保険業法 第308条の2(紛争解決等業務を行う者の指定)
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- 内閣総理大臣は、次に掲げる要件を備える者を、その申請により、紛争解決等業務を行う者として、指定することができる。
- 一法人(人格のない社団又は財団で代表者又は管理人の定めのあるものを含み、外国の法令に準拠して設立された法人その他の外国の団体を除く。第四号ニにおいて同じ。)であること。
- 二第三百八条の二十四第一項の規定によりこの項の規定による指定を取り消され、その取消しの日から五年を経過しない者又は他の法律の規定による指定であって紛争解決等業務に相当する業務に係るものとして政令で定めるものを取り消され、その取消しの日から五年を経過しない者でないこと。
- 三この法律若しくは弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)又はこれらに相当する外国の法令の規定に違反し、罰金の刑(これに相当する外国の法令による刑を含む。)に処せられ、その刑の執行を終わり、又はその刑の執行を受けることがなくなった日から五年を経過しない者でないこと。
- 四役員のうちに、次のいずれかに該当する者がないこと。
- 一心身の故障のため紛争解決等業務に係る職務を適正に執行することができない者として内閣府令で定める者
- 二破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者又は外国の法令上これと同様に取り扱われている者
- 三拘禁刑以上の刑(これに相当する外国の法令による刑を含む。)に処せられ、その刑の執行を終わり、又はその刑の執行を受けることがなくなった日から五年を経過しない者
- 四第三百八条の二十四第一項の規定によりこの項の規定による指定を取り消された場合若しくはこの法律に相当する外国の法令の規定により当該外国において受けている当該指定に類する行政処分を取り消された場合において、その取消しの日前一月以内にその法人の役員(外国の法令上これと同様に取り扱われている者を含む。ニにおいて同じ。)であった者でその取消しの日から五年を経過しない者又は他の法律の規定による指定であって紛争解決等業務に相当する業務に係るものとして政令で定めるもの若しくは当該他の法律に相当する外国の法令の規定により当該外国において受けている当該政令で定める指定に類する行政処分を取り消された場合において、その取消しの日前一月以内にその法人の役員であった者でその取消しの日から五年を経過しない者
- 五この法律若しくは弁護士法又はこれらに相当する外国の法令の規定に違反し、罰金の刑(これに相当する外国の法令による刑を含む。)に処せられ、その刑の執行を終わり、又はその刑の執行を受けることがなくなった日から五年を経過しない者
- 五紛争解決等業務を的確に実施するに足りる経理的及び技術的な基礎を有すること。
- 六役員又は職員の構成が紛争解決等業務の公正な実施に支障を及ぼすおそれがないものであること。
- 七紛争解決等業務の実施に関する規程(以下「業務規程」という。)が法令に適合し、かつ、この法律の定めるところにより紛争解決等業務を公正かつ的確に実施するために十分であると認められること。
- 八次項の規定により意見を聴取した結果、手続実施基本契約の解除に関する事項その他の手続実施基本契約の内容(第三百八条の七第二項各号に掲げる事項を除く。)その他の業務規程の内容(同条第三項の規定によりその内容とするものでなければならないこととされる事項並びに同条第四項各号及び第五項第一号に掲げる基準に適合するために必要な事項を除く。)について異議(合理的な理由が付されたものに限る。)を述べた保険業関係業者の数の保険業関係業者の総数に占める割合が政令で定める割合以下の割合となったこと。
- 2.前項の申請をしようとする者は、あらかじめ、内閣府令で定めるところにより、保険業関係業者に対し、業務規程の内容を説明し、これについて異議がないかどうかの意見(異議がある場合には、その理由を含む。)を聴取し、及びその結果を記載した書類を作成しなければならない。
- 3.内閣総理大臣は、第一項の規定による指定をしようとするときは、同項第五号から第七号までに掲げる要件(紛争解決手続の業務に係る部分に限り、同号に掲げる要件にあっては、第三百八条の七第四項各号及び第五項各号に掲げる基準に係るものに限る。)に該当していることについて、あらかじめ、法務大臣に協議しなければならない。
- 4.第一項の規定による指定は、紛争解決等業務の種別ごとに行うものとし、同項第八号の割合は、当該紛争解決等業務の種別ごとに算定するものとする。
- 5.内閣総理大臣は、第一項の規定による指定をしたときは、指定紛争解決機関の商号又は名称及び主たる営業所又は事務所の所在地、当該指定に係る紛争解決等業務の種別並びに当該指定をした日を官報で告示しなければならない。
この条文の基本情報
紛争解決等業務を行う者の指定とは何ですか?
定義紛争解決等業務を行う者の指定とは、保険業法第308条の2に定められた規定で、「内閣総理大臣は、次に掲げる要件を備える者を、その申請により、紛争解決等業務を行う者として、指定することができる。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 保険業法第308条の2(紛争解決等業務を行う者の指定)は、日本の保険業法に含まれる条文です。
- 保険業法第308条の2の条文原文は「内閣総理大臣は、次に掲げる要件を備える者を、その申請により、紛争解決等業務を行う者として、指定することができる。」で始まります。
- 保険業法第308条の2は第一章に置かれています。
- 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
- 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 保険業法第308条の2の前の条は保険業法第308条です。
- 保険業法第308条の2の次の条は保険業法第308条の3です。
- 保険業法第308条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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- 正式書式
保険業法(平成七年法律第百五号)第308条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105 - 本サイト収録
保険業法(平成七年法律第百五号)第308条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/308_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点保険業法308条の2は、内閣総理大臣が八つの要件を備える法人を指定紛争解決機関として指定できると定める。指定は紛争解決等業務の種別ごとに行われ、官報で告示される。
Q · 保険金でもめたときに使える無料の窓口は、誰がどうやって決めているの?
保険の無料 ADR 窓口を国が指定するための条文です
保険業法308条の2は、内閣総理大臣が紛争解決等業務を行う「指定紛争解決機関」を指定する制度を定めます。指定には八つの要件があり、法人であること、指定取消しから五年経過、保険業法・弁護士法違反の罰金刑から五年経過、経理的・技術的基礎、役員・職員構成の公正性、業務規程の適合性などが審査されます。申請前には保険業関係業者への意見聴取が必要で(2項)、指定前には紛争解決手続の中核部分について法務大臣との協議が義務づけられます(3項)。指定は業務の種別ごとに行われ(4項)、官報で告示されます(5項)。
解説
保険金が出ない。そう告げられた側の選択肢は、裁判か泣き寝入りの二択だと思われている。だが保険業法308条の2は第三の回路を用意している。内閣総理大臣が、八つの要件を満たす法人を「指定紛争解決機関」として指定する仕組みだ。要件は想像より重い。指定を取り消されて五年を経過しない者は不可、保険業法や弁護士法に違反して罰金刑を受け五年を経過しない者も不可、経理的・技術的基礎、役員・職員構成の公正性、業務規程の適合性まで審査される。さらに第3項は、紛争解決手続の中核部分について法務大臣との事前協議を義務づけた。金融庁の一存では決められない設計である。ここまで縛るのは、指定を受けた民間団体が、保険会社を交渉の席に着かせる公的な力を帯びるからだ。あなたが無料で使える窓口の背後に、この一条が立っている。
法的な位置づけ
保険業法308条の2は、金融 ADR の指定紛争解決機関に関する指定要件を定める規定である。内閣総理大臣は、法人性、欠格事由の不存在、経理的・技術的基礎、役員・職員構成の公正性、業務規程の適合性等の要件を備える者を、その申請により指定することができる。指定は紛争解決等業務の種別ごとに行われ、法務大臣への事前協議と官報告示を要する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.支払拒否・減額の理由を書面で取り寄せる 電話口の説明で終わらせず、支払をしない理由・根拠となる約款条項を明記した書面を請求する。後の手続では、この書面が論点を固定する出発点になる
- 2.契約の種別に対応する指定紛争解決機関を特定する 指定は紛争解決等業務の種別ごとに行われる(4項)。生命保険・損害保険・少額短期など、自分の契約がどの種別かを証券で確認し、対応する機関を調べる
- 3.まず苦情申出を行う 機関の窓口に苦情を申し出る。申立人の費用は原則無料。会社の支払拒否理由書面を添え、その理由を一つずつ潰す構成で事実経過を整理する
- 4.解決しなければ紛争解決手続を申し立てる 苦情段階で折り合わない場合、紛争解決手続へ進む。紛争解決委員が関与し、会社側の決裁ラインが支店から本社へ上がる局面になる
- 5.時効を逆算し、訴訟への移行余地を確保する 保険給付請求権の時効(保険法95条1項、原則三年)を確認し、手続が不調に終わってから提訴するまでの時間を見込んで逆算する。期限が近ければ訴訟準備を並走させる
よくある質問 AI による整理
Q1指定紛争解決機関とは何ですか?
保険業法308条の2に基づき内閣総理大臣の指定を受け、保険をめぐる苦情処理と紛争解決手続を行う法人です。指定は業務の種別ごとに行われ、官報で告示されます。
Q2保険会社は ADR の申立てを断れますか?
指定紛争解決機関と手続実施基本契約を結んだ業者は、原則として手続に応じる立場に置かれます。応諾拒否や資料不提出は監督上の問題に直結するため、席を立つのは容易ではありません。
Q3苦情申出と紛争解決手続は何が違いますか?
苦情申出は機関が会社に事情説明や対応を促す段階、紛争解決手続は紛争解決委員が関与して和解案の提示等に進む段階です。まず苦情申出、解決しなければ紛争解決手続という順序になります。
Q4自分の保険はどの機関に申し立てればいい?
指定は紛争解決等業務の種別ごとに行われます(4項)。生命保険・損害保険・少額短期など契約の種別に対応する機関を確認します。有利な窓口を選ぶ制度ではありません。
Q5保険金を請求する権利は何年で時効になりますか?
保険給付を請求する権利は原則として三年で時効消滅するとされています(保険法95条1項)。改正状況は必ず最新の条文でご確認ください。ADR と並行して期限管理が必要です。
Q6ADR の結果に納得できないときは?
手続を打ち切って訴訟に移ることができます。ADR は裁判を受ける権利を奪う制度ではありません。会社側の拒否理由を書面で明示させておくと、その後の交渉や訴訟で論点が固定されます。
Q7少額短期保険も金融 ADR の対象ですか?
少額短期保険業者も保険業法の規律下にあり、紛争解決等業務の種別に応じた制度の上に乗ります。掛金が月数百円の契約でも、乗る線路は大手生保の紛争と同じです。
Q8指定紛争解決機関の指定はどこで確認できますか?
内閣総理大臣が指定したときは、商号・名称、主たる営業所等の所在地、紛争解決等業務の種別、指定日を官報で告示しなければなりません(5項)。公表は官報が起点です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1保険会社と揉めたとき、弁護士を頼まないとダメなんですか?
本人申立てが原則で、申立人の費用は原則無料である。運営費は加入業者の負担金でまかなわれ、手続は弁護士等の紛争解決委員が担う。本条1項5号・6号が経理的基礎と役職員構成の公正性を要件にしているのはこの構造を支えるためだ。実務のポイント:申立書は事情を白紙から書き連ねるより、会社が出した支払拒否理由の書面を添え、その理由を一つずつ潰す形で書く。論点が絞られ、会社側に説明責任が生じる
Q2ADR って結局、保険会社寄りの団体がやってるんでしょう?
指定を受けるのは実務上業界団体だが、本条1項6号は役員・職員の構成が公正な実施に支障を及ぼさないことを求め、第3項は紛争解決手続の中核部分について法務大臣との事前協議を義務づける。金融庁の一存では指定できない。実務のポイント:納得できなければ手続を打ち切って訴訟に移れる。ADR の段階で会社に拒否理由を書面で明示させておくと、後の交渉で理由を後から差し替えにくくなる
間違えやすい点 AI による整理
- 「どの相談窓口が一番強いのか」と探し始める人が多いが、問いの立て方が誤っている。指定は紛争解決等業務の種別ごとに行われる(第4項)。生命保険、損害保険、少額短期といった種別ごとに担当機関が決まっており、利用者が有利な窓口を選ぶ構造ではない。探すべきは「強い窓口」ではなく「自分の契約の種別に対応する機関」である
- 金融 ADR が無料であることは知られているが、その無料の中身の深さは知られていない。費用は加入業者側の負担金でまかなわれ、申立人は原則として費用を負担しない。手続を担う紛争解決委員には弁護士等が就く。本条1項5号が経理的・技術的基礎を、6号が役員・職員構成の公正性を要件にしているのは、この無料構造を支えるためである
- あなたから見れば「業界団体がやっている話し合い」に過ぎないが、法律から見れば内閣総理大臣の指定を受け、法務大臣協議を経て官報で告示された公的手続である。この落差を知らない人は、会社側の担当者と同じ温度で交渉してしまう。相手にとっては監督官庁が見ている場であり、社内の決裁ラインが変わる場だ
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律している場面 | 308条の2:機関を指定する入口(誰が指定紛争解決機関になれるか) | 308条の7:指定後の中身(手続実施基本契約・業務規程の内容) 308条の24:指定の出口(指定の取消し) |
| 主たる名宛人 | 指定を申請する法人と内閣総理大臣 | 指定紛争解決機関と加入する保険業関係業者 既に指定を受けた機関と監督当局 |
| 本条との関係 | 八つの要件を審査し、法務大臣協議を経て官報告示 | 1項8号が直接参照する契約内容の基準を提供 取消しから五年を経過しないことが1項2号の欠格事由となる |
| 利用者への影響 | そもそも無料の窓口が存在するかどうかを決める | 窓口に申し立てたときの手続の中身を決める 窓口が失われる場合の帰結を決める |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は法律により評議機構を単一の財団法人として設け、一定金額以下の評議決定に業者を拘束する仕組みを採る。日本のように複数機関を業務の種別ごとに指定する構造ではない
韓国は金融監督当局の下に置かれた調停委員会が紛争調停を担う行政型で、民間法人を指定する日本の型とは主体が異なる
ドイツは保険オンブズマンを中心とする業界主導の調停機関を法が承認する構造。消費者側に有利な片面的拘束力を認める点が特徴とされる
米国は州ごとの保険監督当局が苦情処理を担い、連邦レベルで機関を指定する統一制度は存在しない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、入院給付金を「告知義務違反」の一言で全額カットされたら、次にどこへ行く? 支店に電話しても査定部門の判断は動かない。保険給付を請求する権利の時効は原則三年(保険法95条1項)。弁護士費用に数十万円を積む前に、国が指定した無料の窓口が一本あることを知っているかどうかで、残り時間の使い方が変わる
- 少額短期保険業者の法務担当として、業界団体から業務規程の意見聴取書類が届く。ここで異議を出すなら「合理的な理由」を付さなければ、本条1項8号の計算上そもそも数に算入されない。テンプレ回答で返した瞬間、その規程にあなたの会社は縛られる
- 友人が、代理店から「この特約は一生涯使える」と説明されたのに、実際は更新のたびに条件が変わる契約だったと相談してきた。募集時の説明と契約内容の食い違いは、指定紛争解決機関が日常的に扱う類型である。あなたはその場で、苦情申出と紛争解決手続が別の段階であること、指定は種別ごとに行われ官報で告示されること(第4項、第5項)を三分で説明できる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 支払拒否や減額の通知が来たら、理由を明記した書面を必ず取り寄せる。口頭説明で終わらせない2. 自分の契約の種別に対応する指定紛争解決機関を確認する(指定は種別ごと、第4項) 3. まず苦情申出、それで解決しなければ紛争解決手続を申し立てる。申立人の費用は原則無料4. 並行して保険法95条1項の三年の時効を確認し、期限が近いなら訴訟提起の準備も同時に走らせる
訴えられた側:保険会社・少額短期保険業者側なら、1. 自社の種別に指定機関が存在するか確認し、手続実施基本契約を締結する体制を整える2. 意見聴取(第2項)を受けたら、異議には必ず合理的な理由を付す。理由のない異議は1項8号の算定で数に入らない3. 申立てを受けた後の応諾拒否や資料不提出は監督上の問題に直結する。誰がどの段階で判断するかを事前に社内で決めておく
時効(請求できる期限):指定そのものに期限はない。期限があるのは紛争の中身である。保険給付を請求する権利は原則として三年で時効消滅する(保険法95条1項、最新の改正状況をご確認ください)。紛争解決手続の申立てについては時効の完成猶予等の効果が法律上用意されているが、手続が不調に終わってから訴訟に移る時間まで見込んで逆算すること
改正沿革 AI による整理
- 平成21年(2009年)新設、平成22年(2010年)10月1日施行 金融分野の裁判外紛争解決制度(金融 ADR)の導入に伴い新設。内閣総理大臣が指定紛争解決機関を指定する枠組みと八つの指定要件、業者への事前の意見聴取、法務大臣協議、官報告示を定めた。以後の改正の有無および内容は未検証のため、人的確認を要する
改正の年表
- 1.平成21年(2009年) 新設:金融分野の裁判外紛争解決制度(金融 ADR)の導入に伴い新設され、平成22年(2010年)10月1日に施行。内閣総理大臣が指定紛争解決機関を指定する枠組み、八つの指定要件、業者への事前の意見聴取、法務大臣協議、官報告示を定めた。以後の改正の有無および内容は未検証のため、人的確認を要する
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