保険業法 第308条の24(指定の取消し等)
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- 内閣総理大臣は、指定紛争解決機関が次の各号のいずれかに該当するときは、第三百八条の二第一項の規定による指定を取り消し、又は六月以内の期間を定めて、その業務の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。
- 一第三百八条の二第一項第二号から第七号までに掲げる要件に該当しないこととなったとき、又は指定を受けた時点において同項各号のいずれかに該当していなかったことが判明したとき。
- 二不正の手段により第三百八条の二第一項の規定による指定を受けたとき。
- 三法令又は法令に基づく処分に違反したとき。
- 2.内閣総理大臣は、指定紛争解決機関が次の各号のいずれかに該当する場合において、前項の規定による処分又は命令をしようとするときは、あらかじめ、法務大臣に協議しなければならない。
- 一第三百八条の二第一項第五号から第七号までに掲げる要件(紛争解決手続の業務に係る部分に限り、同号に掲げる要件にあっては、第三百八条の七第四項各号及び第五項各号に掲げる基準に係るものに限る。以下この号において同じ。)に該当しないこととなった場合又は第三百八条の二第一項の規定による指定を受けた時点において同項第五号から第七号までに掲げる要件に該当していなかったことが判明した場合
- 二第三百八条の五、第三百八条の六、第三百八条の九又は第三百八条の十三の規定に違反した場合(その違反行為が紛争解決手続の業務に係るものである場合に限る。)
- 3.内閣総理大臣は、第一項の規定により第三百八条の二第一項の規定による指定を取り消したときは、その旨を官報で告示するものとする。
- 4.第一項の規定により第三百八条の二第一項の規定による指定の取消しの処分を受け、又はその業務の全部若しくは一部の停止の命令を受けた者は、当該処分又は命令の日から二週間以内に、当該処分又は命令の日に苦情処理手続又は紛争解決手続が実施されていた当事者、当該当事者以外の加入保険業関係業者及び他の指定紛争解決機関に当該処分又は命令を受けた旨を通知しなければならない。
この条文の基本情報
指定の取消し等とは何ですか?
定義指定の取消し等とは、保険業法第308条の24に定められた規定で、「内閣総理大臣は、指定紛争解決機関が次の各号のいずれかに該当するときは、第三百八条の二第一項の規定による指定を取り消し、又は六月以内の期間を定めて、その業務の全部…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 保険業法第308条の24(指定の取消し等)は、日本の保険業法に含まれる条文です。
- 保険業法第308条の24の条文原文は「内閣総理大臣は、指定紛争解決機関が次の各号のいずれかに該当するときは、第三百八条の二第一項の規定による指定を取り消し、又は六月以内の期間を定めて、その業務の全部…」で始まります。
- 保険業法第308条の24は第三章に置かれています。
- 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
- 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 保険業法第308条の24の前の条は保険業法第308条の23です。
- 保険業法第308条の24の次の条は保険業法第309条です。
- 保険業法第308条の24には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
保険業法(平成七年法律第百五号)第308条の24 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105 - 本サイト収録
保険業法(平成七年法律第百五号)第308条の24(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/308_24
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点保険業法308条の24は、指定紛争解決機関が指定要件を欠く、不正に指定を受ける、法令に違反した場合に、内閣総理大臣が指定の取消しまたは6月以内の業務停止を命じられると定める。
Q · ADRに申立て中、その機関が指定を取り消されたら私の案件はどうなるの?
機関の資格が消えるだけで、請求権は消えません
保険業法308条の24第1項により、内閣総理大臣(実務では金融庁長官)は指定紛争解決機関の指定を取り消し、または6月以内の業務停止を命ずることができます。ただし処分の対象は機関の資格であって、利用者が保険会社に対して持つ請求権ではありません。処分を受けた機関は同条4項により、処分の日から2週間以内に、手続中の当事者・加入保険業関係業者・他の指定紛争解決機関へ通知する義務を負います。通知を受けたら、他の指定紛争解決機関への移行か訴訟かを選ぶことになります。
解説
保険会社との揉め事を、裁判でも消費生活センターでもない場所で解決する仕組みがある。そんぽADRセンターや生命保険相談所、法律上の名前を指定紛争解決機関という。利用は原則無料で、保険会社側は正当な理由なく手続を拒めない。308条の24は、その受け皿自体が退場させられる場面を定めている。指定要件を欠いた、不正な手段で指定を得た、法令に違反した。どれかに当たれば内閣総理大臣、実務では委任を受けた金融庁長官が、指定を取り消すか6月以内の業務停止を命じられる。あなたに直結するのは4項だ。処分の日にあなたの手続が動いていたなら、その機関は2週間以内にあなたへ通知しなければならない。案件を宙に浮かせたまま黙って消える、それを禁じる一項がここに置かれている。
法的な位置づけ
保険業法308条の24は、指定紛争解決機関に対する監督処分を定める規定である。指定要件の不充足、不正の手段による指定取得、法令違反のいずれかに該当する場合、内閣総理大臣は指定を取り消し、または6月以内の期間を定めて業務の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。紛争解決手続の業務に係る一定の事由については法務大臣への事前協議を要し、指定の取消しは官報で告示される。
よくある質問 AI による整理
Q1指定紛争解決機関とは何ですか?
金融分野の紛争を裁判外で解決するため、法律に基づき内閣総理大臣の指定を受けた民間機関です。保険分野ではそんぽADRセンターや生命保険相談所が代表例で、利用は原則無料です。
Q2そんぽADRセンターも保険業法308条の24の対象ですか?
保険業法308条の2の指定を受けた機関である限り、本条の監督処分の対象になります。指定要件を欠く、不正に指定を受けた、法令違反のいずれかがあれば取消しまたは業務停止の対象です。
Q3保険業法308条の24の取消事由は何ですか?
1項は3つの号を定めます。指定要件に該当しなくなったとき、指定時点で要件を満たしていなかったと判明したとき、不正の手段で指定を受けたとき、法令または法令に基づく処分に違反したときです。
Q4業務停止は何か月まで命じられますか?
1項は6月以内の期間を定めて業務の全部または一部の停止を命ずることができると規定します。上限は6月で、期間は事案に応じて監督当局が定めます。
Q5指定の取消しはどこで公表されますか?
3項により官報で告示されます。一方、業務停止命令は官報告示の対象とされておらず、監督当局の行政処分事例の公表情報を確認する必要があります。
Q6なぜ法務大臣との協議が必要なのですか?
2項は紛争解決手続の業務に係る一定の事由について事前協議を義務づけています。ADRの一般法を所管する法務省を関与させ、金融庁の単独判断でADR機関を退場させられない構造にするためです。
Q7ADR機関が処分されたら保険会社側はどうなりますか?
保険会社は苦情処理措置・紛争解決措置を講じる義務を負い続けます。契約先の機関が止まっても義務は消えないため、代替の指定紛争解決機関との契約確保が会社側の責任として残ります。
Q8処分の通知が来なかった場合はどうすればいいですか?
4項の通知は機関に課された独立の作為義務です。届かない場合は単なる連絡遅れではなく義務不履行にあたるため、監督当局の利用者相談窓口へ事実として伝えることが考えられます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1申立て中にその機関が業務停止になったら、私の案件はどうなるんですか?
停止期間中は手続が進みません。ただし機関は処分の日から2週間以内に、あなたを含む手続中の当事者へ通知する義務を負います(4項)。通知を受けたら、他の指定紛争解決機関への切替えか訴訟かを選ぶことになります。実務のポイント:4項の通知先には「他の指定紛争解決機関」も含まれています。つまり引継ぎ先は処分の事実を先に知っている。あなたから事情説明をやり直す必要は、実はそれほどない
Q2内閣総理大臣が取り消すって、本当に総理大臣が一件ずつ判断してるんですか?
条文上は内閣総理大臣ですが、実務ではこの種の権限は金融庁長官に委任されています(保険業法313条、現行効力を要確認)。判断しているのは監督部局です。実務のポイント:金融法令で「内閣総理大臣」と書かれていたら、まず末尾の権限委任規定を読む。誰に何を言えば動くのかが、そこで初めて分かる。この読み方を知らない人は、条文どおりに官邸へ手紙を書いてしまう
Q3取消しや業務停止の処分は、機関の側から争えるんですか?
争えます。指定の取消しは行政手続法13条により聴聞を経る不利益処分で、さらに行政不服審査法による審査請求、行政事件訴訟法3条の取消訴訟の対象になります。実務のポイント:聴聞は形式的な儀式と思われがちですが、聴聞調書と報告書はそのまま後の取消訴訟の記録になります。聴聞で出さなかった反論を訴訟で初めて持ち出しても、なぜあの時言わなかったのかを問われて信用されにくい。勝負は聴聞で決まっている
間違えやすい点 AI による整理
- 「ADR機関が潰されたら自分の申立ても無効になるのか」という問いの立て方自体がずれている。処分の対象は機関の資格であって、あなたの保険金請求権ではない。問うべきは「自分の案件をどこへ、いつまでに移すか」であり、その答えは4項の通知と、他の指定紛争解決機関の受入れ体制の側にある
- 通知が来ないことを、あなたは「連絡が遅いだけ」と受け取る。法律の側から見れば、それは4項が課した独立の作為義務の不履行であり、監督上の事実として積み上がる。この落差を知らない利用者は黙って待ち、知っている利用者は監督当局の相談窓口に事実として伝える
- 指定の取消しは悪質な機関を退場させる制度だと思われがちだが、1項1号は「指定要件に該当しないこととなったとき」も正面から含む。不正が一切なくても、人員・財産的基礎・体制といった要件が痩せれば資格は失われうる。悪いことをしたかどうかではなく、基準を満たし続けているかどうかが問われている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 308条の24:指定の取消し・業務停止という監督処分の根拠 | 308条の2:指定紛争解決機関の指定の根拠と要件 308条の7:業務規程と紛争解決手続の基準 |
| 誰が動くか | 内閣総理大臣(実務では金融庁長官に委任)が処分を発動 | 内閣総理大臣が申請を審査し指定する 機関が業務規程を定め、認可を受ける |
| 法務大臣の関与 | 紛争解決手続の業務に係る事由では事前協議が必須(2項) | 本条の前提となる指定の可否判断 処分時に参照される基準として2項1号が引用 |
| 利用者への直接効果 | 手続中の当事者へ2週間以内の通知義務が発生(4項) | 利用できるADR窓口が制度上生まれる 紛争解決委員の選任など手続の公正性を担保 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は単一の評議機構を法律で位置づけ、主務官庁が監督する方式。複数の民間機関を指定し個別に取り消す日本型とは構造が異なる
韓国は金融監督院内に調停機構を置く官設型。民間機関の指定と取消しという日本型の枠組みは採用していない
ドイツは消費者紛争調停機関の承認制を採り、承認の取消しも制度上想定される。保険分野は保険オンブズマンが実務を担う
米国は連邦統一の指定ADR機関制度を持たず、州ごとの保険監督と苦情処理窓口が機能を代替する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 保険金の不払いでADRに申立てをして三か月、ようやく紛争解決委員との期日が決まった矢先、その機関が業務停止命令を受けた。あなたの手元に通知が届くまでの期限は処分の日から2週間(4項)。その2週間で、他の指定紛争解決機関に移すか、訴訟に切り替えるか、待つかを決めることになる。通知を待つだけの人と、通知が来る前提で先に動く人とで、半年後の位置が変わる
- もし申立て中の機関が指定を取り消されたら、自分の請求権まで消えるのか? 消えない。取り消されるのは機関の資格であって、あなたが保険会社に対して持つ権利ではない。ただし止まった手続をどこへ引き継ぐかは、誰かが自動的に面倒を見てくれるわけではない
- 保険会社のコンプライアンス担当として、加入している指定紛争解決機関が処分を受けたという通知を受け取る。会社は苦情処理措置・紛争解決措置を講じる義務を負ったままだ。代替の契約先を確保するまで、その穴は会社側の責任として残り続ける
- 指定紛争解決機関の事務局長として、立入検査で業務規程どおりに紛争解決委員を選任していなかったと指摘された。指摘が紛争解決手続の業務に関わる部分なら、金融庁は単独で処分できず、あらかじめ法務大臣と協議しなければならない(2項)。この一手間が入るかどうかで、処分までの時間も、反論を差し込める場所も変わる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 申立て前に、その指定紛争解決機関が直近で処分を受けていないか官報と監督当局の公表情報で確認する2. 申立て後は登録した住所・連絡先を最新に保つ。4項の通知は届かなければ意味がない3. 処分の通知を受けたら2週間を待たず、他の指定紛争解決機関の受入れ可否と、訴訟や少額訴訟に切り替えた場合の費用を並べて比較する4. 通知が来ないまま手続が止まったら、監督当局の利用者相談窓口に事実として伝える
訴えられた側:1. 報告徴収や立入検査の段階で、指摘が紛争解決手続の業務に関わるかを最初に切り分ける。関われば2項の法務大臣協議が必要となり、処分の重さも時間軸も変わる2. 指定の取消しは行政手続法13条の聴聞事案。聴聞で述べなかった事情は後の取消訴訟で通りにくいので、主張と資料はこの段階で出し切る3. 処分を受けたら2週間以内の通知(4項)を機械的に実行する。通知漏れはそれ自体が新たな違反として積み上がる
時効(請求できる期限):処分または命令の日から2週間以内に、手続中の当事者・加入保険業関係業者(その機関と手続実施基本契約を結んでいる保険会社等)・他の指定紛争解決機関へ通知する義務(4項)。業務停止は6月以内の期間を定めて命じられる(1項)。処分に不服がある場合、審査請求は処分があったことを知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条1項)、取消訴訟は処分を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条1項)。処分を受けた本人については、起算点は官報告示日ではなく「知った日」である(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成21年(2009年)改正 金融ADR制度の創設に伴い新設された条文群の一つ。指定紛争解決機関制度そのものが平成22年(2010年)10月に動き出し、監督処分の根拠として本条が置かれた。その後の改正履歴は人的検証を要する
改正の年表
- 1.平成21年(2009年) 新設:金融ADR制度の創設に伴い、指定紛争解決機関に関する条文群の一つとして新設。制度自体は平成22年(2010年)10月に運用開始し、本条は監督処分の根拠規定として置かれた。以後の改正履歴は人的検証を要する
- 保険業法 第308条の2指定の根拠規定、取消しの対象
- 保険業法 第308条の72項1号が参照する手続基準
- 保険業法 第308条の92項2号所定の義務規定
- 保険業法 第308条の132項2号所定の義務規定
- 保険業法 第313条内閣総理大臣の権限の委任(現行効力を要確認)
- 行政手続法 第13条指定取消しに聴聞を義務づける
- 行政不服審査法 第2条本条の処分に対する審査請求
- 行政事件訴訟法 第3条処分取消訴訟による司法審査
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