手続は宙に浮く。第2項は同じ1か月の窓を与えるが、起算点が怖い。「通知を受けた日」と「認可または取消しを知った日」のいずれか早い日であり、業界ニュースで先に知っていたと評価されれば、正式な通知書の到着を待っている間に窓が閉じている可能性がある。

取るべき行動

被害を受けた側:1. 手続終了の通知が届いたら、封筒と到達日を撮影して保存、その日を起算日として1か月後をカレンダーに記入2. 同時に保険法95条の3年がいつ満了するか逆算し、どちらが先に来るか確認3. 1か月以内に訴状提出が間に合わないと見たら、請求の一部に絞った提訴で日付を確保することも検討4. 訴状の請求は「紛争解決手続の目的となった請求」と同一性が保てる範囲に構成する、別の請求に組み替えると遡及効が及ばない危険がある

訴えられた側:1. 紛争解決委員が手続を終了させた日と、申立人への通知の到達日を記録として確定させる2. その到達日から1か月を経過した後の提訴であれば、時効の抗弁を第一次的な防御として構成できる3. 第2項の機関廃止・指定取消しの事案では、申立人が認可や取消しを知った日が起算点になりうるため、公表時期と申立人の認識時期を押さえる4. 抗弁の成否が日付一点に絞られるため、通知の送達記録の保全を最優先にする

時効(請求できる期限):紛争解決手続が和解の見込みなしとして終了し、その旨の通知を受けた日から1か月以内に訴えを提起すること(第1項)。第2項の事案では、廃止・取消しに伴う通知を受けた日と認可または取消しを知った日のいずれか早い日から1か月。前提となる保険給付請求権自体の時効は3年(保険法95条)

改正沿革 AI による整理

  • 平成21年(2009年)改正、平成22年(2010年)10月施行 金融ADR制度の導入に伴い、指定紛争解決機関に関する一連の規定とともに新設。紛争解決手続の利用が時効上不利にならないよう、手続終了後一定期間内の提訴に遡及効を認める仕組みを創設した
  • 平成29年(2017年)民法改正の整備、令和2年(2020年)4月施行 民法の時効制度改正に合わせ、「時効の中断」を前提とした文言から「時効の完成猶予」へと改正。見出しも時効の完成猶予に変更された(最新の改正状況をご確認ください)

改正の年表

  1. 1.平成21年(2009年) 新設:金融 ADR 制度の導入に伴い、指定紛争解決機関に関する一連の規定とともに新設(平成22年〈2010年〉10月施行)。紛争解決手続の利用が時効上不利にならないよう、手続終了後一定期間内の提訴に遡及効を認める仕組みを創設した
  2. 2.平成29年(2017年) 改正:民法の時効制度改正に伴う整備(令和2年〈2020年〉4月施行)。「時効の中断」を前提とした文言から「時効の完成猶予」へ改められた(最新の改正状況は e-Gov で要確認)

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保険業法の全文を見る所属する編章節を開く:第二章

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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