保険業法 第320条
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- 次の各号のいずれかに該当する者は、三十万円以下の罰金に処する。
- 一第百二条第一項(第百九十九条において準用する場合を含む。)の規定による認可を受けてしなければならない事項を認可を受けないでした者
- 2.1_2 第百二十二条の二第四項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者
- 3.1_3 第二百六十五条の三十一第一項、第二百六十六条第二項(第二百六十七条第四項において準用する場合を含む。)、第二百六十七条第二項、第二百七十条の三の十一第二項、第二百七十条の六の二第二項、第二百七十条の六の六第二項又は第二百七十条の八の二第二項の規定による資料を提出せず、又は虚偽の資料を提出した者
- 二第二百七十七条第一項の登録申請書若しくは同条第二項の書類又は第二百八十七条第一項の登録申請書若しくは同条第二項の書類に虚偽の記載をして提出した者
- 三第三百三条の規定に違反して、帳簿書類を備えず、これに同条に規定する事項を記載せず、若しくは虚偽の記載をし、又はこれを保存しなかった者
- 四第三百四条の規定に違反して、同条に規定する書類を提出せず、又はこれに記載すべき事項を記載せず、若しくは虚偽の記載をしてこれを提出した者
- 五第三百五条第一項又は第二項の規定による報告若しくは資料の提出をせず、又は虚偽の報告若しくは資料の提出をした者
- 六第三百五条第一項又は第二項の規定による質問に対して答弁をせず、若しくは虚偽の答弁をし、又はこれらの規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者
- 七第三百六条の規定による命令に違反した者
- 八第三百八条の八第一項の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者
- 九第三百八条の十八第一項、第三百八条の十九又は第三百八条の二十三第二項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
- 十第三百八条の二十三第三項又は第三百八条の二十四第四項の規定による通知をせず、又は虚偽の通知をした者
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 保険業法第320条は、日本の保険業法に含まれる条文です。
- 保険業法第320条の条文原文は「次の各号のいずれかに該当する者は、三十万円以下の罰金に処する。」で始まります。
- 保険業法第320条は第六編に置かれています。
- 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
- 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 保険業法第320条の前の条は保険業法第319条の3です。
- 保険業法第320条の次の条は保険業法第321条です。
- 保険業法第320条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
保険業法(平成七年法律第百五号)第320条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105 - 本サイト収録
保険業法(平成七年法律第百五号)第320条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/320
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点保険業法320条は、報告や資料提出をしない、虚偽の報告をする、検査を拒み妨げ忌避する、帳簿書類を備えないなどの行為に、三十万円以下の罰金を科す罰則規定である。
Q · 保険業法320条って、どんなときに適用される条文なんですか?
報告・検査・帳簿の義務違反に罰金を科す罰則です
保険業法320条は、報告や資料提出をしない、虚偽の報告をする、質問に答えない、立入検査を拒み・妨げ・忌避する、帳簿書類を備えず保存しない、登録申請書に虚偽を記載する、業務改善命令に従わない、といった12類型に三十万円以下の罰金を科します。過料(行政上の秩序罰)ではなく刑事罰であり、321条の両罰規定で法人にも罰金が及びます。罰金額は低くても、保険募集人・保険仲立人の登録拒否事由・取消事由に連動する点が実務上の重みです。
解説
保険代理店の事務所で、帳簿が書類棚の奥に眠ったまま数年分抜けている。それだけで三十万円以下の罰金が現実味を帯びる。保険業法320条は、保険会社・少額短期保険業者・保険募集人・保険仲立人・金融サービス仲介の登録者まで含めた広い範囲に向けて、「報告しない」「虚偽の報告をする」「検査を拒む」「帳簿を備えない」「登録申請書に嘘を書く」といった、どれも書類仕事に見える行為を刑事罰の対象にしている。あなたが押さえるべきは二点だ。第一に、これは過料(行政上の秩序罰、前科にならない)ではなく罰金、つまり刑事罰である。略式命令であっても有罪判決であり、前科がつく。第二に、罰金額は三十万円以下と低いが、金融庁の登録制度では罰金刑を受けたこと自体が登録拒否・取消の事由になりうる。三十万円で済む話ではなく、事業そのものの免許が揺れる。金額の小ささに騙されてはいけない。
法的な位置づけ
保険業法320条は、監督当局に対する報告・資料提出義務、質問への答弁義務、立入検査の受忍義務、帳簿書類の備付け・記載・保存義務、登録申請書の真実記載義務などの違反に対し、三十万円以下の罰金を科す罰則規定である。不作為と虚偽の双方を並列して処罰対象とし、321条の両罰規定により法人にも罰金が科されうる。
よくある質問 AI による整理
Q1保険業法320条とは何ですか?
報告義務違反、虚偽報告、検査忌避、帳簿書類の不備、登録申請書の虚偽記載、業務改善命令違反など12類型に三十万円以下の罰金を科す罰則規定です。
Q2保険業法の検査忌避はどこからが該当しますか?
明確な拒絶だけでなく、資料提出の引き延ばし、虚偽の不在、鍵を渡さない等、検査の実効性を妨げる態様が広く8号の評価対象になります。
Q3保険業法320条違反の時効は何年ですか?
法定刑が罰金のみの罪の公訴時効は3年です(刑事訴訟法250条2項)。ただし登録取消などの行政処分には公訴時効のような期間制限がありません。
Q4金融庁の報告徴求はいつまでに回答すべきですか?
法律上の一律期間はなく、報告徴求通知に記載された期限が基準です。期限内に中間回答を書面で返した記録があるかどうかが評価を左右します。
Q5保険募集人の登録申請書に虚偽記載があるとどうなりますか?
277条・287条の登録申請書等への虚偽記載は4号に該当し、三十万円以下の罰金です。登録後に判明した場合、罰則と登録取消が同時に進行します。
Q6保険業法303条の帳簿書類は何年保存すればいいですか?
記載事項と保存期間は保険業法施行規則で具体化されており、備付け・記載・保存のいずれを欠いても5号に該当します。年数は施行規則と監督指針で確認してください。
Q7業務改善命令に従わないとどうなりますか?
306条の命令違反は9号として罰金の対象です。加えて業務停止命令や登録取消といった行政処分が併走するのが通常の流れです。
Q8指定紛争解決機関の届出漏れも320条の対象ですか?
対象です。308条の8の報告、308条の18・19・23の届出、308条の23・24の通知を怠り、または虚偽で行うと10号から12号に該当します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1うっかり報告期限を過ぎただけでも、本当に罰金になるんですか?
条文上は7号の「報告をせず」に該当しうる。ただし実務では、いきなり刑事事件になることは稀で、まず督促、次に業務改善命令や業務停止といった行政処分が先行するのが通常である。刑事罰が発動するのは、繰り返し無視した場合や悪質性が高い場合が多い。実務のポイント:督促の回数と応答記録が、行政ルートで済むか刑事ルートに移るかの分水嶺になる。督促を受けたら、たとえ資料が揃っていなくても、その日のうちに受領と対応予定を書面で返しておく。この一通の有無が後で効く
Q2罰金三十万円って、会社が払えば終わりですよね?
終わらない。第一に、行為者本人が処罰され、さらに保険業法321条の両罰規定により法人にも罰金が科されうる。第二に、罰金刑は保険募集人・仲立人の登録拒否事由や取消事由に連動する(279条、286条等)。三十万円の支払いより、登録を失うことのほうが桁違いに重い。実務のポイント:金融庁は処分歴を公表しており、乗合代理店の場合、提携する保険会社側が自主的に委託契約を切る。法律上の処分より先に、取引関係が消えるほうが早い
Q3帳簿がもう残っていないんですが、今から作り直せばいいですか?
作り直しは最悪手である。保存義務違反(5号)にとどまっていたものが、遡って作成した書類を提出した時点で虚偽記載(5号後段)や虚偽の資料提出(7号)に転じる。正しい対応は、欠落の範囲・原因・再発防止策を記載した報告書を出すこと。実務のポイント:検査官は書類の紙質・印字・ファイルのタイムスタンプを見る。後から作った書類はほぼ確実に分かる。不備を正直に出した事業者と、取り繕った事業者では、その後の監督の厳しさが年単位で変わる
間違えやすい点 AI による整理
- 「三十万円以下なら反則金みたいなもの」と軽く見られがちだが、これは刑事罰の罰金であり、略式手続でも前科として記録される。さらに保険業法上の登録拒否事由・取消事由に連動するため、罰金三十万円の本当の値段は、代理店の事業継続そのものである。金額だけを見て深刻度を測ると判断を誤る
- 「報告を出さなかっただけで罪になるわけがない、嘘をついたわけでもない」と考える人が多い。だが本条は不作為(報告をしない、帳簿を備えない、書類を保存しない)を虚偽と並列で処罰する構造になっている。沈黙は安全策ではなく、それ自体が構成要件である
- 「検査で困る資料は、見つからなかったことにすればいい」という発想は、問いの立て方から間違っている。正しい問いは「隠すか出すか」ではなく「欠落をどう記録し説明するか」だ。資料の不存在それ自体は5号の問題にとどまるが、隠蔽・虚偽答弁に踏み込んだ瞬間、8号が加わり、監督当局の心証は不可逆に悪化する
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 320条:義務違反に三十万円以下の罰金を科す罰則 | 303条・304条:帳簿書類の備付け・書類提出という義務そのものを定める 321条:行為者に加え法人にも罰金を科す両罰規定 |
| 名宛人 | 各号の義務に違反した行為者本人 | 帳簿書類・書類の義務を負う事業者 法人その他の団体および人(業務主) |
| 発動の前提 | 303条・304条・305条・306条等の義務規定への違反があること | 違反がなくても常時履行が求められる平時の義務 従業者等による320条等の違反行為が業務に関してなされたこと |
| 実務上の効果 | 刑事罰であり前科が残り、登録拒否・取消事由に連動する | 不履行が検査で指摘され、業務改善命令の端緒となる 個人の罰金と法人の罰金が併科され、処分公表で取引関係に波及 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は主管機関の検査権限と、検査の妨害・報告拒否に対する制裁を定めるが、制裁の中心は行政罰である罰鍰であり、日本のように刑事罰の罰金を正面から用いる構造とは異なる
韓国も監督当局への報告義務違反や検査妨害に制裁を設け、刑事罰と過怠料を使い分ける。具体的な条番号と法定刑は最新版で要確認
ドイツは BaFin への報告義務違反・検査妨害を原則として秩序違反(Ordnungswidrigkeit)として過料で処理し、日本のように刑事罰の罰金を用いる場面は限定的
米国は州ごとの保険法典で検査受忍義務と制裁を定め、州保険庁による免許停止・取消と民事制裁金が中心。刑事罰は悪質事案に限られる傾向
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- あなたが小さな乗合代理店を経営していて、金融庁(または財務局)から305条に基づく報告徴求が届いた。多忙で期限を過ぎ、催促にも「後で出します」と答え続けた。この不作為そのものが320条7号に該当する。「悪意はなかった」は構成要件を外す理由にならない
- 立入検査の当日、担当者が「その資料は今出せません」と言って書庫の鍵を渡さなかった。検査忌避(8号)の評価を受けうる。拒否・妨害・忌避の三つは、積極的な拒絶だけでなく、引き延ばしや虚偽の不在も含む
- 保険募集人の登録申請書に、過去の行政処分歴を書かずに提出した。4号の虚偽記載である。登録が通ってしまった後に判明すると、虚偽記載の罰則と登録取消が同時に走る
- もし社内調査で、三年前の募集記録に空白の月があると分かったら? 303条の帳簿書類備付義務違反(5号)に該当しうる。監督当局の検査予告は通常1週間から2週間前、その間に「作り直す」と、今度は虚偽記載という別の号に落ちる。埋めるのではなく、欠落の事実と経緯を記録するのが唯一の正解だ
取るべき行動
被害を受けた側:代理店や保険会社の対応に不信がある立場なら、まず金融庁・財務局の金融サービス利用者相談室、および所属保険会社の苦情窓口へ申告する。募集記録・帳簿の不備は303条・304条の問題として当局の検査対象になりうる。個人が刑事告発する道もあるが、実際に動きやすいのは監督当局への情報提供で、募集時の説明内容・日付・担当者名・書面の写しを時系列で整理して出すと扱われ方が変わる。契約上の損害は別途、民法709条や保険業法上の賠償責任で追う
訴えられた側:1. 該当しうる号を特定する(不提出か、虚偽か、検査忌避か)。号ごとに防御の筋が違う2. 不作為型なら、期限内に何らかの応答をした記録がないか探す。担当者のメール・送付記録が決定打になる3. 虚偽型なら、故意の有無が争点。過失による誤記は構成要件を満たさない場合があるので、記載経緯の資料を保全する4. 早期に是正報告と再発防止策を当局へ提出する。行政処分の軽減だけでなく、刑事立件の判断にも影響する5. 金融規制に詳しい弁護士へ。一般的な刑事弁護人とは必要な知識が違う
時効(請求できる期限):罰金のみを定める罪の公訴時効は3年(刑事訴訟法250条2項6号)。起算点は犯罪行為が終わった時で、報告不提出のような不作為型は提出義務の期限経過時から進行すると解される。なお行政処分(登録取消・業務停止)には公訴時効のような期間制限がなく、刑事責任が時効でも行政責任は別途追及されうる(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説(判例と同旨):両罰規定における法人処罰の根拠は、従業者の選任・監督について業務主に過失があったことを推定する趣旨と解される(過失推定説)。したがって業務主が選任監督上の注意を尽くしたことを証明すれば免責の余地がある。
実務上の理解:本条は報告・検査・帳簿という情報提供義務の実効性を担保する規定であり、法定刑を低く抑える一方、実質的な制裁は登録拒否・取消という行政ルートに委ねる二段構えと理解されている。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成7年(1995年) 改正:保険業法の全部改正(平成7年法律第105号)により現行法が成立し、監督当局への報告・検査・帳簿書類に関する義務違反の罰則が整理された
- 2.平成21年(2009年) 改正:金融 ADR 制度の導入により指定紛争解決機関に関する規定が新設され、これに伴い同機関の報告・届出・通知義務違反に関する号が本条に加えられた
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