保険業法 第308条の3(指定の申請)
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- 前条第一項の規定による指定を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した指定申請書を内閣総理大臣に提出しなければならない。
- 一指定を受けようとする紛争解決等業務の種別
- 二商号又は名称
- 三主たる営業所又は事務所その他紛争解決等業務を行う営業所又は事務所の名称及び所在地
- 四役員の氏名又は商号若しくは名称
- 2.前項の指定申請書には、次に掲げる書類を添付しなければならない。
- 一前条第一項第三号及び第四号に掲げる要件に該当することを誓約する書面
- 二定款及び法人の登記事項証明書(これらに準ずるものを含む。)
- 三業務規程
- 四組織に関する事項を記載した書類
- 五財産目録、貸借対照表その他の紛争解決等業務を行うために必要な経理的な基礎を有することを明らかにする書類であって内閣府令で定めるもの
- 六前条第二項に規定する書類その他同条第一項第八号に掲げる要件に該当することを証する書類として内閣府令で定めるもの
- 七前各号に掲げるもののほか、内閣府令で定める書類
- 3.前項の場合において、定款、財産目録又は貸借対照表が電磁的記録で作成されているときは、書類に代えて当該電磁的記録を添付することができる。
この条文の基本情報
指定の申請とは何ですか?
定義指定の申請とは、保険業法第308条の3に定められた規定で、「前条第一項の規定による指定を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した指定申請書を内閣総理大臣に提出しなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 保険業法第308条の3(指定の申請)は、日本の保険業法に含まれる条文です。
- 保険業法第308条の3の条文原文は「前条第一項の規定による指定を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した指定申請書を内閣総理大臣に提出しなければならない。」で始まります。
- 保険業法第308条の3は第一章に置かれています。
- 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
- 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 保険業法第308条の3の前の条は保険業法第308条の2です。
- 保険業法第308条の3の次の条は保険業法第308条の4です。
- 保険業法第308条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
保険業法(平成七年法律第百五号)第308条の3 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105 - 本サイト収録
保険業法(平成七年法律第百五号)第308条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/308_3
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点保険業法第308条の3は、指定紛争解決機関の指定を受けようとする者が、種別・商号・営業所・役員を記載した申請書に、定款や貸借対照表を添付して内閣総理大臣に提出すると定める。
Q · 保険金でもめたとき裁判の前に使える無料の窓口は、どうやって作られるの?
指定申請書と添付書類を金融庁に出し、指定を受けて設置されます
保険業法308条の3により、紛争解決等業務を行う者として指定を受けようとする者は、業務の種別・商号又は名称・営業所の名称と所在地・役員の氏名を記載した指定申請書を内閣総理大臣に提出します。添付書類は、要件該当性の誓約書、定款、法人の登記事項証明書、業務規程、組織に関する書類、財産目録・貸借対照表など経理的基礎を示す書類、内閣府令で定める書類です。定款・財産目録・貸借対照表が電磁的記録のときは、書類に代えて電磁的記録を添付できます(3項)。
解説
四つの記載事項と、七つの添付書類。役所に出す申請書の様式を決めただけの、読み飛ばして当然に見える条文である。だがこの申請書が受理され、内閣総理大臣(実務では金融庁長官に委任されている)の指定が下りて初めて、生命保険協会の生命保険相談所や日本損害保険協会のそんぽADRセンターのような「保険の苦情と紛争を原則無料で扱う窓口」が、法律上の存在になる。あなたが保険金の不払いに納得できないとき、いきなり訴状を書く以外の道が残されているのは、誰かがこの条文どおりの書類を積み上げたからだ。注目すべきは添付書類の五号、「紛争解決等業務を行うために必要な経理的な基礎」を明らかにする書類。中立であるはずのADR機関は、当事者の一方である保険会社から手数料を受け取って運営される。だから法は、財産目録と貸借対照表まで出せと要求する。中立性は理念として宣言されるのではなく、帳簿で審査される。
法的な位置づけ
保険業法第308条の3は、指定紛争解決機関の指定を受けようとする者が内閣総理大臣に提出する指定申請書の記載事項および添付書類を定める規定である。記載事項は紛争解決等業務の種別、商号又は名称、営業所の名称および所在地、役員の氏名の四項目であり、添付書類には誓約書、定款、登記事項証明書、業務規程、組織に関する書類、財産目録および貸借対照表等が含まれる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.前条の指定要件を先に自己点検する 申請書を書く前に、保険業法308条の2第1項各号の要件、とりわけ第3号・第4号の要件を自己点検する。添付する誓約書はこれらの要件に該当することを宣言する書面であり、体制が整っていない段階で提出しても審査は通らない
- 2.申請書の四つの記載事項を確定する 指定を受けようとする紛争解決等業務の種別、商号又は名称、主たる営業所又は事務所その他紛争解決等業務を行う営業所の名称および所在地、役員の氏名又は商号若しくは名称の四項目を確定する。業務を行う営業所が複数あるときは全て記載する
- 3.添付書類を七号分そろえる 要件該当性の誓約書、定款、法人の登記事項証明書(これらに準ずるものを含む)、業務規程、組織に関する事項を記載した書類、経理的基礎を明らかにする書類、前条2項の書類、その他内閣府令で定める書類をそろえる。登記事項証明書は法務局で取得する
- 4.経理的な基礎を数字で立証する 第2項第5号の経理的な基礎が最大の関門となる。財産目録と貸借対照表に加え、手続実施基本契約に基づく負担金の見込みなど、紛争解決等業務を継続して遂行できる財務的裏付けを示す。様式および細目は内閣府令に従う
- 5.電磁的記録での添付可否を判断して提出する 定款、財産目録または貸借対照表が電磁的記録で作成されている場合は、本条3項により書類に代えて当該電磁的記録を添付できる。受付方法を金融庁に確認したうえで、指定申請書一式を内閣総理大臣(実務では金融庁長官)に提出する
よくある質問 AI による整理
Q1指定紛争解決機関とは何ですか?
分野ごとに内閣総理大臣の指定を受け、苦情処理と紛争解決の手続を行う機関です。保険分野では生命保険協会や日本損害保険協会が指定を受けて窓口を運営しています。
Q2保険のADRはどこに相談すればいい?
生命保険なら生命保険協会の生命保険相談所、損害保険なら日本損害保険協会のそんぽADRセンターが窓口です。連絡先は約款の末尾や契約のしおりに印字されています。
Q3保険ADRの費用はいくらかかる?
申立手数料は原則無料です。ただし弁護士に依頼した場合の報酬、診断書など資料の取得費用、郵送費は自己負担となります。本人だけで進める前提の設計です。
Q4指定の申請にはどんな書類が必要?
指定申請書のほか、要件該当性の誓約書、定款、法人の登記事項証明書、業務規程、組織に関する書類、財産目録・貸借対照表など経理的基礎を明らかにする書類が必要です。
Q5電磁的記録でも添付書類として認められる?
認められます。本条3項により、定款、財産目録または貸借対照表が電磁的記録で作成されているときは、書類に代えて当該電磁的記録を添付することができます。
Q6指定紛争解決機関が業界団体でも問題ない?
法律上、業界団体であること自体は排除されていません。だからこそ本条は役員の氏名、組織書類、財産目録、貸借対照表、要件該当性の誓約書まで提出させ、審査と継続監督で中立性を担保します。
Q7保険金の請求権はいつまで行使できる?
保険法95条1項により3年で時効消滅します(起算点は権利を行使することができる時)。約款を読み込んで悩んでいる期間もそのまま持ち時間から引かれます。
Q8「経理的な基礎」って何を見られるの?
財産目録と貸借対照表を中心に、紛争解決等業務を継続的に遂行できる財務的裏付けがあるかを審査されます。細目は内閣府令で定められています。
この条文についての質問 AI による整理
Q1ADRって結局、保険会社側の団体がやってるんですよね? 公平なんですか?
運営主体が業界団体であるのは事実です。だからこそ本条は役員の氏名、組織に関する書類、財産目録、貸借対照表、要件該当性の誓約書まで提出させ、前条の要件で中立性と業務遂行能力を審査します。実際の手続は弁護士など第三者の紛争解決委員が担当します。実務のポイント:各機関は申立件数や処理結果の統計を定期的に公表しています。申立て前に自分のトラブル類型の実績を見ておくと、期待値の設定を誤らずに済みます
Q2申し立てたら、保険会社は本当に話し合いの席に出てくるんですか?
出てきます。手続実施基本契約を締結した保険会社は、正当な理由なく応諾を拒めず、資料の提出義務も負い、一定の要件を満たす特別調停案には受諾義務が課されます。実務のポイント:その受諾義務には例外が設計されており、保険会社が所定期間内に訴えを提起した場合などは免れます。調停案が出た時点で終わりではないので、案が示されたあとの相手の出方まで見ておくべきです(要件は最新の改正状況をご確認ください)
間違えやすい点 AI による整理
- 「申し立てても保険会社が出てこなければ意味がない」と考えて申立てをためらう人が多いが、その問いの立て方自体が誤っている。指定紛争解決機関と手続実施基本契約を結んだ保険会社は、正当な理由なく手続への応諾を拒めず、求められた資料の提出にも応じる義務を負う。相手が来るかどうかは善意の問題ではなく、法的義務の問題である
- 指定を受けるのは業界と無縁の中立第三者だと思われがちだが、現実の指定紛争解決機関は生命保険協会や日本損害保険協会といった業界団体そのものである。だからこそ法は役員の氏名、組織に関する書類、財産目録と貸借対照表まで提出させ、要件該当性の誓約書を取る。中立性は出自ではなく、審査と継続的な監督で担保する設計になっている
- ADRが無料だと知っている人は多いが、その無料がどこまで及ぶかまでは知られていない。申立手数料が原則かからなくても、弁護士に依頼すればその報酬は自己負担である。裏を返せば本人だけで進める前提の設計であり、事故状況の時系列、診断書、約款の該当条項、保険会社の回答文書を自分で整理できるかが、結果を左右する
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 308条の3:指定の「申請手続」(申請書の記載事項と添付書類) | 308条の2:指定の「実体要件」(誰が指定を受けられるか) 保険業法4条:保険業免許の申請(同型の申請書+添付書類構造) |
| 審査される中身 | 書面の形式的具備と経理的な基礎の裏付け | 法人格、中立性、業務遂行能力などの要件該当性 保険業の健全性、事業方法書・普通保険約款・算出方法書の内容 |
| 電磁的記録の取扱い | 3項により定款・財産目録・貸借対照表は電磁的記録で添付可 | 規定なし(要件該当性の判断規定) 別途の規定と内閣府令に従う |
| 利用者への効果 | 受理・指定により無料の紛争解決窓口が法律上出現する | 指定の可否そのものを決める 保険商品の引受主体が市場に出現する |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は主務機関の指定方式ではなく、法律に基づき設立される財団法人金融消費評議中心に争議処理を一元化する。申請審査型の日本とは入口設計が異なる
韓国は金融監督院内に金融紛争調停委員会を置く公的機関型。業界団体が指定を受ける日本型とは運営主体の性格が異なる
ドイツも保険オンブズマンの承認制を採り、独立性と財政基盤の審査を行う。業界拠出で運営される構造は日本と近い
米国は州ごとの保険監督当局が苦情を受け付ける分散型で、連邦レベルの一律な指定紛争解決機関制度は存在しない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 告知義務違反を理由に保険金が出ないと通知されたら、あなたの次の一手はどこになるのか。弁護士費用を考えると訴訟は割に合わない、しかし泣き寝入りもしたくない。その中間に置かれたのが、この条文で指定された機関の紛争解決手続である。ただし保険給付を請求する権利は保険法95条1項により3年で時効消滅する。約款を読み返して悩んでいる数か月は、そのまま持ち時間から引かれていく
- 少額短期保険の業界団体で、加盟社から「苦情の受け皿を作ってほしい」と突き上げられている立場だとする。動き出す前に必要なのは理念ではなく、誓約書、定款、登記事項証明書、業務規程、組織書類、そして貸借対照表である。理想を語る前に、経理的な基礎が審査を通るかどうかが最初の関門になる
- 保険会社の苦情対応担当として、契約者から「ADRに申し立てます」と言われた場面を考えてほしい。その瞬間、案件は担当者限りの処理から外れ、手続実施基本契約に基づく応諾と資料提出の義務がある本社案件へと格上げされる。窓口が存在するかどうかで、社内の力学そのものが変わる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 保険会社の最終回答を必ず書面かメールで受け取る、口頭の説明だけで終わらせない2. 約款の末尾や契約のしおりで、引受会社が契約している指定紛争解決機関の名称と連絡先を確認3. 事故や請求の時系列、診断書、やり取りの記録、不払いの理由書を一つのファイルにまとめる4. まず苦情として申出、解決しなければ紛争解決手続へ進む5. 並行して保険法95条1項の3年の時効を計算し、残り期間が短ければ訴訟提起の準備も同時に進める
訴えられた側:指定を受けようとする側であれば、1. 種別、商号、営業所、役員という本条1項の四項目を確定させる2. 要件該当性の誓約書、定款、登記事項証明書、業務規程、組織書類を整える3. 最大の関門は五号の経理的な基礎である、財産目録と貸借対照表で継続的な業務遂行能力を示す4. 定款や貸借対照表が電磁的記録なら3項によりそのまま添付できる5. 指定後の変更届出や業務規程の遵守まで含めて体制を設計する
時効(請求できる期限):本条の申請自体に法定の申請期限はない。時間制約は利用者側にあり、保険給付を請求する権利は保険法95条1項により3年で時効消滅する(起算点は権利を行使することができる時、通常は保険事故の発生時等)。紛争解決手続が不調に終わった場合に一定期間内の訴え提起で時効の完成猶予を認める規定も置かれている(期間と要件は最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成21年(2009年)新設、平成22年(2010年)施行 金融ADR制度の創設に伴い、保険業法に指定紛争解決機関の章が新設され、指定の要件条文とセットで申請手続が定められた。これにより保険分野の苦情と紛争を扱う機関が法定の枠組みに入った
- その後の改正は人的検証が必要 電磁的記録や登記事項証明書に関する文言整備などの後続改正の有無と回数について確信が持てないため、total_revisions を -1とした。実務利用の際は現行条文と最新の施行規則を確認すること
改正の年表
- 1.平成21年(2009年) 新設:金融ADR制度の創設に伴い、保険業法に指定紛争解決機関に関する規定群が新設され、指定の要件条文とセットで本条の申請手続が定められた(平成22年/2010年施行)
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